NHK総合テレビ『シリーズ映像の世紀』、『バタフライエフェクト』3回目は、昨年退任したドイツのアンゲラ・メルケル前首相、4期16年首相を務めてEUで絶大な存在感を示しました。
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冷戦下の東ドイツ。抑圧された社会で生きる3人の女性、見えない将来に絶望していた物理学者のアンゲラ・メルケル、デモで自由を訴えた学生のカトリン・ハッテンハウワー、体制への批判を歌にこめた歌手ニナ・ハーゲン、それぞれの立ち位置からベルリンの壁崩壊後も独自の人生を歩んでいきます。
アンゲラ・メルケルは新進気鋭の東ドイツ出身の元物理学者でした。
<これまでのメルケル首相関連記事>
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同じ時代、東ドイツで暮らしててデモにも積極的に参加していた芸術家の若手、カトリン・ハッテンハウワー。
そして、歌手のニナ・ハーゲン、彼女による『カラーフィルムを忘れたのね((https://www.youtube.com/watch?v=EKe9ybFDQ1A))』は当時東ドイツの若者たちの心をつかみ大ヒットしたそうです。
1989年、政府報道官のひとつの失言から始まったベルリンの壁崩壊は、巨大な嵐を巻き起こし、3人の女性の運命を変えていきます。宰相メルケル誕生に秘められた、絶望の中から希望をつかんだ女性たちの物語、ベルリンの壁崩壊のその時に、メルケルはその場に居合わせていました。私は2011年秋にベルリンのブランデンブルグ門に足を運びましたが、足が震えるほどの感動でした。
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メルケル首相は退任式で、恒例のリクエスト三曲の中の一曲として、ニナ・ハーゲンの東ドイツで爆発的に人気を博したこの曲『カラーフィルムを忘れたのね(https://www.youtube.com/watch?v=8G7NXHB0BBk)』を選曲し、軍楽隊が急遽楽譜を取り寄せる等、大いに戸惑わせたと言います。
いずれにせよ、物理学者から政治の世界へ、最後まで信念を貫いてきた人生に心から敬意を表します。