「WikiLeaks:http://wikileaks.ch/」は、ご存じのように、2006年にオーストラリア人ジュリアン・アサンジ(Julian P.Assange)氏が、「全ての情報にあらゆる人がアクセスできるべき」との理念で創設したウェッブサイトです。どんなものかは、こちらの動画(http://www.youtube.com/watch?v=J2ZI4s9yxc4)でも分かりますが、日本では「暴露系サイト!」とマスメディアにより「ならず者」扱いで、諸外国との認識の差が甚だしいです。
約40万件の外国公電を把握していると言われていますが、現在はそのまだ1%しか公開されていません、国別ではアメリカがトップ、日本は3番目の多さにもかかわらず、これまで国内関係者はその事実を過小評価・隠ぺいしようとしていました。これらが公開されれば日本のマスメディアの報道に対して、大きな疑問を提起するからでしょう、各国首脳の対応に比べて日本の当局の認知度が低いのは、日本のメディアがウィキリークスの価値を正確に伝えていないことに因るものでしょう。
今回、朝日新聞の一連のウィキリークスによる公開文書を読むと、日本の外務・防衛官僚が、日米関係に対して自国政府元首・大臣よりもアメリカ当局の意向をおもんぱかる異常さ、まさに国民をなめた姿勢と言えるのではありませんか。この特集は衝撃的で、ウィキリークスの情報公開について(http://wikileaks-japan.blogspot.com/)、天木直人さんは「日本外交への地震・津波だ」、と表現しています(http://news.livedoor.com/article/detail/5537721/)。
このコメントとは別ですが、来月札幌で下記の講演会を予定しています。
~~~~~グリーン九条の会 第4回講演会̶ 経済の視点から平和を考える~~~~~~~~̶
天木 直人 氏 「さらば 日米同盟~平和国家日本を目指す最強の自主防衛政策~」
と き:2011年6月25日(土)
開場13:30 開演14:00
ところ:りんゆうホール 札幌市東区北9条東2丁目りんゆう観光3F
TEL:011-742-4233
会 費:1,000円
主 催:グリーン九条の会
協 賛:(株)りんゆう観光
連絡先 グリーン九条の会
〒003-0831 札幌市白石区北郷1条7丁目5-8 白鳥方 green9zyonokai@gmail.com
お問い合わせ、参加申し込みは、郵送か、メールでお願いします
天木 直人 Naoto AMAKI プロフィール
1947年、山口県に生まれる。1969年、京都大学法学部中退後、上級職として外務省入省。中近東アフリカ局アフリカ第二課長、内閣安全保障室審議官、在マレーシア日本国大使館公使、在オーストラリア日本国大使館公使、在カナダ日本国大使館公使、アメリカ在デトロイト日本国総領事などを経て、2001年2月~2003年8月、駐レバノン日本国特命全権大使。小泉純一郎首相らに米国のイラク攻撃を支持しないよう諫言したことで、2003年8月に外務省を解雇処分。その後、評論・執筆活動を続ける。日本ペンクラブ会員。
著書には23万部を超すベストセラーとなった『さらば外務省!』(講談社)をはじめ、『怒れ、9条!』『アメリカの不正義』(以上展望社)、『さらば小泉純一郎!』『ウラ読みニッポン』(以上、講談社)などがある。さらに『さらば日米同盟!』(講談社 2010年)。~~~~~~~~~~~~~~
日本の既存メディアが、メディア分野の新しい動きに対してみせる姿勢は、国際社会の中でこれまでいつも特異的です。インターネットニュースサイトを情報収集から締め出し、ウィキリークスを「暴露系」と誹謗中傷し、限られた情報のみを「既存メディア村」内で処理加工してきた事実。今回の東京電力原子力発電所事故においても、諸外国のメディア情報により事実を迅速に把握していた日本国民が多かったのは、実に嘆かわしいことですね。今の時代、「隠ぺい」などというのは出来るはずもありません。
繰り返します、「風評被害」が拡がるのは、ひとえに正確な情報を迅速に伝えていないからに外ならず、従来のメディアに比べて、市民活動団体、独立系市民メディアのグローバルな発信力・収集力は、多言語を駆使し双方向機能も兼ね備えていて、素晴らしい力なのだと思います。豊富な情報の中から的確な判断をする、自立した「個」に基づく成熟した市民社会でありたいものです。