昨日終了した卓球の世界選手権団体戦は、実に見応えのある試合の連続でした。特に一昨日の女子準決勝・香港戦、平野早矢香選手のプレーは、一人のアスリートを越えた「求道者」の風貌に大いなる感動と勇気を貰いました。
日刊スポーツ[2014年5月5日9時27分 紙面から]~~~~~~~~
<卓球:JA全農世界選手権団体戦>◇第7日◇4日◇東京・代々木第1体育館ほか◇男女決勝トーナメント
女子で団体世界ランキング3位の日本が、31年ぶりに銀メダル以上を確定させた。同4位の香港に3-1で勝ち、83年東京大会以来の決勝に進んだ。決勝では、71年名古屋大会以来43年ぶりの金メダルをかけ、同1位の中国と対戦する。
試合後の取材エリアで平野早矢香(29=ミキハウス)が「ええっ! そんなに離れていたんですか」と驚いた。話題は勝負の分かれ目となった第3ゲーム、大逆転劇が始まった4-9の場面。2ゲームを取られて、考えていたのは「戦える形を作ろう」。突破口を探し、点数のことは脇にあった。そこから苦しんでいた呉のチキータ(バックハンドの攻撃的レシーブ)対策にサーブの軌道を変更。12-10で競り勝つと、勢いのままに3ゲーム連取。「卓球をしてきて良かった」と劇的勝利に目を赤くした。
大ベテランだが、いまも向上心の塊だ。3月のドイツオープンでは、平野美、伊藤の13歳コンビがダブルスでワールドツアー史上最年少優勝を飾ったが、その大会に一緒に出場し、2人の戦いをじかに見ていた。理由は「若い選手にしかできない思い切ったプレーがあって、勉強になる」から。この日の思い切ったサーブ変更も、その貪欲さのたまものだ。チーム最年長は「日本開催の決勝で中国と戦えるのは幸せなこと」と気力十分で撃破に挑む。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり
少し前に訪問した栃木県庁知事応接室のポスターを思い出しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19506)、栃木県鹿沼市出身のヒロインです。
また、Facebookにで下記のコメントも見つけました:
http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/sports/tabletennis/team/hiranosayaka.html
平野早矢香さんを見ていると、遠い昔、中学校でバレーボールの監督をしていた時の自分を思い出します。このブログ「秋山孝二の部屋」の最初のメッセージとしても記載しています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27)。
テレビ放送のアナウンサーは、騒々しいだけで残念でした。ただ「メダル、メダル」の繰り返し、今年奈良・薬師寺を訪問した時(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19195)に、冬季オリンピック放送で同じような状態を、山田法胤管主が「金メダル亡者」と表現されていました、言い当てて妙です。昨日の中国戦でも、まさに中国との緊迫した戦いの最中に、「昨晩の香港戦は感動を与えた!」みたいなとんちんかんのコメントの連続。うるさいばかりのアナウンサーは、邪魔にしかなりませんね。
まぁ、放送はさておき、とにかく平野早矢香選手のあの場でのパフォーマンスは、以前より一段と落ち着きのある表情で冷静でした、チームにはあのような精神的リーダーが必須です。決勝の中国戦では新しい課題も明確になりましたが、日本選手の伸びしろはまだまだ十分あります。アスリートの「進化」をテレビを通じて感じられる、これこそライブ中継の神髄ですね。
日本選手の皆さん、お疲れ様でした。