和久奈ちよ 新著@9.22

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 9月22日は故・和久奈ちよの誕生日、その日にちよの著書が出版されました、編集者は(公財)ワグナー・ナンドール記念財団の堅田憲弘評議員です。

* ワグナー・ナンドールと歩んだ道|社会・文化・教養|下野新聞 SOON(スーン) (shimotsuke.co.jp)

 ちよさんがナンドールと共に過ごした日々から二人の生活、創作活動の背景他、作品の拠って来る経過等、以前の下村徹さんの『ドナウの叫び』とはまた違った視座からのワグナー・ナンドールとちよの世界を浮き彫りにしています。

 この記念すべき日に栃木県内の書店店頭にもデビューしています。

 新刊本コーナー書棚の一番上に!

作品で平和を伝え続けたハンガリーの彫刻家|栃木の戦跡 薄れる戦争の記憶 NHK

二週続けての益子行き!

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 8月下旬から9月に掛けて二週続けて、理事長を務める(公財)ワグナー・ナンドール記念財団(Wagner Nándor Foundation (wagnernandor.jp)の用事で栃木県益子行きでした。

 一回目は4回目の栃木県による定期立ち入り検査の対応として、4名の職員が朝10時から夕方17時まで、内容の濃い質疑応答でした。台風接近の予報で、予定を一日繰り上げて益子入りしましたが、幸い当日はそれ程の荒れ模様ではなく安堵しました。

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 益子滞在時はゲストルームに宿泊、買い出しはちよさん愛用だったフォルクスワーゲン車です、駐車場でも可愛くてひときわ目立ちます。「スーパーかましん」、衣類の「しまむら」、もう日常です。

 翌日はさすがに雨降りの朝、これはこれでギャラリー内の庭園の緑が素晴らしいです。

 その一週間後には、新しいホームページ作成の打ち合わせで再び東京・宇都宮経由で益子です。先ずは遠方からのお二人と益子市内の「炉庵(ろあん)|益子産のそば粉を使った手打ち十割そば (roan-soba.com)」で十割蕎麦を。

 夜はスーパーで買い出しの「みんみん冷凍餃子」を沸騰した鍋で茹でて、宇都宮ではやっぱり先ずは餃子を食べないと落ち着かないですね。

 翌朝は気持ちよい空気で益子を離れました。

陶芸メッセ入口の石垣も変わらず

陶芸メッセ入口の石垣も変わらず

 夏の終わりに益子を訪れるのも珍しく、今年の夏も暑い日々でしたが、東京に比べると朝晩は少し気温が下がって過ごしやすくなる気がします。春夏秋冬、それぞれの季節で発見する益子の風景です。

栃木県益子町の春 2024

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 今年も(公財)ワグナー・ナンドール記念財団(Wagner Nándor Foundation (wagnernandor.jp)の理事会が栃木県益子町のアートギャラリー会議室で開催されました。次年度事業計画・収支計画の承認ほか、今回はハンガリーからワグナー・ナンドール作品保全財団のキッシュ・レイカ理事長、アドバイザーのキッシュ・シャンドールさんもお越し頂き、ハンガリーでの一連の活動報告・計画をご説明頂きました。両財団とも、豊富なワグナー・ナンドール、ちよが残した書簡・資料等を基に、今後も活動することがたくさんあり楽しみです。

キッシュさん親子キッシュ・シャンドールさんとレイカさん親子

 この間、昨年秋の展示会終了から庭園整備を行い、全体がかなりすっきり明るくなりました。彫刻・建物・庭園と、二人が暮らしていた場所自体がギャラリーなので、これからも『邸宅美術館』としてメインテナンスに注力していきたいと思っています。

宮本武蔵像

宮本武蔵像

 一部物置になっていた小屋をあずまや的に、お客さまがゆっくり過ごす空間の一助になればとリニューアルしました。

 今年も4月15日から5月15日まで「春の展示会」、4月21日午後には「ミニコンサート」が互角堂ギャラリーで開催予定です、今年もたくさんの方々にご来場して頂けると嬉しいですね。

愛生舘の「こころ」 (30)

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 四街道市教育委員会から松本順、川口家繋がりでご紹介をして頂いた四街道市下志津新田の『近藤家』、代々守ってこられた古民家を訪問し、7代目の近藤貴子さんから深いお話を長時間伺うことができました。デジタル情報が少ないので、大変濃密なパンフレットをここに掲載して報告に代えさせて頂きます。

* 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 近藤家@四街道(上) (akiyama-foundation.org)

* 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 近藤家@四街道(下) (akiyama-foundation.org)

 松本順の揮毫はこちら、戊辰戦争・会津での戦いで旧幕府軍野戦病院で治療にあたった立場として、新選組ほか旧幕府側に対する世間の不当な評価への嘆きと痛烈な批判。。

 今回は、裏の里山、土蔵ギャラリーは時間がなくゆっくり見学できなかったので、再度時間を見つけて訪問することをお約束して帰りました、まさに「宝の山」といった感じの『邸宅美術館』でした。栃木県益子町の『ワグナー・ナンドール財団』に通じるコンセプトと受け止めました。

* 『(公財)ワグナー・ナンドール記念財団』ーー> 秋山孝二の部屋 (akiyama-foundation.org)

近藤家@四街道(下)

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 千葉県四街道市の近藤家には古民家の他にも敷地内建物に歴史的資料が大切に保管されています。ミヒャエル・クーデンホーフ=カレルギーと近藤家との深い関係も大変貴重でした。

* ミヒャエル・クーデンホーフ=カレルギーーー>https://enartsu.co.jp/artist/michael-coudenhove-kalergi/

 ミヒャエル・クーデンホーフ=カレルギーは、クーデンホーフ=カレルギー伯爵家の方で、オーストリアの画家。日本研究者ゲオルフ・クーデンホーフ=カレルギーのご子息。「欧州統合の父」リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーは、ミヒャエルの伯父にあたります。ミヒャエルの父方祖母クーデンホーフ=カレルギー・光子は日本人( 1874年7月24日 - 1941年8月27日)旧名:青山 みつ(あおやま みつ)、オーストリア=ハンガリー帝国の貴族ハインリヒ・クーデンホーフ=カレルギー伯爵の妻、欧州統合の母としても有名ですね。

 近藤家のご親族は、代々ミヒャエル・クーデンホーフ=カレルギーと親しく、絵画にも幾つか残されています。オーストリア・ハンガリー帝国として私が理事長を務める「ワグナー・ナンドール記念財団(Wagner Nándor Foundation (wagnernandor.jp)」に繋がるご縁、『邸宅美術館』としての共通点を発見しました、同時に、オーストリアとハンガリーの不思議な出会いでした。

 ハプスブルク家伝統工芸・プチポワン作家の久家道子(https://atelier-kuge.co.jp/さんコーナーです。作品と写真はミヒャエル・クーデンホーフ氏との対談の様子。

 下の写真、右端は近藤よしえさんの兄・青木昌軍医、佐倉5連隊でレイテ島で26歳でご逝去(昭和20年7月1日)

 近藤家とのご縁は秋山財団『愛生館文庫』を通じてでしたが、四街道の場を訪問して、もう一つの『ワグナー・ナンドール記念財団』とも繋がり歴史の面白さに感動した一日でした。

 今回、途中寄ったJR千葉駅の変貌ぶりには驚きましたね、モノレール駅とJR駅が合体し、エキナカのお店もたくさんできて活気があふれていました。思えば私がこの駅界隈を歩いていたのははるか50年以上も前ですから。この写真は敢えて人通りの少ない場所のもの、他のエリアは人で溢れていました、念のために。

ナンドール・ちよ胸像 除幕式!!

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 ワグナーナンドール・アートギャラリー(http://wagnernandor.jp/mobile/wnag.htmlの秋季展示会が10月15日から開催されました。

 今回は、ハンガリーの彫刻家作の「ワグナー・ナンドール・ちよ夫妻」の胸像の除幕式も同時に行い、雨の中でしたが、私は理事長として冒頭にご挨拶をしました。挨拶でも紹介しましたが、このギャラリー庭園は、雨の日の水の流れが大変すばらしく、まさに二人の歓迎の演出かと思うほどでした。

* 昨年のハンガリーでの様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=45300

~~~~~~~~~~~~~~~私のご挨拶

 本日は雨の中、2023年秋季展オープニングとワグナー夫妻胸像除幕式にご出席して頂き、心から感謝申し上げます。

 この一対の胸像は、ハンガリーで一緒に活動している「アカデミア・フーマーナ財団」からの提案で、ブダペスト在住のアンドラーシュ・ソルティ氏制作によるものです。私が昨年10月に現地を訪問した時に、彼のアトリエで益子に設置するに当たって幾つか注文があり、今回その趣旨に沿った形で完了した次第です。

 今日のこの記念すべき除幕式、このような雨模様というのも何か二人のメッセージを感じています。というのも、ちよ亡き後の『邸宅美術館』として、当初からの大きなテーマは「水」であり、この土地の傾斜を活かした雨水の流れが、今時代的なSDGsの先駆けだと私たちは理解しています。

 今日の新たなスタートが、雨の音を背景にバイオリンとマリンバのコラボ演奏で祝福されることも、ナンドールとちよの意思の反映なのでしょうね。

重ねて今日の記念すべき日にお集まりされたことに財団を代表して心から御礼申し上げます、ありがとうございます。

~~~~~~~~~~~~~~~

 除幕の後は、バイオリン・打保早紀さんとマリンパ・高島聡美さんのコラボ演奏、雨音をBGMに加えてのお二人の演奏は素晴らしくギャラリー庭園内に響き渡りました。

 雨に濡れる『ヨーゼフ・アティラ像』、顔に流れる雨水が涙のようでもあり、一層憂いを帯びて魅力的です。

ワグナー夫妻の胸像、設置!

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 栃木県益子町の(公財)ワグナー・ナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/に新しく胸像一対が設置されました。

 ハンガリーの彫刻家の制作による和久奈ナンドール・ちよ夫妻の胸像、ハンガリーと日本で二人の縁の場所に置かれることになりました。日本では益子の財団『邸宅美術館』内の庭園プロムナード沿い、入り口近くでお客様をお出迎えする位置に先日設置完了しました。いつもの地元の会社の方々には大変お世話になりました。

 この一対の銅像は、昨年10月にハンガリー出張の際、彫刻家のアトリエで意見交換し、その後、船便で日本に運ばれてきました、また一つ、シンボリックな作品がこの場所に生まれました。

* 昨年10月ハンガリーでの様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=45300

 数日後には周辺の養生を終えて、今年の秋の展示会、10月15日開催日午後に音楽演奏と共に除幕式を行う予定です。

ある幼稚園の運動会

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 4年ぶりの幼稚園の屋外での運動会、園児たちの嬉しそうな声が札幌円山公園内の広場から聞こえていました。保護者の方々も久しぶりの光景に一生懸命応援も。

 やっぱりまずは「かけっこ」が基本かも知れません。一斉スタートもままならず、ゴールまで走り切るのは至難の業なのかもですね。

 保護者席は早くから満席状況、各種目によりカメラを構えた方々がゴール方面に大移動したりして。

 円山公園の北一条入り口にはワグナー・ナンドール作品の『母子像・ふるさと』が変わらず9月の空の下に輝いていました。

* 2011年の除幕式の様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10890

世界陸上 @ ブダペスト

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 今年の「世界陸上競技大会(第19回)(https://www.jaaf.or.jp/wch/budapest2023/」はハンガリーのブダペストで開催されました。そのマラソン競技ではブダペスト市内の有名なスポットが映し出されて、競技とは別の意味でずっと注目していました。特に、ゴールの英雄広場は、昨年10月から5か月間、右隣の「ブダペスト現代美術館」で『ワグナー・ナンドール生誕100年特別展』が開催されていました。私もそのオープニングイベントに参加して素晴らしさに感動しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=3%E5%B9%B4%E3%81%B6%E3%82%8A%E3%80%81%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83

 英雄広場の他にも、ドナウ川にかかる「くさり橋」、「ブダ城」周辺等も映し出されてまさに『ドナウの真珠』の面目躍如で、私も嬉しかったです!!

ファミリービジネス継承を語る!

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 私も永らくお付き合いしている外資系金融機関の『ファミリービジネス』継承のパネルディスカッション、今回私はパネリストとして「現世代」の立ち位置からの登壇となりました。

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新しい時代を切り開く『現世代と次世代のパネル・ディスカッション』

モデレーター:小倉 康嗣 ヤマト運輸・元代表取締役社長、Drucker School日本担当ディレクター

秋山 孝二・秋山記念生命科学振興財団・理事長 https://www.akiyama-foundation.org/

並木 理也子・Orbray株式会社・代表取締役社長 https://orbray.com/

福原 和人・株式会社ASM・取締役副社長 https://asumu.jp/

片山 有紗・片山ホールディングス株式会社・取締役 https://www.katayamaholdings.com/

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 このイベントの私の自己紹介は以下の通りです。

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 1974年、東京都江戸川区鹿本中学校の理科教諭、男子・女子バレーボール部顧問も兼務。その後、1979年にファミリー・ビジネスである北海道内の老舗医薬品卸業、株式会社秋山愛生舘に入社。常務、専務などを歴任し、1992年、第五代目代表取締役社長に就任しました。この間、札証・東証二部に上場し、1998年に医薬品卸売業界大手の(株)スズケン(本社・名古屋)と合併、同時に代表取締役副社長に就任。2002年にスズケン副社長を退任し現在の職務に就任しました。(公財)秋山記念生命科学振興財団:伯母・秋山喜代の出捐金を基に、設立業務を担い、二代目理事長に就任して25年、現在36年を迎えて研究助成・市民活動ネットワーク形成事業助成等を続けています。これまでの助成実績は1,622件、総額11億8,200万円です。

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 私にとって現在引き継いでいる「ファミリービジネス」は、設立にも関わった伯母・秋山喜代の「(公財)秋山記念生命科学振興財団」、叔母・和久奈ちよとワグナー・ナンドールの「(公財)ワグナー・ナンドール記念財団」、それに設立70年「秋山不動産(有)」になりますでしょうか。その成り立ちから自分が引き受けるまでの経緯を語りつつ、次世代への期待を伝えたつもりです。

* 公財)秋山記念生命科学振興財団」 https://www.akiyama-foundation.org/

* (公財)ワグナー・ナンドール記念財団 http://wagnernandor.jp/

* 秋山不動産(有) https://aiseikan.net/

 ご登壇された次世代の皆さんの眩しいほどの姿、素晴らしかったですね。小倉さんのコーディネーターも私自身楽しく聞かせて頂きました。時代は刻々と変化し、それに対応する企業活動もやはり時代にあった感性を持った方々が担うのが最も適切なのだろうと思うのです。それとファミリービジネスを担う方には「自己肯定感」が必要かとも。幼い時に親族の経営の苦労を心身で感じている子供たちは自ずと自らの使命感みたいなものも持ち合わせるのかなと、若い世代のお話を伺っていてそう感じました。と同時に、次の機会には是非、他のアジアの次世代の方々とのディスカッションの場もあればと思った次第です、とにかくアグレッシブでしょうから、日本の若者にも大いなる刺激になると思います。

 いずれにせよ、50名のご参加の皆さんともども、私自身刺激を受ける貴重な場となりました。その後の交流会でも2時間を越える多くの方々との濃密な会話、充実感いっぱいでした、皆さまに感謝です!!!!

『バタフライエフェクト』(22)

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 NHK総合『映像の世紀~バタフライエフェクト』シリーズ、今回は『戦争の中の芸術家』でした。私にとっては芸術家の叔父のワグナー・ナンドールの存在があり、彼自身、時の政府との兼ね合いで亡命を余儀なくされた人生を身近に感じているので、世界の芸術家の戦時における立ち振る舞いとその後の人生は大変興味深いものでした。

* ワグナー・ナンドールーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%AF%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%

 戦時では、音楽家・作家等、戦地での慰問とか自ら戦地に赴いたり、洋の東西を問わず様々な形で動員されているのですね。ベルリンフィル指揮者フルトヴェングラーはユダヤ人楽団員を守りながらもドイツに留まり、戦後ナチ協力者の疑いをかけられ数々のバッシングを受けたり、イタリアのトスカニーニは反戦の立場で戦時中は迫害を受けました。

 ロシアの作家ゴーリキーは時のスターリンにすり寄ったと戦後批判され、作曲家ショスタコーヴィチは、スターリン体制で生き延びるために意に沿わない作曲を続け、独ソ戦では反ファシズムの象徴となる交響曲を作りました。

 一方、日本においても俳優、映画監督、作家たちも戦争の渦中で動員されたのでしょうね。そうやって生きていくしかない彼・彼女らを、私たちは戦争協力者として批判する立場にはないののかもしれません。

 芥川賞作家・火野葦平は従軍して書いた『麦と兵隊』がベストセラーとなりますが、戦後は罪の意識に苦しみ、彼なりの人生を終えました。

* 『麦と兵隊』復刻版ーー> https://www.kadokawa.co.jp/product/322011000418/

 戦後も様々な立場から批判を受けた芸術家たちも多かったようです。

 人々に影響力のある芸術家ゆえに、戦時のプロパガンダの一員として動員されるのでしょう。どの国でも、芸術家たちは国家と表現の自由との間で揺れ続け、戦争は戦場だけで語られるものではなく、多くの人々の人生に影響を及ぼします。

『芸術のまち』 益子 2023

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 栃木県益子町は『益子焼』で有名な陶芸のまちです。今年も4月29日から「春の陶器市」が始まり、今年で第107回!!

* http://blog.mashiko-kankou.org/staff/?p=21648

 観光協会の案内地図にもワグナー・ナンドール・アートギャラリーが記載されています。以前益子町の横田副市長が「『陶芸のまち』から、ワグナー・ナンドール・アートギャラリーの彫刻作品が入ることにより『芸術のまち』にランクアップするだろう」とおっしゃっていました、嬉しいですね。

 そんな背景があるのでしょうか、いつもワグナー・ナンドール・アートギャラリーに滞在する時には、お昼はいつものお店で「スパゲッティナポリタン・セット」を注文します。スパゲッティはもちろん素晴らしいのですが、それ以上にコーヒーとそのカップが味わい深く、さすがに「陶芸のまち」と感動します。

 更に今回は、以前にプレゼントで頂いた鏑木商舗さんのワイングラスセットがまた素晴らしい、こちらは石川県の『九谷焼』でしたが。

* https://kaburaki.shop/

 とにかく芸術文化の薫り高く益子を後にすると、JR宇都宮駅ビルでは、こちらも懇切丁寧な「餃子の味わい方」の指南、『栃木の王道!』でした?!

春のWNギャラリー @ 益子

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 今年も(公財)ワグナー・ナンドール記念財団のギャラリーでは、栃木県益子町で春の展示会が開催されています。

* http://wagnernandor.jp/mobile/wnag.html

 雨の日は雨で風情があり、抜けるような青空の日は眩しいほどの様々な花が咲き誇って見事です。この場所の一つのテーマは『水』ですね。傾斜地を上手く利用して雨水を下へ下へと流し、その様子をトイ、川を模しての流水として弧を描くように数段の蓮池に誘導する設計は、如何にも芸術家のワグナー・ナンドールのセンスに感動します。

真っ白い牡丹

真っ白い牡丹

三本の木を渡る山藤!!

三本の木を渡る山藤!!

五角堂の特別展示

五角堂の特別展示

 快晴の朝は抜けるような青空。

 そんな早朝に、コーヒーを飲みながらピリッとする新鮮な空気とカッコウの鳴き声を聞きながら庭園内を散策するのは、何とも贅沢な時間ですね。

早朝の散歩は至極の時間!

早朝の散歩は至極の時間!

 今年のこの場所は、ギャラリー敷地内の庭園も整備されて、お越し頂いている皆様に一層ご好評頂いています。ワグナー夫妻の『邸宅美術館』、更に二人の人生に思いを馳せて、世界平和への意思を永く伝えていきたいと思っています。

益子 3月 2023

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 昨年10月に訪れて以来、今年初めての益子訪問です、花粉、黄砂と北関東は霞んだ空気ですが、朝の陽射しを受けた庭園は気持ちがいいですね。今日は、(公財)ワグナー・ナンドール財団の理事会です。4月から始まる新年度の事業計画と収支計画の承認、一昨年の和久奈ちよの逝去以降、新しい体制でのリスタート、ワグナー・ナンドールの世界平和への理念を具現化したこの益子の地のワグナー・ナンドール・アートギャラリー、もっともっと多くの方々に訪れて頂きたく、今後も幾つかのプログラムを企画していく予定です。

* 益子の関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%9B%8A%E5%AD%90

玄関前の梅も満開!

玄関前の梅も満開!

 ギャラリー敷地内の庭園は、引き続きのメンテナンス作業が必要です。

師走 2022

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 11月末は栃木県、東京都への出張、そして今日、2022年師走を迎えました。

 先ずは栃木県益子町、落葉が一面に広がり、晩秋の美しさを醸し出して。都会のマンション前では、これらの落葉が「困ったゴミ」と認識される昨今、植物へのリスペクトもなく日本社会の疲弊を感じる時もありますね。

ワグナー・ナンドール記念財団前の道

ワグナー・ナンドール記念財団前の道

 JR宇都宮駅では佐野ラーメンと餃子・日本酒で今年の仕上げです。来年こそは本場の佐野市に行って、ラーメンのはしごをしたいものです。

 そして東京、寺島実郎さんのリレー塾、今回もアメリカ・中国の今、そして日本の立ち位置、濃密な第一人者3人の鼎談でした。寺島さんの今月中に発売になる新著も楽しみです。

今回初のリアル参加!

今回初のリアル参加!

 東京都丸の内と御成門付近、師走ですね。ヨーロッパ各国ではエネルギー高騰の折から、今年はクリスマスのライティングは軒並み中止で、街なかは真っ暗とか、どこか多少の罪悪感も感じる今年の師走です。そして、羽田空港もクリスマスツリーが飾られて師走ムードです。

 丸の内で久しぶりに丸善で立ち読みしていると、『山本義隆』の文字と『原子・原子核・原子力』の文字が飛び込んできました、山本義隆さん未だにご健在ですぐに買いました、読むのが楽しみです!!

 そして札幌ではいよいよ雪が降ってきました。

朗読会@益子、感動!

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 ワグナー・ナンドール・アートギャラリー(http://wagnernandor.jp/mobile/wnag.htmlでは秋季展が始まっています。

 今回は、昨年10月29日に亡くなった和久奈ちよの一周忌を踏まえて、五角堂併設展は「ワグナー夫妻の日々」企画となっています。普段、事務棟横の祈りの部屋に掛けられている絵画「夫婦」も、特別に移設して展示しています。また、二週間前にハンガリーで開催された「ワグナー・ナンドール生誕100年展」の様子も、江原評議員のご尽力で編集されて放映しています。

五角堂特別展

五角堂併設展

先日のハンガリーでの特別展のう様子も

先日のハンガリーでの特別展の様子も

 そして先日は、哲学の庭横で『朗読会・ワグナー・ナンドール物語』を開催しました。2008年に幻冬舎から出版された下村徹先生著『ドナウの叫び』をベースにした2時間のフルートと朗読の熱の入ったコラボです。この10月23日は、1956年ソ連がハンガリーに侵攻してきた記念すべき日です、この日にこの企画を選んで頂いた沼尾さんに感謝ですね。日本の教科書では「ハンガリー動乱」と記述されていますが、ソ連邦崩壊後は、ハンガリー国民も「ハンガリー革命」として後世に伝えています。今、ウクライナ情勢を鑑みて決して20世紀の出来事として仕舞う訳にはいきません。

* 朗読 沼尾ひろ子さん(https://www.hirokonumao.com/

* フルート 高橋詩織さん(https://www.musikolor.com/

 屋外の会場は予想を遥かに上回るお客さまで、駐車場も満杯。終演後は皆さま口々に感動したとのお言葉で嬉しかったですね。

大勢のお客さま

大勢のお客さま

 スペシャル企画で原作の下村徹先生、ワグナー・ナンドール財団評議員でもご尽力して頂いていますが、沼尾さん、高橋さんとのアフタートークも大好評でした。

 全て終了後には下村ご夫妻を囲んでの記念撮影、秋の益子を背景に素晴らしいひと時でした。

終演後に記念撮影

終演後に記念撮影

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(9)

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 今回の3年ぶりの訪問は、何かと話題が多く、なかなか語り尽くせないのが残念ですが、そろそろ終わりに向けて話題を絞らなければなりません。

 先ずはハンガリーの企画で、ちよさん亡き後、和久奈ナンドール・ちよの一対の胸像をハンガリーと日本で建立しようというものです。その一つが今回の『生誕100年祭』にお目見えしました。そして、彫刻家のアトリエを訪問して日本に送られる予定のもう一対の胸像とも対面しました。

 右端の彫刻家の方のアトリエで。日本でどう配置するかを意見交換しました。

制作の彫刻家のアトリエで

制作の彫刻家のアトリエで

 次はキッシュさんのご自宅で今後の財団の事業展開について打ち合わせを。私も数回泊めて頂いたり、ちよさんは長期滞在を何回もしていました。今日のワグナー・ナンドール作品の再評価があるのは、偏にキッシュ・シャンドールさんのご尽力によるものです、感謝しかありません。奥様のイロナさん、娘さんのレイカさん、皆さん日本語の権威で素晴らしいです。

 最終日、空港に行く前に、昨今話題の日本人建築家の藤本壮介さん設計の新しい建物『音楽堂』です。今回の展示会開催の現代美術館のすぐ近く、大勢のお客さんが並んでいました。

* https://architecturephoto.net/109540/

 その隣にも奇抜な建物&公園?!弧を描いている建物です!!!!

 とにかく歴史的建物と現代のイノベイティブな建物が混在している懐深いまちづくりと言えるのでしょうね。

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(6)

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 オープニング式典の後、場所をホテルに移して関係者による直来(懇談会)です、常連の皆さん、次の世代の子供たちも、リラックスでした。

 何回でも乾杯です!!!

若い世代のいいですね!

若い世代のいいですね!

 今回も出ました、定番のパーリンカ!!赤ワインとともにハンガリーの心です!

 そして、今回もまたまた出ました『母子像ふるさと』爆弾ケーキです。

* 2012年ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14710

* 2017年ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=31598

 カメラマンの彼のフットワークは実に軽い、お父さまが今年亡くなられた後、私たちのほぼ専属カメラマンとなってくれています。

 ここに集まった方々が、ハンガリーでのワグナー・ナンドールの作品と業績を支えてくれています、感動の時間でした。

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(5)

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 翌日いよいよ今回のメインイベント、午後5時から『ワグナー・ナンドール生誕100年特別展』のオープニング式典です。

* https://culture.hu/jp/tokio/articles/Wagner-Nandor

 午前中にはこのブダペスト現代美術館のSzego Gyorgy芸術監督を表敬訪問し、この度の特別展示会開催の御礼と日本におけるワグナー夫妻の創作活動についてご説明しました。

 その後、メディア関係者向けの内覧会があり、テレビ・ラジオ・専門誌等の方々がキュレーターのReka Fazakasさんの説明で展示会場を順番に内覧し、質疑応答も熱心なやりとりでした。

 夕方5時からは予想を上回る300人以上のお客様がご来場、先ずは展示のご紹介を。

創造活動の国々

創造活動の国々

 式典では、大鷹正人駐ハンガリー日本大使のご挨拶に続いて私も主催者の一人としてちよの遺影と共に登壇しました。

 大鷹大使は岩手県のご出身、祖父・父と代々外務省官僚としてご活躍されました。

 そして、あのTőkés Lászlóご夫妻もルーマニアからご出席して頂きました、ルーマニアのチャウシェスク政権崩壊の発端となった「ティミショアラ集会」の当事者です。

* Tőkés Lászlóーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%A

大勢の参加の方々!

大勢の参加の方々!

 式典の後、美術館ロビーでは簡単な懇親パーティも。

今回の功労者の方々

今回の功労者の方々

 私も便乗して記念撮影!!

 終了後に外に出てみると何とも言えない夕焼けでした。

 長い一日でしたが、一つの歴史を刻んだ実感を得ました、ここまで漕ぎ着けた関係者の皆さんに心から感謝致します、ありがとうございます!

3年ぶり、ハンガリーへ 2022(4)

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 3日目午後は、ワグナー・ナンドール作品『モーゼ』が建物正面に建立されているブダペスト南のドナウ川沿岸、ドゥナウイバーロッシュ市のカソリック教会を訪問、大変大きな建築でした。

ハンガリー地図

 正面の入り口広場に『モーゼ』像が。ちよさんにより日本の栃木県益子町から船便と陸送で贈られました。この像はワグナー・ナンドールの作品としては二番目、一番の母子像は街なかの映画館前の庭に建立されています。

 神父さんのご理解により、この像が建立されました。直前に通訳のエステルさんから聞いたのですが、彼女が赤ちゃんの時に洗礼を受けた神父さんだったとか、実に不思議な縁ですね。

 この町は、第二次世界大戦中に爆撃で被害を受けましたが、戦後、ハンガリー人民労働者党中央委員会は、1949年に鉄鋼コンビナートで重工業に従事する労働者のための住宅を建設することを決め、1950年代に五カ年計画で始まった都市建設において、市はスターリンの都市を意味するスターリンヴァーロシュ(Sztálinváros)と呼ばれたそうです、今もその名残の集合住宅が立ち並んでいます。町に入るなりこれらの集合住宅を見たので、スターリン時代の影響だなと私自身感じました。ハンガリー人にとっては悪しきソ連時代の遺物なのかもしれません。

 教会内は素晴らしい多数のステンドグラス、日中は陽の光で鮮やか、夜は内側の灯りで外からの景観が素晴らしいようです。このステンドグラスの制作者がつい先日お亡くなりになったそうです。

 ワグナー・ナンドールの作品は、ハンガリー、ルーマニアのそれぞれ縁のある土地に建立されて、これからもその土地・人々とともに生き続けるのでしょうね、野外彫刻という価値の力強さにあらためて感動する日々です。