スイス in 2014 (8 最終)

Posted by 秋山孝二
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 まだまだ掲載したい話題はたくさんありますが、エンドレスと成りかねないので以下を書き留めて最後にします。

 まずは、新渡戸稲造の国際社会で特筆すべきは、国際連盟事務次長としての活躍だと思います。数回前の「スイス in 2014 (5)(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20133)」でも書きましたが、領土問題の対処で、彼が導いた「オーランド裁定」は、これまでの国際連盟、国際連合を通じて、トップレベルの活躍であることを再確認できたことは大きな収穫でした。

 そして、「国際連合」と日本で訳されている「United Nations」という名称が、まさに第二次世界大戦戦勝国(連合国)によって構築された枠組みであることもあらためて確認しましたね、日本は第一次世界大戦後の枠組み・国際連盟での立ち位置との違いをしっかり認識して国際連合と向き合わなければ、大きな間違いを起こすような気がします、特に中国との関係において。

 もう一つは、現在のEU(欧州連合)等について、今回昼食をともにしながら、現地に住む方のお話も聞くことができました。折から5年に一度の欧州議会選挙の結果がつい数日前に明らかになり、極右政党をはじめとしたEU自体に対する懐疑派が25%を越える大躍進したことへの危機感を強めていました。特に、フランスでのマリーヌ・ルペン党首の極右政党(FN)、ギリシャ、イギリス、デンマークでのUN懐疑派の大躍進は、スイス金融業界の方にとっては、不安要素としてかなり警戒感が強かったですね、ドイツのメルケル首相に関しての信頼は厚いものがありましたが。

 ギリシャ、スペイン、イタリア等の財政状況の改善が一段落して、EU諸国にも落ち着きが出てきていた昨今、この選挙結果が今後の国際金融情勢にどう影響を及ぼすのか、引き続き目を離せない状況と感じました。

スイス in 2014 (7)

Posted by 秋山孝二
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<ローザンヌ、ジュネーブ市街編>

 ローザンヌのレマン湖畔にある「オリンピック博物館(http://www.olympic.org/museum」は、昨年12月からリニューアルオープンしました。門から石段の一つ一つに、これまでの夏・冬五輪開催地の名前が刻まれています。玄関前には、走高跳の世界新記録の高さにバーが設定されて、そこをくぐっての入館でした。

 展示は、競技自体の記録よりも、オリンピックの歴史に始まり、各大会の選手村、試合前後の食事・カロリー等、幅広い視点から成り立っていました。

玄関前には走り高跳びの世界記録のバーが設置

玄関前には走り高跳びの世界記録のバーが設置

 
 一方、ジュネーブ市内では、ジャン・ジャック・ルソーが目に付きます。教育を志した者として、彼の著書「エミール」はまさに入門書みたいな存在でしたから。

ジャン・ジャック・ルソーの坐像

ジャン・ジャック・ルソーの坐像

旧市街:ジャン・ジャック・ルソーの生家

旧市街:ジャン・ジャック・ルソーの生家

 旧市街の中心には、12世紀から13世紀に建設された「サン・ピエール大聖堂」が存在感を示していました。宗教改革の中心人物・カルヴァンは16世紀の25年間、この聖堂でプロテスタンティズムの説教を続けたそうです。5スイスフランを払って尖塔のラセン階段を一気に上りと、レマン湖と市街が眺望できました。下り階段を下りて少し歩くと、何とも情けないことに足がつった感じがしました、こんな所で体力の衰えに気づくとは・・・・。

 聖堂内のパイプオルガンの音色も素晴らしい響きで、心が洗われました。

旧市街:大聖堂のパイプオルガン

旧市街:サン・ピエール大聖堂のパイプオルガン