「自伐型林業」を推進する動き(http://jibatsukyo.jimdo.com/)が、今、大きなうねりとなって全国で注目されています。
先日、高知県の「土佐の森・救援隊(http://mori100s.exblog.jp/)」代表の中嶋健造さんをお迎えして、北海道白老町での実習と札幌での講演「土佐の森方式 自伐林業のスゝメ」が開催されて、いずれも大変盛況でした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 当日チラシより
< KITA-NET CAFE きたネットカフェ2014 > http://www.kitanet.org/event/2014/kitanetcafe-tosa.pdf
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土佐の森方式 自伐林業のスゝメ
講師 中嶋健造氏(NPO法人 土佐 の森・救援隊 理事長)
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「自分の山は自分で管理する」ことを基本に、荒廃した地域の山に手を入れて、新たな仕事を作りだす仕組みとして、副業的自伐林業を中心とする「土佐の森方式」を提唱・実践する中嶋健造氏にお話をうかがいます。地域通貨「モリ券」による地域活性化の仕組み、伐採木や林地残材をバイオマス発電や熱利用に活かす仕組み、高価な機 材・技術がなくても林地残材を集積・搬出できる「土佐の森方式軽架線キット(ワイヤーとウインチで木材を林道まで運び出す機具)」の開発など、林業の既成概念を打ち破る森づくりは、林業人口・人材不足、森林管理者不在などの問題が深刻な北海道の課題解決に大きなヒントを与えてくれます。
中嶋 健造 氏 (NPO法人土佐の森・救援隊 理事長)(http://www.chiiki-dukuri-hyakka.or.jp/book/monthly/1407/html/f11.htm)
1962年高知県生まれ。愛媛大学大学院農学研究科修了。高知県いの町在住。IT、経営コンサルタント、自然環境コンサルタント会社を経てフリーに。NPO法人土佐の森・救援隊設立に参画し、現在理事長。山の現場で自伐林業に驚き興味を持ち、地 域に 根ざした環境共生型林業が自伐林業であることを確信し、「自伐林業+シンプルなバイオマス利用+地域通貨」を組み合わせた「土佐の森方式」を確立させた。真の森林・林業再生、中山間地域再生、地域への人口還流等のために、自伐型林業及び土佐の森方式の全国普及にまい進している。著書に「バイオ マス 収入から始める副業的自伐林業」(全国林業改良普及協会)。鳥取大学地域学部非常勤講師(2009年 度~)、総務省・地域力創造アドバイザー(2014年度)、持続可能な環境共 生林 業を 実現する自伐型林業推進協会代表理事(2014年度)。
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これまで何となく「?」だった日本の林業政策の歴史と課題が、中嶋健造さんのお話でストンと腑に落ちました。
* 今日、日本の中山間地域の衰退は林業の衰退とイコール
* 「自伐型林業」は、良好な森の維持が必須であり、同時に収入をあげる林で両立する:究極の「環境保全型林業」
* 「施業委託型林業」では、所有と施業を分離し、大量生産・大量消費・大規模物流が基本、それが「短伐期皆伐施業」を促す
* これまでの林業政策では、「森林経営」が存在しない。「森林経営」は、企業経営的な短期業績を追い求めるものとは別物
* 「限界集落」への対策は日本全国どこでも「六次産業化推進・農産物加工」と「観光」ばかり。ポテンシャルは「林業」である!
* 「大規模化」は言い換えると自分でやる人を減らすこと。高性能機械は多額の減価償却費、修理費、燃料費のコストが膨大
* 出口戦略として、皆が出せる「木質バイオマス」。今、「長伐期選択施業」の大きなチャンス
* 東日本大震災の被災地で、「復興事業」としても脚光を浴びて、実績も挙げてきている
新しい時代は、林業の世界でもことのほか早く到来してきています。