始動する「福島原発行動隊:SVCF」

Posted By 秋山孝二
Categoirzed Under: 日記
3 Comments

 4月に、福島での原発事故に対して60歳以上の技術者たちがいち早く立ち上がった「福島原発 暴発阻止行動 プロジェクト」が話題になりました。後に「福島原発行動隊:http://bouhatsusoshi.jp/http://www.facebook.com/bouhatsusoshi」との正式名称で、一般社団法人格も取得し、現在行動隊メンバーは500名を越え、賛同人も1500名くらいになっています。私は専門技術は何もないのですが、その志に感じるところがあり、設立直後に早速志願・登録し、先日、第8回目の参議院・院内集会に初めて参加しました。

* SVCF:Skilled Veterans Corps for Fukushima (三つ目の単語、「コープス」ではなく「コー」と発音)

ロゴも決定

ロゴも決定

 この活動趣旨等は、代表の山田恭暉さんの記者会見で詳細説明されています(http://www.ustream.tv/recorded/16534418)。設立当初から海外メディアの取材も多く、(http://www.csmonitor.com/World/Asia-Pacific/2011/0803/Fukushima-s-nuclear-cauldron-Retirees-who-want-to-go-in)、死を覚悟した「カミカゼ」行動隊かといったセンセーショナルな質問もあったとか。

 先日の集会でも、応援メッセージとして、「必ず無事帰ってきて下さい!」みたいな言葉も多く、何か鉢巻を締めた隊員のイメージで違和感が私にはありましたが・・・・。今は、一時の感情でも、思いつめた危機感でもなく、冷静に落ち着いた対処が大切だと思うのです。

 このプロジェクトの一番のポイントは、参加呼びかけの終り部分、「・・・・身体面でも生活の面でも最も放射能被曝の害が少なくて済み、しかもこれまで能力を蓄積してきた退役者たちが力を振り絞って、若い世代の被曝を少しでも減少するよう力を出しましょう。まず、私たち自身が、この仕事を担う意思のあることを表明します。・・・・」でしょうね。現在、長期の活動を視野に入れたち密な作業体制構築に向けた基盤づくりの最中です。しかしながら東京電力は、そんな私たちの思いを歓迎はしないのかもしれません。

 山田さんの記者会見でもメディアの方から報告がありましたが、地元の大学が、線量測定・ガレキ撤去等の作業に学生を担わせる計画をしているとか、とんでもありませんね、今の福島原発は教育の場以前の話だと思います。これから数十年、放射能事故の後始末を通して、技術の蓄積と、ヒロシマ・ナガサキに次いで、「フクシマ」を放射能の危険性を後世に伝えるモニュメントとしなければなりません。さらに、この危機を乗り越えた地元福島県民、日本国民の姿を世界に示したいものです。福島・日本だけの問題ではなく、国際社会、そして未来のいのちへの責任だと思います。

3 Responses to “始動する「福島原発行動隊:SVCF」”

  1. 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 重たい、原発関連二つの映画 Says:

    [...]   私の場合、しかしながらただ怖がってばかりではいられません。エネルギー政策とか言う前に、子供たちの人権を今を生きる世代としてどう守っていくのか、基本的生存の問題です。  それ故に、今福島にいる子供たちへの放射能汚染は、限りなく少なく防御しなければならないでしょう。基準がどうこう言う前に、命を守るためには時間がそうたくさんはありません。  一つ前に掲載した足立直樹さんの新しいメーリングがきました。今、実際に活動している方々の思いを読みとれますので、引用します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~引用はじまり  既にいろいろなことをこの半年の間に変えた人たちは、空気を読むことの危険性に気付き、あえて空気を読まずに、自分の頭で考え、行動を起こした人たちです。周りが変化するのをじっと待つのではなく、自分で新しいものを作ったり、新しい世界に身を投じたのです。  たとえば今週は、孫正義氏が呼びかけた自然エネルギー財団がいよいよ始動し、明日、明後日は世界中から駆けつけた専門家が、自然エネルギーによる持続可能な社会作りを目指すための戦略を練り、提言を行います。私もその専門家会議に参加することになっており、この新しい仕組み作りに加われることをとても嬉しく思っています。  景色はまだ変化していないけれども、風向きは既に変わっているのです。自分の周りの空気を読んでいるだけでは、この大きな流れには案外気付きにくいのかもしれません。なにしろ、周りの空気はすっかり淀んでしまっているかもしれないのです。  大きな時代の流れに取り残されないためには、横並びはむしろ危険と思った方がいい状況になってきたのかもしれません。空気を読むのではなく、時代の風を読む、そんな意識を大切にしたいと思います。                                サステナビリティ・プランナー 足立直樹 ▼新著『もう空気は読まなくていい ~ポスト3.11を生き抜くために~』 ■足立直樹 新著 ワニブックス【PLUS】出版  価格798円(税込) →Amazonからも注文できます。 http://www.responseability.jp/mm/97he/a07mx5×0ci4hukcagfBCX →Twitterでも本の宣伝、ならびに読者から寄せられた感想が紹介されています。『もう空気はよまなくていい』公式@mky311 http://www.responseability.jp/mm/97he/a07my5×0ci4hukcagfWYo ================================引用おわり  3・11以降、すでに行動を起こし始めている方々が大勢います。福島原発行動隊(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9664)も同様です。出来ない、やらない理由を100語るよりも、今、それぞれの「個」が出来る場から小さな一歩を出しましょう、次の世代の生存のためにですね! [...]

  2. 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 福島原発行動隊、2012の今、 Says:

    [...] *  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9664 [...]

  3. 秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 山田恭暉さんを偲ぶ会 Says:

    [...] * http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9664 [...]