『戦後史の正体』、凄い本です!

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 孫崎享(うける)さんの「戦後史の正体:戦後再発見双書 http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-%E3%80%8C%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%86%8D%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E5%8F%8C%E6%9B%B8-%E5%AD%AB%E5%B4%8E-%E4%BA%AB/dp/4422300512」は、まさに「戦後の再発見」です。

発売1カ月で16万部の販売!

発売1カ月で12万部印刷済み!

 掲載サイトにある孫崎さんのメッセージも実に興味深いですし、こちらのインタビュー「『戦後史の正体』を読み解く第1夜」も2時間半ですが面白いです(http://www.ustream.tv/recorded/24903934)。発売前twitter予約が6000冊、1カ月で12万部の印刷、twitterでのフォロワーも4万人を越えるとか、3・11以降、賢い日本国民はソーシャルメディアを駆使しての「真実探しの旅」、まさにその通りです。

 記録に忠実であり、日米関係を1945年から解きほぐし、実に明快な記述、沖縄返還、核・原発問題等、アメリカの世界戦略の中での日米関係に、新しい気づきもありました、勇気を振り絞った力作だと思います(http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-%E3%80%8C%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%86%8D%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E5%8F%8C%E6%9B%B8-%E5%AD%AB%E5%B4%8E-%E4%BA%AB/dp/4422300512#reader_4422300512)。

* 沖縄密約(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12980)はそのごく一部であったことも明解でした

* 戦後日本の国益を真剣に考えていた人々がいた。そして、彼らが潰されてきた歴史

* 米軍基地の全面撤退を主張し続けた政治家・官僚がいた

* 日本国民が事実を知らなさ過ぎ

* 1945年8月15日は、日本が「戦争を終える」と言ったに過ぎない日、国際常識では降伏文書に調印した日が「終戦=敗戦」

* 1945年9月2日「降伏文書:http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/1028/kohfuku.html」に何が書いてあるのか、読んだことがある日本人はどれ程いるのか

* 最初の米国の布告案は、「日本を米軍の軍事管理のもとにおき、公用語を英語とする」、「米軍に対する違反は軍事裁判で処分する」、「通貨を米軍の軍票とする」の3項目、それを命がけで覆した重光葵(まもる)、彼は2週間後に解任された

* 自主路線を排除する装置: アメリカの意向を酌んだ(後押しされた)検察・特捜部、マスメディア、政治家、官僚

* 「日米地位協定」の内容を熟読した政治家、国民は、どれ位いるだろうか?

 

 戦中から戦後にかけて、或いはごく最近の出来事を含めて、とにかく記録に基づいた明解な記述が新鮮であり、腑に落ちます。原発、TPP、オスプレイ配備等、日米関係からの視座で読み解くことがポイント。

 「真実探しの旅」で得たことを、今、ここで、行動に移していきましょう!

矢島祥子さん & 山本美香さん

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 このところの報道で、命を亡くされた2人の日本人女性、矢島祥子http://www.youtube.com/playlist?list=PLABABC50AD2CA582D)さんと山本美香http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120825/t10014534391000.html)のことを知りました。

 矢島祥子さんは、「サッチャン」の愛称で親しまれた大阪市西成区のくろかわ診療所に勤務していた医師(当時34歳)で、2009年11月14日から行方不明になりましたが、2009年11月16日に木津川の千本松渡船場で遺体が釣り人により発見されました。大阪府警・西成警察署は、当初、「自殺」と発表していましたが、遺族の粘り強い要請により、先日8月22日12時06分に、『容疑者不詳の矢島祥子殺人事件・矢島祥子死体遺棄事件』の告訴状を受理し、やっと殺人事件として捜査していくことになりました。この間のご両親はじめお兄さまほかご親族のご努力と、支援者の方々(http://sachan330.exblog.jp/)の活動を、テレビ番組でみました、これで捜査のスタートラインについたとのコメントでしたが、何とも理不尽でいい加減な当時の担当警察署の対応でした。

 もうお一人、山本美香さんは、ジャーナリストとして永年活動しており、今回はトルコからシリアに入り、銃撃戦に巻き込まれて殺されました(http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012082201000940.html)。一昨日の朝、ご遺体が日本に到着したようです。亡くなられる直前までカメラを回し続け、銃声とともにその映像が終わっていました(http://www.youtube.com/watch?v=SdWVu-TULog)。

 

 お二人の尊い命は、実に多くの問題を私たち、今の日本社会に、提起しています。

 まずは、信念に基づく高い「志:こころざし」でしょう。矢島さんは社会的弱者に寄り添う医療従事者として、実際に地域で患者と向き合い、危険と隣り合わせで活動を続けました。山本さんは、マスメディアでは「戦場ジャーナリスト」と言われていますが、必ずしも「戦場」にこだわっていたのではなく、幼い子ども・女性の虐げられている現場を報道することにより、不条理をを世の中に問い続け、「メディアとは何か」、「ジャーナリストとは何か」と向き合っていたのでしょう。彼女のような「インディペンデント・メディア」が、私たちに実際の戦争の最前線を知らせてくれるのです。

 ちょうど彼女の死がニュースになっていた時、札幌の市民活動「メディア・アンビシャス:http://media-am.org/」の例会で、この話題になりました。昨年3・11以降の日本のマスメディアは、「20キロ圏内立ち入り禁止」の指示に従い、記者の安全を最優先に取材を自粛し、かなりの時期に「メディア空白」となりました。そこにいた被災者、生活者の実態はもちろん、そこへの物資供給さえ滞り、被害を拡大したことへの大いなる反省もその後噴出していました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13001)。

 震災から1年経った今年3月、私はこの欄に書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12165)。ジャーナリストとしての責務、それがギリギリの局面でどう発揮されるべきか、日本のメディア関係者にはもっと真剣に考えて頂きたいものです。

 二つ目は、矢島さんの場合は、その死因に対する警察捜査への憤りです。初動の誤りというか、不誠実な対応、人の命を何と心得ているのか、日頃の署内のたるみが伺えます。いや、「たるみ」とさえ意識していない組織病理なのかも知れません、テレビ番組でもそう指摘する有識者もいらっしゃいました。今、全国的に警察の不祥事が頻発しています。ごく普通の市民は、きっちりこれらの現実と向き合って声を発していかなくてはいけないと思います、泣き寝入りは絶対にダメなことです。今回の告訴状の受理、こうやって努力しないと捜査が始まらない異常さに、私たちは鈍感ではあり得ませんね。

 警察の捜査等に対する問題提起は、札幌の市民活動「市民の目フォーラム:http://www.geocities.jp/shimin_me/」がこの間行っています。社会で大切な「警察機能」が、間違った方向に行っては、安心・安全な暮らしは担保されません。警察を含む司法の在り方についても、自立した市民としては目が離せません。

 お二人の重い「死」から、私は一撃を食らったような感じです。一人の人間として「真剣に生きる」意味、これからも大切にしたいと思います。矢島祥子さん、山本美香さんに対して、心からご冥福をお祈り致します。

生ごみリサイクル交流会2012

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 第20回「生ごみリサイクル交流会」が、今年は明治大学(http://www.meiji.ac.jp/)で開催されました。

これまで「全国交流会」については、この欄で毎年報告をしています。

2009年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2018

2010年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=5385

2011年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9765

基調講演

基調講演

前札幌大学教授・綱島不二雄先生のご講演

前札幌大学教授・綱島不二雄先生のご講演

 今年は、「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター:http://www.miyagikenmin-fukkoushien.com/」の代表世話人のお一人、前札幌大学教授・綱島不二雄先生の基調講演でした。札幌でのお仕事を終えて、仙台のご自宅に戻られてすぐに被災され、今、復旧・復興にご尽力されている様子ほか、「地域の再生」、「農業・漁業の社会的役割」等について、貴重な問題提起でした。学校給食フードリサイクル(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9765)では、札幌市内の小・中学校での実践は、今も一層拡がって進化しています。

着実に前進し、ほぼ札幌市内全域で展開!

着実に前進し、ほぼ札幌市内全域で展開!

自発的に拡大・進化してきたプロセス

自発的に拡大・進化してきたプロセス

 

 今年会場になった明治大学入口には、ロンドン五輪に出場した学生・卒業生の広告が掲載されていました。なでしこジャパンの佐々木則夫監督の垂れ幕も、彼は文学部卒業だったのですね、どうりで発するコメントに多くのメッセージが詰まっていました。

多くの明治大学のロンドン五輪出場者

多くの明治大学のロンドン五輪出場者

文学部のご出身なのですね!

文学部のご出身なのですね!

 

 今回一番印象的だったのは、農業、漁業というのが、ただの農産物・水産物を提供する産業というばかりでなく、地域の文化、環境の保全等も担っている機能、それを見落としてはいけないことです。地域の特性を活かした産物、土を長い年月育てて来た農民、その価値を、ただ「○○平方キロ」、「○○トン」といった数値だけで捉える姿勢が、今、問われているのではありませんか。ここに価値を見出さないで、「食の自給」を語るのはまさに浮ついた議論にしかなりません。

 3・11以降の被災地の「復旧・復興」は、地元の方々の総意工夫抜きには成し遂げられることは難しいのでしょう。

2012.8.15 を過ぎて

Posted by 秋山孝二
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 この夏は、話題満載で、なかなかこの欄にも掲載しきれません。どうしても目の前の出来ごとに目を奪われがちですが、気になる記事・番組をこの間少しずつメモしてきました。今、お盆を過ぎてふり返り、この夏を忘れないように書き留めます。

 まずは、つい先日書いた札幌の演劇界の盛り上がりとロンドン五輪に絡んで:

 演劇シーズン2012 夏:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14067

 ロンドン五輪(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14041

 

 原発関連では今も続く見逃せない動きです:

* 山本義隆の洞察 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11550 :彼の「科学技術(「科学」と「技術」ではなく)」に対する考察は、1960年代後半から一貫しています。未熟な技術としての原発、原発ファシズムの指摘、数十年ぶりの問題提起は「未だに健在」で説得力があります。

* 国会事故調(http://www.naiic.jp/

 再稼働反対の動きはまだまだ続きます:

* 原発再稼働反対デモ(http://www.youtube.com/watch?v=r7328uIAaqY

* 原発再稼働反対:タクシーでの取材 http://www.youtube.com/watch?v=w26klgPfBio

* 再稼働反対集会(7月16日) http://www.youtube.com/watch?v=YBeaTplNGBo&feature=related

http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=8vTbW_y4V5c

 目を引く外国テレビ局2社の報道番組も: 

* 4号機が爆発した本当の原因と東電がそれを隠す理由/フランス・ドイツ共同の国営放送局 ARTE 「フクシマ-最悪事故の陰に潜む真実」(日本語字幕)、「4号機の建屋が爆発した本当の原因」が解説されている動画、ドイツのテレビ放送番組。
 
http://www.dailymotion.com/embed/video/xpzmuo_yyyy-yyyyyyyyyyy_news

  国の「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見の募集(パブリックコメント)、2030年の原発依存度に関して 0%、15% 20-25% の3つの選択肢を提示し、国民の意見を募りました。これが開始された7月2日時点での日本国内の原発への依存度は0%。

* グリーンピースが提示した「エネルギーレボリューション」でも原発依存度0%は可能です。
http://www.greenpeace.org/japan/ja/library/publication/20110912/?gv20120707

 原発設置の歴史から学ぶ意味では、三重県芦浜の事例は貴重で、NHK名古屋の優れた番組です。

* 三重県芦浜の事例 http://www.dailymotion.com/video/xsuk17_yy-yy-yy-yyyyyyyyyyy_news

 

 そして、8月と言えば毎年忘れることが出来ないのは、日本の敗戦の総括です。

* 昨年の終戦特集記事:ビハール号事件を軸とした私の父の話(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%93%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%8F%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6

* メディアの終戦特集: 「終戦 なぜ早く決められなかったのか」、3・11以降の今の様子は全く同じ構造です。

(前)http://www.dailymotion.com/video/xsuods_yy-yyyyyyyyyyyyyy-y_news

(後)http://www.dailymotion.com/video/xsuoi2_yy-yyyyyyyyyyyyyy-y_news

 昨年、今年とマスメディアの新たな面を知り、ジャーナリズムの価値を再確認しました。特に、昨年私の父の体験に寄り添ってくれた北海道新聞のデスク・記者の皆さまにには、心より感謝申し上げます。私自身の戦犯裁判記録の調査は、この1年間はあまり進んではいませんが、国立公文書館はじめ、海外のアーカイブス関連へのアクセスを含めて、引き続き行っていこうと思っています。文書の検索は殊の外困難で、何かコツがあるのかも知れません、もし、このブログをお読みの方で、検索・調査へのアドバイスを頂ける場合は、是非ご連絡をお願い致します。

 今年の夏もまだまだ残暑は続きます、ただ、確実に過ぎ去っていく多少の焦りを感じながら、また1年、戦後が過ぎました。

札幌医科大学、さらなる挑戦!

Posted by 秋山孝二
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 8月の木朝会・第283回例会は、札幌医科大学(http://web.sapmed.ac.jp/)の島本和明学長を早朝からお招きして、「札医大の新キャンパス構想」と題して、お話をして頂きました。これまで秋山財団は、歴代の理事・評議員・選考委員として、札医大関係の先生方に大変お世話になってきています。

<札医大関係のこれまでの掲載>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1690

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1918

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2616

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4792

札幌医科大学の将来構想

札幌医科大学の将来構想

朝早くから熱弁の島本和朗・札医大学長

朝早くから熱弁の島本和明・札医大学長

  まだまだ新しいと思っていた札医大病院もすでに30年経っているのですね、月日の流れは速いものです。新築当時は一室6床が標準だったものが、今は時代遅れ、最低限でも一室4床の時代になっています。病棟の個室、手術室を増設したり、医学部学生の定員増に対応する施設増等、病院経営で収益をあげながらの投資計画、今を預かる経営責任者も課題が山積で大変です。

 北海道の地域医療を担う人材育成を責務とする医科大学、定員を増やして育成しても、卒業後はかなりの人材が北海道の医療を希望しない現実、後期研修医の確保とともに、国の政策が的を射ていない場合も多く、人材育成では苦労が絶えません。数字合わせ的な政策が殆どで、従事する若い世代のモチベーションとか生活設計、人材の偏在等は考慮されていません。今に始まったことではありませんが、これまで幾度となく行われている「人材育成」にまつわる国の政策は、上手くいったためしがないですね、現場の意見無視で、机上の空論が多いのだと思います。

 島本学長のお話で一番印象的だったのは、札医大の自主的活動の「橋渡し研究:http://web.sapmed.ac.jp/ircc/pdf/hashiwatasi.pdf、 http://www.hbc.co.jp/tv/ino1ban/page12.html、 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/dhs/grp/H20_01_00_idai_setsumeisiryo.pdf」で、全学的にも着実に実績を挙げてきていて、内外の高い評価を得ています。「医学部フロンティア研究所:http://web.sapmed.ac.jp/jp/news/topics/03bqho0000006fd9.html」が昨年開設されて、北海道から世界に発信する新しい取り組み・研究成果も期待されて、これからが楽しみです。

 講演終了後に、数人の先生と島本先生を囲んで懇談がありましたが、今後の地域医療を巡って、貴重な意見交換の場となりました。今後の札幌医科大学の挑戦は道民の誇りですし、大いに期待したいですね。

演劇シーズン2012 夏

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 2年目を迎える 「札幌演劇シーズン2012 夏:http://s-e-season.com/season/2012/summer/」が、今年は3つの演目で開催されています。

<シアターZOO(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/index.html)>では、

 * 札幌座公演「アンダンテ・カンタービレ:http://s-e-season.com/season/2012/summer/andante/

 * 札幌座公演「瀕死の王さま:http://s-e-season.com/season/2012/summer/hinshino/

<コンカリーニョ(http://www.concarino.or.jp/)>では、

 * コンカリーニョプロデュース公演「歯並びのきれいな女の子:http://s-e-season.com/season/2012/summer/hanarabi/

 日替わりの公演の時もあり、役者のみなさんも大変ですね。毎回、熱演が続いていますが、あと数日で千秋楽を迎えます。

札幌座公演:「瀕死の王さま」の玉座

コンカリーニョプロデュース公演:「歯並びのきれいな女の子」

コンカリーニョプロデュース公演:「歯並びのきれいな女の子」

 

<アンダンテ・カンタービレ:作・演出・音楽 斎藤歩> 今回、これまでと違って一番よかったのは、和尚役のすがのさんではないでしょうか、気合いが入っていたというか、どこか吹っ切れた(?)、ピリッと締まって存在感がありました。「市町村合併」、「自衛隊の海外派兵」等、時の経過を感じさせるセリフも印象的でした。コーラスもそれぞれのパートが格段にランクアップし、歌と芝居が融合して北海道の風が吹きぬける気持のよい作品でしたね。

<瀕死の王さま:作 ウジェーヌ・イヨネスコ、翻訳 大久保輝臣、脚色・演出 斎藤歩> 2回観ました、作がイヨネスコということで覚悟をして臨みましたが、斎藤さんが1時間20分に、セリフも途中で切ってくれたお陰でしょうか、大変コンパクトに分かりやすい作品に仕上がっていました。第二王妃マリー役はダブルキャスト、宮田さんと坂本さんの回とで、こんなにも印象が変わって、王さまの人格まで影響を与えるような気がしました、女性というのは怖いですね。怖いと言えば第一王妃マルグリット役の橋口さん、しかしながら最終フレーズの王さまの臨終場面では、何か彼女に愛おしさを感じてしまいました、結局最後まで寄り添ったのは彼女だと。斎藤さん、橋口さん、弦巻さん、札幌座のスタートでもあり、熱演に感動しました。佐藤さん、高子さんも大変素晴らしかったです。

<歯並びのきれいな女の子:作・演出 イトウワカナ、監修 泊篤志(北九州・飛ぶ劇場)> こちらも座席を変えて2回観ました。特に2回目は格段に面白かったです。最初の観劇は、多少アルコールが入って着席したので、ひょっとしたら申し訳ありません、途中で夢の中だったのかもしれません。大胆な沈黙と緩急にメリハリがあってとても心地よく、舞台にくぎ付けになりました。ごくありふれた「家族」を取り上げて、「遺言書を開く」という非日常的場面での家族の動揺、思惑、等を、コンカリの広大な空間を駆使し、コミカルに描写、演出していて、実に楽しいひと時でした。イトウワカナさんが言う「札幌感」は、しっかり伝わってきましたよ。

 

 最後に、パンフレットにある斎藤歩さんの言葉:

~~~~~~~崩壊しつつある王国とか地域がある一方で、そこで生きていく人間達=個人は、生きるということに貪欲であったり、愚かしくもしたたかであったり、最後まで楽観的な希望を持ちたがっていることが鮮明に浮かび上がります。そうした人間たちの願いとか、絶望への抗(あらが)いのような、ほとばしりが「生命(いのち)」なのかもしれないですね。国王はあらゆる権力を駆使して「死」に抗い、合唱団は声を合わせて歌い上げることで生きている証(あかし)を実感する、そんな2つのドラマなんだと思います。~~~~~~~~~~~~~

 全くその通りだと思います、昨年の3・11以降、「生きている証を実感する」、そんな日々でありたいです。「秋山記念生命科学振興財団」の「生命」も、そんな「いのち」をイメージしています。

 あと残り数日となった「演劇シーズン2012 夏」、まだ間に合います、是非足を運んでみて下さい。役者の皆さんは、大変な毎日でしょうが、濃密なこのシーズン、多くの人々がそれぞれの感動を受けとめていますよ、熱演、本当にありがとうございます!!

ロンドン五輪、雑感

Posted by 秋山孝二
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 2012年のロンドン五輪(http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/)は、204カ国、1万1千人のアスリートの参加で幕を閉じました。日本の獲得メダル数は、13種目で38個とこれまでで最高でした。

 当初は、テレビのライブ放送の時間帯から、私は朝になってニュースか何かで見るので十分かと思っていましたが、実際始まってみると、なかなかそうもいかず、結局は中抜けはあっても深夜・早朝の実況中継・速報にくぎ付けになっているから不思議です。勝敗そのものはもちろんですが、アスリートを巡る数多くのドラマを知って、今回はメディア取材の価値を再認識し、幾重にも感動が拡がりました。競技・試合そのもの以上に、それを応援している人々、そこまでを支えてきた人々、そして、アスリートのこれまでの道のり等の周辺報道が、大変興味深かったですね、メダルの色が金だの銀だのは私にとってはどうでもよかったです。

 競泳男女のチームワーク、バドミントン女子ダブルス、フェンシング男子団体、サッカー・なでしこジャパン等、「チーム」力を感じましたね。その中で、私には女子バレーボールの中国戦、3位決定戦の韓国戦、そして銅メダル獲得は、特に印象深いものでした。采配をふるった真鍋政義監督、彼は昨年12月31日にお亡くなりになった松平康隆(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11401http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12137)さんの薫陶を受けて、選手の育成、試合での選手起用、実に地道にチームを強くしていったと思います。メディアでは、「データ・バレー」と簡単に言いますが、データを使いこなす監督・スタッフと、指示どおりに動く選手たちの日ごろの努力に頭が下がります。

 データと言えば、私は1970年代の全日本女子バレー監督・山田重雄さんを思い出します、監督の部屋の壁いっぱいに張られていたサーブ・アタックのコースのデータ等を(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27)。

 記者会見での真鍋監督の発言より:~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

――分析面で「ヨッシャー」と思った試合は?

眞鍋監督  スタッフ陣がいろいろ分析をし、どれがベストかは分かりませんが、一番悩んだのは昨日の試合です。スタートを江畑、迫田のどちらでいこうか、スタッフでも議論になりました。でも最終的に、あらゆるデータを調べてみると迫田はスタートでいくとあまりよくないんですね。江畑がスタートでもよかったのですが、韓国戦は迫田が非常にいい成績をあげています。最終的に昨日は迫田を先発で使い、それが一番『ヨッシャー』と思いました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用おわり

 これが監督の仕事と言うのでしょうね、2010年の世界選手権(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6488)でもその手腕は光りましたが、今回も素晴らしい采配です。1964年の東京五輪で優勝してから連続のメダル獲得、そして暫く冬の時代が続き、今回は28年ぶりの五輪でのメダル獲得でした、おめでとうございます!

 メディアは、柔道、体操、バレーボール等を「日本のお家芸」と表現されていますが、そういった認識がすでに過去のものとしなければならないのではないでしょうか。柔道の山下泰裕さん、バレーボールの松平康隆さんらが、国際組織の役員に就任し、それぞれの国際化にご尽力されて、世界各国が日本のスタイルを研究し、結果的に世界で担う人口が大幅に増えたのは間違いありません。日本が弱くなったのではなく、現在の幅広い普及状況を見誤って、未だに「お家芸」などと悦に入っている、こだわりの意識が、日本自体の進化を阻害したのではありませんか。そんな意味では、サッカー女子・なでしこジャパンのこの五輪での健闘は、昨年のワールドカップ優勝(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9370)を経て、各国チームの研究に打ち勝っての銀メダルですから、「銀」以上の価値がありました。

 柔道は未だにその呪縛から抜け出せていない、コーチも選手も「ゲームメーク」のシナリオを持ち合わせていませんね、ただひたすら練習の延長でがむしゃらに突き進む、或いは練習と本番との勝手の違いで委縮している、負けた試合後のインタビューを聴いていると、意識の遅れにこちらが驚く程でした。監督・コーチはどれ程の対戦相手のデータを持ち合わせていたのでしょうか。もっともっと若いうちに世界の強豪との中で切磋琢磨して、「試合に勝つ」ストーリーメイクを学ぶ必要があると私は思います、別の言い方をすると、自分が今戦っている「試合のマネジメント」をする能力です。日本柔道の「カタチ」は目の前の試合に勝ってから言ってくれ、そんな気が私は今回の試合通じて感じました、育て方・指導者の問題であり、今のままでは選手が可哀そうです。

 1964年の東京五輪(http://www.joc.or.jp/past_games/tokyo1964/)の時、私は中学校2年生でした。10月10日の開会式で、真っ赤なブレザーに身を包んだ日本選手団の入場行進に興奮しました。終了直後の国語の授業の感想文で、私は「選手は自国のメディアに潰された」みたいな内容を書いたのを覚えています、多くの選手が実力を発揮出来ずに敗退していった結果、或いは戦前に大々的に期待感を匂わし、負けた時に「予想外」、「まさかの敗戦」と選手をバッシングするメディアを見て身勝手を感じてですね。

 その時代に比べると、今の選手たちは「プレッシャーを味方につける」術を身につけている気がします、試合後のインタビューも実に落ち着いて言葉で表現しているし、「楽しんだ」、「応援してくれた皆さんに感謝したい」みたいな表現が随所に出ていて、プレッシャーをモチベーションアップにつなげ、何か違う時代を生きてきた世代の意識変化を感じます、嬉しいですね。

 違いと言えば、今回の五輪を「ソーシャルオンリンピック 1億5千万ツイート」と表現した記事を読みました。選手と応援する世界の人々が、「ツイッター」や「フェイスブック」でコミュニケーションする世界を形成していました。試合前の心境、試合後の喜び等、リアルタイムのメッセージに、けた外れの多くの人達から反応があったようです。

 五輪ではないのですが、私はアメリカ大リーグに行った「ダルビッシュ・有」選手のオフィシャル・ブログ(http://ameblo.jp/darvish-yu-blog/)を、フェイスブック(FB)でも読んでいます。この所の悩み、記者会見のやり取り、つい先日の勝利後のコメント、本当に手に取るように彼の今の心境を読みとることが出来て、まるで自分も大リーグにいるような臨場感です。マスメディアの記事は、彼のブログとの対比材料になっているので、まさに1960年代とは隔世の感ですね。

 

 何はともあれ、スポーツの熱い夏は、甲子園球場の高校野球を残すだけでしょうか。たくさんの感動をくれた選手のみなさん、メディアのみなさん、ありがとうございました!!

2012年、館山の夏

Posted by 秋山孝二
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 千葉県館山市について、これまで何回か書いてきました、季節によってその顔も多彩です。

<新春 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7143

<3月 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12243

<初夏 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8651

<お盆を過ぎて http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9689

 今年は、盛夏に恒例の「館山湾・花火大会」です、沖には「日本丸」も停泊中。

館山・北条海岸はたくさんの人、人、人

館山・北条海岸はたくさんの人、人、人

水中花火の迫力!

水中花火の迫力!

  今年は風もなく、花火にはもってこいの天候、恒例の水中花火と打ち上げ花火のコラボレーションが見事でした。集まる人も多過ぎず少な過ぎず、地方都市に定着した夏の風物詩ですね、若者たちが浴衣姿で浜通りに繰り出して歓声をあげて、賑やかで、健全に活きている地域を感じます。

翌日、鏡ヶ浦の海辺

翌日、鏡ヶ浦の海辺

  日中は、那古船形の西行寺(http://enjoy-history.boso.net/book.php?strID_Book=0501&strID_Page=002&strID_Section=03)にあるお墓のお参りです。

妻の両親、親戚のお墓参り

妻の両親、親戚のお墓参り

  東京都内から約2時間、手軽な避暑地・避寒地として、館山は、春にはトライアスロン競技大会、夏には全国大学フラメンコフェスティバル(http://www.city.tateyama.chiba.jp/syougaigaku/page100005.html)が開催され、全国から多くの人が集まります。

フラメンコ・フェスティバルも

全国大学フラメンコ・フェスティバルも

 比較的新しいイベントばかりではなく、1月の寒中水泳、今回のような花火大会、八幡神社例大祭等、地域が支える伝統的行事も継続して盛んです。食に関しても、海産物、お米、野菜等も豊富で、近くの安房鴨川、三芳村でも、若い斬新な食の担い手も多く住んでいて、情報発信も活発です。「マチ起し」を地道に続ける姿をそこに見て取れますね。

第2回 古文書講座~片桐一男先生

Posted by 秋山孝二
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 昨年に引き続き(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9504)、今年も片桐一男先生による「古文書講座」を開催しました。4日間と、昨年より1日短縮となりましたが、内容は古文書解読を重点的に講座は充実していました。

 講義の初日、昨年、片桐先生からご寄贈頂いた松本良順先生の書を、秋山財団で額に整えて、まず冒頭でご披露しました。今後、秋山財団事務所内に飾る予定です。

「発 祥 致 福」、松本順先生筆

「発 祥 致 福」、松本順先生筆

  今年の受講者の中には、昨年に引き続きの参加の方々も多く、一層熱心な講座でした。扱った文章が、当時の上司からの指示を仰ぐ文書等、実際のやり取りの書簡とかだったので、リアルな現場の様子も垣間見ることが出来てより興味をそそられました。

今年は解読を主に

今年は解読を主に

4日間、熱心な参加者

4日間、熱心な参加者

  昨年は、翌日早くに陸別に向けて札幌を発たねばならず(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9524 、 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9531)実現しなかった懇親会が、今年は最終日講義終了後に、多くの参加者とともに片桐先生を囲んで和気あいあいの場となりました。皆さん、長年、古文書と向き合っている方ばかり、幕末から維新に掛けて、外国人訪問者とのやり取りにもお詳しく、あらためて北海道と諸外国との交流の歴史を知りました。ともすると「開拓使」からしか始まらない北海道の歴史ですが、幕末に、オランダ・ロシアとの交渉等、北海道の地の位置づけを再認識する貴重な文書に出会い、感動した4日間でした。

 片桐一男先生は、今年は7月上旬から3カ月間札幌に滞在し、北海道の素晴らし夏を満喫なさるとのこと、本当に心から御礼申し上げます、また、ご参加頂いた皆さまにも、感謝申し上げます、ありがとうございました。

学校林、迎える100年

Posted by 秋山孝二
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  札幌南高学校林(http://www.rikka.net/officer/)については、これまで何回か掲載してきました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6209)。今年、この学校林が設立から100周年を迎えるのを一つの契機として、将来的な活動に向けた議論を、今しています。

 「森林の保全」から、「教育林」、「環境林」としての機能へと、時代とともに大きくその役割が変わってきています。ともするとこれまでは、市民活動でも、すぐに「植林」と言われていましたが、最近では「育林」へと変化し、さらには樹木だけに注目するのではなく、地面の環境、森林全体の空間「生態系」としての価値の再認識と言えましょうか。

 天然林ではなく、植林されたこの学校林は、これまで同窓の先輩達により適切に間伐して手入れが施されてきており、これからは、その森を舞台に、人々に「空間としての価値」を説明・理解して頂く、そんな方向性になるのでしょう。

 たとえば、切り出した樹木から、下のような作品をそれぞれ造ったりするのも、新しい活動としては面白いのではありませんか。

間伐材を使っての作品、見事です!

間伐材を使っての作品、見事です!

若手の躍動、嬉しいですね

Posted by 秋山孝二
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 企業経営者にとっての喜びは、短期的には日々の利益獲得なのでしょうが、中・長期的には、間違いなく「人が育つ」ことを確認することですね。先日、久しぶりに名古屋の(株)スズケン(http://www.suzuken.co.jp/)本社を訪問して、その後に幹部と会食して、そう実感しました。

 資本業務提携を経ての合併から、すでに14年の歳月が経ち、私がスズケンを離れてほぼ10年、今日までひと時も忘れたことがないただ一つの企業が「スズケン」です。地元札幌では過去にいろいろ言われましたが(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=256)、先日彼・彼女らと会って、時代を先取りした私の決断は正しかったと、あらためて確認しました。

躍動する若手(左端と右から2番目女性)と怪しい60歳代

躍動する若手(左端と右から2番目女性)と怪しい60歳代オジサン2人

 毎年一度はスズケン本社のある名古屋を訪問して、現役の幹部とはお会いしています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9279)。今年は久しぶりに本社を訪問し、別所芳樹代表取締役会長ともお話が出来ました。現在、(社)日本医薬品卸業連合会(http://www.jpwa.or.jp/)の会長として、週に何日も東京に出かける日々で、相変わらず超多忙のようでしたが、お元気な様子でよかったです。薄くなる自分髪の毛の「取り扱い?」では、私と真逆の対応でしたが・・・・。

  (株)秋山愛生舘と(株)スズケンの合併を機に、北海道で働いていた多くの社員が全国でその才能を開花しています。現場の最前線で懸命に働く人間、その上司、地域戦略の前線で奮闘する営業部長、そして、5000人+関係会社を取り仕切る本社スタッフ、幹部としてです。

 日本社会では、「対等合併」と言いながら、何十年経っても「旧○○」、といつまでも合併前の所属を引きずる場合が殆どですが、この合併は、そんなレベルではなく、本来の「新しい価値」を創造していると評価します。先日、忙しい中懇談の時間をつくってくれた場で、彼・彼女らの目の輝きと話の力強さを目の当たりにして、そう思いました、嬉しかったですね。もう10年以上前の「合併の趣旨:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3236」を、しっかり理解して働き続けているからです。

 昨年は堀川沿いの四間道(しけみち:http://matinami.o.oo7.jp/tyubu-tokai2/sikenmiti.htm)で、今年は覚王山・日秦寺(http://toppy.net/nagoya/chikusa12.html)近くでの夕食でした。

外は30℃を越える暑さ、室内は冷房完備、そこで炭火!典型的「逆省エネ」?

外は30℃を越える暑さ、室内は冷房完備、そこで炭火!典型的「逆省エネ」?

 若手のたくましく成長した姿と話を聴きながら、私の気持もスッキリだったのか、お酒を何杯飲んでも酔わない(爽やかな酔い?)というのでしょうか、本当に楽しいひと時でした。

 それにしても名古屋のような200万人を越える大都会、天気予報では最高気温が34℃と発表されていましたが、どうみても体感温度は体温以上、ひょっとすると40℃を越えているような気がしました、特に道路表面からの照り返し熱がもの凄かったです。

 今、大変厳しい医薬品流通の市場だとは思いますが、若い意欲のある人材が、思う存分全国で躍動できる企業、そんな会社は日本広しと言えども、そうはないでしょう。日々苦労も多いとは思いますが、頑張って欲しいですね、陰ながら応援しています。

DVD製作の現場で

Posted by 秋山孝二
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  この6月から、私は「ワグナー・ナンドール財団(http://www3.ocn.ne.jp/~wagner/TOP.html)」の理事長に就任し、HPに掲載していますが、私なりの「志」を示しました(http://www3.ocn.ne.jp/~wagner/jigyounaiyou.html)。

 ちよ前理事長は変わらずお元気ですので、これまでの活動は引き続き継続し、さらにワグナー・ナンドールの哲学、作品をより多くの世界の方々に知って頂くために、今、英語版のDVDを製作しています。先日、その英語版ナレーションを入れる作業が、長時間缶詰になってスタジオでありました。

スタジオの中で延々と

スタジオの中で延々と

  歴史的事実をどの言葉で表現するか、たとえば、ハンガリー「動乱」か「革命」か。ハンガリーの地名、人名の発音・アクセントは適切か、間合いとか気持の入れ方は趣旨と会っているか、映像の流れにナレーションが調和しているか、とにかく数多くの視点からの「音入れ」、総合芸術のプロの領域を見学させて頂き、私たちの「思想」が問われる場面も多かったですね。ふだん、出来上がったDVDばかりを見ている私にとっては、それを「創る作業」を垣間見て、貴重なひと時でした。

 これから最終の作業を経て、素晴らしい作品が出来上がるのが楽しみです。

「さらさらレッド」と向き合って

Posted by 秋山孝二
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 第10回「アースカフェ・プロジェクト:http://earth-cafe.jp/」、今回は注目の健康タマネギ「さらさらレッド:http://sarasara-red.com/」で有名な栗山町において、60名を越える参加者でした。栗山町が誇る健康タマネギ「さらさらレッド」について、この品種の開発者である「植物育種研究所(http://ikushu.com/)」の岡本大作社長と、生産者の方々とが、消費者、取引先、役場の関係者等に声をかけ、地域の農業や食、健康をテーマに講演や採種場、圃場見学、参加者との対話、会食をみんなで楽しみました。こちらに(http://earth-cafe.jp/archives/1487)詳細の報告が、さすが、プロの写真ですね。

 まずは特別講師として、天使大学・栄養学科教授の荒川義人(http://www.tenshi.ac.jp/profile/arakawa_yoshihito.html)先生、続いて育種所で岡本大作社長、さらに生産者の吉田寿栄さんの圃場と、いずれのお話も骨太の哲学を感じ、実に力のある内容で、多くのメッセージを受けとめました。鈴木善人さんのブログでも報告されています(http://www.leaps.jp/?p=3407)。

生産者の倉庫で

畑のの倉庫で

育種所前で岡本社長のお話

育種所前で岡本社長のお話

ハウスの中のネギ坊主

ハウスの中のネギ坊主

タマネギ畑で生産者・吉田さんの熱く暑いご説明

タマネギ畑で生産者・吉田さんの熱く暑いご説明

畑には大切な水を!

畑には大切な水を!

 この夕張川沿いの地域は、タマネギ栽培の100年の歴史があるそうで、札幌近郊がタマネギの大産地であり、「札幌黄:http://www.kitanogurume.com/item/nosan_2.html」も有名ですね。

 暑い日でしたが、講師の皆さんの「熱い」語りと上手いカレーライス、最高に贅沢な「いいね!」でした。ただ、このイベントに参加したからには、消費する者として、これからの北海道農業が食糧基地として確固たる地位を築くために何をしなければならないのか、6月の十勝での体験(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13373)と同様に、今までと同じ消費行動では済まされないと強く感じました、ご準備頂いた皆さま、ありがとうございます。