スイス in 2014 (8 最終)

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 まだまだ掲載したい話題はたくさんありますが、エンドレスと成りかねないので以下を書き留めて最後にします。

 まずは、新渡戸稲造の国際社会で特筆すべきは、国際連盟事務次長としての活躍だと思います。数回前の「スイス in 2014 (5)(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20133)」でも書きましたが、領土問題の対処で、彼が導いた「オーランド裁定」は、これまでの国際連盟、国際連合を通じて、トップレベルの活躍であることを再確認できたことは大きな収穫でした。

 そして、「国際連合」と日本で訳されている「United Nations」という名称が、まさに第二次世界大戦戦勝国(連合国)によって構築された枠組みであることもあらためて確認しましたね、日本は第一次世界大戦後の枠組み・国際連盟での立ち位置との違いをしっかり認識して国際連合と向き合わなければ、大きな間違いを起こすような気がします、特に中国との関係において。

 もう一つは、現在のEU(欧州連合)等について、今回昼食をともにしながら、現地に住む方のお話も聞くことができました。折から5年に一度の欧州議会選挙の結果がつい数日前に明らかになり、極右政党をはじめとしたEU自体に対する懐疑派が25%を越える大躍進したことへの危機感を強めていました。特に、フランスでのマリーヌ・ルペン党首の極右政党(FN)、ギリシャ、イギリス、デンマークでのUN懐疑派の大躍進は、スイス金融業界の方にとっては、不安要素としてかなり警戒感が強かったですね、ドイツのメルケル首相に関しての信頼は厚いものがありましたが。

 ギリシャ、スペイン、イタリア等の財政状況の改善が一段落して、EU諸国にも落ち着きが出てきていた昨今、この選挙結果が今後の国際金融情勢にどう影響を及ぼすのか、引き続き目を離せない状況と感じました。

スイス in 2014 (7)

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<ローザンヌ、ジュネーブ市街編>

 ローザンヌのレマン湖畔にある「オリンピック博物館(http://www.olympic.org/museum」は、昨年12月からリニューアルオープンしました。門から石段の一つ一つに、これまでの夏・冬五輪開催地の名前が刻まれています。玄関前には、走高跳の世界新記録の高さにバーが設定されて、そこをくぐっての入館でした。

 展示は、競技自体の記録よりも、オリンピックの歴史に始まり、各大会の選手村、試合前後の食事・カロリー等、幅広い視点から成り立っていました。

玄関前には走り高跳びの世界記録のバーが設置

玄関前には走り高跳びの世界記録のバーが設置

 
 一方、ジュネーブ市内では、ジャン・ジャック・ルソーが目に付きます。教育を志した者として、彼の著書「エミール」はまさに入門書みたいな存在でしたから。

ジャン・ジャック・ルソーの坐像

ジャン・ジャック・ルソーの坐像

旧市街:ジャン・ジャック・ルソーの生家

旧市街:ジャン・ジャック・ルソーの生家

 旧市街の中心には、12世紀から13世紀に建設された「サン・ピエール大聖堂」が存在感を示していました。宗教改革の中心人物・カルヴァンは16世紀の25年間、この聖堂でプロテスタンティズムの説教を続けたそうです。5スイスフランを払って尖塔のラセン階段を一気に上りと、レマン湖と市街が眺望できました。下り階段を下りて少し歩くと、何とも情けないことに足がつった感じがしました、こんな所で体力の衰えに気づくとは・・・・。

 聖堂内のパイプオルガンの音色も素晴らしい響きで、心が洗われました。

旧市街:大聖堂のパイプオルガン

旧市街:サン・ピエール大聖堂のパイプオルガン

スイス in 2014 (6)

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<山岳地帯編>

 スイス山岳地帯・グリンデルワルド、アイガー・モンク・ユングフラウヨッホの迫る山並み、日の出前のアイガー北壁はまさに幻想的・神秘的です。

日の出前のアイガー北壁は神々しく威風堂々

日の出前のアイガー北壁は神々しく威風堂々

トップ・オブ・ヨーロッパから南を望む:大氷河が続きます

トップ・オブ・ヨーロッパから南を望む:続く大氷河

シルトホンからの大パノラマ:山並みの迫力

シルトホルンからの大パノラマ:山並みの迫力

スイス in 2014 (5)

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<国際連盟事務次長として活躍の時代編>

 新渡戸稲造がここジュネーブで国際連盟事務次長を務めていたことは、当時の国際社会において、日本国民として誇りとすべきことですが、昨今その功績自体を認識している方々が極めて少なく残念に思っています。ただ歴史の流れ的には、彼が事務次長を7年間で退任して間もなく、日本は国際連盟を脱退し、国際社会から孤立して戦争への道を突き進むことになります。 現在も国際連合ヨーロッパ本部の機能は、実質的には国連(UN)の機能の7割であり、それがジュネーブに集約されています。国際連盟時代から換算すると、世界の平和・安全をつかさどる機関としての場の力を歴史に刻んでいました。まさに、「場が放つメッセージ」でした。

国際連合(UN)・ヨーロッパ本部正面

国際連合(UN)・ヨーロッパ本部正面

 約1時間の内部ツアーで、領土問題解決として歴史的にも成功した事例として「オーランド裁定」をガイドの職員はその模様を描いた絵画の前で説明しました。残念ながら説明の中にはその中心的人物の「新渡戸稲造・事務次長」の名前は出てきませんでしたが、私は誇り高かったですね。

新渡戸稲造・事務局次長時代の「オーランド裁定」を誇らしげに説明する国連職員

新渡戸稲造・事務次長時代の「オーランド裁定」を誇らしげに説明する国連職員

 ご存じのように、オーランド諸島は、バルト海、ボスニア湾の入り口に位置するフィンランドの自治領の島々で、住民のほとんどはスウェーデン語を話します。フィンランドは、ロシアから分離独立しましたが、その際に、スウェーデンとフィンランドの間のバルト海にあるオーランドは、スウェーデン語を話す住民がほとんどであることから、1921年、オーランド諸島がスウェーデンに属するのか、フィンランドに属するのかで両国の間に紛争が起きました。  時の国際連盟事務次長の新渡戸稲造が、この紛争を「新渡戸裁定」をもって収めたのです。オーランド諸島はフィンランドに属しますが、公用語はスウェーデン語とし、フィンランドの軍隊の駐留は認めず自治領とする、粘り強い交渉を続けてこの裁定で合意をしました、日本的にいえば、「大岡裁き」でしょうか。  このジュネーブのヨーロッパ本部敷地内には数多くの会議場があります。その中の大会議場の一つは、天井のデザインもグローバルでユニークでした。

5か国語同時通訳機能を備えて大会議室、天井にも注目!

5か国語同時通訳機能を備えて大会議室、天井にも注目!

 さらに別棟の会議場は、第二次世界大戦後の朝鮮戦争をはじめとした数々戦争の停戦協定を議論し、締結した場所でした。

朝鮮戦争をはじめとして第二次世界大戦後の数々の休戦協定を議論・調印した会議場

朝鮮戦争をはじめとして第二次世界大戦後の数々の停戦協定を議論・調印した会議場

 昨日のジャントゥーに続いて、今回の新渡戸稲造の活躍した場を訪問することが出来て、何とも言えない感動を覚えました。と同時に、それ以降、日本人、或は日本国民の中で、彼を越える見識と教養を兼ね備えた真の「国際人」として、誰の名前を挙げられるでしょうか。今、まさに平成の新渡戸稲造はどこに、と言った気持で帰りの電車でしばし黙考でした。

スイス in 2014 (4)

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<新渡戸稲造・国際連盟事務次長時代の住宅 編 (その3)>

 私は最初に、今は「Frank Muller社(http://www.franckmuller-japan.com/」の工場と本社と書いたのですが、正確には、1986年、この付近にフランク・ミューラーが創作工房を造り、1995年にこのレザマンドリエに本拠を移したと、会社のHPの「Watchland(http://www.franckmuller-japan.com/#/brand/magazine02_1)」の中で説明があります。

* 「Watch land(http://www.franckmuller-japan.com/#/watchlandstory)」として広く世界に知られています。

 今回、広報担当のLaura Bondiさんは、3つの館内で作業する職人の工房を案内してくれました。大変ユニークな新型デザインも頻繁に発表しているとのこと。年に一回の発表展示会(WPHH)には、世界から人が集まってくるそうです。

Laura Bondiさんと中庭からレザマンドリエを背景に

Laura Bondiさんと中庭からレザマンドリエを背景に

世界見本市の会場としても有名

世界見本市の会場としても有名

 ブランド価値を大切にしているスイス機械式時計の世界的メーカーの工房・本社が、このレザマンドリエで拠を構えていることと、100年前に新渡戸稲造が国際連盟事務次長として国際社会の中で活躍していた姿とがシンクロナイズして、何とも胸が躍る訪問となりました。お会いした社員、職人の方々の笑顔の数々も素晴らしかったです。何かの機会に札幌の皆さんにも見学に行って頂きたい場所です!

スイス in 2014 (3)

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<新渡戸稲造・国際連盟事務次長時代の住宅 編 (その2)>

 現在は、スイス機会式時計メーカー「Frank Muller」社の工場本社として、400名の技術者等で活気を帯びていました。受付で、突然ではあったのですが見学の希望を伝えると、広報担当のLaura Bondi さんが満面の笑みでOK、ご案内してくれました。彼女は新渡戸稲造が1919年から8年間暮らしていたことはもちろん知っていて、この建物は1905年に、スイスの著名な建築家・エドモンファティオによって建造されたネオゴシック様式の城館「レザマンドリエ」で、初期の借り手が新渡戸稲造だったと、会社の記録にも記載されていると言っていました。

玄関正面のロビー

玄関正面のロビー

尖塔もそのままの姿

尖塔もそのままの姿

庭には大きな木、遠方にはレマン湖が望まれます

庭には大きな木、遠方にはレマン湖、さらに正面奥にはモンブラン

ブランドを大切にしてきたFrank Muller社に感謝の気持を持ちながら・・・

ブランドを大切にしてきたFrank Muller社に感謝の気持を持ちながら・・・

スイス in 2014 (2)

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 続いては、今回のメインテーマです、

<新渡戸稲造・国際連盟事務次長時代の住宅 編 (その1)>

 手掛かりは、昔の住所「クール・ドゥ・ジェントゥ16番地」、「借りていた一軒の庭付き住宅」等、限られたものでした。ただ、柴崎由紀さんのブログ(http://inazo-nitobe.blogspot.ch/search/label/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%96)では、かなり紹介はされていました。

 今回、私はジュネーブ駅から電車でローザンヌ方面へ5駅目「クリュ・デ・ジャントゥー」駅で下車、坂道を上った所にあるコミュニティーセンターで、「Frank Muller社(http://www.franckmuller-japan.com/」所有の工場本社の場所を伺うと、すぐに教えてくれました。歩くこと約5分、立派な別荘が続く通りの右手に、会社名を掲げた3階建ての邸宅が見えてきました。

ジュネーブ名物:レマン湖の大噴水

ジュネーブ名物:レマン湖の大噴水

ジュネーブからレマン湖畔を東に5つ目の駅:クリュ・デ・ジャントゥー(ベルソワ地区)

ジュネーブからレマン湖畔を東に5つ目の駅:クリュ・デ・ジャントゥー(ベルソワ地区)

駅からのこの坂道を上って約8分

駅からのこの坂道を上って約8分

新渡戸稲造が国際連盟次長時代、8年間住んだ住宅レザマンドリエは今も健在!

新渡戸稲造が国際連盟次長時代、8年間住んだ住宅レザマンドリエは今も健在!

高級スイス時計で有名な「Frank Muller」の工場本社として

スイス機械式時計で有名な「Frank Muller」社の工場本社として

スイス in 2014 (1)

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 幾つかのテーマを持ち込んでの海外編、今回はスイスです。

< 乗り物 アクセス編 >

 ヨーロッパの都市を訪問してまず最初に気づくのは、各種交通機関のアクセスとつなぎの良さではないでしょうか。

駅前広場、列車、自転車、路面電車が相互乗り入れ

駅前広場では、列車、自転車、路面電車が相互乗り入れ

電車のホーム、自転車、そして自動車駐車場がまさに一体化のバリアフリー

電車のホーム、自転車、そして自動車駐車場がまさに一体化のバリアフリー

自転車もきっちり市民権を得て

自転車もきっちり市民権を得て動線がスムーズ

バス、タクシー、自転車は同じレーンで

バス、タクシー、自転車は同じレーンで

自転車置き場も工夫を凝らして

自転車置き場もシンプルながら工夫を凝らして

 札幌を含めて、日本ではどうして「放置自転車」等、自転車が厄介物扱いなのか、これまで多くの方々が視察に来ているはずなのに、学びが全く足りません。これからのエコロジカルモビリティの理念には、自転車の活用がキーポイントだと思います。特に札幌のように都心が平らな都市ではですね。よく言われる冬も、本当に積雪で普通の人の走行が難しいのは半年ではなく、せいぜい3か月くらいではありませんか。

昨今の話題から

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 時々まとまった時間ができると、インターネットの検索から興味深いサイトに出会います。

* 今年7月から始まります。札幌の新しい企画「SIAF」 記者会見 http://www.ustream.tv/recorded/46031786

* ダルビッシュの投球へのコメント、私も同感。 http://www.nikkei.com/article/DGXZZO71302580W4A510C1000000/

* 「アーティスト」と「労働者」、面白い視点ですね。 http://news.livedoor.com/article/detail/8847051/

* 「吉田調書」 http://www.asahi.com/special/yoshida_report/1-3.html?iref=comtop_pickup_01

* 興味深い講演 前半 https://www.youtube.com/watch?v=Lq8Ea-YfLzo

* 後半 https://www.youtube.com/watch?v=EDhGMK8KE58&feature=youtu.be

* 大飯原発運転差止請求事件判決要旨全文 http://www.news-pj.net/diary/1001

飯館村・現場からの報告 2014

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 「飯館村エコロジー研究会:IISORA(http://iitate-sora.net/」主催の東京シンポジウム、今年は國學院大學で開催されました。飯舘村のフィールドからデータに基づいての発信は、継続の価値に裏付けられて益々貴重な取り組みとなってきています。

* 東京シンポジウム 2014 http://iitate-sora.net/tokyosymposium/tokyo2014

 昨年の様子はこちら――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16313

 この研究会の設立経緯はこちら――>http://iitate-sora.net/about

國學院大學でのフォーラム

國學院大學でのフォーラム

「<基調講演>飯舘村の歴史と原発事故」 多田 宏/飯舘村 綿津見神社宮司

基調講演

基調講演 多田宏宮司

「飯舘村初期被曝評価プロジェクトの報告」 今中哲二/京都大学

京都大学 今中哲二さん

京都大学 今中哲二さん

「飯舘村の山菜・食品等の放射能汚染調査」(発表スライド伊藤延由/飯舘村住民 貴重なスライドです!

現場で測定を続ける さん

現場で測定を続ける飯舘村の伊藤延由さん

 今年のシンポジウムの報告は、近くHPで掲載されると思いますのでそちらに譲りますが、この研究会の発起人のお一人、小澤祥司さん(http://earthkids.sakura.ne.jp/homepage/TOP.html)は、今年9月3日の秋山財団贈呈式・特別講演でお話をして頂くことになっています。現場に密着した活動を通してのエネルギーのお話は、大変興味深く期待が大きいです。

~~~~~~~~

小澤祥司(おざわ・しょうじ)1956年静岡県生まれ。東京大学農学部卒業。出版社勤務などを経て、取材・執筆活動のほか、環境学習・環境保全活動の支援・自然エネルギーの普及・持続可能な地域づくりなどのプロジェクトにも携わる。3・11以降、福島県飯舘村の放射能汚染調査、村民の支援活動にも取り組む。
主な著書に『メダカが消える日―自然の再生をめざして 『コミュニティエネルギーの時代へ』(以上岩波書店)、『飯舘村6000人が美しい村を追われた』(七つ森書館)、『減電社会 コミュニティから始めるエネルギー革命』(講談社)、『バイオマスエネルギー・ビジネス』(共著、七つ森書館)他。

札幌国際芸術祭2014、7月から開催!

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 今年7月に札幌で開催される「札幌国際芸術祭 2014(http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/」は、3年に1回の「トリエンナーレ」となって、こらからの札幌を大きく変えていくポテンシャルがあるような気がします。

今年3月13日、六本木ヒルズでの記者会見の様子――>http://www.ustream.tv/recorded/44997483

ロゴマーク

ロゴマーク

 先日は、演劇ファンクラブの「札幌座サロンの会(http://www.h-paf.ne.jp/salon/index.html)」で、漆崇博さん(AISプランニング代表/アートコーディネーター)から説明がありました。ユネスコの「創造都市ネットワーク」登録にもなり、これからが楽しみですね。

札幌座くらぶでのお話:漆さん

札幌座くらぶでのお話:漆崇博さん

ユネスコの認証も

ユネスコの認証も

 HPからの引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ユネスコ創造都市ネットワーク」加盟について

札幌市は、2013年11月11日、世界41都市で構成される「ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)創造都市ネットワーク (メディア・アーツ都市)」の一員となりました。
メディア・アーツ創造都市は、現在、リヨン市(フランス)とアンギャン=レ=バン市(フランス)、そして札幌市の3都市です。
札幌市がユネスコから認定された「メディア・アーツ都市」は、都市そのものをメディア(媒介)としてとらえ、地域産業や国際観光交流の促進に貢献する新たなメディア技術を用いた文化芸術表現や、市民の自発的な表現活動とその経済活動の促進を目指すものです。
札幌における具体的な取り組みとしては、さっぽろ雪まつりにおける3Dプロジェクション・マッピングや札幌国際芸術祭における先端的なメディア・アートの企画展示、さらには都市環境全体を新たなメディア技術によって付加価値化する試み、ソーシャルメディアなどによるまちづくりへの市民参加の促進、そして都市環境問題を解決する様々な知恵と創意工夫を開発することでもあります。

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ユネスコ創造都市ネットワーク(UNESCO Creative Cities Network)は、文化芸術の7分野(文学、映画、音楽、クラフト&フォークアート、デザイン、メディア・アーツ、食文化)の内のひとつに焦点をあて、それぞれの都市が創造的な施策を展開し、加盟都市相互の文化・経済交流を通して、次世代のクリエイティブ産業の振興や、未来の都市課題と向かい合い、都市の持続可能性に取り組むことを目的としています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

しばし、「雅楽」の世界に

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 「『雅の世界 in 札幌』~ワークショップ・東儀秀樹」が札幌で開催、「ワークショップ」って書いてあるので、どんなスタイルかと思いながら会場に足を運ぶと、まずはロビーに「狩衣(かりぎぬ)」、「(しょう)」、「篳篥(ひちりき)」、「龍笛(りゅうてき)」の三管が展示されていました。

* 東儀秀樹さんのHP――> http://www.togihideki.net/

* オフィシャルブログ――> http://ameblo.jp/togihideki/

* 「雅楽」の説明は宮内庁のHPから――>http://www.kunaicho.go.jp/culture/gagaku/gagaku.html

当日チラシ

当日チラシ

ロビーでは「狩衣」、楽器の「笙」、「篳篥」、「笛」も展示

ロビーでは「狩衣」、楽器の「笙」、「篳篥」、「笛」も展示

 オープニングは狩衣姿で登場、笙による「越天楽(http://www.youtube.com/watch?v=kx1uw4n575M)」を演奏、フロアーからの入場でした。舞台に上がり第一部は「雅楽」の概論講義(?)、雅楽の雅楽たる所以から、楽器の成り立ちほか、基礎知識・背景と言えるもので、分かりやすかったですね。

以下はWikkipediaからの引用です~~~~~~~~~~~

三管については次のような説明がなされる。

  • 「天から差し込む光」を表す(しょう)。
  • 「天と地の間を縦横無尽に駆け巡る龍」を表す龍笛(りゅうてき)。
  • 「地上にこだまする人々の声」を表す篳篥(ひちりき)。

この3つの管楽器をあわせて「三管」と呼ぶ。

合奏時の主な役割は、主旋律篳篥が担当する。篳篥は音程が不安定な楽器で、同じ指のポジションで長2度くらいの差は唇の締め方で変わる。演奏者は、本来の音程より少し下から探るように演奏を始めるため、その独特な雰囲気が醸しだされる。また、その特徴を生かして、「塩梅(あんばい)」といわれる、いわゆるこぶしのような装飾的な演奏法が行われる。

龍笛篳篥が出ない音をカバーしたりして、旋律をより豊かにする。

は独特の神々しい音色で楽曲を引き締める役割もあるが、篳篥龍笛の演奏者にとっては、息継ぎのタイミングを示したり、テンポを決めたりといった役割もある。笙は日本の音楽の中ではめずらしく和声(ハーモニー)を醸成する楽器である。基本的には6つの音(左手の親指、人差し指、中指、薬指と右手の親指と人差し指を使用)から構成され、4度と5度音程を組み合わせた20世紀以降の西欧音楽に使用されるような複雑なものであるが、調律法が平均律ではないので不協和音というより、むしろ澄んだ音色に聞こえる。クロード・ドビュッシーの和音は笙の影響がみられるという説もある。

~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 話の途中では、今回はワークショップなのでこのようなお話が最後まで続くのだろうかと、少々不安になるくらいの内容の濃いトーク。ユーラシアを西へ西へと伝わってきた「雅楽」の歴史、極東の日本で進化して今の姿になったとか。

 休憩をはさんで第二部は演奏が続き、ハナミズキ(http://www.youtube.com/watch?v=-0X5ZNKCAQo)、Jupiter(https://www.youtube.com/watch?v=K7rob0JVlfE)ほか、最後はアメイジング・グレイス(http://sp-m.mu-mo.net/album/23063/)でした。当日は演奏がありませんでしたが、こちらもいいですね、「Imagine(http://www.youtube.com/watch?v=psrbhXeUWzE

 今年10月には全国ツアー(http://www.togifurusawacoba.jp/)も企画されて、札幌は10月9日です。

 普段は、神事で触れる程度の私ですが、雅楽の故事来歴、楽器の音の意味等を再確認して聴くと、また一層広大な宇宙をイメージするような新しい世界を感じるから不思議です。

「野のなななのか」、全国上映!

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 ここにきて、私の周りでは映画の話題が続いてます。

 まずは、北海道・芦別を舞台にした「野のなななのか(http://www.nononanananoka.com/」です、「なななのか」は「七・七日:四十九日」です。先日は北海道での先行上映に際し、大林宣彦監督、俳優の常盤貴子さん、品川徹さんらを囲んでのパーティが初日前夜、札幌市内で開催されました。以前にテレビでも報道されましたが、地元芦別の制作委員会(http://blog.goo.ne.jp/nanananoka)の皆さまが大勢ご出席でした。

大林宣彦監督と女優の常盤貴子さんと札幌で

大林宣彦監督と女優の常盤貴子さんと札幌で

 本州では今週末から、北海道ではすでに各地で上映中で、札幌でも複数館で観られます。

 その一つの札幌のシアター・キノ(http://theaterkino.net/では、ゴールデンウイークに面白い映画が連続して上映中です。一つは、「8月の家族たち(http://august.asmik-ace.co.jp/」、メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツほか、役柄と役者の個性が見事なコラボレイト、会話のやり取りほか表情にも目が離せませんでした。

円熟した役者たちとストーリー

円熟した役者たちとストーリー

 そして、「ワレサ、連帯の男(http://walesa-movie.com/」です。あの時代の東ヨーロッパは、ハンガリーの歴史にもダブり緊張感がありました。「変革のリーダー」というよりも一人の夫・父親としての人間味を前面に出したアンジェイ・ワイダ監督の意図が魅力的でした。

懐かしのワレサ、英雄というより一人の夫・父として

懐かしのワレサ、英雄というより一人の夫・父として

 監督の意気込み、それを支えるロケ地の方々の熱意、そして演じる俳優の方々、一つの作品を創り上げるのにご尽力された皆さんの多彩なサイドストーリーは、映画の面白さを一層引き立てる素晴らしい宝の山ですね。演劇も同じように、その作品を観る楽しみから、さらに周辺の多くのこぼれ話も時間を掛けて巡ると何倍も喜び、気づきが膨らみます。

【追記】

 この映画の原作「なななのか」は、演劇の「弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/)」代表の長谷川孝治さん、そして、終盤の四十九日の草原の中で、泊原発につとめる彼が、「北海道には、『エネルギーチェンジ100プロジェクト(http://www.enechan100.com/)』という再生可能エネルギー推進の活動がある」と語る場面もありました。そういう彼は、泊原発を退社する決断をしたのですよ。

NHK番組「貧困」について

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 このところ、NHK総合テレビ番組では、「貧困」について続けて放映されています。4月27日(日)に放送されたNHKスペシャル「調査報告女性たちの貧困~”新たな連鎖”の衝撃~」同じく、4月28日(月)に放送されたあさイチでの特集「気づいてますか?こどもの貧困」

 前者は、ネットカフェで暮らす10代の姉妹や、非正規労働で先が見えない日々を過ごす20代の女性、仕事をかけもちしながら資格をとるために学校に通うシングルマザーなどの姿を通して、急速に拡がりつつある「女性の貧困」について掘り起こし、後者は、「子どもの貧困」をテーマに、奨学金が返せない若者が増えている問題や、地域のなかで子どもを支えていく取り組みについて描いていました。

 すぐに反応があり、なかなか辛口の評価もありますが、今後が注目です:

* http://bylines.news.yahoo.co.jp/ohnishiren/20140428-00034883/

* http://blogos.com/outline/85449/?fb_action_ids=10202184947038359&fb_action_types=og.recommends&fb_source=other_multiline&action

* http://www.alterna.co.jp/12901?fb_action_ids=10202184680671700&fb_action_types=og.likes&fb_source=other_multiline&action_object_

 NHKの番組と言えば、ニュースでは「?」と思う場面が多いのですが、ドキュメンタリー、スペシャル、教育テレビでは、意欲的な取り組みを評価したいです。例えば、「廃炉」については、いろいろ批判はあるものの今後に興味を繋ぎます。

【朝日4/29】(耕論)廃炉の現実 山名元さん、佐藤暁さん、竜田一人さん
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11109881.html

【NHKスペシャル】シリーズ 廃炉への道
第1回 放射能”封じ込め” 果てしなき闘い
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0420/
第2回 誰が作業を担うのか
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0425/

(注1)東京電力株式会社の供給約款変更認可申請に係る査定方針案(2012年7月)「福島第一原発安定化費用・賠償対応費用の検討の結果」
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/denkiryokin/report_001.html

(注2)電気事業会計規則等の一部を改正する省令(2013年10月)
http://www.meti.go.jp/press/2013/10/20131001002/20131001002.html

 私は、メディアによる報道・記事を勝手に市民が讃える活動、「メディア・アンビシャス(http://media-am.org/)」の世話人の一人です。マスメディアを批判するのは簡単ですが、その中でも果敢に制作活動に励む方々もおおくいらっしゃることを忘れたくないですね。今まで日の当たらなかったテーマに注目して掘り下げていくように、私たちが番組を育てる、みたいな姿勢も大切ではないかと思っています。

<これまでメディア・アンビシャスに関して記載のメッセージ>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B9

基本的な経営者の視座!

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 現代は、日本のマスメディアに掲載されなくても、インターネットの世界で外国紙のインタビュー記事を読むことができるので、日本国民にとっても有難いことですね。外国記者の質問は、日本の窮屈な記者クラブの縛りもないのか、率直であり、それ故にか答えもシンプルで分かりやすい場合が多いです。以下のやり取りも、質問が引き出した功績でしょうね。

~~~[東京 18日 ロイター]~~~~~~

―-脱原発路線を強力に主張する異色の地域金融機関トップとして知られる城南信用金庫(本店・品川)の吉原毅理事長が、ロイターのインタビューに応じ、原発コストが安いというのは将来負担を無視した国家ぐるみの粉飾決算に近いとの見解を示した。

また、新エネルギーの開発が新しい経済の活力を生み出すとの持論を展開した。

東京・神奈川を地盤に信金業界2番手の総資産3兆6000億円を持つ同信金は、地銀中位行に匹敵する規模を誇る。そのトップとして、金融業とエネルギーの政策のかかわりあいに関し、どのような本音を持っているのか聞いた。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA3H06620140418?fb_action_ids=496454680454663&fb_action_types=og.recommends&fb_source=other_multiline&action_obje

~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 経済界に身を置く私としては、特に以下のコメントに賛同します。

* 原発のコストの方が低いという人で、いやしくもビジネスマンや経済に携わる者ならば、会計の原則ぐらい勉強していただきたい。コスト計算には、直接原価と間接原価があり、そこで総合原価計算が行われる。原発は、今あるウランを使うだけならば直接原価は低い

* では、その結果の間接原価はどうなのか。将来の廃炉費用や、使用済み核燃料の保管料や処理費用、工事費や人件費、地代がカウントされているのか。カウントされていない。われわれは今、時価会計で、将来に発生するキャッシュフローをすべて現在価値化し、負債計上している。原発にはそれが入っていない

* 1回事故が発生したら、天文学的なコストがかかる。貸し倒れ引当金の積み立ての考え方を入れれば、とんでもない引き当てを積まなければならない。これは、不採算というのではないか。国家ぐるみの壮大な粉飾決算だ

 以上のことは、経営のイロハです。新規事業プランでも、ニーズがあるからとか、喜ばれるから、だけでは「事業」としては成り立ちません。誰からお金を頂けるのか、維持管理費を含めて持続可能なのか等の考察もないと、とても「事業案」としては成り立ちません。思い起こしてみれば、これらは直接金融・間接金融含めた金融機関から言われ続けた指摘ばかり。今の日本の金融は、そんな本来の価値創造の視座をかなぐり捨てて、ひたすら手数料商売で利益を計上している歪んだ姿です。保険会社、再保険会社、金融機関のリスク査定からみても、上記の吉原理事長のご指摘はまさに正論です。

 城南信用金庫の吉原毅理事長については、3年前の9月にこちらで書いています

――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10232

平野早矢香選手のこと

Posted by 秋山孝二
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 昨日終了した卓球の世界選手権団体戦は、実に見応えのある試合の連続でした。特に一昨日の女子準決勝・香港戦、平野早矢香選手のプレーは、一人のアスリートを越えた「求道者」の風貌に大いなる感動と勇気を貰いました。

日刊スポーツ[2014年5月5日9時27分 紙面から]~~~~~~~~

<卓球:JA全農世界選手権団体戦>◇第7日◇4日◇東京・代々木第1体育館ほか◇男女決勝トーナメント

 女子で団体世界ランキング3位の日本が、31年ぶりに銀メダル以上を確定させた。同4位の香港に3-1で勝ち、83年東京大会以来の決勝に進んだ。決勝では、71年名古屋大会以来43年ぶりの金メダルをかけ、同1位の中国と対戦する。

 試合後の取材エリアで平野早矢香(29=ミキハウス)が「ええっ! そんなに離れていたんですか」と驚いた。話題は勝負の分かれ目となった第3ゲーム、大逆転劇が始まった4-9の場面。2ゲームを取られて、考えていたのは「戦える形を作ろう」。突破口を探し、点数のことは脇にあった。そこから苦しんでいた呉のチキータ(バックハンドの攻撃的レシーブ)対策にサーブの軌道を変更。12-10で競り勝つと、勢いのままに3ゲーム連取。「卓球をしてきて良かった」と劇的勝利に目を赤くした。

 大ベテランだが、いまも向上心の塊だ。3月のドイツオープンでは、平野美、伊藤の13歳コンビがダブルスでワールドツアー史上最年少優勝を飾ったが、その大会に一緒に出場し、2人の戦いをじかに見ていた。理由は「若い選手にしかできない思い切ったプレーがあって、勉強になる」から。この日の思い切ったサーブ変更も、その貪欲さのたまものだ。チーム最年長は「日本開催の決勝で中国と戦えるのは幸せなこと」と気力十分で撃破に挑む。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 少し前に訪問した栃木県庁知事応接室のポスターを思い出しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19506)、栃木県鹿沼市出身のヒロインです。

 また、Facebookにで下記のコメントも見つけました:

【Zoneの追求⑤】追い詰められても最後まで諦めなかった心の強さ、プレッシャーに負けない精神的な強さがあって成し得た偉業だが、恐らく第4セット以降はZONEと呼ばれる精神状態に入っていたのではないだろうか。少なくとも第4セット2本目のドライブの引き合いを含めた16往復に及ぶラリーでは、平野選手が過去の練習や試合で経験した研ぎ澄まされた打球感・身体の動きを思い出したとみて間違いあるまい。冷静に自分を客観視しながら集中している状態にあったのではないだろか。実際、気持ちが高揚する局面にありながら終始落ち着いた表情であった。ロンドン五輪準決勝で福原選手がシンガポールのエースを破った試合で見せた冷静な表情と同じに映って見えた。彼女がこの試合でZONE状態に入ることができた切っ掛けはいったいどこにあったのか。第3セットの崖っぷちで敗戦の危機を凌げたことが切っ掛けになったと推測されるが、いつの日かご本人に直接お話を伺ってみたい。

http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/sports/tabletennis/team/hiranosayaka.html

 平野早矢香さんを見ていると、遠い昔、中学校でバレーボールの監督をしていた時の自分を思い出します。このブログ「秋山孝二の部屋」の最初のメッセージとしても記載しています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27)。

 テレビ放送のアナウンサーは、騒々しいだけで残念でした。ただ「メダル、メダル」の繰り返し、今年奈良・薬師寺を訪問した時(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19195)に、冬季オリンピック放送で同じような状態を、山田法胤管主が「金メダル亡者」と表現されていました、言い当てて妙です。昨日の中国戦でも、まさに中国との緊迫した戦いの最中に、「昨晩の香港戦は感動を与えた!」みたいなとんちんかんのコメントの連続。うるさいばかりのアナウンサーは、邪魔にしかなりませんね。

 まぁ、放送はさておき、とにかく平野早矢香選手のあの場でのパフォーマンスは、以前より一段と落ち着きのある表情で冷静でした、チームにはあのような精神的リーダーが必須です。決勝の中国戦では新しい課題も明確になりましたが、日本選手の伸びしろはまだまだ十分あります。アスリートの「進化」をテレビを通じて感じられる、これこそライブ中継の神髄ですね。

 日本選手の皆さん、お疲れ様でした。

ドイツのNPOから学ぶ

Posted by 秋山孝二
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 セブン-イレブン記念財団(http://www.7midori.org/)と全国環境ボランティアリーダー会が主催した「生物多様性―国際シンポジウム」は、ドイツからの講師のお二人、ゲルハルト・エプラー氏(NABUヘッセン州支部代表)とライナー・ミヒャエルスキー氏 (NABUラインラントファルツ州支部広報担当官)の基調講演で始まりました。

* NABU(https://www.nabu.de/)

 総合司会は、九州環境サポートセンターの宮原美智子さんです、昨年12月に熊本でお世話になりました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=18678)。

◎講師プロフィール

ゲルハルト・エプラー氏 Gerhard Eppler
NABU(ドイツ自然保護連盟)ヘッセン州支部 支部代表
本職は環境評議員、生物学者。自然保護センター所長、NABUヘッセン州支部代表はボランティア(名誉職)

ライナー・ミヒャエルスキー氏 Rainer Michalski
NABU(ドイツ自然保護連盟)ラインランドファルツ州支部 広報担当官
ラインランドファルツ州のラインヘッセン地域の広報官

司会の宮原美智子さん

司会の宮原美智子さん

ドイツ さん

ゲルハルト・エプラー氏(NABUヘッセン州支部代表)

ライナー・ さん

ライナー・ミヒャエルスキー氏 (NABUラインラントファルツ州支部広報担当官)

 続いてのパネルディスカッションのパネラー、お一人は北海道の「認定NPO 法人霧多布湿原ナショナルトラスト(http://www.kiritappu.or.jp/)」・伊藤俊和事務局長、簡潔明瞭で素晴らしく洗練されたプレゼンテーションでした。特に印象的だった以下のポイント

* 行政の「調査」は何年もかかり、現状ではその暇はない。まずは「残すこと」、“生態系”を残すこと、そして手段としての「ナショナルトラスト」。

* 見て残す、使って残す、いわゆる「ワイズ・ユーズ」==自然、人の生活、ともに「残す」

* 「ここが好きだ」という人たちが集まった、「反対する」人たちを集めた訳でない

認定NPO法人 霧多布湿原トラストの伊藤事務局長

認定NPO法人霧多布湿原ナショナルトラスト 事務局長 伊東俊和氏

 もうお一人は、NPO法人海辺つくり研究会(http://homepage2.nifty.com/umibeken/)・木村尚事務局長です。

東京湾 さん

NPO法人海辺つくり研究会 事務局長 木村尚氏

 それぞれの方のお話は、極めてオーソドックスで、「なるほど、やっぱり」という共感ばかりでした。「生物多様性戦略と広報力」のサブタイトルが付いているだけあって、メディアとの付き合い方等も、ドイツも日本も一緒の印象を持ちましたね。

 ドイツのお二人がおっしゃっていた二つのことが心に残りました。

* その活動の為に何かをしたいという人たちを集めること

* 活動の「顔」となる方の「人格」が重要

 2008年のG8洞爺湖サミットの時も感じましたが、広報活動において、日本のNGO・NPOはどこか辛抱強さに欠ける部分があるのかなと思います。

* G8洞爺湖サミット時の市民活動はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=54

六華サロン & 寺島文庫 in 九段下

Posted by 秋山孝二
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 この数年、東京都の九段界隈は私にとって「知のエリア」となっています、元気の素とも言えましょうか。

 まずは、在京で高校同窓生の会、「東京六華同窓会(http://www.tokyorikka.jp/)」の若手の集い「六華サロン(http://www.tokyorikka.jp/rikkasalon/rikkasalon.html)」例会が九段下の事務所で開催、第63回は大河内学さんのお話「建築デザインの探求と実践」」でした。

 ご案内から~~~~~

さて、毎月開催の「真面目な雑談を通じた同窓の交流の場」六華サロン、今回(第63回)の講師(旗振り)役は大河内学さん(南36期、インタースペース・アーキテクツ一級建築士事務所代表、明治大学准教授)です。

 建築事務所を主宰し、かつ、大学でも教鞭をとられている大河内さん。実は2年8ヶ月前に2011(平成23)年8月19日に現役南高生を対象とした「六華ゼミ」で「世界の名建築~建築家がデザインの現場で考えること」というテーマでお話されていますが、今回は「大人の六華ゼミ」版用に内容を見直してお話頂けるという事でどんな話が出るか非常に楽しみです。

~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

六華サロンで語る大河内学さん

六華サロンで語る大河内学さん

 札幌ドーム(http://www.sapporo-dome.co.jp/company/history.html)ほか、これまでの作品の説明等、大変興味深かったです。先月の「札幌遠友夜学校記念館」設計のナオミ・ダーリングさんのお話(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19508)も同様ですが、思いを形にできるお仕事、本当に素晴らしいですね。

 一方、すぐ近くの「寺島文庫(http://terashima-bunko.com/index.php)」では、寺島実郎経営戦略塾が開催、現在は第Ⅲ期(http://www.terashima-bunko.com/bunko-project/strategic-management.html)です。毎回、寺島文庫を訪問する度に、新しいコレクションが増えています。

寺島文庫所蔵のマイケル・コリンズ宇宙飛行士サイン入り

寺島文庫所蔵のマイケル・コリンズ宇宙飛行士サイン入り

 宇宙飛行士のマイケル・コリンズは、1969年月面に人類が立ったとき、上空を周回するアポロ11号宇宙船を操縦していました。後にその瞬間を振り返り、当時の確率は50%で、宇宙船から「祈るような思い」だったことを告白しています。挑戦とはやはり、そんなリスクを取ってのものなのでしょうね。

 月面から昇る地球を撮影した一枚の写真「Earth Rise(https://plus.google.com/115295842212350471127/posts)」は、誰もが納得するものであり、これ以降、「International」から「Global」へと言葉も変わり、新しい時代に移っていきました。

 新しい時代は多大なリスクを突破して初めて成し遂げられる、春の同じ日に、九段界隈での「知」の世界に納得、でした。