北海道日米協会の総会で

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 北海道日米協会(http://www.plaza-sapporo.or.jp/citizen/meikan/060.html)の年次総会が、パフォーマンス・午餐とともに開催されました。私は以前から会員ではありましたが、この10年くらいはほぼ休眠状態でした。昨年から伊藤義郎会長体制の下、理事に就任して、これからは少し時間を割いて尽力しようと思っています。

伊藤義郎会長のご挨拶

前方に揃う役員・来賓:伊藤義郎会長のご挨拶

  総会に引き続いて、北海道インターナショナルスクール(http://www.his.ac.jp/)の生徒たちによる歌と踊りで、「サバナ・サバ」ほか、元気溢れるパフォーマンスでした、スワヒリ語で「少しずつ」を意味するそうです。6月4日には西区ちえりあホールで、「グリオーアフリカの語りべー」が予定されています、今、アフリカは熱いようですね!

インターナショナルスクールの生徒たちによるライブ

インターナショナルスクールの生徒たちによるライブ

 

 少し前に、「来月札幌で下記の講演会を予定しています」と、ご案内をしました。日米協会の会員でありながら、「さらば日米同盟」というタイトルの講演会を主催するには、少し説明がいるのかも知れませんね、何か矛盾すると思われる方もいらっしゃるでしょうが、日米関係は極めて重要であるがゆえのこのテーマでの開催です。沖縄はじめ駐留する米軍基地に象徴されるように、従来の安保条約下の軍事的な片肺同盟ではなく、本来の幅広い「日米同盟関係」を目指し、構築し直して進む選択が重要だと思います。

~~~~~グリーン九条の会 第4回講演会̶ 経済の視点から平和を考える~~~~~~~~̶
天木 直人 氏 「さらば 日米同盟~平和国家日本を目指す最強の自主防衛政策~」

と き:2011年6月25日(土)
開場13:30 開演14:00
ところ:りんゆうホール 札幌市東区北9条東2丁目りんゆう観光3F
TEL:011-742-4233
会 費:1,000円
主 催:グリーン九条の会
協 賛:(株)りんゆう観光

連絡先 グリーン九条の会
〒003-0831 札幌市白石区北郷1条7丁目5-8 白鳥方   green9zyonokai@gmail.com
お問い合わせ、参加申し込みは、郵送か、メールでお願いします

~~~~~~~~~~~~~~~

 最近の日米関係と言えば、大震災後の米軍海兵隊・海軍「トモダチ作戦:http://www.youtube.com/watch?v=zYErfIN4ELY&feature=relatedhttp://www.youtube.com/watch?v=Vj6gg5vMEHk&feature=related」でしょうか。放射能汚染の中、いち早い無人偵察・撮影機の映像に基づく救出作戦行動は、日本の自衛隊とともに光る活躍でした。ただ、だからと言って沖縄の米軍基地の必然性につなげるのはあまりに軽率・ナイーブだと感じますが。実は、1923(大正12)年9月1日の関東大震災(http://www.ads-network.co.jp/zatugaku/saigai-07.htm)でも、当時としては信じられないような米軍による災害支援があったそうです。当時は安保条約に基づく日米同盟など存在していなかった時代にもかかわらず、ですね。

 プロパガンダに流されることなく、冷静に現状を捉えて、間違いない日本の歩むべき道を選択しなければなりません、今の政治情況そしてここしばらくは、内閣・国会ともに、それらを構成する連中の能力からいって、この重要な決断を委ねることは出来ません。自分たちの船は我々で漕いで行くしかないではありませんか、オールを放してはいけない時期なのだと私は思います、今、岐路に立っているのですから。昨年の映画「INVICTUShttp://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3298」、中島みゆきの「宙船(そらふね)http://www.youtube.com/watch?v=vGVTiCg8DNI」ですよ。

~~~~その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ、おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな~~~~~

<訂正版>心に響く「ネパール民族音楽」

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 大変申し訳ありません、私の記憶に間違いがありました。修正して再度掲載致しました、関係の皆さまにお詫び申し上げます(6月6日)。

 秋山財団のネットワーク形成事業の一つ(http://www.akiyama-foundation.org/network/tema06.html)で今年3年目を迎える「 WIN-AINUhttp://www.win-ainu.com/」の年次総会が、札幌で開催され、この間の着実な発展も報告されました。特に昨年のCOP10では、名古屋で国際会議を主催したり、海外とのネットワーク形成も進んでいます。

 終了後の特別プログラムで、ネパールの基本的な国事情(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nepal/index.html)と民族音楽パフォーマンスがありました。多民族・多言語国家で、すぐにヒマラヤを想像しますが、実は低地から高地まで多彩な国土とのお話、固定概念だけの認識の貧困さを再確認しました。民族音楽の演奏では楽器、基本的なリズムのパターンの解説に始まり、次第にエキサイティングな演奏になる様子は、壮大な物語を聴くようで、実に素晴らしいひと時でした。

打楽器を体につけて

リズムの解説:打楽器・マーダルを体につけて

笛ほかとのアンサンブル

笛ほかとのアンサンブル

 写真の左はマーダル(太鼓)、右端はバンスリ(竹笛)、真ん中は今は鈴ですが、彼はハルモ二ウム(手風琴)も演奏します。音域の異なる数本の竹笛を取り替えて、まるで日本の尺八の音色で始まる懐かしい演奏は違和感なく体に入って、次は両面太鼓を二本お腹にくくりつけてのソロ演奏になって盛り上がり、クライマックスを迎えます。

 今回、ネパールから来日していらっしゃった演奏者3名を終了後に復習をしました。ネパール伝統芸能保護・発展寄与の目的で活動している『ネパールソンギートに親しむ会』というプライベートなボランティア団体が企画・運営している研修です。コーディネートされたのは、代表の岡本マルラ有子さんで、東京の和光大学で非常勤でネパール芸能の講義をされています。

<クリシュナ・グルンさん:右端>49歳。ネパール国立劇場音楽ディレクター及び常勤ミュージシャン。私財を投じて伝統音楽のリサーチと後継者育成に尽力しているネパール民族楽器「バンスリ(竹笛)」の有名な奏者。その温かで実直な性格がアーティスト仲間からの絶大な信頼を得ている。

<ゴビンダ・グルンさん:真ん中>42歳。銀行支配人をしているが、かねてより出身村の伝統芸能の継承に尽力しており、その村のグル(昨年100歳で逝去)から認められた一番弟子。村に伝わる伝統民族舞踊「ソラティ」の名手。他にも民謡などを作詞作曲したり、その民族の映画に出演したりと芸能をこよなく愛している。
 

<ブラ・カルカさん:左端>46歳。ネパール国立劇場ミュージックインストラクター及び常勤ミュージシャン)。ネパール民族伝統打楽器の代表「マーダル(小型の両面太鼓)」の名手。彼の手にかかると、マーダルがまるで生き物のように見えてくる。

 

 万国共通の打楽器の底力、木管の笛の心地良さ、とでも言うのでしょうか、さらにその国の歴史・民族構成・文化を知っていくと、音楽が音楽以上の芸術・文化となるような気がします。今年の「WIN-AINU」総会で、また一つ勉強になりました、感謝です!

皆さん元気!ケンユー会総会

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 (株)スズケン(http://www.suzuken.co.jp/)出身者の「ケンユー会」・愛生舘支部は、2年前に10周年を迎え、今年も総会・懇親会が90名の参加で、大きな盛り上がりを見せました。一昨年には記念フラッグも作成し(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1120)、会社を卒業してなお、会社と共にイキイキ暮らしている多くの皆さまと接し、私自身、元気を貰いました。

 今年はOB4名のカラオケも初登場、そのうち松本公良さんは新会員とのことでしたが、在社中、秋山愛生舘90周年・100周年、毎年の出陣式余興で、玄人はだしの歌で盛り上げていました、先日は久しぶりの熱唱パフォーマンスに、往年の活躍を(?)蘇らせました。素晴らしい唄だったのですが、題名は忘れました、申し訳ありません。

相変わらず上手ですね、松本公良さん!

熱唱、相変わらず上手ですね、松本公良さん!

  もう一人、函館支店の倉庫・配送で活躍され、昨年上映された映画「海炭市叙景:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6917」に、存在感抜群で出演していた萩原清さんも登壇しました。濃紺のオシャレなワイシャツ・黒ズボンにサングラス、どこから見ても「○○ザ」です!

どうみても「○○ザ」ですね、萩原清さん!

演劇でも活躍する萩原清さん!

 来賓で名古屋からお越しいただいた(株)スズケンの伊藤副社長のお話によると、3月の東日本大震災では、お得意先の医療機関に必死で医薬品をお届けし続ける一方、スズケンの東北エリアの物流センター、支店等でもかなりの被害が有ったようです。支店屋上に数日間避難したり、犠牲になった方もいらっしゃったと報告もありました。全国で営業展開し、医薬品の流通を通じて日々社会への責任を果たそうとするモラルの高さに感動しながらも、被災とは無縁ではいられない難しもあるのですね。先日のお話では、被災復旧への投資等も多額に上り、来年の年間配当は、これまでの一株62円から50円へと減配の予定とか。秋山財団運営には大きな打撃であり、来年度事業計画に織り込んで対応を考えなければなりません。

 今回の大震災、巡り巡ってどんなリスクとなって降りかかるかまだまだ予断を許しません、北海道経済の今後への大きな影響を考慮する必要もあり、気の抜けない数年間です。

桃の花がやっと!

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 我が家には、桃の木と柿の木があります。春・秋、北海道では珍しいそれぞれの木の恵みに、ひと時心が和みます(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6454)。昨年の5月は気温が低かったですが、今年も同じような感じですね。つい1週間ほど前に、やっと庭の「桃の花」が咲きました。その年によって、しっかり見ることが出来たり、見逃したり、自分の時間の都合で実に勝手なものですが、植物は律儀です。秋には実をつけてほんのり桃の香りもしますが、いつも虫用です。

庭の桃の木にやっと花が咲きました!

庭の桃の木にやっと花が咲きました!

  北海道神宮のサクラはすでに終わって、ライラックの花がもうすぐですね。

 一方、先日は北海道庁の北門を通りました。これまで何回も行っているのですが、植物園側から歩く場合が少ないからでしょうか、「本日の発電量」などという電光表示板があるのを知りませんでした。

北海道庁北門横で

北海道庁北門横で

 3・11以降の日本社会では、節電の意識向上のためにも、「本日発電可能量」と「現在使用量」の数値も欲しいですね。そしてさらに、「放射線量」も。これからは身近な場でも、温度計・湿度計とともに、放射線量測定器も設置する必要があると思います。モニタリングを日常としなければ、自分たち、子ども達の身は守れないような、そんな気がします。

ONKALO、「地下深く、永遠(とわ)に」

Posted by 秋山孝二
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 つい一週間程前のこの欄にも書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8054)が、NHK・BS放送で引き続き興味深い番組がありました、放射性廃棄物・最終処分施設「ONKALO」を描いた「地下深く、永遠(とわ)にhttp://skyalley.exblog.jp/15572451/」は、この建設中の施設を巡るドキュメンタリー作品でした。何とも不気味なホラー番組と思いたいのですが、今現在進行形の現実です。

 「ONKALO」とは一体どんな施設なのか、以下のサイトで分かります(http://www.youtube.com/watch?v=BN25RTYjjIg)、(http://www.jsce.or.jp/committee/rm/News/news8/Onkalo.pdf)。

 こちらは、東京で緊急特別上映中の映画「100,000年後の安全http://www.uplink.co.jp/100000/」、札幌ではシアター・キノ(http://theaterkino.net/)で、5月28日(土)から6月3日(金)で1日一回上映予定との案内も見ました。2010年 国際環境映画祭(パリ)グランプリ受賞ほか、幾つかの賞に輝いています。

 とにかく「怖い」映画です、み終わった後の気持の悪さは何なのでしょうね。「持続可能な循環型」とか「地球に優しい」と真逆な、世界に今、25万トンある放射性廃棄物の最終処分場としてフィンランドに位置し、100年後に密閉し、10万年後まで自己完結型で封印するというのです。そして、その間の最大の危険因子は「人類」であると、関係者は真面目な顔で語っています。さらに、「不確実性の下での運用」、質問に対して窮すると、「それは政府に聞いて下さい」と語ってはばからない姿、まるで今の日本国のようです。

 実は、北海道も無縁ではありません、今回の原発事故の最中、3月31日に報告書が発表になっています。~~~~~~~~

北海道・幌延町での深地層研究 新年度の計画まとまる 原発事故で注目も

2011.3.31 19:42 産経ニュース

 日本原子力研究開発機構が北海道幌延町で進めている深地層研究計画の平成23年度調査研究計画がまとまり、31日、北海道に概要が説明された。前日の30日には地元の幌延町への説明が行われている。

 この研究計画は、同機構が約20年かけて深地層の研究を実施しているもので、23年度は11年目に当たる。すでに深さ250メートルまで立て坑が掘られているが、新年度は350メートルまで掘削を進めるほか、坑道で低アルカリ性コンクリート材料を吹き付ける実験など、地下施設での調査研究も併せて行う。

 深地層研究の目的は、原子力発電の核燃料を再処理する際に出る高レベル放射能廃棄物の地層処分について研究開発すること。幌延町には研究施設があるだけで、実際の処分場はまだ候補地も見つかっていない。

 福島第一原発の事故で、改めて核燃料の処分の問題がクローズアップされているが、今のところ研究計画を特に急ぐことはないという。幌延深地層研究センターの宮本陽一所長は「今回の後処理をどうするか議論されるときには、処分を研究しているわれわれにも当然、役割が与えられるのではと思っている。まずは今より悪くならずに安定することを願っています」と話している。

独立行政法人 日本原子力開発機構http://www.jaea.go.jp/

幌延深地層研究センターhttp://www.jaea.go.jp/04/horonobe/

~~~~~~~~~~~~~~引用おわり

 「幌延:http://www.town.horonobe.hokkaido.jp/」と言うと、「まるごとミンチ」を思い浮かべます、我が家でも買いましたね。このセンター誘致によって廃牛となった酪農家の製品だったと思います。日本のこの間の高レベル核廃棄物処分場に関する説明は、こちらに詳細掲載されています、ONKALOとの比較も(http://asako.churaumi.me/fds/archives/date/2011/05)、フィンランドの地盤との違いに注目です。

 幌延にある「ゆめ地創館:http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/prsite/index.html」のサイトを見ると、以前の浜岡原発の記念館とそっくりの雰囲気で(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8116)、子どもたち、地元住民へのプロパガンダです。ここに至ってもなお「研究・実験」する意義がどこにあるのでしょうか、急には止まらない、止めたくない、いや、止めるにも長~い年月が掛るのでしたね。これからの研究者の存在意義は、まさに長い年月にわたる「処分場の最終処分」の研究でしょう。

 「核再処理工場」、「核最終処分場」、青森県六ケ所村(http://www.rokkasho.jp/)、そして幌延、引き続き眼を離せない言葉となりました。

追悼 庄司昭夫さん

Posted by 秋山孝二
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 (株)アレフ(http://www.aleph-inc.co.jp/)の代表取締役社長・庄司昭夫さんが、3月23日にお亡くなりになり、一昨日、お別れの会が札幌で開催され1000名を越える参列者でいっぱいでした。全国で300店舗展開するハンバーグのお店「びっくりドンキー」で有名ですが、生産現場からの垂直的事業展開のほか、環境への提言、ドラムスのミュージシャンとしても幅広くご活躍でした。

送る会で配布されたパンフレットより

送る会で配布されたパンフレットより

  地元では、これまでたくさんの経営者とお会いする中で、庄司社長ほど多彩な活動の場をお持ちの方を知りません。以前からフォーラム等では何回も同席しましたが、一番お人柄を知ったのは、今から8年くらい前に、新しく就任された札幌市の上田文雄市長に対するアドバイス集団「経済アドバイザー会議(SEF)」でご一緒した時でしょうか。2年間に8回程会合を開き、経営的視点から様々の提言を行いました、私はその事務局長として会議の議事録作成のためにテープ起こしをしたので、そこでの庄司社長の大変内容の濃いメッセージの数々と見識の高さを、忘れることができません。特に、「食―農」に対する哲学、日米関係への批判的考察、環境問題への提言等、とにかく幅広い分野に対する筋の通ったご発言は、確固たる信念に基づいていて、実に説得力がありました。

社内・社外での多彩な活躍

社内・社外での多彩な活躍

多くのメッセージ発信も

多くのメッセージ発信も

 これまでに多くのメッセージも発信されています。特に、2004年11月「さっぽろガイアミーティング」では、ハンガリー人で世界賢人会議「ブダペストクラブ:http://www.peaceproposal.com/jbudapestclub.html」主宰のアーヴィン・ラズロー氏、映画「ガイアシンフォニー:http://gaiasymphony.com/」監督・龍村仁氏をお迎えしてフォーラムを開催されました。

 ~~~すべての存在は繋がりあい、その相互関係を進化させることこそが環境問題など混とんとした現代を克服する鍵となり、そして我々人間もまた繋がりあう有機的な総体の一部として、宇宙の進化に影響を及ぼすことができるのだ~~~~

 哲学者であり、物理学者であり、ピアノ奏者として優れた活動を続けたアーヴィン・ラズロー博士、映画監督・龍村仁さん、そして庄司昭夫社長との鼎談は、この10年の中で私にとって際立って印象深いひと時でした。

 庄司社長は、食―農分野では、国際食糧戦略としての日本の農業のあり方に対して戦う姿勢を鮮明にして、「真に消費者の立場に立つ」ことを追求し、BSE問題に関連しても積極的提言を行いました。そして企業のあり方では、社会性のある組織としての企業、「何を目的として戦うのか、理念競争の時代」と断言し、「昨今のように、ものごとが大きく変化していく時期には理念が必要で、何に命を使うか、死んでもこれだけは絶対に譲れないと守るべき自らの『掟:おきて』を持っているかどうか、会社の『掟』、個人個人の『掟』を持っているかどうかが、厳しく問われているのです」、そう発言集にも記されています。「掟:おきて」という言葉に込められる庄司社長の哲学に心を打たれました。

 尊敬する経営者、思想家であった庄司昭夫さま、どうか安らかにお眠り下さい。

今年も、札幌三吉神社の例大祭

Posted by 秋山孝二
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 札幌市中央区南1条西8丁目の札幌三吉神社例大祭(http://north.ninpou.jp/miyoshi/miyoshi.htm)が、今年も開催されました。気温はやや低めでしたが、日曜日は天気にも恵まれて、祭祀の後、神社から札幌市内中心部を渡輿でした。

三吉神社境内で渡御準備

三吉神社境内で渡御準備

 6月の北海道神宮例大祭に先立ち、札幌のマチなかの風物詩で、すぐ近くで育った私も、幼い頃からの思い出がたくさんあります。そもそも札幌の三吉神社は、秋田県の「太平山三吉神社総本宮:http://www.miyoshi.or.jp/」の流れを継ぐ由緒ある神社です。HPには、「全国各地及びブラジル サンパウロの三吉神社並びに太平山講の総本宮」と紹介されていて、「霊峰太平山の山頂(標高1,171m)に奥宮、また秋田市広面赤沼に里宮が鎮座し、古来より≪勝利成功・事業繁栄≫ の守護神としてご崇敬を頂いております」と説明もあります。

 先日の例大祭には、秋田・総本宮の役員の方から新築改装のご報告、秋田の地元の方3名による三吉節(http://miyoshijinja.ftw.jp/rinnku.html)の奉納も披露されました。190万都市のど真ん中に、昔ながらの鎮守の杜があり、年一回のお祭りに多くの人が集う、これからも大切にしたいですね。今年は時間が無くゆっくり出来ませんでしたが、やかんで熱くなった日本酒が売れたでしょうね、一杯のお酒の量がそれぞれ大きく違うので、毎年楽しみ(?)です。

ある結婚式にて

Posted by 秋山孝二
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  私の親友K.Aの息子さんが東京で結婚するにあたり、彼の厚意で招待を受けたので、先日今風の結婚式に出席しました。60名程の出席者、殆どは20代・30代の若い方々ばかり、結婚式は人前での誓い、披露宴は仲人の代わり(?)に入口前のスノーボードに託されたメッセージでした。二人は冬のスノーボードが出会いだったとか。

披露宴入口で

披露宴入口で:スノーボードに描かれたメッセージ

 仲人が新郎・新婦の両サイドに立って、というのが一般的だった昔に比べて、今はヒナ段はカップルだけ。でも何の違和感も無いですから昔は何だったのか、とも思います。全体を通して新郎・新婦の出番の多い企画、ケーキ一つとっても二人ばかりでなく母親が登場したり、会場スタッフと二人の事前の再三の打ち合わせで、盛りだくさんのプログラムでした。カメラの絵になる場面が実に多く、後日出来上がるだろう写真集が楽しみです。

 企業経営者時代に、社員の仲人を頼まれる時も多かったのを懐かしく思い出します。直接の出会いには関わっていないのに、「仲人」の務めとして新郎・新婦を紹介し、披露宴では終始ヒナ壇に出ずっぱりで座り続ける、今考えると、実に僭越な役回りでした。

 K.Aと始まる前に話をしていたのですが、20代とか30代の若い世代を前にすると、今日の状況下、我々の世代は何か「こんな世の中にしてしまって申し訳ない」と謝罪の言葉から始めなければならない心境だよね、と。国家財政の膨大な負債、原発を止められずに放射能汚染された海・大地・空気等・・・・。第二次世界大戦後の平和な時代に生まれ、高度成長期を一生懸命それなりに社会のため、家族のためと仕事一筋に働いてきた私たちの世代、浪費したつもりは無いのだけれど、バブル崩壊以後の「平成生まれ世代」からは、高度成長を謳歌しただけ(?)の私たち、結果的には行き過ぎた「消費社会」を造り出してしまった、そんな自責の念でしょうか。

 披露宴の出席者の中で、同じテーブルの2歳くらいの男の子、隣のテーブルの来月生まれてくる新たないのちを宿した近未来の母、日本の地域医療に意欲も燃やす医学生、そして輝くような若い世代の男女達を見ながら、思わず視線を下げる自分に気がつきました。同じ気持を共有する親友のK.Aは、その気持を最後の新郎の父の挨拶の中で語ろうと準備をしていたのですが、本番ではさすがに胸が詰まり、ただ「ありがとうございました」と言うのが精一杯のようでした。

 

 先日、北海道大学教授・山口二郎先生(http://www.yamaguchijiro.com/)が主宰する「フォーラム in 札幌時計台~パラダイムの転換http://yamaguchijiro.img.jugem.jp/20110410_1781910.jpg」がありました。「閉塞を嘆くばかりでは何も変わらない」という副題でしたが、その中で、政治の世界で、「未来への責任」という概念がいかに構造的に困難かが話題になり、大変興味深いお話でした。政党の理念として「未来への責任」と語っても、その「未来」を担う人々が、今現在は選挙権がない、まだこの世に生れてきていない、言葉がない等、「票」の獲得で、政治というのがどうしても目の前の課題解決に終始せざるを得ない構造があるというのです。確かに、公共投資・福祉財源としての国債発行、子どもの政策といっても次代を担う世代のためと言うより、「子ども手当」として現在の親への支援として実行してしまう、負債・改革の先送り、そんな繰り返しが今日の危機を招いているのでしょう。

 さらに、戦後、「一億総ざんげ」と時の総理大臣が国民に言い放ったように、今の原発事故の推移を見ていると、責任の所在を曖昧にしてしまう発言・報道がみるけられるとも。責任の概念を4つのレベルに分ける必要性、すなわち、「犯罪」、「政治的」、「道徳的」、「メタフィジカル(歴史に対して)」の説明は分かりやすかったです。

 そしてもう一つ、現在の原発事故等でも象徴される「リスク社会」についての言及もありました。「リスク社会」の特徴は、1)大変大きな破局的被害、2)確率はかなり小さく計算が困難、であるがゆえに、今までのような合理的・効率的概念では対応が難しいというのです。原発事故は、飛行機の墜落事故・自動車事故、とは基本的に異質なリスクです。普通のリスクの場合、伝統的なアイディアでは、起きる確率に対して「中庸をゆく」みたいな対策、「保険を掛ける」的発想が功を奏してきたのですが、現在のリスク社会では、中途半端な対策では何の役にも立たちません。

 そんな意味では、原発に関しては「事故が起こる」からではなく、「放射能」が制御できないものであるゆえに、地球上には在ってはいけない「存在」なのだと思います。生物的でない、普通に稼働している時でも危険、終わって廃炉にしても危険、と言えましょう。パラダイム転換、エネルギー政策の転換が必須です。

 朝日新聞の5月13日朝刊に、ドイツの社会学者・ウルリッヒ・ベック氏の論説が掲載されていました。そのタイトルは「限界のないリスク、近代社会が生んだ不確実性の象徴」、「産業界や専門家に判断独占させず、市民の関与を進めよ」、とありました。

 「原子力発電」、「地球温暖化」、「国際金融」、「テロ」等、現在のグローバルな課題に直面する「リスク社会」という認識の中で、社会への関与を一人の市民として一層強める、それが成熟した「シビル・ソサイアティ」なのでしょう。

 結婚式に参加して続いてのフォーラムにより、若いカップルの心からの幸せを祝福しながら、新しい時代の視座を獲得した気がします。

<追加コメント:17日> 政治では「未来への責任」を受け止めるのが難しいとしても、一人一人の市民意識、市民活動として「未来への責任」を提起することこそ、今重要になっている時代なのではないか、それが最終フレーズの「新しい時代の視座」ということです。投票行動を通して政治・議会に期待する一方で、シビルソサイアティの自立した市民としての意思表示、それを支える寄付金は、税金とともに車の両輪となるべきだとも思います。

大震災から2カ月以上を経て・・・

Posted by 秋山孝二
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 あっという間に「3・11」から2か月が過ぎました。この間私は、東京方面には4回程出張しましたが、様々な場で3・11以前と明らかに違っている世界も感じます。ただ、仕事場として移動・活動するのには、何の不都合もありません、これで十分です、いやもっと節約しても構いません。さらに自分のライフスタイルで「節電」に努めること、それは限られた電力を他の必要としている方々へ「贈与」することであり、これこそ「絆:きずな」の証明でしょう。

誰もいない到着ロビーへの道

誰もいない羽田空港到着ロビーへの道(2週間後)

節電努力:外資系金融機関が集まるテナントビル

節電努力:外資系金融機関が集まる都内テナントビル

節電努力:都内ホテルで

節電努力:都内ホテルで

 テレビ・新聞報道、東京電力経営者、経産省、原子力村の学者たちには、憤りだらけですが、一方、時が経つにつれて、優れたメッセージもたくさん目にするようになってきています。

 まずは、以前から尊敬す方のブログ「凛和総合研究所http://www.linhwa.jp/」です。今回、その中で紹介されている「復興か創造か―これからの文明―:http://www.tkfd.or.jp/topics/detail.php?id=268」は、その構想力に感服します。

 もう一つは、岩波書店月刊誌「世界2011年5月号『生きよう!』、6月号『原子力からの脱出』:http://www.iwanami.co.jp/sekai/」です。多くの識者が一連の災害・原発事故をどう受け止めて、新しい日本国建設に対する具体的方策も提起していて、読み応えがあります。この所あまり縁もなかった週刊誌も、この2カ月いつになく買い求めて読んでいます、知らない事実がたくさんあり、存在感抜群です!

 テレビ番組では、「チェルノブイリ原発事故」から25周年の今年、これをテーマとした深夜のNHK-BS放送ドキュメンタリー連続番組、「永遠のチェルノブイリ」「被曝の森はいま」「見えない敵」、5年前の「汚された大地で ~チェルノブイリ 20年後の真実」ほか、貴重なメッセージです、まさに「想定内」の内部被曝の現実に、私たちは歴史から学ぶ真摯な姿勢でなければなりません(http://www.nhk.or.jp/wdoc-blog/200/77575.html)。引き続き来週も特集があるようです。

 私なりには、取り敢えず浜岡原発は停止が決定しましたし、少しずつ動きが出てきているのを感じています。ただ、福島原発は炉心溶融、高濃度汚染水垂れ流しほか、ますます深刻な状態が明るみに出てきて、緊張感が高まります、これ以上悪化しない努力を期待するしかありません。

 等身大の身近な所では、これまでの「天気予報」とともに、放射能測定モニタリングデータに基づく「放射能・線量予報」、電気供給量と消費量を日々明示する「電気予報」を設定し、毎日数回告知することを提案したいです、すでに始まっているようでもあり、先日東京駅で、可能電気供給量と消費量を明示する電光掲示板を見ました。

 「日常性を取り戻すことが支援につながる」と、被災の現実から安易に眼を遠ざける都会人の上滑りな風潮は気になります。3・11がエネルギー・食の大転換点であること、放射能と共に暮らす時代を直視して、改革することから逃げてはならないことに変わりはありません。

 自分的には、北海道の資源を棚卸して、代替エネルギーの提案も模索したいですね、「火山国家」、「海洋国家」を逆手にとって、エネルギーを創り出すみたいな構想を持ちましょうよ、北海道電力にも積極的に提案したいし、北海道なら必ず出来る、そんな気がします。うつろな「がんばろう、ニッポン」、「ひとりじゃない」の連呼よりも、個々人のライフスタイルの変革で連帯する、それが地に着いた「支援」というものでしょう!!

ウィキリークスの威力

Posted by 秋山孝二
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 「WikiLeaks:http://wikileaks.ch/」は、ご存じのように、2006年にオーストラリア人ジュリアン・アサンジ(Julian P.Assange)氏が、「全ての情報にあらゆる人がアクセスできるべき」との理念で創設したウェッブサイトです。どんなものかは、こちらの動画(http://www.youtube.com/watch?v=J2ZI4s9yxc4)でも分かりますが、日本では「暴露系サイト!」とマスメディアにより「ならず者」扱いで、諸外国との認識の差が甚だしいです。

 約40万件の外国公電を把握していると言われていますが、現在はそのまだ1%しか公開されていません、国別ではアメリカがトップ、日本は3番目の多さにもかかわらず、これまで国内関係者はその事実を過小評価・隠ぺいしようとしていました。これらが公開されれば日本のマスメディアの報道に対して、大きな疑問を提起するからでしょう、各国首脳の対応に比べて日本の当局の認知度が低いのは、日本のメディアがウィキリークスの価値を正確に伝えていないことに因るものでしょう。

 今回、朝日新聞の一連のウィキリークスによる公開文書を読むと、日本の外務・防衛官僚が、日米関係に対して自国政府元首・大臣よりもアメリカ当局の意向をおもんぱかる異常さ、まさに国民をなめた姿勢と言えるのではありませんか。この特集は衝撃的で、ウィキリークスの情報公開について(http://wikileaks-japan.blogspot.com/)、天木直人さんは「日本外交への地震・津波だ」、と表現しています(http://news.livedoor.com/article/detail/5537721/)。

 このコメントとは別ですが、来月札幌で下記の講演会を予定しています。

~~~~~グリーン九条の会 第4回講演会̶ 経済の視点から平和を考える~~~~~~~~̶
天木 直人 氏 「さらば 日米同盟~平和国家日本を目指す最強の自主防衛政策~」

と き:2011年6月25日(土)
開場13:30 開演14:00
ところ:りんゆうホール 札幌市東区北9条東2丁目りんゆう観光3F
TEL:011-742-4233
会 費:1,000円
主 催:グリーン九条の会
協 賛:(株)りんゆう観光

連絡先 グリーン九条の会
〒003-0831 札幌市白石区北郷1条7丁目5-8 白鳥方   green9zyonokai@gmail.com
お問い合わせ、参加申し込みは、郵送か、メールでお願いします

天木 直人 Naoto AMAKI プロフィール
1947年、山口県に生まれる。1969年、京都大学法学部中退後、上級職として外務省入省。中近東アフリカ局アフリカ第二課長、内閣安全保障室審議官、在マレーシア日本国大使館公使、在オーストラリア日本国大使館公使、在カナダ日本国大使館公使、アメリカ在デトロイト日本国総領事などを経て、2001年2月~2003年8月、駐レバノン日本国特命全権大使。小泉純一郎首相らに米国のイラク攻撃を支持しないよう諫言したことで、2003年8月に外務省を解雇処分。その後、評論・執筆活動を続ける。日本ペンクラブ会員。
著書には23万部を超すベストセラーとなった『さらば外務省!』(講談社)をはじめ、『怒れ、9条!』『アメリカの不正義』(以上展望社)、『さらば小泉純一郎!』『ウラ読みニッポン』(以上、講談社)などがある。さらに『さらば日米同盟!』(講談社 2010年)。~~~~~~~~~~~~~~

 

 日本の既存メディアが、メディア分野の新しい動きに対してみせる姿勢は、国際社会の中でこれまでいつも特異的です。インターネットニュースサイトを情報収集から締め出し、ウィキリークスを「暴露系」と誹謗中傷し、限られた情報のみを「既存メディア村」内で処理加工してきた事実。今回の東京電力原子力発電所事故においても、諸外国のメディア情報により事実を迅速に把握していた日本国民が多かったのは、実に嘆かわしいことですね。今の時代、「隠ぺい」などというのは出来るはずもありません。

 繰り返します、「風評被害」が拡がるのは、ひとえに正確な情報を迅速に伝えていないからに外ならず、従来のメディアに比べて、市民活動団体、独立系市民メディアのグローバルな発信力・収集力は、多言語を駆使し双方向機能も兼ね備えていて、素晴らしい力なのだと思います。豊富な情報の中から的確な判断をする、自立した「個」に基づく成熟した市民社会でありたいものです。

「男肉 du Soleil」、大復活!

Posted by 秋山孝二
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 「男肉 du Soleil:オニク・ド・ソレイユ(http://oniku-du-soleil.boy.jp/)」の公演がシアターZooでありました。若い男たちが上半身裸で踊り、叫びまくる舞台、予想はしていましたが「緊張感?」がありましたね!「写肉祭(フォトコンテスト)」に応募しようと数枚写真も撮ったのですが、動きが速くてとても作品までは至りませんでした。

男8人が踊り、語る2時間

男8人が踊り、叫ぶ2時間

ほとばしる汗、熱気が充満!!

ほとばしる汗、熱気が充満!!

 以前この欄に、私のパリ・ムーランルージュの舞台に引き出される体験 (http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2264)を書きましたが、今回も舞台で踊ったお客さまがいらっしゃいました、まるで違和感が無い素晴らしい踊りでした。客席では裸の男が私の横を行ったり来たり、終盤は汗いっぱいの体で私に向かって倒れ掛ってきて、まさに「緊張感」もいっぱいでした。20代の男たちの何とも言えない切なさが伝わってきました。

 アフタートークは、劇団「千年王國:http://sen-nen.org/」代表の橋口幸絵(http://bamora.seesaa.net/)さんと「オニク・・・」代表の池浦さだ夢さんでした。池浦さんからは、私には意外な程純朴な(!)お話の数々で、少しの驚きがありました。

口直し(失礼)のアフタートーク

口直し?(失礼)のアフタートーク

 橋口さんは、「今回の公演、見ているだけで妊娠しそう」とおっしゃっていました、すごいフレーズですね!公演前に丁度ロビーにいらしゃったので、ようやくご挨拶ができたし、お話も大変興味深かったです、今回はこの劇団の受け入れで場所も提供して、「寮母状態」とのことでした。

昨年の「札幌劇場祭:http://www.s-artstage.com/2010/tgr/2010/12/865/」で、私は審査員の一人でした。

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6621

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6707

 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=148

 劇団「千年王國」はこの劇場祭で「ダニーと紺碧の海:http://sennencocuchi.blog.shinobi.jp/Entry/38/」を上演しました、若さ溢れて大変オシャレな舞台で好きでした。今月14・15日には、韓国・光州市で開かれるビエンナーレ「光州平和演劇祭」に日本の代表として「贋作者」公演の予定です、素晴らしい舞台を期待したいですね!

北海道マサチューセッツ協会総会で

Posted by 秋山孝二
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 北海道マサチューセッツ協会(http://www5.ocn.ne.jp/~homas/)の年次総会が開催されました。北海道とアメリカ・マサチューセッツ州(http://www.discoveramerica.com/jp/massachusetts/)とが姉妹州契約を結んだ1990年に設立され、これまで文化・芸術・教育分野を中心に交流を続けてきています。私は当初から関わっているのですが、その後、仕事上の多忙で殆ど活動には貢献出来ていません。この間、大変熱心な活動をつづけていらっしゃる中垣事務局長は、直接は習いませんでしたが私の高校時代の恩師です。

 懐かしい顔も多く、総会会場では桑折広幸さんの「『暖』ボールアート」のミニ展示、明楽(あけら)みゆきさんのチェンバロ・ミニ演奏会もあり、会を盛り上げていました。

段ボールアートのミニ展示

桑折広幸さんの「暖」ボールアートのミニ展示

チェンバロ演奏

明楽(あけら)みゆきさんのチェンバロ演奏

 マサチューセッツ州と言えば、アメリカ発祥の地、ニューイングランドのプライドは今も高いですね。私の世代はビー・ジーズの歌「マサチューセッツ:http://www.youtube.com/watch?v=4XWYefe9EzI&feature=fvwrel」は忘れられないです。もともとの題名は「The lights all went out in Massachusetts(マサチューセッツの灯りはすべて消えた)」、歌詞2番のサンフランシスコは、当時のヒッピー全盛期の中心で、最後のフレーズは「I will remember Massachusetts」です、1960年後半の時代を感じます。

~~~~~~~~~

Feel I’m goin’ back to Massachusetts,
Something’s telling me I must go home.
And the lights all went out in Massachusetts
The day I left her standing on her own.
マサチューセッツに帰りたい気持がする
何か帰ったほうがいいって言っているみたいだ
マサチューセッツの灯りはすべて消えた
彼女の1人残してきた日に

Tried to hitch a ride to San Francisco,
Gotta do the things I wanna do.
And the lights all went out in Massachusetts
They brought me back to see my way with you.
サンフランシスコにヒッチハイクしようとした
したいことをいろいろしなくちゃと思った
マサチューセッツの灯りはすべて消えた
見えない足元を君と歩こうとした

Talk about the life in Massachusetts,
Speak about the people I have seen,
And the lights all went out in Massachusetts
And Massachusetts is one place I have seen.
マサチューセッツの暮らしを話したり
今まであった人達のことを話したり
マサチューセッツの灯りはすべて消えた
マサチューセッツはボクの見た場所の1つになってしまった

I will remember Massachusetts.
マサチューセッツを忘れはしない
~~~~~~~~~~~~~~

 私自身、アメリカに設立した現地法人「Autum Hills International:AHIC」とともに、忘れられない場所となっています。現在も、ハーバード大学のプログラムの少しの支援は続けて、関係を継続しています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2510)。

映画「英国王のスピーチ」

Posted by 秋山孝二
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 今年、第83回アカデミー賞(http://www.wowow.co.jp/extra/academy/)で、映画「英国王のスピーチ:http://kingsspeech.gaga.ne.jp/」が、作品賞・監督賞・脚本賞・主演男優賞など4冠に輝きました。同じくノミネートされていた「ソーシャル・ネットワーク:http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD16880/」は、脚本賞・編集賞・作曲賞の3つで、評論家筋では「圧勝」とのことです。

3人の表情が象徴的なポスター

3人の表情が象徴的なポスター

 吃音症に苦しみ、満足にスピーチ出来ない英国のアルバート王子(コリン・ファース)が、やがて国王ジョージ六世(現在のエリザベス女王の父)として、第二次大戦の開戦に、国民に向け感動的なラジオ・スピーチをする、あまりにも先が見え見えのストーリーではあります。コリン・ファースの「自信なげ」な感じが次第に変わっていく様子が分かりやすく、ドラマチックに盛り上がっていました。

 脚本の73歳、デヴィッド・サイドラーに負うところが大きいのでしょうね、本人自身も吃音症でこの作品への思い入れもあり、同時にジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム・カーターの演技が素晴らしかったです。この作品がこんなに魅力的なのは、アルバート王子、妻、オーストラリア人治療士ローグが創り出す対立、和解、信頼が、的確に表現されているからでしょう。

 それと、映画前半は「治療する者と治療される者」「王室と平民」といった分かりやすい対立関係で、次第に、一歩踏み込んだ「人間と人間」に進化していく構図。「伝えるべきことがある!」とジョージ六世が叫び、ローグは国王の覚悟を確認しました。「あなたは勇敢な人だ」、「私に話して」、ローグの短い言葉に力を感じます。終盤、スピーチ直前の国王が語るローグへの感謝の言葉と、それを受けとめたローグの表情が印象的でした。

 ラストは、演説後にバッキンガム宮殿バルコニーから国民に手を振るジョージ六世の後姿、それを見つめるローグの微妙な表情も良かったですね。スピーチは感動的でも、戦争がこれから始まる、まさに前途多難な時代です。先日のロイヤルウエディングで、お二人が手を振っていたあの場所ですよね。

 大英帝国の国王と王室が、実はドイツ系であるということは背景として知っておく必要があります。第一次世界大戦ではドイツと戦い、しかもまたヒトラーの台頭によってドイツとの戦いが不可避のものとなってきたとき、国民感情への配慮を迫られました。この状況のさなかに国王に即位することを余儀なくされ、国民に向けてラジオ越しにスピーチをしなければならなかったジョージ六世の心中を察すると、さらに映画を深く味わえます。

 ヨーロッパ映画の厚みは、各国の皇室がそれぞれ深い姻戚関係にあることに由来するのかもと思えます。この映画を観終わってから、インターネット検索で調べてみると、映画のシーンにロシア皇帝であったニコライ二世の肖像画が出てきたようですね、私は見逃しましたが。

 

 映画とは直接関係はありませんが、英国王室メディアとして、「The Royal Channel:http://www.youtube.com/user/theroyalchannel?blend=4&ob=4」の広報サイト、つい先日は久しぶりの「ロイヤル・ウエディング」も盛り上がったようです。因みに日本の皇室広報は、「宮内庁HP:http://www.kunaicho.go.jp/」でしょうか、日本の映像・芸術センスはこんなものではありませんが、何かお役所仕事的(?)サイトで、雰囲気の違いを感じますね。

 それでも2年前この欄(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=470)に書きましたが、日本の宮内庁のライターは中央官庁ではピカイチとの評価も。また、皇室を警護する皇宮警察等、幅広い国民を意識したソフトな雰囲気を演出し、たとえば、数年前に札幌に天皇・皇后両陛下がお越しになった時は、地元警察も先導パトカーから情況をあらかじめ集まっている市民に解説する等、普通の警備とは大きく異なった雰囲気づくりをしていました。これも皇室の強い意向と伺ったことがあります。この度の震災で、先日避難所を訪問された時の両陛下のご様子を拝見し、「皇室」の強い意思と品格を感じました、特に直接語られた肉声によるお言葉の力を。

 今回、この映画による王室当事者の内側に迫る内容に、英国という国の懐の深さを垣間見た気がします。

ロシアと北海道のこれまで、これから

Posted by 秋山孝二
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 異業種交流の「北を語る会」第83回例会は、札幌市内のロシア領事館(http://www1.odn.ne.jp/ruscons_sapporo/japvisa.htm)で行われました。今回は、在札幌ロシア連邦総領事のワシーリ・サープリンさんの特別講演、ロシア民謡・歌曲の声楽家・中川速男さんのライブで、春の夜、素晴らしいひと時でした。

在札幌ロシア連邦総領事・ワシーリ・サープリンさん

在札幌ロシア連邦総領事 ワシーリ・サープリンさん(Vassili Saplin)

 中川さんの唄、特にトロイカの原曲、「郵便トロイカが走る:http://www.youtube.com/watch?v=ODrd6jSYwHQ」は、何と悲しいストーリーだったことか。最後の「鶴:http://www.youtube.com/watch?v=FoVMFCJ6pyY」も良かったですね、重厚な中に物悲しさが漂い、ロシア文化の奥行きを感じる素晴らしい歌声でした。

 ロシア民謡といえば、カチューシャ(http://www.youtube.com/watch?v=IHlq_P5CI18&feature=related)、赤軍合唱団(http://www.youtube.com/watch?v=lsUP8YusEg0)でしょうか。

 サープリンさんのお話は、17世紀からカムチャツカ・サハリンに交易目的でロシア人は来ていた歴史に始まり、「赤蝦夷」と呼ばれた「赤」は、コサックの赤い服からそう呼ばれたこと、その後しばしばカムチャツカ知事の交易状を携えて北海道に寄港している事実等でした。ラクスマン、ゴローニンも函館を訪問しています。1855年下田条約締結により、長崎・下田・函館にロシア領事館が開設され、函館の初代ロシア領事はゴシュケヴィッチでした(http://orthodox-hakodate.jp/history)。函館港は不凍港として重宝がられ、軍艦・商船が来航して、北海道の国際交流は、ロシアとの歴史が最も古いのでしょう、少なくともアメリカとではないようです。

 それ以来、北海道はロシアの窓口となり、独自の交易を始めていました。今、ロシアは、2008年の経済危機を乗り越え、日本ともっと深く新しい交流の可能性を期待しているようです。LNG等のエネルギー、IT、科学技術、建設技術、農業(特にサハリンで)分野でですね。平和条約は難しくても、「北方四島を特別区で共同開発」といった具体的提案もありました。

 3・11を経て、全く新しい露日関係構築の絶好の機会であると結ばれました。今回の締めの乾杯、私は近くのテーブルにあった特上ウォッカのストレートでした。芸術・文化の厚みを感じたひと時、しばしテクテク歩いて余韻を楽しみ、家路に着きました。