札幌市まちづくり戦略ビジョン

Posted by 秋山孝二
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 私も幹事をつとめる北海道経済同友会の例会で、札幌市の上田文雄市長をお迎えしました、「札幌市まちづくり戦略ビジョン:http://www.city.sapporo.jp/kikaku/vision/index.html」について、今後の札幌市の方向性を分かりやすくお話されました。

上田文雄市長の講演

上田文雄市長の講演

まちづくり戦略ビジョンを語る

まちづくり戦略ビジョンを語る

 ビジョンの詳細はHPで見ることが出来るので省略しますが、これまでの行政が策定したビジョンとは違ってかなり面白いですね。

~~~~~~~~~~~~~~「ビジョン」のデータ編(http://www4.city.sapporo.jp/kikaku/vision/kihon/)から引用

(3)策定に当たっての基本的な視点

「札幌市まちづくり戦略ビジョン」の策定に当たっては、以下の3つの基本的な視点に立って作業を進めます。

  1. 「行政にとっての計画」から「市民と共有できるビジョン」へ今後、「市民が主役のまちづくり」を引き続き進めていくという観点から、「札幌市まちづくり戦略ビジョン」については、これまでの「行政にとっての計画」から、「市民と共有できるビジョン」への転換を目指します。具体的には、市民の皆さんと共有できるよう、内容はシンプルで分かりやすいものにするとともに、策定プロセスの中に市民の皆さんに参加していただける様々な場面を設け、市民の皆さんと一緒に策定作業を進めていきます。
  2. 「選択と集中」のための重点戦略へ今後も厳しい財政状況が見込まれる中、札幌市も、真に必要な分野に政策や事業を「選択と集中」していくことが求められますが、「札幌市まちづくり戦略ビジョン」については、今後の政策や事業の「選択と集中」のための重点戦略を目指します。具体的には、ビジョンの中に、今後、札幌市として特に力を入れて取り組んでいく「まちづくりの重点戦略」を明記し、今後の政策・事業の重点化の指針とします。
  3. 計画体系の簡略化(「3層構造」から「2層構造」への転換)「札幌市まちづくり戦略ビジョン」の位置付けをより明確にすることで、市民の皆さんと共有しやすいものにするとともに、社会経済情勢の変化にあわせた柔軟な見直しを可能にするという観点から、現行の3層構造の計画体系(基本構想―第4次長期総合計画―新まちづくり計画)を簡略化し、2層構造(札幌市まちづくり戦略ビジョン―中期計画)へと転換します。

計画体系構造図

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用おわり

 今後の高齢社会が、まちづくりの基本にどう影響するかを見据えて、「札幌の未来」をしっかり展望している「ビジョン」だと思います。代替エネルギーへの転換も、「エネルギー転換調査:http://www.city.sapporo.jp/kankyo/energy/koubo/documents/h23gaiyou.pdf」の結果を踏まえて、明確に記述されています。

 これから暮らし続ける市民として、それぞれのフィールドでやれることをやる、今、市民力が問われているのでしょうね。思考停止に陥らずに、自立する市民として自分のマチを切り拓くのです。

 

 会場の札幌グランドホテルに向かう途中、地下鉄大通公園駅から駅前地下通路を歩いて行くと、節電で少し暗くなっている通路の中で、ひと際明るいエリアがありました、そうです、地上から太陽光が入って来ている場所でした。

駅前地下通路:ひと際明るいエリア

駅前地下通路:ひと際明るいエリア

映画、演劇、さっぽろの街

Posted by 秋山孝二
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 「NPO法人北の映像ミュージアム:http://kitanoeizou.net/が、開館1周年記念事業で開催した「シネマの風景:http://kitanoeizou.net/blog/?p=2977」は、北海道でロケをした作品の数々、懐かしさ・面白さも含めて、場の放つメッセージと、あらためて昔の作品の強烈さを感じました。

シネマフェスティバル2012

シネマの風景・フェスティバル2012

  特に、「人間の條件:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=138648」は9時間半の超大作、二日に分けてでしたが、気合いを入れて全編を観ました。戦中、戦後を立場を変えて体験する主人公、最前線での現実の不条理等、私自身の変化もあるのか、昔に観た時よりも遥かに興味深く受けとめることができました。中代達矢の役者としての凄さも。

 

 一方、演劇の分野では、「このひとと語ろう~札幌の演劇へのアプローチトーク~」と題して、演劇創造都市札幌プロジェクト(http://s-e-season.com/about-project/)代表・荻谷忠男(HTB北海道テレビ放送 代表取締役会長:http://www.htb.co.jp/)さん、札幌演劇シーズン2012夏作品演出・イトウワカナ(intro主宰・演出家:http://www.intro-sapporo.com/)さんの対談が、平岸のHTB本社ロビーで開催されました。

演劇プロジェクト・トークの夕べ HTBロビーで

演劇プロジェクト・トークの夕べ HTB本社ロビーで

 年間3万人が訪れるというこの開放系ロビー、「水曜どうでしょう:http://www.htb.co.jp/suidou/」の人気の下支えなのでしょう。お二人の軽妙なトークに、参加した方々も大満足だったようです。第2回目は11月28日(水)に、このプロジェクト副代表の私が、yhs(http://yhsweb.jp/)代表・南参さんとの対談を秋山財団で予定しています、何を話したら宜しいのでしょうね、困ったものです?!劇団「yhs」は今年で設立15周年の記念すべき年(http://yhsweb.jp/15th-thanks/)です。

 芸術・文化の香りのマチ「さっぽろ」、これからも楽しみですね!

JFS 10周年シンポ

Posted by 秋山孝二
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  「ジャパン・フォー・サステナビリティ:JFS(http://www.japanfs.org/ja/)」の設立10周年記念シンポジウムが、先日開催されました。

 u-streamでその模様を見ることが出来ます(http://www.ustream.tv/recorded/25215204)。

代表の枝廣淳子さん

代表の枝廣淳子さん

<開会・挨拶>
    講演「『つながる力』で日本と世界はどう変わったか?~JFSの10年とこれから」
    JFS代表 枝廣淳子さん
<トークセッション>
    「持続可能な未来をつくる、メディア・情報・コミュニケーションとは?」
     ゲスト: 上田壮一さん(
Think the Earth
           鈴木菜央さん(
greenz.jp
           白石草さん(
OurPlanet-TV
           市川裕康さん(
ソーシャルカンパニー

パネラーの多彩なお話で大盛況

パネラーの多彩なお話で大盛況

 

  終了後、私はアンケートに下記のように答えました:~~~~~~~~~~~~~~~~

1) 印象は、「満足度 5」です。
感想: 前半のそれぞれの活動紹介は、都会的でオシャレな感じ、北海道に身を置く私としては、ビルの間を吹き抜ける風のようで、畑、糞尿、森の臭いが無いみたいな、頭上を通過していきました。それに比べて後半部のやり取りは、日頃の活動のぶつかり、悩み等も行き交って、逆に私には非常に有意義な内容でした。3・11以降の多くの方々の意識変化を共有できて背中を押された気持でした、感謝します。

2) 最も印象に残った点で、言葉としては、「ソーシャル・デザイン」、「生態系を創る」、「ソーシャル・メディアの価値」等です。学校を卒業後は、「社会人」ではなく「企業人」であり、そこから本当の「社会人」への仕組みが無い日本社会というご指摘(上田さん)は、印象的でした。 「NPO+IT」は、分かっていた気がしましたが、新しい気づきでもありました。 「公共的メディアを取り戻す」(白石さん)、まさに情報発信するごく普通の市民の出現にも注目です。

3) 今日の話で気づいた点では、「自分のまわりに生態系を創る」、「メディアの活用により自分のまわりに市民の力を持つ」、それが日本を変えていく力となる、3・11以降、私自身が感じ、実践してきたことと全く同じで嬉しかったです。自分も3年半続けているブログとFB等をミックスした情報発信を今後もやって参ろうと思っています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~おわり

 新しい時代には新しい担い手が、新しい風を吹かせてくれますね!

ご冥福をお祈り致します

Posted by 秋山孝二
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 つい一週間前に十勝でお世話になった湯浅優子(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14266)さん、私のブログに書き留めたばかりでした:

~~~~ 主催の「スローフード・フレンズ北海道:http://slowfood-friends.org/」のリーダー・湯浅優子さんと「十勝千年の森:http://www.tmf.jp/」のガーデナー・新谷みどりさん、このイベントの裏方として大活躍でした。湯浅さんは秋山財団の選考委員としてお力を頂いています、新得駅までの送迎をありがとうございます!~~~~~~

 9月1日夜にJR線新得駅までお送り頂き、それからわずか4日後、ご次男の信博さんが農作業中に事故で急逝されました、33歳の若さ、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 葬儀には地元・新得町(http://www.shintoku-town.jp/)の皆さんはじめ、札幌・本州からも多くの方々が参列されました。読まれた弔辞は、皆、信博さんのお人柄と情熱を称えるものばかり、小学校の恩師は、「パーフェクトな子だった」と絶賛されていました。中学校では野球選手として主軸で活躍し、高校ではスピードスケート選手としてジュニア全国大会で優勝、数々の実績を残したばかりでなく、本州の大学・修行の後、ふるさとに戻っては、まちづくりのホープ・リーダーとしてすでに頭角を顕して活躍中でした。湯浅家、地元新得町のみならず、北海道にとっても輝く星を失った、この痛手は測り知れません、ご遺族には今は何とお言葉を掛けたら宜しいのか、ただ絶句するばかりです。

 十勝清水町(http://tokachi432.net/)の清泉寺は、激しい雨の中、深い悲しみに包まれておりました。ご冥福をお祈りするとともに、残されたご遺族の皆さまのご健勝を心からお祈り申し上げます。

福島原発行動隊、2012の今、

Posted by 秋山孝二
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 「公益社団法人 福島原発行動隊:SVCF(http://svcf.jp/)」の第19回院内集会が開催されました。この活動については、これまで何回か掲載しています。

*  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9664

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9966

第19回院内集会:参議院議員会館で

第19回院内集会:参議院議員会館で

SVCF:山田恭暉理事長の報告

SVCF:山田恭暉理事長の報告

 山田理事長からは、まず、この行動隊の原点とこの1年数カ月の活動で見えたきた課題の確認でした。

目的・作業・障壁のまとめ

目的・作業・障壁のまとめ

  次にそれらを踏まえた国内・海外のアクションの報告です。特に、8月に3週間に渡って精力的に行った「米国アクション」は、西海岸から東海岸、17ヶ所で報告会を開催し、900名以上のアメリカ国民が参加し、その間、23社を上回るメディアの取材も受けたとのことでした。

米国アクションの位置づけ

米国アクションの位置づけ

西から東、3週間で17回の報告会

西から東、3週間で17回の報告会

 そこでのアピールは4項目、日本の国土を取り戻すシニアの責任と提案です。

米国アクションのアピールポイント:4項目

米国アクションのアピールポイント:4項目

 山田理事長は、アメリカでは、「Fukushima Response :http://fukushimaresponse.org/word.php、 http://fukushimaresponse.org/links.php」が受け皿となり、この他に、アーニー・ガンダーセン(Arnie Gundersen:http://www.youtube.com/watch?v=-5AFQ1I6XoU)氏との面談も実現しています。

 彼は今年2月に日本記者クラブで会見をしました、そこで「マーク1型原子炉」の問題点について指摘しています、その時の参考資料はこちら(http://www.jnpc.or.jp/files/2012/02/709cb5f939f98575ef2ea7df46455afa.pdf)。彼は、つい先日、自由報道協会で会見しています(http://fpaj.jp/?p=4380)。

 今後、彼らとこの行動隊とのコラボレーションにより、日米、グローバルでの協力関係が期待できます。東京電力福島第一原子力発電所の事故は、今後も世界的な課題を提起し、解決を求められています。

北海道の再生可能エネルギー

Posted by 秋山孝二
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 この所、「再生可能エネルギー」関連の勉強会が続きます。

  北海道再生可能エネルギー振興機構設立準備会が主催する勉強会(http://enavi-hokkaido.net/event/index.php?smode=Daily&action=View&event_id=0000007351&caldate=2012-8-20)が開催され、150名を越えての参加者で満席の盛況でした。

代表・前北海道知事の堀達也さん

代表・前北海道知事の堀達也さん

  北海道経済産業局の増山壽一局長は、これまでの豊富なご経験から、昨今社会にあふれる「自然エネ」「再生可能エネ」「グリーンエネ」「クリーンエネ」を踏まえて、「全くエネルギーを使わないエネルギーはない」ことを冒頭に明言し、ブラッセル欧州委員会での「再生可能エネルギー」の定義が、地域に根差した資源であり、従って地域的偏在を容認した議論の展開が前堤、とも説明されました。更に、「再生可能エネルギーを増やしていくことは『国是』である」と、何回も強調されました。

北海道経済産業局長・増山壽一さん

北海道経済産業局長・増山壽一さん

 

 二つ目は、「北海道地域エネルギー研究会」です。幹事のお一人、麻田信二さんは学校法人酪農学園(http://www.rakunogakuen.org/)の理事長です。

 先日の勉強会では、こちらでも増山壽一局長がお話をされましたが、違った視点からのアプローチで興味深かったですね。今、「地域に必要なのは、総論よりも各論である」こと、「エネルギー問題は、昨今、数字だけの議論で、手触り感がない」と、敢えて数字の全く入らない資料と、詳細の統計・資料をあらかじめ準備されてのご説明でした。

 日本での議論で欠如しているのは、産業としてのエネルギー議論であり、今後、どのフィールドで日本はエネルギー争奪を設定するのか、グローバルな視点での比較優位性を意識するべき、と。そして、北海道の位置づけでは、資源大国ロシアとの関係が重要であることも指摘されました。いずれにせよ、今後のエネルギーは、「誰かが持ってきてくれる」のではなく、「自分で取りに行く・造る」時代に入ったと締めくくりました。

 もうお一人の講師は、国土交通省北海道開発局農業水産部長です。「北海道農業における小水力発電導入の検討」と題して、最近の新しい動きを解説されました。小水力発電施設設置に向けて、電気事業法、河川法等の手続き簡素化について、この1年半で、かなりの規制緩和、省略等が進んでいる実態を知りました。

 

 三つ目にご紹介したいのは、この間、枝廣淳子さんを代表に積極的に情報発信している「JFS:http://www.japanfs.org/ja/(ジャパン・フォー・サステナビリティ)」です。これまでのJFSニュースレターや、今月号の「エネルギー・環境の選択肢をめぐる国民的議論」記事にもあるように、日本ではいま、2030年までの日本のエネルギー政策の方向性をめぐって、国中で議論が繰り広げられています。日本がどのようなエネルギーを使っていくのか、原発をやめるのか、維持するのかは、日本のみならず世界中に、また未来世代にも影響を及ぼすものです。

【ニュースレター】新しいエネルギー基本計画に向けて
http://www.japanfs.org/ja/join/newsletter/pages/031720.html
【ニュースレター】エネルギー政策を考える土台としてのGDP成長率の見通しにチャレンジ!
http://www.japanfs.org/ja/join/newsletter/pages/031998.html

 日本国内では、6月末から8月12日まで、政府のウェブサイトやメール、ファックスなどで、政府の提示した選択肢についての意見を国民から募りました。この問題について、世界の人々の意見や声を集め、日本の政府、メディアその他広く伝えることを狙いとして、JFSでは「『日本のエネルギー政策』に関する国際世論調査」を実施しました。

 以下は、「JFS国際世論調査の結果」についてのプレスリリースです。

——————————————————

「日本のエネルギー政策に関する国際世論調査」、世界は7割が原発ゼロを支持
日本の環境情報を世界188カ国に発信しているNGOジャパン・フォー・サステナビ
リティ(JFS)は、現在、国内で議論されている、2030年までの日本のエネルギー
政策の方向性について、インターネットを通じて国際世論調査を実施し、世界か
らの声をとりまとめた。

今回の調査は、世界の人々がどのように日本のエネルギー政策を考えているかを
伝えることによって、国内のエネルギー政策をめぐる議論に資することを目的に、
JFSの海外ネットワークを中心に、オンライン国際世論調査への参加を呼びかけ
たもの。2012年7月26日から8月14日までの間に、世界53カ国から322通の回答
寄せられた。

その結果、回答者の70%が、3つの選択肢の中で2030年までのなるべく早期に原
子力発電率をゼロに、とするゼロシナリオを支持していることがわかった。その
結果の内訳比率は以下の通り。(括弧内は回答数、n=322)

  ゼロシナリオ  2030年までに原発比率をゼロに           70% (224)
  15シナリオ  2030年までに原発比率を15%程度に        15%  (47)
  20~25シナリオ 2030年までに原発比率を20~25%程度に  10%  (34)
  その他            4%  (13)
  わからない       1%   (4)

それぞれの回答を選んだ理由について、ゼロシナリオを選択した回答者のうち、
原発は事故のリスクが大きすぎる」(ゼロシナリオを選択した回答者の36%)、
人類は核廃棄物を管理できない」(同17%)と、原発のリスクや核廃棄物の危
険性を挙げた回答が最も多く、同シナリオ選択理由の53%を占めた。また、「
本が世界に規範を示すことを期待して
」(同10%)のほか、「再生可能エネルギー
をもっと増やせば実現可能
」(8%)、「省エネやエネルギー効率化で実現可能
(5%)と、再生可能エネルギーへの期待や、エネルギー消費の見直しを求める
意見が見られた。

15シナリオを選んだ回答者は、「原発は充分な安全対策が必要」「再生可能エネ
ルギーの開発も重要
」(それぞれ30%ずつ)との意見を寄せた。20~25シナリオ
を選んだ回答者の44%は、選択の理由として「CO2削減のため」を挙げた。
(回答の傾向や詳細など、
 詳細はhttp://www.japanfs.org/ja/aboutus/press/pages/032174.html

JFSは日本国内の環境や持続可能性に関する優れた取り組みを英語に翻訳して、
主にインターネットを通じて世界中に情報を発信し続ける活動を行っているNGO。
JFSの英語版ニュースレター読者は、各国の政府関係者や環境オピニオンリーダー、
専門家、メディアなどを中心に、世界188カ国・7,700人。環境問題に対する高い
意識と志を持つ企業・自治体・大学・NGOなど約50の法人会員、200人の個人サポー
ター、約700人のボランティアが活動を支えている。

経済産業省 資源エネルギー庁・基本問題委員会の委員でもあるJFS代表の枝廣淳
子(幸せ経済社会研究所所長)は、これらの結果を踏まえ、「国内と同じく、世
界の人々もその多くが日本がゼロシナリオを選ぶことを望んでいることがわかっ
た。世界の期待に応え、原子力からリソースの移転を進め、再生可能エネルギー
や省エネルギーの分野で世界をリードする国に大きく舵を切ることが期待されて
いる。一度起こると取り返しのつかない被害を与える事故のリスクや、未来世代
にツケを回す核廃棄物を増やし続けるのではなく、地域の自然エネルギー資源を
活用し、よりレジリアント(しなやかに強い)で持続可能な社会へのシフトが経
済的にも可能であり、かつ望ましいことを世界に示していければと思う
」と述べ
ている。

JFSでは、これらの声をまとめてウェブサイトで公開し、今後の日本のエネルギー
政策を考える議論に国際的な視点を提供するとともに、世界各国にもそれぞれの
エネルギー政策について考えるきっかけを供する予定。

———————————————–リリース おわり

 国のエネルギー政策は勿論ですが、地域における今後のエネルギーについて、確実に新しい展開が始まっています。エネルギー問題を、単なる「節電」対策ではなく、夏・冬の「省エネ」の知恵として北海道的にも出しあい、「熱」確保を巡って冬の省エネを電気以外のエネルギーで賄うことも含めて、各論で構築していきたいものです。電気をつくるための6割の熱ロスを放置して、その電気で熱を賄う愚を、少し頭のまわる道民であれば容易に気がつくはずです。

 方向性は決まりました、http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13681

いのちを紡ぐ人びと

Posted by 秋山孝二
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 2011年3月11日以降、それぞれの日本人が「いのちを紡ぐ」活動で被災者と並走しています。

 一つは、福島県双葉郡川内村・遠藤雄幸(http://www.kawauchimura.jp/outline/greeting.html)村長、先日、札幌でお話を聴く機会がありました。遠藤村長のブログはこちら(http://kawauchi.exblog.jp/)。

川内村・遠藤雄幸村長の講演

川内村・遠藤雄幸村長の講演

  「帰村宣言」は誤解も多かったようで、本来の意味は、次の通りです。現地の状況は想像以上に厳しいものがあります、「放射能汚染」の重たさをあらためて感じました。

~~~~~~村としては、「戻れる人は戻る、心配な人はもう少し様子を見てから戻る」の方針です。帰村するかどうかは村民皆様の自主判断に委ねる考えであり、その選択を尊重して出来る限りの支援をしていくつもりです。「離れていても村民、離れたところで学んでいても川内の子供たち」です。 
「辛く悲しいこともあったが一日一日を大切にしながら出来ることは自分でやり、小さいことにも喜びを見出しその時々を元気に楽しむこと、戻れるチャンスがあるなら少しでも前に進むことが大切だよ」とチェルノブイリ原発事故避難者に励まされてきました。厳しい現実を突きつけられている反面、前向きにできることを着実に行うことのほうが重要だと考えております。~~~~~~

 

 一方、十勝では、「スローフード・フレンズ北海道:http://slowfood-friends.org/」主催、加藤登紀子さんの二女・Yae(http://www.yaenet.com/)さんはじめ、十勝ゆかりのミュージシャンが「いのちを紡ぐ音楽会」で熱唱でした。集まった多彩な方々との交流は、本当にここに書ききれない貴重なものでした。トーク、試食会、ライブ等、かなりの長時間でしたが、野外ステージで天高く伸びる歌声と心に届く詩の素晴らしさ、こんなに疲労感の無いステージも珍しい、素晴らしいパフォーマンスでした。

「いのちを紡ぐ音楽会」 in 十勝・千年の森

「いのちを紡ぐ音楽会」 in 十勝・千年の森

* Yae(http://www.yaenet.com/

* 流(http://nagare.us/

* MYU(http://ytamakum.ddo.jp/myu/page_2.htm

* 宇井ひろし(http://pub.ne.jp/hiroooui/

ライブ出演者・全員集合

ライブ出演者:Yae、流、MYU、宇井ひろし、フィナーレで全員集合

  Yaeさんは今年デビュー10周年、お父様の藤本敏夫さんが亡くなられて10年、ライブに先立って、「農的幸福論」を巡ってのトークもメッセージが豊富でしたね。「自分のポジションが分かれば、次にはミッションが分かってくる」、これは、藤本敏夫さん有名なフレーズです。私はこれまでに、彼が設立した「鴨川自然王国:http://www.k-sizenohkoku.com/」を3回訪問しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E8%87%AA%E7%84%B6%E7%8E%8B%E5%9B%BD)、楽しかったですね。

  災害救援ネットワーク北海道(http://mouth-mountain.greenwebs.net/)の「やんじー」こと山口幸雄さんは、これまでのボランティア救援活動の様子、今後の展望を熱く語りました。

「やんじー」山口幸雄さんと奥さま

「やんじー」山口幸雄さんと奥さま

  主催の「スローフード・フレンズ北海道:http://slowfood-friends.org/」のリーダー・湯浅優子さんと「十勝千年の森:http://www.tmf.jp/」のガーデナー・新谷みどりさん、このイベントの裏方として大活躍でした。湯浅さんは秋山財団の選考委員としてお力を頂いています、新得駅までの送迎をありがとうございます!

湯浅優子さんと新谷みどりさん

湯浅優子さんと新谷みどりさん

 Yaeさんの「ハッピーバースデイ 3・11(日本ユニセフ協会メッセージCM:http://www.youtube.com/watch?v=liJPOxPT1-o)」は、十勝の空高く響き、心に沁み入りました。

~~~~~3.11に奪われたたくさんの命。
 でも同時にたくさんの命がこの世に誕生しました。
 たくさんの愛に支えられて。

 失ったものは多いけれど、何が一番大切なのかを感じることができました。

 一番大事なのはお金や地位などでは絶対ない!
 家族や地域が共に幸せに暮らすことです。

 この小さな子どもたちに、私たちは何をしてあげられるだろうか?
 これからずっと先の未来まで子どもたちの笑顔を絶やさないために。

 

  ライブ会場から少し離れたレストランでは、結婚式と披露宴。十勝の空に色とりどりの風船が舞い上がっていきました。

「千年の丘」では結婚式!

「千年の丘」では結婚式!

『戦後史の正体』、凄い本です!

Posted by 秋山孝二
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 孫崎享(うける)さんの「戦後史の正体:戦後再発見双書 http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-%E3%80%8C%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%86%8D%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E5%8F%8C%E6%9B%B8-%E5%AD%AB%E5%B4%8E-%E4%BA%AB/dp/4422300512」は、まさに「戦後の再発見」です。

発売1カ月で16万部の販売!

発売1カ月で12万部印刷済み!

 掲載サイトにある孫崎さんのメッセージも実に興味深いですし、こちらのインタビュー「『戦後史の正体』を読み解く第1夜」も2時間半ですが面白いです(http://www.ustream.tv/recorded/24903934)。発売前twitter予約が6000冊、1カ月で12万部の印刷、twitterでのフォロワーも4万人を越えるとか、3・11以降、賢い日本国民はソーシャルメディアを駆使しての「真実探しの旅」、まさにその通りです。

 記録に忠実であり、日米関係を1945年から解きほぐし、実に明快な記述、沖縄返還、核・原発問題等、アメリカの世界戦略の中での日米関係に、新しい気づきもありました、勇気を振り絞った力作だと思います(http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-%E3%80%8C%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%86%8D%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E5%8F%8C%E6%9B%B8-%E5%AD%AB%E5%B4%8E-%E4%BA%AB/dp/4422300512#reader_4422300512)。

* 沖縄密約(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12980)はそのごく一部であったことも明解でした

* 戦後日本の国益を真剣に考えていた人々がいた。そして、彼らが潰されてきた歴史

* 米軍基地の全面撤退を主張し続けた政治家・官僚がいた

* 日本国民が事実を知らなさ過ぎ

* 1945年8月15日は、日本が「戦争を終える」と言ったに過ぎない日、国際常識では降伏文書に調印した日が「終戦=敗戦」

* 1945年9月2日「降伏文書:http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/1028/kohfuku.html」に何が書いてあるのか、読んだことがある日本人はどれ程いるのか

* 最初の米国の布告案は、「日本を米軍の軍事管理のもとにおき、公用語を英語とする」、「米軍に対する違反は軍事裁判で処分する」、「通貨を米軍の軍票とする」の3項目、それを命がけで覆した重光葵(まもる)、彼は2週間後に解任された

* 自主路線を排除する装置: アメリカの意向を酌んだ(後押しされた)検察・特捜部、マスメディア、政治家、官僚

* 「日米地位協定」の内容を熟読した政治家、国民は、どれ位いるだろうか?

 

 戦中から戦後にかけて、或いはごく最近の出来事を含めて、とにかく記録に基づいた明解な記述が新鮮であり、腑に落ちます。原発、TPP、オスプレイ配備等、日米関係からの視座で読み解くことがポイント。

 「真実探しの旅」で得たことを、今、ここで、行動に移していきましょう!

矢島祥子さん & 山本美香さん

Posted by 秋山孝二
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 このところの報道で、命を亡くされた2人の日本人女性、矢島祥子http://www.youtube.com/playlist?list=PLABABC50AD2CA582D)さんと山本美香http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120825/t10014534391000.html)のことを知りました。

 矢島祥子さんは、「サッチャン」の愛称で親しまれた大阪市西成区のくろかわ診療所に勤務していた医師(当時34歳)で、2009年11月14日から行方不明になりましたが、2009年11月16日に木津川の千本松渡船場で遺体が釣り人により発見されました。大阪府警・西成警察署は、当初、「自殺」と発表していましたが、遺族の粘り強い要請により、先日8月22日12時06分に、『容疑者不詳の矢島祥子殺人事件・矢島祥子死体遺棄事件』の告訴状を受理し、やっと殺人事件として捜査していくことになりました。この間のご両親はじめお兄さまほかご親族のご努力と、支援者の方々(http://sachan330.exblog.jp/)の活動を、テレビ番組でみました、これで捜査のスタートラインについたとのコメントでしたが、何とも理不尽でいい加減な当時の担当警察署の対応でした。

 もうお一人、山本美香さんは、ジャーナリストとして永年活動しており、今回はトルコからシリアに入り、銃撃戦に巻き込まれて殺されました(http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012082201000940.html)。一昨日の朝、ご遺体が日本に到着したようです。亡くなられる直前までカメラを回し続け、銃声とともにその映像が終わっていました(http://www.youtube.com/watch?v=SdWVu-TULog)。

 

 お二人の尊い命は、実に多くの問題を私たち、今の日本社会に、提起しています。

 まずは、信念に基づく高い「志:こころざし」でしょう。矢島さんは社会的弱者に寄り添う医療従事者として、実際に地域で患者と向き合い、危険と隣り合わせで活動を続けました。山本さんは、マスメディアでは「戦場ジャーナリスト」と言われていますが、必ずしも「戦場」にこだわっていたのではなく、幼い子ども・女性の虐げられている現場を報道することにより、不条理をを世の中に問い続け、「メディアとは何か」、「ジャーナリストとは何か」と向き合っていたのでしょう。彼女のような「インディペンデント・メディア」が、私たちに実際の戦争の最前線を知らせてくれるのです。

 ちょうど彼女の死がニュースになっていた時、札幌の市民活動「メディア・アンビシャス:http://media-am.org/」の例会で、この話題になりました。昨年3・11以降の日本のマスメディアは、「20キロ圏内立ち入り禁止」の指示に従い、記者の安全を最優先に取材を自粛し、かなりの時期に「メディア空白」となりました。そこにいた被災者、生活者の実態はもちろん、そこへの物資供給さえ滞り、被害を拡大したことへの大いなる反省もその後噴出していました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13001)。

 震災から1年経った今年3月、私はこの欄に書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12165)。ジャーナリストとしての責務、それがギリギリの局面でどう発揮されるべきか、日本のメディア関係者にはもっと真剣に考えて頂きたいものです。

 二つ目は、矢島さんの場合は、その死因に対する警察捜査への憤りです。初動の誤りというか、不誠実な対応、人の命を何と心得ているのか、日頃の署内のたるみが伺えます。いや、「たるみ」とさえ意識していない組織病理なのかも知れません、テレビ番組でもそう指摘する有識者もいらっしゃいました。今、全国的に警察の不祥事が頻発しています。ごく普通の市民は、きっちりこれらの現実と向き合って声を発していかなくてはいけないと思います、泣き寝入りは絶対にダメなことです。今回の告訴状の受理、こうやって努力しないと捜査が始まらない異常さに、私たちは鈍感ではあり得ませんね。

 警察の捜査等に対する問題提起は、札幌の市民活動「市民の目フォーラム:http://www.geocities.jp/shimin_me/」がこの間行っています。社会で大切な「警察機能」が、間違った方向に行っては、安心・安全な暮らしは担保されません。警察を含む司法の在り方についても、自立した市民としては目が離せません。

 お二人の重い「死」から、私は一撃を食らったような感じです。一人の人間として「真剣に生きる」意味、これからも大切にしたいと思います。矢島祥子さん、山本美香さんに対して、心からご冥福をお祈り致します。

生ごみリサイクル交流会2012

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 第20回「生ごみリサイクル交流会」が、今年は明治大学(http://www.meiji.ac.jp/)で開催されました。

これまで「全国交流会」については、この欄で毎年報告をしています。

2009年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2018

2010年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=5385

2011年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9765

基調講演

基調講演

前札幌大学教授・綱島不二雄先生のご講演

前札幌大学教授・綱島不二雄先生のご講演

 今年は、「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター:http://www.miyagikenmin-fukkoushien.com/」の代表世話人のお一人、前札幌大学教授・綱島不二雄先生の基調講演でした。札幌でのお仕事を終えて、仙台のご自宅に戻られてすぐに被災され、今、復旧・復興にご尽力されている様子ほか、「地域の再生」、「農業・漁業の社会的役割」等について、貴重な問題提起でした。学校給食フードリサイクル(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9765)では、札幌市内の小・中学校での実践は、今も一層拡がって進化しています。

着実に前進し、ほぼ札幌市内全域で展開!

着実に前進し、ほぼ札幌市内全域で展開!

自発的に拡大・進化してきたプロセス

自発的に拡大・進化してきたプロセス

 

 今年会場になった明治大学入口には、ロンドン五輪に出場した学生・卒業生の広告が掲載されていました。なでしこジャパンの佐々木則夫監督の垂れ幕も、彼は文学部卒業だったのですね、どうりで発するコメントに多くのメッセージが詰まっていました。

多くの明治大学のロンドン五輪出場者

多くの明治大学のロンドン五輪出場者

文学部のご出身なのですね!

文学部のご出身なのですね!

 

 今回一番印象的だったのは、農業、漁業というのが、ただの農産物・水産物を提供する産業というばかりでなく、地域の文化、環境の保全等も担っている機能、それを見落としてはいけないことです。地域の特性を活かした産物、土を長い年月育てて来た農民、その価値を、ただ「○○平方キロ」、「○○トン」といった数値だけで捉える姿勢が、今、問われているのではありませんか。ここに価値を見出さないで、「食の自給」を語るのはまさに浮ついた議論にしかなりません。

 3・11以降の被災地の「復旧・復興」は、地元の方々の総意工夫抜きには成し遂げられることは難しいのでしょう。

2012.8.15 を過ぎて

Posted by 秋山孝二
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 この夏は、話題満載で、なかなかこの欄にも掲載しきれません。どうしても目の前の出来ごとに目を奪われがちですが、気になる記事・番組をこの間少しずつメモしてきました。今、お盆を過ぎてふり返り、この夏を忘れないように書き留めます。

 まずは、つい先日書いた札幌の演劇界の盛り上がりとロンドン五輪に絡んで:

 演劇シーズン2012 夏:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14067

 ロンドン五輪(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14041

 

 原発関連では今も続く見逃せない動きです:

* 山本義隆の洞察 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11550 :彼の「科学技術(「科学」と「技術」ではなく)」に対する考察は、1960年代後半から一貫しています。未熟な技術としての原発、原発ファシズムの指摘、数十年ぶりの問題提起は「未だに健在」で説得力があります。

* 国会事故調(http://www.naiic.jp/

 再稼働反対の動きはまだまだ続きます:

* 原発再稼働反対デモ(http://www.youtube.com/watch?v=r7328uIAaqY

* 原発再稼働反対:タクシーでの取材 http://www.youtube.com/watch?v=w26klgPfBio

* 再稼働反対集会(7月16日) http://www.youtube.com/watch?v=YBeaTplNGBo&feature=related

http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=8vTbW_y4V5c

 目を引く外国テレビ局2社の報道番組も: 

* 4号機が爆発した本当の原因と東電がそれを隠す理由/フランス・ドイツ共同の国営放送局 ARTE 「フクシマ-最悪事故の陰に潜む真実」(日本語字幕)、「4号機の建屋が爆発した本当の原因」が解説されている動画、ドイツのテレビ放送番組。
 
http://www.dailymotion.com/embed/video/xpzmuo_yyyy-yyyyyyyyyyy_news

  国の「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見の募集(パブリックコメント)、2030年の原発依存度に関して 0%、15% 20-25% の3つの選択肢を提示し、国民の意見を募りました。これが開始された7月2日時点での日本国内の原発への依存度は0%。

* グリーンピースが提示した「エネルギーレボリューション」でも原発依存度0%は可能です。
http://www.greenpeace.org/japan/ja/library/publication/20110912/?gv20120707

 原発設置の歴史から学ぶ意味では、三重県芦浜の事例は貴重で、NHK名古屋の優れた番組です。

* 三重県芦浜の事例 http://www.dailymotion.com/video/xsuk17_yy-yy-yy-yyyyyyyyyyy_news

 

 そして、8月と言えば毎年忘れることが出来ないのは、日本の敗戦の総括です。

* 昨年の終戦特集記事:ビハール号事件を軸とした私の父の話(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%93%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%8F%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6

* メディアの終戦特集: 「終戦 なぜ早く決められなかったのか」、3・11以降の今の様子は全く同じ構造です。

(前)http://www.dailymotion.com/video/xsuods_yy-yyyyyyyyyyyyyy-y_news

(後)http://www.dailymotion.com/video/xsuoi2_yy-yyyyyyyyyyyyyy-y_news

 昨年、今年とマスメディアの新たな面を知り、ジャーナリズムの価値を再確認しました。特に、昨年私の父の体験に寄り添ってくれた北海道新聞のデスク・記者の皆さまにには、心より感謝申し上げます。私自身の戦犯裁判記録の調査は、この1年間はあまり進んではいませんが、国立公文書館はじめ、海外のアーカイブス関連へのアクセスを含めて、引き続き行っていこうと思っています。文書の検索は殊の外困難で、何かコツがあるのかも知れません、もし、このブログをお読みの方で、検索・調査へのアドバイスを頂ける場合は、是非ご連絡をお願い致します。

 今年の夏もまだまだ残暑は続きます、ただ、確実に過ぎ去っていく多少の焦りを感じながら、また1年、戦後が過ぎました。

札幌医科大学、さらなる挑戦!

Posted by 秋山孝二
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 8月の木朝会・第283回例会は、札幌医科大学(http://web.sapmed.ac.jp/)の島本和明学長を早朝からお招きして、「札医大の新キャンパス構想」と題して、お話をして頂きました。これまで秋山財団は、歴代の理事・評議員・選考委員として、札医大関係の先生方に大変お世話になってきています。

<札医大関係のこれまでの掲載>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1690

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1918

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2616

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4792

札幌医科大学の将来構想

札幌医科大学の将来構想

朝早くから熱弁の島本和朗・札医大学長

朝早くから熱弁の島本和明・札医大学長

  まだまだ新しいと思っていた札医大病院もすでに30年経っているのですね、月日の流れは速いものです。新築当時は一室6床が標準だったものが、今は時代遅れ、最低限でも一室4床の時代になっています。病棟の個室、手術室を増設したり、医学部学生の定員増に対応する施設増等、病院経営で収益をあげながらの投資計画、今を預かる経営責任者も課題が山積で大変です。

 北海道の地域医療を担う人材育成を責務とする医科大学、定員を増やして育成しても、卒業後はかなりの人材が北海道の医療を希望しない現実、後期研修医の確保とともに、国の政策が的を射ていない場合も多く、人材育成では苦労が絶えません。数字合わせ的な政策が殆どで、従事する若い世代のモチベーションとか生活設計、人材の偏在等は考慮されていません。今に始まったことではありませんが、これまで幾度となく行われている「人材育成」にまつわる国の政策は、上手くいったためしがないですね、現場の意見無視で、机上の空論が多いのだと思います。

 島本学長のお話で一番印象的だったのは、札医大の自主的活動の「橋渡し研究:http://web.sapmed.ac.jp/ircc/pdf/hashiwatasi.pdf、 http://www.hbc.co.jp/tv/ino1ban/page12.html、 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/dhs/grp/H20_01_00_idai_setsumeisiryo.pdf」で、全学的にも着実に実績を挙げてきていて、内外の高い評価を得ています。「医学部フロンティア研究所:http://web.sapmed.ac.jp/jp/news/topics/03bqho0000006fd9.html」が昨年開設されて、北海道から世界に発信する新しい取り組み・研究成果も期待されて、これからが楽しみです。

 講演終了後に、数人の先生と島本先生を囲んで懇談がありましたが、今後の地域医療を巡って、貴重な意見交換の場となりました。今後の札幌医科大学の挑戦は道民の誇りですし、大いに期待したいですね。

演劇シーズン2012 夏

Posted by 秋山孝二
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 2年目を迎える 「札幌演劇シーズン2012 夏:http://s-e-season.com/season/2012/summer/」が、今年は3つの演目で開催されています。

<シアターZOO(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/index.html)>では、

 * 札幌座公演「アンダンテ・カンタービレ:http://s-e-season.com/season/2012/summer/andante/

 * 札幌座公演「瀕死の王さま:http://s-e-season.com/season/2012/summer/hinshino/

<コンカリーニョ(http://www.concarino.or.jp/)>では、

 * コンカリーニョプロデュース公演「歯並びのきれいな女の子:http://s-e-season.com/season/2012/summer/hanarabi/

 日替わりの公演の時もあり、役者のみなさんも大変ですね。毎回、熱演が続いていますが、あと数日で千秋楽を迎えます。

札幌座公演:「瀕死の王さま」の玉座

コンカリーニョプロデュース公演:「歯並びのきれいな女の子」

コンカリーニョプロデュース公演:「歯並びのきれいな女の子」

 

<アンダンテ・カンタービレ:作・演出・音楽 斎藤歩> 今回、これまでと違って一番よかったのは、和尚役のすがのさんではないでしょうか、気合いが入っていたというか、どこか吹っ切れた(?)、ピリッと締まって存在感がありました。「市町村合併」、「自衛隊の海外派兵」等、時の経過を感じさせるセリフも印象的でした。コーラスもそれぞれのパートが格段にランクアップし、歌と芝居が融合して北海道の風が吹きぬける気持のよい作品でしたね。

<瀕死の王さま:作 ウジェーヌ・イヨネスコ、翻訳 大久保輝臣、脚色・演出 斎藤歩> 2回観ました、作がイヨネスコということで覚悟をして臨みましたが、斎藤さんが1時間20分に、セリフも途中で切ってくれたお陰でしょうか、大変コンパクトに分かりやすい作品に仕上がっていました。第二王妃マリー役はダブルキャスト、宮田さんと坂本さんの回とで、こんなにも印象が変わって、王さまの人格まで影響を与えるような気がしました、女性というのは怖いですね。怖いと言えば第一王妃マルグリット役の橋口さん、しかしながら最終フレーズの王さまの臨終場面では、何か彼女に愛おしさを感じてしまいました、結局最後まで寄り添ったのは彼女だと。斎藤さん、橋口さん、弦巻さん、札幌座のスタートでもあり、熱演に感動しました。佐藤さん、高子さんも大変素晴らしかったです。

<歯並びのきれいな女の子:作・演出 イトウワカナ、監修 泊篤志(北九州・飛ぶ劇場)> こちらも座席を変えて2回観ました。特に2回目は格段に面白かったです。最初の観劇は、多少アルコールが入って着席したので、ひょっとしたら申し訳ありません、途中で夢の中だったのかもしれません。大胆な沈黙と緩急にメリハリがあってとても心地よく、舞台にくぎ付けになりました。ごくありふれた「家族」を取り上げて、「遺言書を開く」という非日常的場面での家族の動揺、思惑、等を、コンカリの広大な空間を駆使し、コミカルに描写、演出していて、実に楽しいひと時でした。イトウワカナさんが言う「札幌感」は、しっかり伝わってきましたよ。

 

 最後に、パンフレットにある斎藤歩さんの言葉:

~~~~~~~崩壊しつつある王国とか地域がある一方で、そこで生きていく人間達=個人は、生きるということに貪欲であったり、愚かしくもしたたかであったり、最後まで楽観的な希望を持ちたがっていることが鮮明に浮かび上がります。そうした人間たちの願いとか、絶望への抗(あらが)いのような、ほとばしりが「生命(いのち)」なのかもしれないですね。国王はあらゆる権力を駆使して「死」に抗い、合唱団は声を合わせて歌い上げることで生きている証(あかし)を実感する、そんな2つのドラマなんだと思います。~~~~~~~~~~~~~

 全くその通りだと思います、昨年の3・11以降、「生きている証を実感する」、そんな日々でありたいです。「秋山記念生命科学振興財団」の「生命」も、そんな「いのち」をイメージしています。

 あと残り数日となった「演劇シーズン2012 夏」、まだ間に合います、是非足を運んでみて下さい。役者の皆さんは、大変な毎日でしょうが、濃密なこのシーズン、多くの人々がそれぞれの感動を受けとめていますよ、熱演、本当にありがとうございます!!

ロンドン五輪、雑感

Posted by 秋山孝二
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 2012年のロンドン五輪(http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/)は、204カ国、1万1千人のアスリートの参加で幕を閉じました。日本の獲得メダル数は、13種目で38個とこれまでで最高でした。

 当初は、テレビのライブ放送の時間帯から、私は朝になってニュースか何かで見るので十分かと思っていましたが、実際始まってみると、なかなかそうもいかず、結局は中抜けはあっても深夜・早朝の実況中継・速報にくぎ付けになっているから不思議です。勝敗そのものはもちろんですが、アスリートを巡る数多くのドラマを知って、今回はメディア取材の価値を再認識し、幾重にも感動が拡がりました。競技・試合そのもの以上に、それを応援している人々、そこまでを支えてきた人々、そして、アスリートのこれまでの道のり等の周辺報道が、大変興味深かったですね、メダルの色が金だの銀だのは私にとってはどうでもよかったです。

 競泳男女のチームワーク、バドミントン女子ダブルス、フェンシング男子団体、サッカー・なでしこジャパン等、「チーム」力を感じましたね。その中で、私には女子バレーボールの中国戦、3位決定戦の韓国戦、そして銅メダル獲得は、特に印象深いものでした。采配をふるった真鍋政義監督、彼は昨年12月31日にお亡くなりになった松平康隆(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11401http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12137)さんの薫陶を受けて、選手の育成、試合での選手起用、実に地道にチームを強くしていったと思います。メディアでは、「データ・バレー」と簡単に言いますが、データを使いこなす監督・スタッフと、指示どおりに動く選手たちの日ごろの努力に頭が下がります。

 データと言えば、私は1970年代の全日本女子バレー監督・山田重雄さんを思い出します、監督の部屋の壁いっぱいに張られていたサーブ・アタックのコースのデータ等を(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27)。

 記者会見での真鍋監督の発言より:~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

――分析面で「ヨッシャー」と思った試合は?

眞鍋監督  スタッフ陣がいろいろ分析をし、どれがベストかは分かりませんが、一番悩んだのは昨日の試合です。スタートを江畑、迫田のどちらでいこうか、スタッフでも議論になりました。でも最終的に、あらゆるデータを調べてみると迫田はスタートでいくとあまりよくないんですね。江畑がスタートでもよかったのですが、韓国戦は迫田が非常にいい成績をあげています。最終的に昨日は迫田を先発で使い、それが一番『ヨッシャー』と思いました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用おわり

 これが監督の仕事と言うのでしょうね、2010年の世界選手権(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6488)でもその手腕は光りましたが、今回も素晴らしい采配です。1964年の東京五輪で優勝してから連続のメダル獲得、そして暫く冬の時代が続き、今回は28年ぶりの五輪でのメダル獲得でした、おめでとうございます!

 メディアは、柔道、体操、バレーボール等を「日本のお家芸」と表現されていますが、そういった認識がすでに過去のものとしなければならないのではないでしょうか。柔道の山下泰裕さん、バレーボールの松平康隆さんらが、国際組織の役員に就任し、それぞれの国際化にご尽力されて、世界各国が日本のスタイルを研究し、結果的に世界で担う人口が大幅に増えたのは間違いありません。日本が弱くなったのではなく、現在の幅広い普及状況を見誤って、未だに「お家芸」などと悦に入っている、こだわりの意識が、日本自体の進化を阻害したのではありませんか。そんな意味では、サッカー女子・なでしこジャパンのこの五輪での健闘は、昨年のワールドカップ優勝(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9370)を経て、各国チームの研究に打ち勝っての銀メダルですから、「銀」以上の価値がありました。

 柔道は未だにその呪縛から抜け出せていない、コーチも選手も「ゲームメーク」のシナリオを持ち合わせていませんね、ただひたすら練習の延長でがむしゃらに突き進む、或いは練習と本番との勝手の違いで委縮している、負けた試合後のインタビューを聴いていると、意識の遅れにこちらが驚く程でした。監督・コーチはどれ程の対戦相手のデータを持ち合わせていたのでしょうか。もっともっと若いうちに世界の強豪との中で切磋琢磨して、「試合に勝つ」ストーリーメイクを学ぶ必要があると私は思います、別の言い方をすると、自分が今戦っている「試合のマネジメント」をする能力です。日本柔道の「カタチ」は目の前の試合に勝ってから言ってくれ、そんな気が私は今回の試合通じて感じました、育て方・指導者の問題であり、今のままでは選手が可哀そうです。

 1964年の東京五輪(http://www.joc.or.jp/past_games/tokyo1964/)の時、私は中学校2年生でした。10月10日の開会式で、真っ赤なブレザーに身を包んだ日本選手団の入場行進に興奮しました。終了直後の国語の授業の感想文で、私は「選手は自国のメディアに潰された」みたいな内容を書いたのを覚えています、多くの選手が実力を発揮出来ずに敗退していった結果、或いは戦前に大々的に期待感を匂わし、負けた時に「予想外」、「まさかの敗戦」と選手をバッシングするメディアを見て身勝手を感じてですね。

 その時代に比べると、今の選手たちは「プレッシャーを味方につける」術を身につけている気がします、試合後のインタビューも実に落ち着いて言葉で表現しているし、「楽しんだ」、「応援してくれた皆さんに感謝したい」みたいな表現が随所に出ていて、プレッシャーをモチベーションアップにつなげ、何か違う時代を生きてきた世代の意識変化を感じます、嬉しいですね。

 違いと言えば、今回の五輪を「ソーシャルオンリンピック 1億5千万ツイート」と表現した記事を読みました。選手と応援する世界の人々が、「ツイッター」や「フェイスブック」でコミュニケーションする世界を形成していました。試合前の心境、試合後の喜び等、リアルタイムのメッセージに、けた外れの多くの人達から反応があったようです。

 五輪ではないのですが、私はアメリカ大リーグに行った「ダルビッシュ・有」選手のオフィシャル・ブログ(http://ameblo.jp/darvish-yu-blog/)を、フェイスブック(FB)でも読んでいます。この所の悩み、記者会見のやり取り、つい先日の勝利後のコメント、本当に手に取るように彼の今の心境を読みとることが出来て、まるで自分も大リーグにいるような臨場感です。マスメディアの記事は、彼のブログとの対比材料になっているので、まさに1960年代とは隔世の感ですね。

 

 何はともあれ、スポーツの熱い夏は、甲子園球場の高校野球を残すだけでしょうか。たくさんの感動をくれた選手のみなさん、メディアのみなさん、ありがとうございました!!

2012年、館山の夏

Posted by 秋山孝二
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 千葉県館山市について、これまで何回か書いてきました、季節によってその顔も多彩です。

<新春 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7143

<3月 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12243

<初夏 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8651

<お盆を過ぎて http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9689

 今年は、盛夏に恒例の「館山湾・花火大会」です、沖には「日本丸」も停泊中。

館山・北条海岸はたくさんの人、人、人

館山・北条海岸はたくさんの人、人、人

水中花火の迫力!

水中花火の迫力!

  今年は風もなく、花火にはもってこいの天候、恒例の水中花火と打ち上げ花火のコラボレーションが見事でした。集まる人も多過ぎず少な過ぎず、地方都市に定着した夏の風物詩ですね、若者たちが浴衣姿で浜通りに繰り出して歓声をあげて、賑やかで、健全に活きている地域を感じます。

翌日、鏡ヶ浦の海辺

翌日、鏡ヶ浦の海辺

  日中は、那古船形の西行寺(http://enjoy-history.boso.net/book.php?strID_Book=0501&strID_Page=002&strID_Section=03)にあるお墓のお参りです。

妻の両親、親戚のお墓参り

妻の両親、親戚のお墓参り

  東京都内から約2時間、手軽な避暑地・避寒地として、館山は、春にはトライアスロン競技大会、夏には全国大学フラメンコフェスティバル(http://www.city.tateyama.chiba.jp/syougaigaku/page100005.html)が開催され、全国から多くの人が集まります。

フラメンコ・フェスティバルも

全国大学フラメンコ・フェスティバルも

 比較的新しいイベントばかりではなく、1月の寒中水泳、今回のような花火大会、八幡神社例大祭等、地域が支える伝統的行事も継続して盛んです。食に関しても、海産物、お米、野菜等も豊富で、近くの安房鴨川、三芳村でも、若い斬新な食の担い手も多く住んでいて、情報発信も活発です。「マチ起し」を地道に続ける姿をそこに見て取れますね。

第2回 古文書講座~片桐一男先生

Posted by 秋山孝二
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 昨年に引き続き(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9504)、今年も片桐一男先生による「古文書講座」を開催しました。4日間と、昨年より1日短縮となりましたが、内容は古文書解読を重点的に講座は充実していました。

 講義の初日、昨年、片桐先生からご寄贈頂いた松本良順先生の書を、秋山財団で額に整えて、まず冒頭でご披露しました。今後、秋山財団事務所内に飾る予定です。

「発 祥 致 福」、松本順先生筆

「発 祥 致 福」、松本順先生筆

  今年の受講者の中には、昨年に引き続きの参加の方々も多く、一層熱心な講座でした。扱った文章が、当時の上司からの指示を仰ぐ文書等、実際のやり取りの書簡とかだったので、リアルな現場の様子も垣間見ることが出来てより興味をそそられました。

今年は解読を主に

今年は解読を主に

4日間、熱心な参加者

4日間、熱心な参加者

  昨年は、翌日早くに陸別に向けて札幌を発たねばならず(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9524 、 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9531)実現しなかった懇親会が、今年は最終日講義終了後に、多くの参加者とともに片桐先生を囲んで和気あいあいの場となりました。皆さん、長年、古文書と向き合っている方ばかり、幕末から維新に掛けて、外国人訪問者とのやり取りにもお詳しく、あらためて北海道と諸外国との交流の歴史を知りました。ともすると「開拓使」からしか始まらない北海道の歴史ですが、幕末に、オランダ・ロシアとの交渉等、北海道の地の位置づけを再認識する貴重な文書に出会い、感動した4日間でした。

 片桐一男先生は、今年は7月上旬から3カ月間札幌に滞在し、北海道の素晴らし夏を満喫なさるとのこと、本当に心から御礼申し上げます、また、ご参加頂いた皆さまにも、感謝申し上げます、ありがとうございました。

学校林、迎える100年

Posted by 秋山孝二
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  札幌南高学校林(http://www.rikka.net/officer/)については、これまで何回か掲載してきました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6209)。今年、この学校林が設立から100周年を迎えるのを一つの契機として、将来的な活動に向けた議論を、今しています。

 「森林の保全」から、「教育林」、「環境林」としての機能へと、時代とともに大きくその役割が変わってきています。ともするとこれまでは、市民活動でも、すぐに「植林」と言われていましたが、最近では「育林」へと変化し、さらには樹木だけに注目するのではなく、地面の環境、森林全体の空間「生態系」としての価値の再認識と言えましょうか。

 天然林ではなく、植林されたこの学校林は、これまで同窓の先輩達により適切に間伐して手入れが施されてきており、これからは、その森を舞台に、人々に「空間としての価値」を説明・理解して頂く、そんな方向性になるのでしょう。

 たとえば、切り出した樹木から、下のような作品をそれぞれ造ったりするのも、新しい活動としては面白いのではありませんか。

間伐材を使っての作品、見事です!

間伐材を使っての作品、見事です!

若手の躍動、嬉しいですね

Posted by 秋山孝二
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 企業経営者にとっての喜びは、短期的には日々の利益獲得なのでしょうが、中・長期的には、間違いなく「人が育つ」ことを確認することですね。先日、久しぶりに名古屋の(株)スズケン(http://www.suzuken.co.jp/)本社を訪問して、その後に幹部と会食して、そう実感しました。

 資本業務提携を経ての合併から、すでに14年の歳月が経ち、私がスズケンを離れてほぼ10年、今日までひと時も忘れたことがないただ一つの企業が「スズケン」です。地元札幌では過去にいろいろ言われましたが(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=256)、先日彼・彼女らと会って、時代を先取りした私の決断は正しかったと、あらためて確認しました。

躍動する若手(左端と右から2番目女性)と怪しい60歳代

躍動する若手(左端と右から2番目女性)と怪しい60歳代オジサン2人

 毎年一度はスズケン本社のある名古屋を訪問して、現役の幹部とはお会いしています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9279)。今年は久しぶりに本社を訪問し、別所芳樹代表取締役会長ともお話が出来ました。現在、(社)日本医薬品卸業連合会(http://www.jpwa.or.jp/)の会長として、週に何日も東京に出かける日々で、相変わらず超多忙のようでしたが、お元気な様子でよかったです。薄くなる自分髪の毛の「取り扱い?」では、私と真逆の対応でしたが・・・・。

  (株)秋山愛生舘と(株)スズケンの合併を機に、北海道で働いていた多くの社員が全国でその才能を開花しています。現場の最前線で懸命に働く人間、その上司、地域戦略の前線で奮闘する営業部長、そして、5000人+関係会社を取り仕切る本社スタッフ、幹部としてです。

 日本社会では、「対等合併」と言いながら、何十年経っても「旧○○」、といつまでも合併前の所属を引きずる場合が殆どですが、この合併は、そんなレベルではなく、本来の「新しい価値」を創造していると評価します。先日、忙しい中懇談の時間をつくってくれた場で、彼・彼女らの目の輝きと話の力強さを目の当たりにして、そう思いました、嬉しかったですね。もう10年以上前の「合併の趣旨:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3236」を、しっかり理解して働き続けているからです。

 昨年は堀川沿いの四間道(しけみち:http://matinami.o.oo7.jp/tyubu-tokai2/sikenmiti.htm)で、今年は覚王山・日秦寺(http://toppy.net/nagoya/chikusa12.html)近くでの夕食でした。

外は30℃を越える暑さ、室内は冷房完備、そこで炭火!典型的「逆省エネ」?

外は30℃を越える暑さ、室内は冷房完備、そこで炭火!典型的「逆省エネ」?

 若手のたくましく成長した姿と話を聴きながら、私の気持もスッキリだったのか、お酒を何杯飲んでも酔わない(爽やかな酔い?)というのでしょうか、本当に楽しいひと時でした。

 それにしても名古屋のような200万人を越える大都会、天気予報では最高気温が34℃と発表されていましたが、どうみても体感温度は体温以上、ひょっとすると40℃を越えているような気がしました、特に道路表面からの照り返し熱がもの凄かったです。

 今、大変厳しい医薬品流通の市場だとは思いますが、若い意欲のある人材が、思う存分全国で躍動できる企業、そんな会社は日本広しと言えども、そうはないでしょう。日々苦労も多いとは思いますが、頑張って欲しいですね、陰ながら応援しています。

DVD製作の現場で

Posted by 秋山孝二
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  この6月から、私は「ワグナー・ナンドール財団(http://www3.ocn.ne.jp/~wagner/TOP.html)」の理事長に就任し、HPに掲載していますが、私なりの「志」を示しました(http://www3.ocn.ne.jp/~wagner/jigyounaiyou.html)。

 ちよ前理事長は変わらずお元気ですので、これまでの活動は引き続き継続し、さらにワグナー・ナンドールの哲学、作品をより多くの世界の方々に知って頂くために、今、英語版のDVDを製作しています。先日、その英語版ナレーションを入れる作業が、長時間缶詰になってスタジオでありました。

スタジオの中で延々と

スタジオの中で延々と

  歴史的事実をどの言葉で表現するか、たとえば、ハンガリー「動乱」か「革命」か。ハンガリーの地名、人名の発音・アクセントは適切か、間合いとか気持の入れ方は趣旨と会っているか、映像の流れにナレーションが調和しているか、とにかく数多くの視点からの「音入れ」、総合芸術のプロの領域を見学させて頂き、私たちの「思想」が問われる場面も多かったですね。ふだん、出来上がったDVDばかりを見ている私にとっては、それを「創る作業」を垣間見て、貴重なひと時でした。

 これから最終の作業を経て、素晴らしい作品が出来上がるのが楽しみです。

「さらさらレッド」と向き合って

Posted by 秋山孝二
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 第10回「アースカフェ・プロジェクト:http://earth-cafe.jp/」、今回は注目の健康タマネギ「さらさらレッド:http://sarasara-red.com/」で有名な栗山町において、60名を越える参加者でした。栗山町が誇る健康タマネギ「さらさらレッド」について、この品種の開発者である「植物育種研究所(http://ikushu.com/)」の岡本大作社長と、生産者の方々とが、消費者、取引先、役場の関係者等に声をかけ、地域の農業や食、健康をテーマに講演や採種場、圃場見学、参加者との対話、会食をみんなで楽しみました。こちらに(http://earth-cafe.jp/archives/1487)詳細の報告が、さすが、プロの写真ですね。

 まずは特別講師として、天使大学・栄養学科教授の荒川義人(http://www.tenshi.ac.jp/profile/arakawa_yoshihito.html)先生、続いて育種所で岡本大作社長、さらに生産者の吉田寿栄さんの圃場と、いずれのお話も骨太の哲学を感じ、実に力のある内容で、多くのメッセージを受けとめました。鈴木善人さんのブログでも報告されています(http://www.leaps.jp/?p=3407)。

生産者の倉庫で

畑のの倉庫で

育種所前で岡本社長のお話

育種所前で岡本社長のお話

ハウスの中のネギ坊主

ハウスの中のネギ坊主

タマネギ畑で生産者・吉田さんの熱く暑いご説明

タマネギ畑で生産者・吉田さんの熱く暑いご説明

畑には大切な水を!

畑には大切な水を!

 この夕張川沿いの地域は、タマネギ栽培の100年の歴史があるそうで、札幌近郊がタマネギの大産地であり、「札幌黄:http://www.kitanogurume.com/item/nosan_2.html」も有名ですね。

 暑い日でしたが、講師の皆さんの「熱い」語りと上手いカレーライス、最高に贅沢な「いいね!」でした。ただ、このイベントに参加したからには、消費する者として、これからの北海道農業が食糧基地として確固たる地位を築くために何をしなければならないのか、6月の十勝での体験(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13373)と同様に、今までと同じ消費行動では済まされないと強く感じました、ご準備頂いた皆さま、ありがとうございます。