札幌でのJICAセミナー「インドネシアび泥炭火災対策ほか」は、大変興味深いお話でした。泥炭の地球環境に果たしている役割を含めて、今、地下水のくみ上げ過剰による水の枯渇により、泥炭の機能が失われ、地球環境が大きく揺らいでいる様子も報告されていました。
札幌南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/)については、これまでも繰り返し書いていきました。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%8D%97%E9%AB%98%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97
先日は、3月上旬の冬の山林調査の事前調査を、南高校放送部の撮影隊4名を含めたチームで実施、悪天候の予報が幸い外れて、日も差す天気の中、無事終了しました。
この時期の散策は、これまで数回、自分のカンジキをはめて経験がありますが、今回は深い新雪のためか歩行中の埋まり方が酷く、私は最初の休息地の拠点で車を駐車巣ている所まで引き返すことにしました。3月の本番前には、スノーシューを買って臨まないと、皆さんの行動の足を引っ張ることになりそうで、個人的にも貴重な事前活動となりました。
環境ジャーナリストとして世界で活躍する枝廣淳子さんが主宰する「イーズ・異業種フォーラム」、第48回目「2018年・年初に考える~これからの時代をどう生き抜くのか」、今年最初は昨年に引き続き刺激的でした。
* https://www.es-inc.jp/network/forum/2018/nwk_id009325.html
これまでの勉強会の記事ほか――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9E%9D%E5%BB%A3%E6%B7%B3%E5%AD%90
気が付いてみると参加者の中では最高齢に近い私、時の経つのは速いものですね。
「パリ協定」の合意から2年、脱炭素の世界的な動きから取り残され気味の日本ですが、その日本でも、少しずつ前向きの動きが出てきています、遅ればせながら、ですが。
100%再生エネルギーを使うことを目指すグローバル企業の集まりである「RE100(https://sustainablejapan.jp/2017/02/01/re100/25334)」に日本企業も参加するようになってきましたし、また、世界最大の年金基金である、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本株のESG指数を昨年7月に採用、約1兆円を投資したことでESG投資が一気に加速しています。同時に、ESG投資時の企業の総合評価の一つになっているSDGsにも注目が集まり、ビジネスチャンスに活かそうとする企業や地域でのうごきも活発化しています。
私も自分のフィールドである北海道で北海道経済同友会(http://hokkaido-doyukai.jp/)の中で発言を続けるつもりです、あまりに関心が無さすぎますので。
日本の近代については、三谷太一郎先生の著書が心に残っています。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=30348
一方で、「科学技術」、「日本のアカデミックセクター」の視点から、日本の「近代」を読み解いた山本義隆氏の新著『近代日本150年ー科学技術総力戦体制の破綻』は、彼の一貫した思想を再確認し素晴らしかったです。
山本義隆氏についての私の過去の記事――>
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11550
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=31144
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=31978
幾つかの解説から~~~~~~
科学技術の破綻としての福島の原発事故、経済成長の終焉を象徴する人口減少。大国主義ナショナリズムに突き動かされて進められてきた日本の近代化を見直すべきときがきた。近代日本150年の歩みを捉え返す。西洋近代科学史の名著から全共闘運動、福島の事故をめぐる著作までを結ぶ著者初の新書。【本の内容】
黒船がもたらしたエネルギー革命で始まる日本の近代化は,以後,国主導の科学技術振興・信仰による「殖産興業・富国強兵」「高度国防国家建設」「経済成長・国際競争」と,国民一丸となった総力戦体制として150年間続いた.明治100年の全共闘運動,「科学の体制化」による大国化の破綻としての福島の事故を経たいま,日本近代化の再考を迫る.
著者紹介
山本義隆 略歴1941年大阪生まれ。東京大学大学院博士課程中退。駿台予備学校勤務。科学史家、元東大全共闘代表。著書に「知性の叛乱」「重力と力学的世界」など。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり
そもそも、日本の近代科学技術の成り立ちは、産業政策というよりも富国政策・軍事政策として生まれており、昨今の文部科学省の科研費の競争的資金化、防衛省の委託研究費といった傾向の素地は出来ているといった指摘は、60年代からアカデミックセクターに身を置いて真摯に自問してきた彼の神髄ですね。2011年3月11日以降の原発問題を契機に、彼の研ぎ澄まされた「知性の叛乱」がまた始まっているような気がします。年齢こそ10歳上ですが、1960年代後半を共有している自分も腑に落ちる論考です。
じっくり読み返して、後日、もう少し深くコメントしたいと思います。
先日から平昌冬季五輪が開幕となり、連日、テレビでは「また始まった」メダル、メダル、の絶叫の毎日。そんな中で、1998年の長野冬季五輪で日の丸飛行隊を支えた「影の金メダリスト」たちについて、たまたま見た番組が素晴らしいものでした。以前、NHK、フジテレビでも放映された実話だったようです。
* https://www.youtube.com/watch?v=EUO4tUUePt0
* http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/140123_2.html
当時は、原田雅彦の復活が大きく取り上げられ、それで感動したのですが、実はさらにその奥に深いドラマがあったことを知りました。その団体ジャンプの試合、一本目で原田雅彦の失敗ジャンプで1位から4位に順位を下げた日本チームでした。一本目終了時、吹雪が激しく、1-3位のヨーロッパの各国は試合の打ち切りを主張しました。このまま試合が打ち切られれば金メダルどころか、日本のメダル獲得はありません。そこで、競技委員の一人、日本の笠谷昌生(笠谷幸生の兄)が提案して、4人の競技委員たちはテストジャンパー達の結果を見て、継続するかしないかを決めることになり、さらに、前回の冬季五輪の団体ジャンプで銀メダルを取って実力が認められていた西方仁也の結果が相応しければ継続してもいい、というになったそうです。
そこから、テストジャンパー達25名の壮絶な戦いが始まります。「2回目を飛んでもらい、逆転して欲しい!」という思いの中、テストジャンパー達は、皆、大飛行を決めました。恐らく、長野オリンピックのスキージャンプで一番重いプレッシャーがかかったのは西方仁也かもしれません。彼は、テストジャンパー達・そして日本代表メンバー、そして国民の思いをすべて背負い、ラストとしてテストジャンプに挑みます。そして、西方仁也は、123mのK点を超える大飛躍を成功させました。
当時のメディアはそんな舞台裏のことなどには触れず、ただひたすら原田雅彦のリベンジの美談を報じていました。
https://www.youtube.com/watch?v=7rtuOyEypDo
先日の番組では、原田雅彦の「俺じゃないよ みんななんだ みんな」の言葉から、「みんな」の意味を深掘りして、西方仁也ほか25名のテストジャンパーたちの功績を紹介していました。
テストジャンパー25名】
西方仁也・坂大徹・鈴木幸保・富井正樹・高沢公治・上野隆・梅崎慶大・西下和記・
西森享平・池田義治・葛西賀子・岡村創太・大洞崇之・佐藤昌幸・上杉宏樹・
吹田幸隆・東和広・千葉勝利・野呂田義一・桜井仁・高橋竜二・安崎直幹・
仲村和博・伊藤直人・東輝
そんな番組に感動していると、今、開催中の平昌五輪、一昨日の女子ジャンプのこの記事も感動でした。こんな視点から報道できるジャーナリストがいることが、日本はまだ捨てたものではない、かと。首藤正徳さん、ありがとう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
伊藤有希に真っ赤なメダルを
https://www.nikkansports.com/olympic/pyeongchang2018/column/hyakkei/news/201802130000659.html
毎年この時期に、(公財)助成財団センター(http://www.jfc.or.jp/)のフォーラムが開催されます。この間、「助成財団の集い」と言っていましたが、昨年から「助成財団フォーラム」として、さらに多くの方々のご参加を促しています。私はほぼ毎年参加していて、2011年に次いで、一昨年は、30周年記念でも登壇しました。
* 2016年の様子――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25679
* 2011年の様子――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7478
HPより~~~~~
「助成財団」にも大きなインパクトを与えた公益法人制度改革から、2018年12月には10年目を迎えます。助成財団としてはこれまで以上に感覚を研ぎ澄ませ、より広い視野で社会に貢献していくことが一層求められることとなり、当センターとしましても、これまでの助成財団関係者による「助成財団の集い」の枠を越え、助成事業にご関心のある皆さま、助成を必要としている研究者やNPOも皆さまを含めた多様な関係者が出会い、交わることが出来る場を提供する目的で、昨年度から「助成財団フォーラム」の名称のもと再出発いたしました。
~~~~~~~~ 引用おわり
10年前、私もこんな決意表明をしていました。――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=174
今、読んでみても当時の決意と何も変わることがなく、ここまで歴代の理事・評議員・事務局の皆さまと愚直に理念に則って活動を続けてきた当財団を誇りに思います。決意を記録しておくのは大切ですね。
今年のテーマは、「公益法人制度改革後の法人運営の課題と展望=期待される助成財団を目指して=」です、170名を越える参加者で盛況でした。
プログラム ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
第I部:セミナー
「新制度における公益法人の運営のポイントと留意事項=定期提出書類・立入検査の現況を踏まえて=」
講師:内閣府 公益認定等委員会事務局 局長 相馬 清貴 様
内閣府 公益認定等委員会事務局 企画官 山崎 光輝 様
第II部:フォーラム
「新制度における組織運営・事業運営を考える =より良い組織運営・事業運営の実践事例から=」
[Part1]-基調講演「信頼性を高める公益法人運営の在り方」
講師:雨宮 孝子 様 (公財)公益法人協会 理事長
[Part2]-事例報告「制度改革が組織や事業の運営にもたらした影響と課題 =実践事例から=」
太田 健さん (公財)キリン福祉財団 常務理事
片山 正夫さん (公財)セゾン文化財団 常務理事
小林 洋一さん (公財)電通育英会 専務理事
坂本 達哉さん (公財)山田科学振興財団 専務理事
進行:蓑 康久さん (公財)住友財団 常務理事
-質疑・意見交換
交流会
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第一部は内閣府公益認定等委員会事務局からの現状を踏まえての報告。
第二部は民間財団の皆さんのご登壇。
基調講演として(公財)公益法人協会(http://www.kohokyo.or.jp/)の雨宮孝子理事長のご登壇、どう社会から信頼を勝ち取るかに関して、示唆に富むお話でした。
後半はチャレンジングな財団法人のキーマンの皆さん。今年は特に、資産運用のお話にも突っ込んだ見解が示されました。資産の「収益率」、「リスクコントロールを効かしたポートフォリオ」、「相場観に依存しない投資手法」、「利回り3%以上を目標」等、10年を経て民間財団も新たなステージに入ってきた印象でした、これからの議論が楽しみです。
私は二つの質問をしました。一つは、内閣府の方に対して、「立ち入り検査の今後は、行政側は担当者が毎回変わる一方、財団側は指摘を受けて改善により進化していき、当初の目的ではその機能に限界が出てくるのでは」といったこと。もう一つは、「関係する事業会社と共に活動している財団は、昨今のSDGsの世界、ESG投資といったグローバルマネーの動きの中で、これまでの財団活動のかなりを事業会社が取り込もうとする動きが起きてくるのではないか」というものでした。
いずれにせよ、他の方からの質問にも、今年はファンドレイズほか資産運用についての意見交換が多く、やっと民間財団のフォーラムらしい話題が取り上げられるようになった、というのが私の印象です。法人改革も10年を経て、少しずつ前に進んでいるのでしょうね。
小樽というマチは、いつきても風情があり、四季折々に歴史を感じます。
これまでの小樽関係の記事――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%B0%8F%E6%A8%BD
先日は、財団の来年度の活動についての打ち合わせを行いました。小樽駅からほど近い仲通、雰囲気のあるお蕎麦屋さん「藪半(http://www.yabuhan.co.jp/index.html)」は、昔の寄り合い場を醸し出します。HPの凝りようはかなりのもの、外国人のお客さまも多いようです。
ここの名物カレーせいろ。
お陰様で、今年7月に保阪正康さんをお招きして、濃密な北海道深掘りワークショップを行う企画がまとまりました。早速、昨年ご参加の方々にご案内をしていますが、「是非、出席したい」の返信も続々届いています、楽しみですね。
映画「ロング、ロングバケーション(http://gaga.ne.jp/longlongvacation/)」、人生のクライマックスを晴れやかに謳う、こんな重たいテーマを軽妙に仕上げるパオロ・ヴィルツィ監督の素晴らしさ、見事です!
昨年の「人生フルーツ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29405)」にも繋がるテーマでしょうか。
HPより~~~~~~~~~~~~~~~~~
アカデミー賞に4度ノミネートされ、『クィーン』で主演女優賞を獲得したヘレン・ミレンと、本年度のアカデミー賞名誉賞に輝いたドナルド・サザーランドという、演技の生きるバイブルの二人の共演が実現。監督は、『人間の値打ち』や『歓びのトスカーナ』でイタリア・アカデミー賞作品賞を続けて受賞した稀代の名匠パオロ・ヴィルズィ。
そろそろ人生のゴールへのカウントダウンに入った70代の夫婦が、最後の瞬間から目を背けることなく、生きることを味わい尽くそうとする姿を、溢れるほどのユーモアと尽きることのない希望で描き、ヴェネチア国際映画祭に続き、トロント国際映画祭でも熱い称賛を浴びた話題作。「自由とは、失うものが何もないってこと――」そんなメッセージに溢れた、観る者の人生観をも覆す力強い一本が、いよいよ日本でも陽気なセンセーションを巻き起こす!
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全編に盛り込まれている多彩なシーン一つ一つにユーモアがあり、シリアスなテーマの中に温かい眼差しを感じます。二人の円熟の演技が大人を感じて素晴らしい!
北海道経済同友会(http://hokkaido-doyukai.jp/)で、私は20年数年幹事を担っていますが、新年例会での小磯修二先生のご講演「北海道経済の自立的成長に向けて」は、素晴らしい内容でした。小磯先生は、秋山財団の理事でもあり、これまで節目節目で貴重なアドバイスを頂いています。
一番の特徴は、北海道と命名されてからこれまでの150年の歴史を、移民政策として世界でも稀有な成功事例として語られていることです。この短期間で560万人もの人口へと発展し、今もなお多くの人々が暮らす大地。そして、ただマイナス面を指摘するだけでなく、それぞれのセクターの役割を明確に位置付けて、自立の道を探る幾つかの提案があったことが、これまでの北海道を語る講演とは大きく異なっています。それも、小磯先生がこれまで、フィールドでの実践を経ていること、特に釧路公立大学の学長として、幾つかのプロジェクトを指導し、現場にも足しげく通い、担い手の方々としっかり向き合ってアドバイスをされてきた姿を、私は確かにみて参りました。活動への温かい眼差しは、世代を越えて背中を押してくれる存在です。
来月には、北海道経済同友会に小磯先生を座長に「未来プロジェクト」が立ち上がり、これからの北海道を熱く語り、プロジェクトを推進する仕組みもスタートするようなので楽しみです。
札幌市北区の「Cafe tone(http://cafetone-cafe.com/)」で、今年初めてのライブ、「花音*めぐ & 洋子『バラード シャンソン 時々 ラテン』 ♬♪♩」でした。お二人には昨年11月の「INAZOサミット」でも大変お世話になりました。
* INAZOサミット――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=INAZO%E3%82%B5%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88
2017年11月「INAZOサミット」で
この日は大雪のせいか(?)、シャンソン&ラテンはバラードに変更となり、宮澤洋子さんのオリジナル曲で綴られました。さらには、「糸(http://j-lyric.net/artist/a000701/l0000fa.html)」も。
この場所は私にとってたくさんの思い出があります。遡ること15年、札幌市長選挙に立候補した時、宮澤洋子さんはじめ多くの支持者の皆さんがここで熱い応援をして頂き、力を貰いました。それ以来、昨年11月のサミットでは、再度、実行委員会代表としてほか、仲間の方々にも力強いパワーを与えてくれました、ありがとうございます。
これまでの Cafe tone 関係記事――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=cafe+tone
ブログを振り返ると、懐かしいこんなコメントも見つけました。
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クミコ・スペシャル・ライブ
今年もtoneでのクミコさんのライブが実現します。昨年もロイヤル・ホテルでのクリスマス・ライブの前日にtoneでライブがありました!その時の感動がまざまざと蘇ります。そして今年は22日(金)の20時からに決定!東京でも 今や年に数回しか聞けないクミコさんの小ライブが札幌で聴くことができる貴重な機会です。クミコさんの唄は心の深いところへ きちんと届く魂の唄です。一度聴いたら忘れられない強い印象が残ります。私は20年前に東京の銀巴里で、一度だけクミコさんを聴いたことがありました。今『わが麗しき恋物語』以来 こんなに活躍されてとても嬉しく思います。彼女の人柄も素晴らしく、上條さんのピアノ伴奏も絶品です。チケット8000円の価値は聴いていただければ納得です。今年はぜひ心暖かな感動のクリスマス・ライブをtoneでお過ごしください。お待ちしております!
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今年もクミコさん(http://www.puerta-ds.com/kumiko/)のライブが4月に札幌で予定されています、中島みゆきのカバー、「世情(http://www.kasi-time.com/item-18177.html)」は特に心に沁みます。