「改革」は、ただの「削減」ではない

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 今の政治家は、政治家になる前までの人生で、責任ある仕事をしたことがあるのでしょうか。経営について全く無知であり、今月初旬の新聞報道を読んで、憤りを強く感じました(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120403-00000030-mai-pol)。現職官僚の言うがままに操られる見識しか持たないとすれば、それは国家の犯罪です。

 

~~~~~~~~~~引用 毎日新聞4月3日(火)11時46分配信

<公務員新規採用>「56%」削減を閣議決定

 政府は3日午前、国家公務員の13年度新規採用を政権交代前の09年度(8511人)比で56%削減し、3780人とすることを閣議決定した。各省ごとの削減幅は、総務、財務、農林水産、経済産業の4省の各61%減が最大。治安にかかわる省庁では、警察庁が52%減、刑務官を抱える法務省が52%減、海上保安官を抱える国土交通省が50%減と緩和された。

 新規採用の抑制は、11年度が09年度比で37%減、12年度は26%減。岡田克也副総理兼行政改革担当相が消費増税法案に関連して行革姿勢をアピールするため、約7割減らす案を総務省を通じて提示したが、各府省が抵抗したため、削減幅を圧縮した。・・・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用おわり

 

 新規採用の大幅抑制は、実に安直な小手先の「削減」であり、長期的に組織の年齢構成を歪(いびつ)にするだけでなく、公務員を目指して頑張ってきた若い世代の希望を奪い、優秀な人材を失うことなり、組織にとっても大きな損失です。本来、組織の「イノベーション」は日々必要なことであり、その「リストラクチャリング:再構成」としての目的は、「組織の価値観の早期移転」です。社会の激変期を迎えて、省庁に求められる業務も変わり、その担い手として期待されるのはむしろ若い世代の人材です。定年間近の職員に早期退職を促して、新しい人材を登用する理由はそこにある訳で、ただの人数削減だけではありません、公務員制度改革を手の付けやすいところから安易に行うのでは、国家としての機能も果たせず、改革とは程遠く、まさに危機的な「削減」です。

 私は、3年前の札幌学院大学(SGU:http://www.sgu.ac.jp/)の記念論文集に、「組織と経営者の責任:093sgue8a898e5bfb5e8ab96e69687efbc88final」を寄稿しました。その終りの部分に、次のように若い世代への期待を込めて書いたのを思い出しました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~論文からの引用

6  若い経営者への期待

 企業・組織にとって継続的な人材の新規採用は大変重要である。と同時に、社会にとって、若い世代の経営者は宝物に違いない。新しい価値の導入は新しい担い手によって成し遂げられ、経営におけるイノベーションの原動力を、これらの人材に求めるのである。

 

 新しい人材は、人的資源の補充という数の意味以上に、当該集団の「価値の革新・移転」を早期に促す意味が本来的に大きい。しかしながら、日本の伝統的経営だった「終身雇用」はごく限られた人材にだけの適用となり、昨今の見識のない経営者は、グローバル競争の中で本来の価値をかなぐり捨てて、当面の利益追求に終始し、貴重な財産を放棄して、人的資源を単なる人件費の削減の手法に落としめてしまった。

 

 日本のレベルの高い労働者に依拠して創り上げてきたこれまでの実績を、何と心得ているのだろうか。再度原点に戻って、経営者は、イノベーションの最も有効な手段として、時代のセンス、将来を読み取る新鮮な感性を期待して、定期的新規採用を行い、同時に自らのポストの明け渡しを含めて、若い世代の台頭、世代交代を積極的に促すべきである。激動の今、過去の経験・実績が必ずしも役に立たない時代は、冷静に考えるとまさに絶好の機会に違いない。

 

 

7  結びにかえて

第二次世界大戦終了後、日本は直後の混乱を乗り越えて、30年を越える高度成長期を謳歌した。その後バブル経済が崩壊し、暫く調整期が続き、ようやく新しい方向性の兆しが見えてきた時、今度は国際金融恐慌の嵐で、今大きな試練に立っている。

確かに100年に一度の事態なのかもしれないが、私は本来の経済構造への回帰の過程と受け止めたい。この数年間、世界経済の異常な伸長を警告していた識者は何人も居たし、身近で尊敬する経営者も繰り返し指摘していた。

 

 

経営者の最も重要でかつ究極の役割は人材の育成である。長期的視点に立った教育プログラムは、理念に裏打ちされていなければならず、職域階層毎、世代毎との縦軸横軸で、同時に次世代の経営者の育成プログラムも構築する事が大切である。高度成長期には次々と育ってきた人材が、競争力に富んだ技術を継承してきた。座学としての教育プログラムばかりではなく、日本の労働力としてのレベルの高さに自信を持って、現場に思い切って権限を委譲し、機会を与えて育成していく事(OJT)が今必要なのではないのか。一般的に言って、これまでの日本企業の競争力は、経営者の優秀性というより、この現場の優れた人材に依るところが大きかったはずである。

 

 

更に自らへの戒めとして、私はこのような時代に、持ち続けている問題意識がある。それは日本の組織におけるリーダーの「責任の取り方」、「責任の取らせ方」だ。戦争責任、不祥事の責任、みな明確ではなく、当事者は言い逃れに終始し、責任を論じる「装置」が不明確、或いは不在で、そしてそれを裁く司法も明解ではない。ほとぼりがさめると何食わぬ顔でまた表舞台に登場する一方で、本来は責任を負うべき立場にない者が、その身代わりの如く責任を取らされている事例もあるのではないか。誰に責任があり、誰が一体責任を取るべきか、この曖昧さを容認してしまう日本社会を私は危惧する。次世代の育成の為にも、現役世代が理屈の通る見本を示してこそ、明るい未来を描く事ができるのだと思う。

 

 

折りしもアメリカでは現在、公的資金注入を受けた大手保険会社が、その後、多額の役員賞与を支払っている事案が議会で問題視されている。このような現実を目の当たりにすると、「アメリカ型」経営・倫理に対する違和感を強く持つ。私は、社会の価値観、企業経営の価値観等を通して、この数十年に粗末にしてきた「日本型経営モデル」の再評価を、企業のCSR、そして新しい起業の中で見出したいし、実労働人口が減少していく中で、若年層の価値増大への道も切り拓きたいと思っている。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 

 原発の再稼働でも、同じ過ちを犯そうとしています。今の政府が本当に懸念することは、「夏場の電力不足」ではなく、日本国民・企業の血の出るような努力によって、「原発無しで夏場を乗り切ってしまう状態」なのではありませんか、実に国民を愚弄した姿勢です。

センスないですね!

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 街を歩いていると、時々、どう理解したらよいのか分からない場に出くわすことがあります。札幌市中央区、市営地下鉄円山公園駅近く、円山クラス(http://maruyama-class.com/)の裏参道側、雪も融けて広い歩道と思いきや、建物沿いに赤い三角コーンと黄黒バーが約50メートル並んでいました。何かの工事中かと近くに寄ると、「駐輪禁止」の白地に青の文字。さらに円山方面から駅に向かって歩いて行くと、「駐輪禁止」の表示の逆側に、自転車が整然と「駐輪」しています。何なんでしょうかね、この状態は?円山クラスの意図が分かりません。

左:「駐輪禁止」の三角コーンが約50メートル、右:自転車が整然と

左:「駐輪禁止」の三角コーンが約50メートル、右:自転車が整然と

 HP(http://maruyama-class.com/about/)には~~

ここは、地域の皆さまの「クラブハウス」。

豊かな自然と歴史ある風土に包まれた「円山地区」。
円山地区を楽しむ人々が上質で健やかな「憩い」「出会い」「価値」を求めて集う場所「レジデンツ・クラブハウス(暮らす人々のための施設)」として、皆さまに愛される施設を目指します。

名称に込めた想い。

お客様が望む「自分らしい暮らし」を実現する施設として、「maruyama(マルヤマ)」という地名と、「集合的」意味合いや「上品さ」「気品」等の意味を併せ持つ「class(クラス)」を組み合わせました。地域の皆様同様にこの街と共に暮らしていく施設として、欠くことのできないパートナーとして、いつまでも愛される施設でありたいとの想いが「maruyama class(マルヤマ クラス)」には込められています。~~~~~

 

 この工事現場風の景観が、「上品さ」「気品」なのでしょうか?いつまでも愛される施設でありたいのなら、店内ばかりではなく、周辺への優しさと配慮も必要だと思いますが・・・・・。どうして、建物側に自転車を止めるのがいけないのでしょうか? 

低線量被曝と向き合う

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 北海道大学スラブ研究センター・家田研究室(http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/coe21/people/file-ieda.html)主催の「一緒に考えましょう講座:http://src-hokudai-ac.jp/ieda/lectureslist.html」第5回として、チェルノブイリの教訓から、「低線量被曝と向き合う:http://src-hokudai-ac.jp/ieda/chernobyl.html」フォーラムが開催されました。

 海外からお二人のゲスト、ミハイル V マルコ(Mikhail V.Malko 1942年生まれ)博士、エフゲーニヤ ステバーノヴナ(Yevgeniya Stepanova 1939年生まれ)教授、それに京都大学原子炉実験所(http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/)の今中哲二(1950年生まれ)先生です。

ミハエル・マリコ教授と今中哲二助教

ミハエル・マルコ先生と今中哲二先生

 

エフゲーニヤ・ステパーノヴナ先生と通訳
エフゲーニヤ・ステパーノヴナ先生と通訳

 昨年の3・11直後に、福島原発周辺の放射線量測定にいち早く奔走された今中哲二先生は、サイエンスには分からない事も多々あることを認識すること、自分にとっては、フクシマ事故はこれまでの原子力技術の導入経過から、必然として位置付けられ、さらに、日本国民としては、地震とどう付き合って生きていくのか、3・11以降、一層問われていることを警告していました。

 ベラルーシのマルコ先生は、集団線量と一人当たり線量のリスクモデルを説明されて、チェルノブイリ事故後のデータ検証で重要なことは、1986年の「原発事故」と、1989年の「ソ連邦崩壊」の二つのファクターが、その後の環境問題にも大きな影響を及ぼしていることを考慮すべきだと指摘されました。たとえば、ソ連邦崩壊によりGDPは大幅に減り、それゆえに環境は一時的にクリーンになったとか。事故直後は、「急性期」被害が中心であり、その後は、情報が無い、正しい情報が無い等により、社会的緊張感が漂っていて、それは放射能情報だけにとどまらなかったとも。
 ステバーノヴナ先生は、ウクライナ放射線医学研究センターのお立場で、子どもたちへの25年間の放射能の影響について、貴重なデータによるご説明でした。自分たちは多くの失敗をしてきたけれど、継続した健康モニタリングを実施して、多くの教訓を学んでほしい、と。そして、原発事故は、体内被曝の問題ばかりでなく、移住による友人との別離、ライフスタイルの変更、食物の変更等、生きていくあらゆる術(すべ)を変えてしまうことも。
 最後は、「事故は起きてしまった、しかし、人々は生きている!」、そう結ばれました。
 このメンバーは、福島を含めて下記の地域を回ってフォーラムを続けて、22日に帰国されるようです。
  9日(月) 10-12時     蘭越町山村開発センター
 10日(火) 13時30分     川俣町中央公民館3F研修室
       18時30分     福島市MAX福島4F A・O・Z
 11日(水) 13時30分     郡山市橘公民館大会議室
 13日(金) 16時半―19時半   大阪大学吹田キャンパス 銀杏会館3F
                  阪急電鉄・三和銀行ホール ポスター
 14日(土) 13時―17時     京都大学文学研究科第3講義室
 15日(日) 14時-17時     松江市市民活動センター交流ホール
 17日(火) 18時30分~     名古屋市女性会館
 18日 (水)  10時30分~     名古屋市天白文化小劇場
 19日(木)  18時30分ー20時30分 いわき市文化センター大ホール
 21日(土)  14時-18時    東京大学弥生講堂    
 22日帰国

 

「ガレキ処理」、「再稼働」を巡って

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先月に私は書きました、

「ガレキ処理」について:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12121

「原発再稼働」について:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12331

 いずれもその後、動きが出て来ています。何が問題かを端的に言えば、「国の言うことが信頼できない」、「判断するに十分な情報が公開されていない」、いずれも先進国としてはゆゆしき問題、危機的な状況とも言えます。それ故に、国民は志のある方々の知恵・見識等、総力を挙げて、「自らの命を守らなければならない」のです。何とも情けない事態ではありますが、「生きていく」ためには代えられませんので、本当に信頼できる政治・政府を創り出すまで、妥協なき行動をする必要があります。地球上の命を守ることに妥協など許されません。

 一連の課題について、責任ある立場として、札幌市の上田文雄市長が記者会見で明言しています。

3月26日:http://www.city.sapporo.jp/city/mayor/interview/text/2011/20120326/index.html

「省エネというのは、本当に大きな、市民の皆さん方の力が結集して新しい発電をするのと同じ効果を持つものでありますので、札幌市民は、ごみの減量にあれだけしっかり頑張っていただいたように、結集軸をつくればすごいパワーが出てくるということを私は信じて疑っておりませんので、北海道民も、誠実に、状況を正確に把握をした上で、本当にエネルギーというのはどうなのかということをしっかり考えていくということと、北海道電力をはじめ、電力事業者もそのエネルギーというのはどうやってつくられてきているのか、本当の正確なデータをしっかり道民に明らかにして、やれることを、いろいろな選択を、われわれができるようにしていっていただければいいのだと思っております。」

 記者会見の質疑応答を読むと、実に下らない質問しかしていない新聞記者がいるものですね、是非、会社名だけでなく、記者の名前を記録に残して頂きたいものです。「ディテールにこだわる」、「事の軽重を理解していない」、何を市長から聞き出したいのか、記者の立ち位置を聞きたくなります、本気度をですね。

 一方、インターネットにはたくさんの興味深い情報が掲載されています、そう、追いかけきれないほどです。その中のひとつ:http://www.youtube.com/watch?v=pstK4YWgksM

http://ameblo.jp/64152966/entry-11212950081.html

 多くの方々が指摘しているように、この国の政府、今の電力会社経営者には、この「国家の危機」を越える能力・見識がない、「原子力」を扱う資質がない、そう言えば分かりやすいのでしょうね、どこの政党といった話ではない、本当に情けない事態です。今こそ、自立した市民の英知を総動員して、この難局を乗り切って参りましょう!

春、まだ雪が・・・

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 今年の4月、新年度を迎えても、まだまだ雪が降り積もり、気温も氷点下が続く札幌です。

また、雪が積もりました

また、雪が積もりました

 3年前の4月、このブログで初めて写真を掲載しました、記念すべき一ページ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=799)。ふり返ってみると、今年の冬は降雪はそれ程でもなく、雪かきでクタクタと言った時もそんなに無かったのですが、12月から気温がとにかく低かったですね。街なかの雪も融けずに積もったまま、或いは氷の表面の歩道だったり、タクシーの運転手さんは、道路には例年になく穴ぼこが多く、舌を噛んでしまったお客さんもいたとか、です。

 新しい年度、気持を更に切り替えて、新しい流れを創っていきましょう、ね。

薩摩は、今 (4)、鹿児島

Posted by 秋山孝二
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  鹿児島県内は、昨年の新幹線開通で大きな経済効果があり、活気を呈していましたが、それは地元経済ばかりでなく、桜島(http://kagoshima-live.com/sakurajima.html)にも活力を与えて、噴火の回数も大幅に増えているそうです。先日は風向きが逆でしたので、鹿児島市内はすっきり晴れていました。「桜島」、「錦江湾」というと、すぐに歌手の長淵剛を思い出します(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=407)。

桜島、圧倒的存在感!

桜島、圧倒的存在感!

 知覧町(http://www.k3.dion.ne.jp/~j-gunto/gunto_036.htm)は、2007年12月1日に市町村合併で「南九州市」となりました、市名の読み仮名は9文字で、日本最長とのことです。知覧茶の味わい、武家屋敷群の見事さには変わりはありません。 

知覧の庭園

薩摩の小京都:知覧の庭園

 今回は訪問できませんでしたが、「知覧特攻平和会館:http://www.city.minamikyushu.lg.jp/cgi-bin/hpViewContent.cgi?pID=20070920195935」は、忘れてはいけない歴史として、しっかり語り継ぐ責任を感じます、最近は修学旅行生の訪問も多いようです。

薩摩は、今 (3)、種子島

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  世界遺産・屋久島からフェリーで約1時間40分、まるで違った形状の種子島(http://www.tanegashima.co.jp/)にも上陸しました、海岸線と広く美しい砂浜が印象的でした。

千尋の座

千座(ちくら)の岩屋

JAXA種子島宇宙センター

JAXA種子島宇宙センター発射場

  一方、島の北、西之表港では、年度末で転勤する学校の先生ほかと見送りの人たちのお別れにも遭遇しました、まるで映画のロケみたいな場面ではありました。

港では転勤する人々の見送りも

港では転勤する人々の見送りも

 1543年の「鉄砲伝来:http://www.city.nishinoomote.lg.jp/histry/denrai.html」と簡単に記憶していましたが、そこには多くの秘話が隠されていたようです。「若狭物語:http://www.city.nishinoomote.lg.jp/histry/wakasa.html」もその一つですね。

 ところで、バスのガイドさんから気になる話を聞きました。種子島のすぐ隣の「馬毛(まげ)島:http://imagic.qee.jp/sima4/kagosima/magesima.html」、これまで何かといわく因縁の話題が出ては消えていましたが、昨今は米軍滑走路建設(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-06-22/2011062215_03_1.html)を巡っての疑惑です。馬毛島のほとんどを所有する馬毛島開発(立石勲社長)は、同島で貨物専用飛行場を計画し、昨年2月から伐採を進めているとの噂、約4000メートルの滑走路構想も浮上しているようです。沖縄の米軍基地移転問題とも絡んで、今後、注視していかなくてはなりません。

薩摩は、今 (2)、屋久島

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  世界遺産・屋久島(http://www.tabian.com/tiikibetu/kyusyu/kagosima/yakusima/)、天忠石(http://gezanjuku.yamagomori.com/23_07_24_tacyudake.html)と紀元杉(http://ww22.tiki.ne.jp/~u-jeune/souchoujyuku/yakushima/kigen.html)ほかの樹木、千尋の滝(http://www.youtube.com/watch?v=pdXcFjrTQ_I)の圧倒的力、歴史を生き抜いた、まさに「力」を感じます、表現の仕様がありません。

天誅山

太忠岳の天忠石

紀元杉

紀元杉

岩を抱く杉

岩を抱く杉

滝

千尋の滝

薩摩は、今 (1)、空港&霧島

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 「薩摩の今」、歴史を辿る旅でした。空港向かいの西郷公園(http://www41.tok2.com/home/kanihei5/saigoukouen.html)で睨みを効かす「西郷隆盛」。上野公園の銅像とはひと味違う迫力です。

西郷隆盛は睨みをきかす!

西郷隆盛は睨みをきかす!

  霧島神宮(http://www.kirishimajingu.or.jp/index.html)の御神木、奥行きのある神宮と境内でした。

霧島神宮御神木

霧島神宮御神木

  翌日の朝、鹿児島南港からジェット船、黄砂でけむる開聞岳(http://www.mapple.net/spots/G04600047901.htm)も見ることが出来ました。

錦江湾から靄にかすむ開聞岳

錦江湾から靄にかすむ開聞岳

 一路、世界遺産・屋久島を目指しました。

原発再稼働について

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 この所、原子力発電の「再稼働」を巡って、いろいろな記事が出ていますが、私はひと言、「新しい組織と人材で、国民の納得する対策を説明をすること」が、最優先の当事者の今の課題だと思いますし、それなしに「再稼働」などあってはなりません。昨年の3・11以降の一連の爆発事故の検証も終了しないうちに、そして、今も尚、継続して危険な状態の東電福島第一原発の状態で、「再稼働」を決めるのは「犯罪」以外の何ものでもありません。

 再稼働させたい電力会社や政府は、「福島第一原発事故を教訓にした安全対策を実施する」、「だから大丈夫だ」という理屈にもならないごまかしで地域住民の理解を得る目論みのようですが、国民をなめるのもいい加減にしろ、と言いたいですね。

 経団連等は、「日本の原発をすべて止めたままにすると、製造業を中心に国際競争力が低下するなど、大きな問題を抱えている。だから原発を再稼働する必要がある」と喧伝していますが、むしろ、3・11以降の国際競争力は、個別企業の問題ではなく、「日本国」それ自体の問題であり、それゆえに福島第一原発事故を幾重にも検証し、そこから得られた教訓を一刻も早く生かした方針・対策を世界に発信しなければなりません。「日本国」の信頼、浮沈が掛っているのだと思います。これまでの地域独占に胡坐をかいた情報隠ぺい、虚偽の説明で、地元住民、国民、さらには国際社会を偽ってきた東京電力は、当事者として総括をしなくてはならないでしょう、少なくとも自立した「企業」であれば当然のことです。そして政府・国会の機能として、東電福島原発事故からの教訓を明らかにして、責任者を「処罰」し、新しい担い手に代えての議論が、最低限の条件だと思います。

 経済云々よりも、生存できるかどうか、これが今の日本の課題であるはず。それを企業競争力とか経済成長とかを声高に言う今の「経済界」の浅薄さに、人材の枯渇を強く感じます。

 このブログを始めて間もなく、2008年11月10日に私は書きました、「『平和』に対して、経営者はもっと積極的に活動をすべきなのではないか:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=70」、と。経済同友会で、永らくご活躍だった品川正治さんは、私の尊敬する経済人で、2009年6月に札幌でご講演もお願いしました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1351)。3・11以降の社会的には、「経営者は、『人間が生きていけるかどうか』に、もっと真剣に向き合うべきではないか」、となっているのだと思います。

 TPPの議論も、原発再稼働も、まさに日本の政府・官僚・アカデミックセクター・経済界の立場のある方々が「メルトダウン」です、今こそ、私たちは、日本国民の「主権」を取り戻さなくては。

祝!「公益移行認定」、二財団

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 3年前から、日本全国の財団・社団法人が、今後の法人格について、5年以内に選択を迫られています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=174)。その中で、私が関わっているいくつかの財団法人では公益移行認定(http://www.koueki.jp/pdf/080704nintei_tebiki.pdfを終えましたが、先日残っていた「北海道対がん協会:http://www.hokkaido-taigan.jp/」、「北海道演劇財団:http://www.h-paf.ne.jp/が、共に公益移行認定を受けて、晴れて4月1日から「公益財団法人」として再スタートすることが決まりました。「民が担う公共」の主体が、より現実的になってくる時代の到来を実感しています。

 これまでに、私が関わっている財団法人は、以下の通りです。

* 公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団(http://www.akiyama-foundation.org/

* 公益財団法人 ワーグナー・ナンドール記念財団(http://www3.ocn.ne.jp/~wagner/TOP.html

* 一般財団法人 北海道札幌南高学校林(http://www.rikka.net/officer/

* 公益財団法人 杉野目記念会(http://www.mext.go.jp/b_menu/koueki/daijin/01/018.htm

* 一般財団法人 前田一歩園財団(http://www.ippoen.or.jp/

 「公益財団法人」への移行が多いですが、活動の自由度に重点を置いて、敢えて「一般財団法人」を主体的に選択した財団もあります。今回の変革の目的が、民間の自主・自立的活動を目指すことにあるのですから、それぞれの活動主体が自身の理念・目的で、新しい時代の社会貢献の実を挙げることを期待します。

 私が副理事長をつとめる「北海道演劇財団:http://www.h-paf.ne.jp/」は、今回の公益財団法人への移行を機に、付属の劇団「TPS(Theater Project Sapporo):http://www.h-paf.ne.jp/tps/tps.htmlが名称を変更し、「札幌座」となります。札幌を拠点に、プロフェッショナルな演劇創造を目指す北海道演劇財団主宰の演劇集団。これまでの15年間の数々の実績を基盤に、さらにオール札幌・北海道で演劇の「磁場」を創造していこう!、そんなメッセージを全国・世界に発信です。

 「演劇」と名のつく財団が、今回、「公益財団法人」として新しい公共の担い手に認められたこと、そのことの意味合いが、北海道で演劇に関わる方々、ファンの皆さまには、大変大きな意義があると思っています。これからの活躍が楽しみです!

一本足の流儀 !

Posted by 秋山孝二
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 昨日、3月の「シアターZOOサロン:http://www.h-paf.ne.jp/salon/index.html」は、「一本足の流儀~障がい者だからできるスポーツがある~」と題して、田中哲也http://tetsuyatanaka.blogspot.jp/)さんの素晴らしいお話でした!

あふれ出るエネルギー

あふれ出るエネルギー、田中哲也さん

  アルペンスキー、アイスホッケー、ゴルフ、競輪のそれぞれの公式競技に出場してきたアスリートで、長野、ソルトレークパラリンピックでは日本代表選手として活躍でした。全て一本足でこなし、今はインストラクターとして、札幌手稲ハイランド(http://www.sapporo-teine.com/snow/)で教えてもいます。日本の場合、オリンピックは文部省管轄で予算も豊富、パラリンピックは厚生労働省管轄で、「リハビリテーション」活動の位置づけで貧弱な予算だそうです、底の浅い「先進国」ですね。

パラリンピックスキーで使ったもの

パラリンピックスキーで使ったもの

普段使用の義足

いつも使っているハイテク義足

  普段使っている義足、競技に使う器具もハイテク装備で、特に関節部分、サスペンション等は、優れモノで驚きました。ドイツ製・アメリカ製が重要部分で、日本は支柱部分が少しとか。100万円以上のまさに高価な器械です。

 「障がい者」とひと言で括るのは全く現実的ではないようです。それぞれの障がいの由来、残っている部位による機能の違い等、実に多様な「個性」です。そう言えば、先日、FBでも見ましたが、中西麻耶(http://www.m-nakanishi.com/)さんも新しいタイプの「障がい者」でしょう、魅力的な体脂肪4%の体、オリジナルフォトカレンダーでお金を稼いで、次の公式国際競技に挑戦です。

 「アダプティブスポーツ」の現状と魅力、すさまじいトレーニングについて、これまでの既成概念を突き破る大変貴重なお話を聞くことが出来ました、感動をありがとうございます!

2012年3月、千葉県館山は

Posted by 秋山孝二
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 千葉県館山市は、内房の海に面した見どころの多いマチで、これまでにも何回かご紹介しています。大賀にある千葉大学教育学部の臨海実習所(http://www.edu.chiba-u.jp/home/orga_06.htmlは、私にとって思い出多き場です。

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7143

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8651

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9689

 

 館山市那古船形の「茂八:http://www.mohachi.com/index.html」のお寿司は、一度皆さんに味わってもらいたいもののひとつです、握りの大きさ、名物の厚焼き玉子ほか、ですね。

館山市那古の「茂八」

館山市那古の「茂八」

この大きさが良く見えず、残念です!

写真ではこの大きさが良く分からず、残念!

この握りのサイズも、是非、現場で確かめて、そして、左上の卵焼き

この握りのサイズも、是非、現場で確かめて、そして、左上の厚焼きたまご

  鶴谷八幡宮(http://www.genbu.net/data/awa/turugaya_title.htm)は千年の歴史を誇り、その境内には「日露戦争戦没者慰霊碑」も建立されている歴史的建造物です。

八幡神社一の鳥居

八幡神社一の鳥居

  千葉県立安房(あわ)高(http://saas01.netcommons.net/awakou/htdocs/index.php?page_id=0に続く生垣も見事で、気持のよい空気を創り出しています。

安房高へ続く生垣の通り

安房高へ続く生垣の通り

  1月の「若潮マラソン」、そして4月には「トライアスロン・アジアチャンピオンシップ:http://tateyamatriathlon.jp/」も開催予定です。

来月に開催です!

来月開催です!

  昨年は、3・11の少し前に、外房の安房勝浦「ビッグひなまつり:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7602」にも行きました。

 1997年に東京湾アクアライン(http://www.mapbinder.com/Map/Japan/Kanagawa/KawasakiShi/KawasakiKu/Aqualine/Aqualine.html)が開通して以来、羽田空港からバスで1時間40分、東京駅から約2時間と、JR電車よりもグッと近くなりました。

宇都宮餃子、No.1奪還へ

Posted by 秋山孝二
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  「ワグナー・ナンドール財団:http://wagnernandor.com/indexj.htm」となって早1年、先日、栃木県益子町の財団で理事会・評議員会が開催されました。昨年は公益財団法人移行前の最後の会議、3・11大震災の直前だったことを思い出しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7747)。昨年の春の展示会は3・11被害で中止でしたが、今年は4月15日から5月15日まで、「ワグナー・ナンドール没後十五年の歩み」の併設展とともに春の展示会が開催予定、財団運営は極めて順調で、今後の夢も膨らみます。

 毎回、3月と6月の会議の前日はJR宇都宮駅前に泊まって、翌日朝の路線パスで益子に向かいます。宇都宮は長い間、「餃子全国一」ですが、昨年は、3・11の影響があり、その地位を静岡県浜松市に譲ったそうです(http://www.at-s.com/news/detail/100096269.html)。

宇都宮駅東口で

宇都宮駅西口で

 これまで「No.1」を誇ってきたのにお気の毒と思って、先日は少しでも「トップ奪還」に貢献しようと 、いつもより一皿(6個)余計に注文して勢いで食べてしまったのが大誤算、夜中に苦しくなり、翌朝になっても調子が悪く大変でした。さらに悲劇は続きます、「少しでも宇都宮市に貢献したかったもので」と、午後の財団の会議でつぶやいたら、元副知事だった方が、「あの家計調査には、お店で食べた売り上げは入っていないのですよ、サンプル的家庭をあらかじめ選んでの年間消費ですから、実際とはかなり違っています」とおっしゃるではありませんか!簡単に言えば、前夜の私のささやかな努力は、宇都宮のNo.1奪還には「無駄だった」ということです(?!)

 バスに乗る前にJR新幹線改札口に行ってみると、選抜高校野球大会(http://www.mbs.jp/senbatsu/)に出場の作新学院(http://www.sakushin.ac.jp/)一行の出陣式でした。周辺の話では、今年は昨年のメンバーが10人程残っていて、もしかするともしかすると、栃木県民の期待も大きいようです。

作新学院野球部メンバー

作新学院野球部メンバー

出番を待つチアガールと応援する人たち

出番を待つチアガールと応援する人たち

全国各地、それぞれの3月ですね。

<参考:これまでの宇都宮餃子への私のこだわり>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2491

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3618

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11073

「じゃぱどら ! 地区大会」、後半!

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 「じゃぱどら ! 地区大会」後半の作・泉鏡花(http://www4.city.kanazawa.lg.jp/11020/bungaku/writers/izumi/izumiJ.html)、演出・清水友陽(http://water33-39.com/top.htm)、WATER33-39(http://water33-39.com/)「天守物語」も、良かったです。清水友陽さんは、「じゃぱどら!!」プロデューサーでも活躍しています。この作品は、1995年に坂東玉三郎監督・主演、宮澤りえ共演で映画化されているそうです。

天守物語

天守物語

 始まってすぐから、流れるような日本語の「美しさ」を感じます。やり取りと言葉に艶があるというのか、耳に馴染むというか、そんな受け止めをしました。

舞台の奥の存在感

舞台奥の存在感

 配布のしおりには、「・・・・好き勝手やるのなら、断然オリジナルの戯曲を上演するべきだと考えます。優れた日本の戯曲と向き合ったときに、ひとつひとつをどう解釈して、現代にどのように浮き立たせるか。そこに挑戦することこそ『じゃぱどら!!』のおもしろさだと思うのです。・・・・」と。その意気込みは十分観客に伝わってきました。

 終わった後、隣に座っていた若いお二人の女性が、「泣いちゃった」と言っていました。役者がそれぞれの個性をわきまえているというのか、セリフと演技が分かりやすく、特に、姫川図書之介役の赤坂嘉謙さんが良かったのでは。全員が作品と真摯に向き合っている、そんな姿勢を感じましたよ。

 

 そい言えば、先日、コンカリーニョで展開された「北海道舞台塾:シアターラボ(http://haf.jp/~butaijyuku/stage.html)」で感じたのですが、地元で活躍する脚本家・演出家のイトウワカナ、山田マサル、谷口健太郎の各氏、アフタートークでそれぞれのドラマドクターと興味深い対談でした。ただ、観客の前で、ドラマドクターとのやり取りだったので多少の遠慮もあったのか、予想以上に控え目でシャイなのには少々驚きました、限られた時間でのメッセージが少ない気がしたのです、作家は「むき出し」での方が分かりやすい、と。「装い」だったとすればかえってホッとするのですが、素顔だとすると、もっともっと自分を主張・表現しても良いのでは?と思ったのですが。これからを期待できる若手であるが故に、要望することも大きくなってしまいます。

 いずれにせよ、このところの新しい企画・試みの数々、札幌・北海道の「演劇磁場」の強まりは楽しみです!

「じゃぱどら ! 地区大会」、2年目の試み

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 昨年初めて試みた「じゃぱどら地区大会:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7214」は、札幌で活躍する演出家が、優れた日本の戯曲と向き合うために企画されましたが、今年も開催されています。

岸田國士と泉鏡花の作品

岸田國士と泉鏡花の作品

 今年、まずは岸田國士作、納谷真大演出、「命を弄ぶ男ふたり」、出演はイレブン・ナイン(http://eleven9.jp/)のナヤーン・納谷真大(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/dbs/adviser1.htm)と、エダーン・江田由紀浩(http://eda-tora.at.webry.info/201202/article_2.html)の二人です。アフタートークも面白かったですね。

未明の線路脇で出会った二人の男のやりとり・・・・

未明の線路脇で出会った二人の男のやりとり・・・・

 納谷さんの富良野塾での先輩、FICTION(http://www.fiction.gr.jp/)主宰の山下澄人(http://www.actiblog.com/sumito/)さんから、ポイントでアドバイスがあったようです。舞台上に貼られたライン、身につけている草、口の中の金具への質問とその答え、本番までの過程を語る納谷さんと江田さんとのトークは、観終えた観客に更に楽しさを上乗せしてくれました、芝居と言うのは、いろんな要素が込められているのですね、お疲れの所、お二人、ありがとう。

 この作品のような、落ち着いたセリフのやり取り、合い間に入る汽笛と蒸気機関車の走り去る音等、飽きさせない2人の演技とともに、生きるか死ぬか揺れ動く命へのこだわり、「弄ぶ」と言う割には余裕も無く流れていく二人の姿が興味深かったです。

 後半の泉鏡花・作、清水友陽・演出、WATER33-39(http://water33-39.com/)「天守物語」も、20日まで公演で楽しみです。この劇団の代表が、「じゃぱどら!!」プロデューサーの清水友陽(http://water33-39.com/top.htm)さんです。

 これまで演劇は観たことが無いと言う方々にも、是非足を運んで頂きたいですね。普段使っていなかった脳の部分に、心地良い刺激を与えてくれることは間違いありませんよ!

震災から1年を経て

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 東日本大震災からちょうど1年を経て、昨日を含むこの1週間は、各メディアは特別番組・紙面であふれていました。昨年来、自分なりにたくさんの報道に触れてきたつもりですが、昨日を経て膨大な初めてみる映像等、あらためて、ごくごく一部しか知っていなかったことを感じましたし、よい意味でも悪い意味でも、メディアの重要性を再認識しました。

 その中から、心に残った番組をいくつか紹介します。

* 10日(?)BS朝日夜の番組、葉千栄・東海大学教授の「NIPPN ぶった斬り:http://asahi-newstar.com/web/27_yo_senei/?cat=18」で、上杉隆(http://uesugitakashi.com/)、岩上安身(http://iwj.co.jp/)ほか、イタリアのピオ・デミリア(ジャーナリスト、イタリア・「スカイTG24」TV極東特派員)、中国の蒋豊(「日本新華僑報」編集長)のベテラン特派員とのやり取りは、インターネットメディアからみる日本のマスメディアの課題、病理、外国人ジャーナリストに映る日本のメディアの異常さ等、切れ味爽やかに、地震・津波・原発事故のこの間の報道を通じての指摘は、実に興味深いものでした。「がれき処理」にまつわる鋭い指摘、日本の制空権から見る構図等は、「磨き上げられた感性」を見た思いです。「政府が情報を隠す・コントロールしようとする体質は、どこの国でも当たり前。国民は真実を知る権利があり、それをどう指摘し、壁をこじ開けて、国民に対して真実・本質を提示できるか、そこにジャーナリストとしての誇りがあるはず」と語るビオ・デミリアの言葉は特に印象的でした。

* 3月11日早朝5時、NHK・ETV「こころの時代~私にとっての3・11:ひとりひとり命から」は、柳田邦男さんの出演でした。「2万人が犠牲になった一つの大震災」ではなく、「一人一人が犠牲になった2万件の大震災」であることにより、ひとまとめに片づけてします姿勢への警鐘を鳴らし、犠牲になった人の「名前」の重要性を、伊勢真一監督の映画「傍:かたわらhttp://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD21111/index.html」を引用して説明しました。「日常を生きている」ことの価値をあらためて認識し、命の本質というのは、「いる」、「続く」であり、死後もなお「精神性」は生き続けることを、淡々とお話されていました。そして、今、将来を展望する時に、哲学・倫理的議論を含めた幅広い関係者の知恵と創意が必要とも。

* 午後のNHK・ETV「シンサイミライ学校:http://www.nhk.or.jp/sonae/mirai/」では、昨年3月19日のこの欄(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7883)でもご紹介した、群馬大学の片田敏孝教授の防災教育の一コマでした。番組は和歌山県田辺市の中学校の授業でしたが、その教材に登場する釜石の小学生の言葉に感動しました。「震災後の迅速な避難を、多くの人は『釜石の奇跡』と言うけれど、僕たちはそれまでに何回も訓練してきたんだ。日頃の『実力』を発揮しただけであり、それは『奇跡』ではなく、『実績』だよ」、と。しかしながら、そんな釜石の子どもたちも、片田先生も、1000人の釜石市民を救えなかった事実に、「途半ば」を自覚し、今後の生き残った人間の防災への責任を果たしていくと、強い決意も述べていました。

* 新刊本では、外岡秀俊著「3・11複合災害」、「震災と原発 国家の過ち」が興味深いです。彼は、私の中学・高校の3年後輩で、昨年3月末に朝日新聞を退社して、ふるさと札幌に戻るはずでした。予定通り退社はしましたが、3・11直後から取材を開始し、まさに「まえがき」にあるように、「たとえば震災から10年後の2012年に中学・高校生になるあなたが、『さて、3・11とは何だったのか』と振り返り、事実を調べようとするときに、まず手にとっていただく本のひとつにすること。それが目標です。」との思いで、この1年間を鳥瞰図的に、或いはきめ細かい取材を通して、一人一人の眼差しに寄り添った文章で記録されています。

 

 私自身、昨年3・11以降最初のブログ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7807)、そして、昨年3月のブログ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=201103)です。長淵剛の「愛おしき死者たちよ:http://www.youtube.com/watch?v=a5XSf8Sv_QA」とともに、これからもなお続く私の「2011.3.11」です。

松平康隆さん、お別れの会

Posted by 秋山孝二
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 2011年12月31日にご逝去された松平康隆さん(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11401)の「お別れの会」が、東京・青山葬儀所で執り行われました(http://www.jva.or.jp/news/20120309.html)。幼い時の同級生と思われる年配の男性たち、学校・企業のバレーボール仲間等、多様でたくさんの参列者であふれていました。

春雨の中、青山葬儀所で

春雨の中、青山葬儀所で

座右の銘 :負けてたまるか

座右の銘 :負けてたまるか

 2001年10月には、「20世紀世界最優秀男子監督賞」を受賞されました。

20世紀世界最優秀男子監督賞

20世紀世界最優秀男子監督賞

 

 献花を済ませて式場を出ると、全日本男子監督の植田辰哉さんが、記者・カメラに囲まれてインタビューに応じていました。

インタビューに答える全日本男子監督植田
インタビューに答える植田辰哉全日本男子監督

 会場には、大林素子さん、身長208cmで日本人バレーボール選手およびオリンピック出場選手として歴代最長身の大竹秀之さん、往年のセンタープレーヤー・小田勝美さん他、歴代の全日本選手も多く参列されていました。

 松平さんの言葉に、「常識の延長には、常識の結果しかない。非常識の延長にしか、とてつもない結果はあり得ない」、「世界一になりたいなら、金メダルに相応しい人間になれ。バレー馬鹿になるな」等、名言がたくさんあります。誰よりもバレーボール愛し、誰よりも世界一に挑戦したリーダーシップ、間違いなくトップリーダーでした、私の70年代にも一つの区切りです。

支持!「札幌市、がれき受け入れず」

Posted by 秋山孝二
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 北海道新聞3月8日朝刊の記事、私は札幌市民として全面的に支持します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~記事の引用

札幌市、がれき受け入れず 上田市長、国基準に不信感

 札幌市の上田文雄市長は7日の定例記者会見で、東日本大震災の被災地で発生したがれきの受け入れについて「(放射性物質が)国の基準を下回っていても受け入れるつもりはない」との考えをあらためて表明した。国の示す基準に対しては「放射性物質は微量でも有害で極めて長寿命。十分な知識を持ち、風評被害のことも考えた上で判断してほしい」との考えを示した。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 

 前日の道新朝刊第一面には、下記の記事が掲載されていましたが、190万都市の市長として、断固この姿勢を貫くべきで、アンケート等の声により方針を変えてはならないと、私は思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~記事の引用

泊停止64% 「電気料上がっても安全重視」 本社世論調査

 北海道新聞は3、4の両日、原子力政策などについて昨年10月に続き2回目の全道世論調査を行った。北海道電力泊原発(後志管内泊村)の停止が長引いた場合の対応について、「電気料金の値上げを受け入れてでも、原発は不安なので止めておく」との回答が64%を占め、「経済の冷え込みにつながるので、値上げをせず再稼働させる」は30%にとどまった。東日本大震災で発生した岩手、宮城両県のがれきに関しては、「放射性物質のレベルが国の基準以下なら受け入れても良い」が84%と圧倒的だった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 まず、メディアが使っている「瓦礫:がれき」という言葉自体、地元に暮らして居た方々への冒とくでしょう。「瓦礫」ではなく、「生きていた証」であり、基本的にはそれらをどう処理するかも、復興計画の中で、それぞれの地域として乗り越えて計画に織り込まれるものだと思います。「復旧」ではなく「復興」を考えるべきとおっしゃっていた方々ならなおのことです。遠距離を運び、「処分される」、「取り除く」類の議論ではないはずです。その由来からして、安全なのであればその地のどこかに埋める等の扱い以外はないでしょう。

 次に、3月11日以降の東京電力福島原子力発電所事故では、国・東京電力・メディア等、推進してきた一切に対する国民の信頼は失墜しましたし、その後の事故処理・情報開示等においても、さらに不信感を募らせてきています。原発再稼働を巡っての事の運びも、「再稼働ありき」の臭いがプンプンで、誰も「安全性」への信頼を回復していません。そんな現在、「国の基準以下」という言葉は、何の安全性担保にもなりません、「信じた地域がバカだった」となるだけでしょう。

 三つ目は、本来、「瓦礫の処分」は、国が地方に受け入れを迫る話では無いですよ。「ガンバレ!東北」の名の下に、「互助」を強いる姿勢は責任回避であり、高度に専門性を謳ってきた「原子力技術」が、結局は「井戸端会議」レベルの安易な感情に泣きつく醜い姿でしかありません。国・東京電力が、ここでも責任を持って処理すべきだと思います。「原発のゴミ」の処理と全く同じ構図が、ここにも顕われています、どこかが「引き受ける」という課題では無いのです。

 私は、地域エゴから「がれき受け入れ反対」を言っているのではありません。本来の責任を不明確にする、或いはそらす意味にしかならない「がれき受け入れ」計画は、筋違いの方針だと指摘したいのです。同時に、うず高く積み上げられた「がれき」映像を繰り返し放映するメディアも、報道として間違っているのではありませんか。

 全国の各地域が引き受けるべきことは、福島からの一時避難・移住希望者及び子どもたちに対しての受け入れなのだと思います。たとえば、震災直後から大活躍する「東日本大震災市民支援ネットワーク札幌・むすびば(http://shien-do.com/musubiba/home/)」、中心となって活動している私と同じ町内に住むみかみめぐるさん、「農的くらしのレッスン:http://homepage.mac.com/onnn/Aoitori/Lesson_Home.html」でお世話になった永田まさゆきさん達の献身的努力で、全国的にも先駆的取り組み実績を挙げられています。ただ、一番大変な局面を、結局は民間ボランティアに頼りっ放しの行政というのも、無責任ですね。福島の人々の基本的人権として、私たち地方の人間ができる「互助」、それをどう仕組みとして構築するか、行政の取り組みもスピードが必要です。

 意見を聴くべき所を押しつけ、喫緊の課題として取り組むべき所を市民ともに語って時間を使うミスマッチ、職業として働く公務員への注文は尽きません。

ありがとう、Kevin !

Posted by 秋山孝二
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 昨年10月1日に、49歳で亡くなった「R.Kevin Stewart:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10343http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10482」を偲ぶ、「ありがとう、Kevin ~R.Kevin Stewart,Forever In Our Hearts」が、直接彼を知る、お世話になった皆さまの発意で開かれました。

舞台には「Red Sox」ユニフォームのケビン

「Red Sox」ユニフォームのケビン

  当日の舞台には、こよなく彼が愛したメジャーリーグ、「ボストンレッドソックス」のユニフォーム姿の遺影が花で囲まれて、いま尚、その存在感を示していました。

 「黙とう」で始まり、冒頭のご挨拶は、北海道環境科学研究センター(http://www.ies.hro.or.jp/)企画総務部長・木元憲彦さんで、Kevinの当時の上司でした。しばしの懇談の後、11名の方々が、それぞれKevinとの思い出と感謝の気持を、心のこもったお言葉でお話されていました。

北海道庁国際課時代の上司

北海道庁国際課時代の上司・木元憲彦さん

  北海道庁の2年間の勤務、初めての国際交流員ということで、どのセクションでも親しみを持たれていた様子がうかがえました。特に、道庁野球部では、彼のチームでの2年間の記録もしっかり残っていて、2年目ではチームは21勝11敗2分け、彼の通算打率は、何と「.514 :5割1分4厘」で、ダントツ一位です。

 一方、最近のビジネスで最後まで顧客としてお仕事をされた、物産バイオテック(株)(http://bussan-bio.co.jp/)営業本部の藤森義人さんは、この数年のKevinの紹介がありました。会場で私は、彼から貴重な写真を頂きました。

直近までの日本のビジネスパートナー

直近までの日本のビジネスパートナー:藤森義人さん

 当日は、間際のご案内でしたが、40名を越える皆さまにご参加を頂き、寄せ書き、参加者全員の記念写真、この会の様子を録画したDVD作成の後、奥様のMariaさんに贈呈することにもご賛同を得ました。事前にこの会の開催をMariaさんにお知らせした所、今年夏にでも、Kevinが愛した札幌・北海道・日本を、3人のお子様を連れて訪問したい旨のメールも受け取り、お集まりの皆さまにお伝えしました。

 思い返せば今年1月でしたか、道庁出身で現在、有限会社エムズ・インテレクト代表取締役の森田浩( http://blogs.yahoo.co.jp/emz_intellect)さんと昼食をご一緒にしながら、「偲ぶ会」をささやかでもやりたいですね、とお話をしたのが発端でした。森田さんのブログはこちら( http://blogs.yahoo.co.jp/emz_intellect/63192809.htmlhttp://blogs.yahoo.co.jp/emz_intellect/63084790.html)。今回、名古屋・東京からも大勢の方々にお集まり頂き、さながら同窓会的雰囲気もあり、Kevinを偲ぶ意図もちろんですが、参加された皆さまの久しぶりの再会にも貢献できた気がして、嬉しかったです。私自身、今年中にKevinのお墓参りを是非すべく、アメリカ東海岸を久しぶりに訪問しようと思っています。1993年8月16日のKevinとMariaさんの結婚式で、私は長淵剛の「乾杯:http://www.youtube.com/watch?v=GwujSSKc2cw&feature=related」を唄ったのを思い出し、涙します。

 R.Kevin Stewart, ありがとう、あなたは私の国際ビジネスでの’恩人:ONJIN’です、どうか、安らかにお眠り下さい。