民間の環境系中間支援組織

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 「認定NPO法人 北海道市民環境ネットワーク(きたネット:http://www.kitanet.org/index.html)」は、今年で創立10周年を迎えました。ここまで中心となってご支援して頂いたのは、「一般財団法人 セブンイレブン記念財団:http://www.7midori.org/index.htmlです。

 3年前に私は、環境系市民活動では全くの新参者でしたが、この「きたネット」の理事長に就任しました。この欄に何回か記載しています、こちらです(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88)。

 毎年12月に東京で、セブンイレブン財団が全国4か所で支援する中間支援団体の会合が開催されています、今年は札幌の「きたネット」事務所で初めて行われました。セブンイレブン記念財団からは井下理事・事務局長、小野さん、集まった団体は以下の通りです。きたネットからも事務局3名、理事の皆さんも多数出席して意見交換に参加しました。

* NPO法人 地域の未来・志援センター(http://www.c-mirai.org/

* NPO法人 エコネット近畿(http://econetkinki.org/

* 九州環境サポートセンター(http://www.q-support.org/

皆さん、お疲れ様でした!

皆さん、お疲れ様でした!

  それぞれに抱える地域の課題、組織の課題、今後の展望、現状説明と熱心な議論、そして交流会等、折からの札幌の大雪の歓迎(?)もあり、参加した皆さんにとって大変有意義な時間となりました。翌日は私は欠席しましたが、さらに詳細の意見交換があったようで、来年に向けての活動の方向性も見えたきたのでしょう、皆さんの課題解決の「志」を「見える化」して、これからも共にがんばっていきたいものですね。

 来年は熊本でいも焼酎と馬刺しですでに決まったような噂もあります(!)、皆さん、今回は札幌までお越し頂きありがとうございます!

師走の山陰は、今(3:最終)

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 鳥取から西へ走り、島根県出雲市の「出雲大社:http://www.izumooyashiro.or.jp/」へ。現在は「平成の大遷宮:http://www.izumooyashiro.or.jp/sengu.top.html」の最中で平成25年5月に御本殿完成予定、御本殿へのお参りはかないませんでしたが、拝殿(仮殿)、宝物殿は興味深かったです。10月はここは「神無月」ではなく、全国から神が集まる「神在月」、どんな賑わい(?)を見せるのでしょうか。

島根県出雲市の出雲大社

島根県出雲市の出雲大社の拝殿前

現在60年に一度の遷宮が執り行われていて、平成25年5月に本堂完成予定

現在60年に一度の遷宮中

しめ縄の迫力はさすがです!

拝殿でもしめ縄の迫力はさすが!

  今回の山陰への旅、目的は私の中学校の恩師・杉岡昭子先生とお話することでした。杉岡先生は教職後に札幌市に入られて、板垣武四市長時代に札幌市の国際化に大きく貢献された方です。これまでにこの欄にも書き留めています。

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1244

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2436

 今年は「新渡戸稲造生誕150周年」、来年の「没後80周年」を記念して、全国的にも幾つかのイベントが開催され、或いはプロジェクト準備が進んでいます。その中に、この札幌の地での実践としては、「札幌遠友夜学校」が特筆され、まさに「札幌の人材育成の原点」とも言うべきシンボルでもあります。今、その再評価と場所の復活、及び国際性をキーワードに、複合プロジェクトの模索中で、かなり面白い展開を見せています。これまでにこの欄では何回か書き留めています。

遠友夜学校(まとめて3つ)

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1

 一方、秋山財団としても、「新渡戸・南原賞」授賞事業(http://www.akiyama-foundation.org/nitobe/)を引き受けて、それなりに新渡戸稲造の業績を追いかけており、さらに今後も継続するつもりでいます。毎年9月の東京での授賞式は大変な盛り上がりで、新渡戸稲造、南原繁を結ぶ日本の人材育成のベクトルは、今のような混とんとした時期に益々光を放つと確信しています。

 先日の杉岡先生との意見交換では、大変貴重なアドバイスを頂き、今後の活動の糧にしていこうと新たな決意をした次第です。100歳になるお母様のお世話をされながら、今もなお札幌の国際化に思いを馳せるそのエネルギーに、心から感動すると同時に、地元で頑張らねばと強く思いました。お忙しい中お時間を創って頂き、ありがとうございました。

 短い山陰の旅、「そもそもの国のはじまり」を思い描く時となりました。折しもちょうど重なった衆議院選挙、「この国のかたち」の原点を見つめ直し、あらためて自分の生きていく今後の時代、そしてさらに先の時代を考える貴重なひと時でした。

師走の山陰は、今(2)

Posted by 秋山孝二
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 鳥取県西伯郡(さいはくぐん)大山(だいせん)町(旧名和町)御来屋(みくりや)駅は、旧山陰本線で最も古い駅だそうです。

 その近くの浜にある「後醍醐天皇御腰掛け岩(http://map.goo.ne.jp/map.php?MAP=E133.29.50.318N35.30.30.016&sw=6)」です。

鳥取県大山町御来屋駅近く

鳥取県大山町御来屋駅近く

  海の中にあった岩を陸上に引き上げてお祀りしているそうです。

歴史をストーリーとして語り継ぐ、素晴らしいです!

歴史をストーリーとして語り継ぐ、地域の知恵ですね

 続いては「名和神社:http://www.genbu.net/data/houki/nawa_title.htm」で、名和長年を祀って、名和一族以下42名を合祀しています。名和長年は、鎌倉時代末に隠岐国から脱出した後醍醐天皇を迎えて倒幕に功があり、南北朝時代には南朝について戦った武将です。歴史的人物もこの神社に多数お参りしてきた記録が残っていて、御来屋駅はその意味でも由緒ある駅として有名です。

 名和神社の旧社格は「別格官幣社」。建武中興十五社(http://5.pro.tok2.com/~tetsuyosie/sonota/kenmu15/kenmu1.html)の一社で、現在の名和靖恭宮司としばし懇談の時を持ち興味深いお話でした、社紋は名和氏の独占「帆懸船」がユニークでした。ここの鎮守の森でさえも、最近のまちづくりの道路開発、乱開発により、その保全に危機が訪れているそうです、何とも、歴史への挑戦であり冒とくですね。

名和神社表参道

名和神社表参道

正面から御社を

正面から御本殿

 とにかく、北海道と比べて、さかのぼる歴史の時間軸が違います。どんより曇ったこの日でしたが、日本海の向こうからやってきた多くの人々の足跡をたどるような不思議な時間を「味わい」ました。

師走の山陰は、今(1)

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 師走でしたが、今回鳥取に行く機会がありました。鳥取県境港市にある空港は、「米子鬼太郎空港:http://www.yonago-air.com/」と言います。到着してまずは境港市にある「水木しげるロード:http://www.sakaiminato.net/site2/page/roadmap/map/」に直行です。

水木しげるロード:妖怪スポットばかり・・・・

水木しげるロード:妖怪スポットばかり・・・・

鬼太郎です

ゲゲゲの鬼太郎です

 水木しげる先生の漫画に登場する妖怪たち139体がブロンズ像になって境港の町に出現!! です。2010年3月8日、水木先生の87歳のお誕生日に、奥様・武良布枝さん著作原案のNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」2010年3月29日放送開始を祝してJR境港駅前に新ブロンズ像「水木しげる夫妻」も建てられました。これで境港駅前から本町アーケードの約800m(徒歩約15分)の間では、全部で139体の妖怪達が並ぶことになったそうです。

 この中に「座敷童子(ざしきわらし)」も居ましたよ。先月の「さっぽろ劇場祭:http://www.s-artstage.com/2012/」で大賞を受賞された劇団弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/)の「素麺」の中にも、この「座敷童子」が出演でした、このロードでは岩手の「妖怪」として紹介されていました。

 2008年3月には境港市大正町「妖怪広場」に癒しスポット『河童の泉』が出現。「妖怪版:トレビの泉」だそうです!

河童の泉、妖怪オンパレード

河童の泉、妖怪オンパレード

  「水木しげる記念館:http://mizuki.sakaiminato.net/」も見ごたえがありましたね。

元祖NPO、大集合!

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  もうずいぶん前のことになりますが、「北海道NPO昭和キッズの会:http://blog.goo.ne.jp/haruneos/e/0bc5d8e18ba153020a1ae8c455e38508」に、NPO法人ねおす(http://www.neos.gr.jp/)の高木晴光さんからお誘いがあって出席しました。

元祖NPOの皆さん、大集合:昭和キッズの会

元祖NPOの皆さん、大集合<昭和キッズの会>

  どんな会だったの?と聞かれれば、食べながら飲んでお話をしたと答えるでしょう。でも、そのお話が実に心地よいというか等身大というか、いいんですよね。「元祖NPO」とでもいうのでしょうか、後継者に活動を譲っていく時期との認識を持ちながら、地域の社会的課題解決を地道に実践してきた活動に裏打ちされたリアリティがあり、地に着いたお話のやりとりは市民活動では新参者の私には、大変勉強になりました。

 活動する者同士のコラボレーションは魅力的ですね、時間泥棒のようなただ座っているだけの会議もある中で、この「昭和キッズの会」はひと際輝きを放っているように感じました、高木さん、宮本尚さん、お誘いありがとうございます!

「空席」を巡って、海外の機内で

Posted by 秋山孝二
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 今年10月に、ハンガリーに行きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14622)。外国旅行中は、普段日本国内とは違った光景に出くわす場合が多々あり、ある意味で新鮮な驚きを与えてくれます。

 そんな一例として、ハンガリー・ブダペストからフランクフルトへの機内でのできごと、私の感性がずれているのかどうか、ご感想をお聞きしたい心境です。

 ルフトハンザ航空(http://www.lufthansa.com/online/portal/lh/jp/homepage2011?nodeid=1658982190&l=ja)の早朝ブダペスト発エアバス機でしたか、私は前方の通路側「C」席で、搭乗はかなり早い方で着席していました。殆ど満席状態でしたが、暫くしても私の列は窓側「A」も「B」も空席のまま。ひょっとしたらここだけは二席空いたままで出発でラッキーかと思っていましたら、最後のお客さんが私の列の「A」席の方でした。30歳くらいのブラウン肌の男性、私が立って窓側に入った後もしばし立ったまま、何やら「フランクフルト空港の乗り換え時間が少ないから」とつぶやきながら、前の席が空いていると見つけてそちらに移動しました。私は、あそこは同じシートではあるけれど確かビジネスクラスの席のはず、移動は難しいと思ったのですが、彼は何の躊躇も無く移って座っていました。するとキャビンアテンダントの女性が案の定、「ここはビジネスクラスです」と促して、彼は再度、私の列に戻って来たのです。そして列の真ん中の席が空いたままに滑走路へと進み、飛行機は離陸しました、ここまではよくある光景かもしれません。

 こういった場合、日本の国内線、或いは私の数十年の国際線の常識としては、空いた真ん中の席「B」を窓側と通路側のお客がある意味で共有しますよね。ところが、その若い男性は、すぐに何と自分が「B」席に移動して窓側席を自分だけで占有したのですよ。私は一瞬何が起きたのか理解出来なかったのですが、しばらくそんな状態が続いていた所、またまたCAが彼に向って、「お客様、ご自分の席にお戻りになって、B席はこちらのお客様(私)と共有して下さい」と、かなりきつめに語っていました。すると彼は素直にまた戻って座り、私に向かって「ここを使っていいよ」みたいに言うではありませんか。

 私は妙にこだわって「いや、結構!」と敢えて拒否したのです、お前に言われるまでも無くそれは世界の常識だぜ、と。その後彼は、「フランクフルトからサンフランシスコに行くのだけれど、乗り換え便は間に合うだろうか」とCAに聞いていましたが、「大丈夫です、十分に時間がありますよ」と返事が返ってきていました。私の乗り換え便よりはるかに余裕のあるフランクフルト出発便でしたよ。

 恐らく、あのアメリカ人にとっては、初めての飛行機の旅だったのかも知れませんね、それにしても「空間の使い方」の国際社会、世代間ギャップを、何か目の当たりに見た気がして、時代の変化を受けとめて、「ひとり占め」が当たり前のアメリカでは、競争の中を生き抜く知恵なのかもしれないなと、乾いた殺伐とした空気みたいなものを感じました。

 ここまでつまらないことを書いてしまったと多少の自己嫌悪ですが、どうせなら嫌悪ついでに今、思い出しました、飛行機内では普段使わない表現も時々アナウンスされます。

 数年前でしたか、札幌・新千歳空港から東京に行く便、羽田空港近くで雷雲の中を下降していると、機体の床部分を前方から後方に「カーン」と抜けるような金属音がしてガタガタ揺れた時がありました。少しして機長のアナウンス、「ただ今、雷が当たりましたがご心配はいりません」と。「雷が当たる?、雷は落ちるでしょ!」、そう私は思いましたが、敢えて「落ちる」を使わない機長の乗客への配慮かと、妙に感動した覚えがあります。

 今年も随分飛行機に乗りました、特に印象的だったのは、羽田空港国際線のANA午前1時発フランクフルト行き、午前6時着フランクフルト発羽田着便のB787でした。日本仕様とのこの機体は、細かな部分に配慮が行き届き、居住性に格段に優れていましたね。数年前の香港発アフリカ・ヨハネスバーグ行きのジャンボ機最後部列とは、比べものにならない快適さでした、日々進歩の航空機ほかの乗り物、長生きして新しい乗り物にこれからも乗ってみたいですね。

 つまらない気がついたことを書き留め、ここまでお読み頂いてありがとうございます。

サンプロな夜、ライブな夜

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 12月はいろいろな夜が。今回は文字抜きのフォトアルバムですね!

久しぶりのサンプロメンバー勢ぞろい

久しぶりのサンプロメンバー

  こちらは有坂さんの壮行会ライブ!ジャズあり、松山千春あり、風車の替え歌あり、熱唱ライブ。FBではレトロな昭和風フォトも。

大谷翔平くんに拍手!

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 プロ野球北海道日本ハムファイターズ(http://www.fighters.co.jp/)がドラフト1位指名した岩手・花巻東高の大谷翔平投手(18)が9日、岩手県奧州市内のホテルで記者会見し、日本ハム入りを正式に表明しました。当初は米大リーグ挑戦を明言していましたが、再三の交渉を経て翻意。国内でプロ生活のスタートを切ることになりました、メディアの大騒ぎ等で、18歳の一高校生にとっては大変な時間だったとは思いますが、落ち着いて真摯に日ハムの話に耳を傾けた姿勢に、心から拍手を送ります。

 記者会見では、「ファイターズの一員として、お世話になった地元の方にプレーする姿を見ていただき、恩返ししたい。子供たちが目指す選手になりたい」と新聞は報道しています(http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fighters/425681.html)。テレビでも少し見ましたが、彼自身の言葉で表現している映像が爽やかでした。

 彼が大リーグを希望すると言っていた時に、私はFBでも「日本で実績をつけてからの挑戦で遅くないし、その方が本人にとってもベストの選択だ」とコメントしていたので、今回の彼の決断には、一日ハムファンとしてでなく、周囲の良識も感じて親世代の立場からも嬉しかったですね。

 それと、日ハム球団のきわめてオーソドックスな現行ドラフト制度下での選手指名、交渉姿勢に、さらに大きな拍手をしたいです。丁寧で誠実な交渉を繰り返し、指名した責任をしっかり果たした結果の翻意なのでしょうね。これに対して、星野仙一が批判しているようです(http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/npb/news/20121209-OHT1T00224.htm)、スポーツ報知の記事というのもアンタには言われたくない、ですよ。

 今、学校教育現場で「いじめ」が大きな課題になっていますが、今回の「翻意」に対して、学校及び本人に対して幾つかの批判メッセージが届いているとか。朝日系の「強行指名」という言葉も不適切です、大手メディアの寄ってたかっての球団、若者バッシングではありませんか。ゆがんだ今の日本社会ですね、「いじめ」は学校現場だけではなく、むしろ日本社会そのものに横たわるどす黒い風潮なのでしょう、これを子どもたちが真似してしまっているのだと思います。

 星野の言も理解できません、ドラフト制度の問題指摘はそれなりに分かりますが、日ハムも大谷翔平も、そのルールに従って誠実に、几帳面にことを進めたに過ぎません。昨年の菅野の「G以外はいかない」と言い張って、今年Gのみが指名することが問題であって、今年の大谷は何も批判される理由がありません。楽天で取れなかったことのただの腹いせとしか映りませんし、その姿は、オリンピックの試合で審判に文句を言っている星野監督の姿とダブってきます、そんな姿では選手は育ちません。

 栗山監督のあの教育者としての立ち振る舞いと表現は、彼がただ東京学芸大学の卒業であるだけでは説明できないでしょう。以前にも書きましたが、「人を育てる」ことを根本の所で、人生の目的にしているのではと、私は彼に哲学を感じて尊敬しています。言い方は大変失礼ですが、「ただのプロ野球選手ではない」、そんな思いですし、彼を監督に据えた北海道日本ハムファイターズの球団関係者に敬意を表します。http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14871

 大谷翔平くんには、しっかり体を造って、日本で日ハムの一員として活躍し、いずれは世界に大きく羽ばたいて貰いたいですね、まさに「飛翔:北海道から世界一!」して欲しい、頑張って!

札幌劇場祭(TGR)の審査を終えて(5:最終)

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 審査会から5日経つのに、延々と芝居のセリフが頭を巡るから不思議です。

 特に、intro「モスクワ」の「わたし、ドブリニンスカヤ駅のマクドナルドに行く・・・・」のフレーズが繰り返します、リズムと響きが耳に心地よいのでしょうかね、すっかり通過点、通過点で、地下鉄に乗っていても降りそびれるくらいです!

ドブリニンスカヤの駅で

わたし、ドブリニンスカヤ駅のマクドナルドに行く

  「審査」の難しさについて、私は繰り返し言ってきました。たまたま先月、京都に行く用事があり、お寺の住職・寺前浄因さんのお話をお聴きしました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=15178)。その中の自己紹介で彼が、当初入学した大学哲学科を退学した理由を、「大学では教授も学生も、『哲学する、探究する』ことというよりも『解釈を競う』ことに終始していたので」とおっしゃっていましたが、私には実によく理解できるのですね、その雰囲気が。

 私は、演劇の「審査」も、何か審査員の解釈・講評を競う場になっているような気がするのです。仮に審査員が創り手だとすれば、「自分だったらこうするけれど・・・」になるでしょうし、観る側だとすれば、「こう言った展開、演出だったら自分は好みだけれど・・・」みたいな感じ。いずれにしても作品製作に関わった側には余計な話、観劇した感想としてはそれぞれ価値があるのでしょうが、それが「評価」とか「審査」となると、とても私は僭越な感じが致します。一つの「尺度」程度に理解して頂ければ気が楽ですし、あまり一喜一憂して貰いたくないなと思います、本来芸術分野の価値は、「一人一人が感じる固有なもの」なのでしょうから。

 昨年でしたか、私が大通駅から続く「500m美術館」で展示を観ていたら、すぐ後ろにお母さんと15歳くらいの少し障がいをお持ちの息子さんの二人連れが歩いていました。「作品を観て思った通りを言ってごらんなさい」と、語りかけるお母さんの優しい言葉が印象的でした。

 この劇場祭(TGR)で、特にスタートラインについたばかりの将来の演劇人の皆さまには、一連の審査員の甘口、辛口のメッセージが、今後のモチベーション向上につながることを期待したいですね。

札幌劇場祭(TGR)の審査を終えて(4)

Posted by 秋山孝二
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 公開審査会後に、いろいろ知ったことがありました、「客演」、「ロングラン」の難しさもその一つです。

 今の北海道では、演劇関係者(役者・脚本家ほか)がプロフェッショナル(専業)として生活するのはなかなか難しい環境であり、生活の糧としての「仕事」をし続けながらの公演にならざるを得ません。当然そこには「職場の都合」があり、未成年の場合は夜の時間制限等社会的制約も順守しなければなりません。一つの劇団であれば、その約束を長年共有してきていますが、客演となると、稽古・公演の時間帯等がいつもとは違い、なかなか全員が揃う場の確保が難しい、ロングランでも同様で、まさに「芝居以前の環境整備」ができていない状況なのだと思います。

 今、札幌では、「演劇創造都市札幌プロジェクト:http://s-e-season.com/about-project/」を展開中で、私はその副代表の一人です。札幌劇場祭も終り頃の先月末に、「このひとと語ろう~札幌の演劇へのアプローチトーク②~」が、第二回目として秋山財団2階で開催されました。第一回は代表の荻谷忠男さん(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14386)、来年1月17日の第三回は副代表の高堂理さんの予定です。

 今回は私と「劇団yhs:http://yhsweb.jp/」主宰・演出家の南参さんとのトーク、司会はNPO法人コンカリーニョ(http://www.concarino.or.jp/events/)理事長の斎藤ちずさんで、40名の皆さまがお集まりになりました、ありがとうございます。劇団yhsは今年で15周年の節目の年を迎えています。苦節15年(?)、一直線ではなかった様子を先日も南参さんから伺うことができました、また彼は私の中学校の後輩ということも知りました。

中央が南参さん、右が斎藤ちずさん

中央が南参さん、右が斎藤ちずさん

 このプロジェクトでは、札幌で、仕事として、演劇に従事する演劇人が100 人誕生することを目標としています。演劇にかかわる専門技術者は、俳優だけではありません。舞台美術、装置、音響照明、衣装、メイク、ヘアなどの技術者、広告宣伝、印刷やメディアの業界、劇作家や演出家、作曲家、演奏家、歌手、ダンサー、振付家、劇場に欠かせない飲食業、などなど、その波及範囲は極めて広いのです。演劇人が、仕事として継続的に演劇創造ができる街・札幌、そこに、多彩な技術と才能が集まります。その軸として、「札幌劇場祭(TGR)」と「さっぽろ演劇シーズン」がしっかり根付くことが大切であり、今年の審査会を終えて、今、その手応えを実感しているのは私一人ではないと思います。

 芝居のクオリティを上げることは勿論ですが、多彩な公演の場を支える、演劇にかかわる人々「演劇人」が仕事として暮らせる芸術・文化の香りの高いマチを創っていく、それが3・11以降の地域の大切な価値なのだと思いますね。

<参考>

代表     荻谷 忠男(北海道テレビ放送株式会社代表取締役会長)
副代表    秋山 孝二(秋山記念生命科学振興財団理事長)
       高堂 理(株式会社電通北海道代表取締役社長)

幹事   飯塚 優子(レッドベリースタジオ主宰)、碓井 雅博(株式会社電通北海道マーケティング・クリエーティブ局長)、尾崎  要(舞台監督)、斎藤 ちず(NPO法人コンカリーニョ理事長)、林 亮一 (北海道テレビ放送株式会社取締役報道情報担当)、三上 敦(株式会社ノヴェロプロジェクト推進室・プランナー)、右谷 誠(シアターZOO幹事)、閔(ミン)鎭(ジン)京(キョン)(北海道教育大学岩見沢校准教授)

事務局長    平田 修二(北海道演劇財団専務理事/プロデューサー)

■連絡先
北海道演劇財団 Tel:011-520-0710 Mail:office@h-paf.ne.jp
NPO 法人 コンカリーニョ Tel:011-615-4859 Mail:mail@concarino.or.jp

札幌劇場祭(TGR)の審査を終えて(3)

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5) 札幌座「ディヴィッド・コパフィールド」は、協働の場としての「札幌座」の4番目の公演でした。ディケンズの自伝的小説64章の原作を2時間の脚本にまとめ、21名の役者が登場して、150以上の登場人物をあのシアターZooの空間でこなす、まさに意欲的挑戦作品だと思いました。「どこまで削ぎ落とせるか、何を残すのか」、構成・演出の清水友陽さんの葛藤を垣間見る気がしました。コパフィールドの人生、山あり谷あり、多くの人々の出会いそれ自体が彼の人生の宝物なのでしょう。多くの客演の中で、特に亀井健さん、小林エレキさんが、これまでのTPS・札幌座になかったカラーを呼び込んでメリハリが出ていて、コラボレーションの面白さがまさに発揮された作品だと思いますね。

6) 一昨年からずっと感じていたことに、「人形劇」のジャンルの奥深さがあります。今年もこぐま座、やまびこ座でのそれぞれの劇団の公演は、皆、実に面白くメッセージも明確でした。子どもたちは勿論のこと、大人にとっても余韻の残る素晴らしい作品と演技で楽しめます。私も毎回のチラシを2人の子どもを持つ長男家族に渡して、近いうちに足を運ぶことを薦めていました。何と言っても、劇場、劇団の方々のお客さんに対する優しい眼差しが素晴らしいです。開演前の諸注意、休憩中には人形が客席に現れたり、そして、舞台では場面の転換も流れるような見せる場面として、とにかく劇場に居るお客さまに喜んで頂こうという姿勢から学ぶものは多いですね。

7) 今年は、公開審査会後の交流会で、多くの創り手の方々とお話をすることができました。それぞれ実に内容があり、創り手の伝えたかったことをあらためて知る機会となり、私的には嬉しかったです。ただ、一方で、お話をしてみて初めて「ああそうだったのか」と分かる時、「それはそう説明を受けないと分からないよ」と思う時も多く、たった一回の観劇では、なかなかその創り手たちの意図を捉えきれない自分もよく分かっているので、可能な限り「再演」を希望したいですね。一回だけではかなり見逃しているセリフ・場面もあったり、創り手にとってもその後の手直し、作品の進化としても価値ある場だと思うのですが。時々再演を観て、「かなり修正したでしょ」と製作者に言うと、「いえ、脚本は全く手直しをしていません」などと言われる場合もあったりしますので。

8) 7)にも関係しますが、それ故に、昨年から始まった「さっぽろ演劇シーズン:http://s-e-season.com/」企画は、再演を集めての1カ月ロングランであり、この劇場祭を踏まえてさらにすそ野を拡げる企画として期待したい所です。このTGRでの公開審査会での辛口審査が、次のこれらの企画で活かされてくると、北海道での演劇のすそ野は大きく拡がり続けるような気がします。観てお仕舞いの演劇鑑賞の「消費」ではなく、ともに創る「パートナー」としての観客に一段レベルアップすることと思います。

いずれにせよ、多くの方々の情熱と時間を費やして創られた一つ一つの芝居を、これ程濃密に鑑賞し前後に意見交換できる場を与えて頂いた劇場連絡会の皆さまに、心から感謝申し上げます、これからも劇場に足を運び続けますよ、「審査員」ではなく応援する「一観客」としてですね!

札幌劇場祭(TGR)の審査を終えて(2)

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 今年の劇場祭、結果は以下の通りで、詳細はこちら(http://www.s-artstage.com/2012/news/2012/12/536/)。

< TGR札幌劇場祭大賞2012 >
大賞 弘前劇場「素麺」(http://www.hirogeki.co.jp/
特別賞(作品賞) /intro「モスクワ」(http://intro-sapporo.com/
特別賞(脚本賞) /座・れら「不知火の燃ゆ」(http://hakouma.eux.jp/2012/06/shiranuino_moyu/
新人賞 /劇団パーソンズ「CRY WOLF!」(http://persons.xxxxxxxx.jp/

< 審査員奨励賞 >
人形劇なかま パラパラポナ「ルドルフとイッパイアッテナ」(https://www.sapporo-info.com/eventDetail.php?event_code=43264
赤星マサノリ×坂口修一 二人芝居「貧乏ネ申 -The Poor Zombies-」(http://blog.livedoor.jp/aka_saka/archives/4057024.html
劇団怪獣無法地帯「The Lady・Blues~彼女に何が起こったか~」(http://muz-web.com/

< オーディエンス賞 >
ホームラン王 /劇団千年王國「火盗人」(http://sen-nen.org/
首位打者 /人形劇集団チーム・パース「大どろぼうホッツェンプロッツ」(http://www.s-artstage.com/2012/tgr2012/profile/#yamabikoza

 審査員3年目、地域で演劇を支えるすそ野は、この3年間を見ただけでも大きな進化・深化を実感致します。2年前の感想はこちら(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6707)。それにしても、「審査」の難しさは変わらず感じ続けましたね。個々の講評は、TGRのHPに譲るとして、今年のTGRの感想を2回に分けて書き留めます。

1) 昨年3・11を経て、今年のオリジナル脚本にはそれ以降の時代をにじませる雰囲気が漂っていました。創り手も観る側も、「3・11以降」をはっきり意識して生きている気がしましたね。大賞・特別賞2作品は、三つともに大震災・津波・原発事故の犠牲、及びその後の対応への批判的メッセージでしたが、昨年とは違って、新たな時代の始まりをしっかり引き受けて前に進んでいる姿も感じ取れました。

2) 弘前劇場は、以前から私の大変好きな劇団です。今年の公演、「素麺」はその中でもとりわけ素晴らしく、セリフ、間合い、照明、舞台装置等、完成度の高い作品でした。現実と真摯に向かい合う作者の姿勢、3・11以降を生きている者が「歴史を引き受ける」と力強いセリフ、一人一人の生きる「物語」が舞台の本棚からも感じられて、「生き直す」との新たな出発を感じ取りました。終了後はしばし立ち上がることができずに、その余韻に浸っていましたし、出口にいらっしゃった長谷川孝治さんに、「素晴らしい作品ですね」と、声をお掛けして帰りました、このような芝居をありがとう、と言ったお礼の気持でしたね。

3) introの「モスクワ」は、その題名からも魅力があり、どんな公演なのか興味津々でした。「わたし、ドブリニンスカヤ駅のマクドナルドに行く・・・・」、繰り返しのフレーズが私には少々耳障りでしたが、他の審査員は全くそんなことは無かったようです。「通り過ぎれば、そこは通過点」、この繰り返しも「分かったよ」と私の心の中ではそう呟いていましたが、ロシア語の文字を記号に、環状線をデザインとしてのサークルに、モスクワ、パリ、東京と、想像力は世界を駆け巡りました。そして、「1986」とそれ以降の世界、アントン・チェーホフ「三人姉妹」、映像の斬新さ、リズム感とスピード感、イトウワカナさんの「脱家族」、「個とコミュニティを見つめ直して境界を越えていく」心意気を感じました。前の若い女性が食べていたカップのスープみたいなもの、後で分かりましたが入り口で販売していたボルシチだったようです、ピロシキも売っていたと分かり、大変残念なことをしました。

4) 座・れら「不知火の燃ゆ」も衝撃的でした。戸塚直人さんの演出、水俣病を取り上げてはいますが、これは明らかに3・11原発事故を「放射能公害」と意識した作品。公開審査会後の交流会では戸塚さんともしばし歓談できて、その辺の意図を伺うことができました。役者の方々ともお話して、舞台で観る表情とは違った側面を垣間見た貴重なひと時でした。(次回につづく)

札幌劇場祭(TGR)の審査を終えて(1)

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 今年は、札幌劇場祭(TGR:http://www.s-artstage.com/2012/news/)の審査員3年目、最終年でしたが、昨日の公開審査会が終了して、私のこの間の任は終了しました。数回に分けて、今年の劇場祭を私なりにふり返ってみたいと思います。

 まずは、FBにも掲載しましたが、<お詫び&訂正>です。

 昨日の公開審査会について、詳細は後日書くつもりですが、私の受け持ちの「『新人賞候補』講評」で、事実と違うコメントをしたことが分かりました。劇場「BLOCH:http://www.bloch-web.net/で公演した劇団「遊罠坊(あそびんぼう):http://asobinbou.web.fc2.com/の講評の中で、当日事前の審査員会で出た意見として、「開演を15分も遅らせる行為」を劇団の判断と言及したのですが、直後の交流会で関係者から事実関係をお聞きした所、これは劇団の判断とは全く異なっていたことが明らかになりました。この件に関して、確認もせずに公開の場でネガティブなメッセージとして伝えたことを、関係者の皆さまに心からお詫び申し上げます。

 これまで、公開審査会での各審査員の発言の影響力は殊の外大きく、仮に誤解に基づいた発言が放置されると、思わぬ尾ひれがついて関係する方々にご迷惑をお掛けします。特に「新人賞」については、若いこれからの劇団ばかりであり、期待を込めての「辛口コメント」のつもりでしたので、なおさらのことと心を痛めています、申し訳ありませんでした。

 3年目の審査員として、まずは「お詫び」からのご報告でした。

寺島経営塾、京都・高台寺で

Posted by 秋山孝二
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 怒涛のスケジュールだった今年の私の11月、今月最後のメッセージは、秋の京都からです。 

 「第Ⅱ期寺島実郎戦略経営塾」第2回が、京都東山・高台寺(http://www.kodaiji.com/index.htmlで開催されました。昨年終了した第Ⅰ期経営塾はこちらで(http://www.terashima-bunko.com/bunko-project/strategic-management.html)。

高台寺龍の庭

高台寺・龍の庭

高台寺開山堂

高台寺・開山堂の庭

 東山霊山(りょうぜん)の山麓、八坂法観寺の東北にあり、正しくは高台寿聖禅寺といい、豊臣秀吉没後、その菩提を弔うために秀吉夫人の北政所(ねね、出家して高台院湖月尼と号す)が慶長11年(1606)開創した臨済宗のお寺です。寛永元年(1624)7月、建仁寺の三江和尚を開山としてむかえ、「高台寺」と号しました。造営に際して、徳川家康は当時の政治的配慮から多大の財政的援助を行なったので、寺観は壮麗をきわめたといいます。
 現在旧持仏堂の開山堂、霊屋、傘亭、時雨亭、表門、観月台等が国の重要文化財に指定されています。 秀吉と北政所を「霊屋(おたまや)」に祀り、北政所像の下はその墓所となっています。須弥壇(しゅみだん)と厨子は華麗な蒔絵装飾が施され、桃山美術を代表する「高台寺蒔絵」として知られる一方、開山堂を中心に東西に広がる池庭は小堀遠州作と伝えられています。

 第2回の講義は、高台寺月真院(http://bakumatu.727.net/kodaiji/eiji-shiseki-gessinin.htm)住職(高台寺執事)・寺前浄因(http://souda-kyoto.jp/kyoto_person/vol6.html)さん、そして寺島実郎塾長の講義で、ともに心に沁み入るお話でした。特に、寺島実郎さんの「経済人として共有しておきたいこと」と前置きしてのフレーズは、混迷する現在、全く同じ立ち位置でした。

 寺島実郎氏の1994年著書「新経済主義宣言~政治改革論議を超えて」、これで「第15回石橋湛山賞:http://www.ishibashi-mf.org/prize/index.html」を受賞されました。そこでのメッセージは次の二つ。

1) 代議者のコスト削減(議員定数是正~大幅削減): 冷戦後、政治を語る人間が一番大きな顔をしている社会を変革する必要がある、政治を職業としてはいけないのではないか。「極小化することこそが『政治改革』そのもの」と主張する、それが経済を支える人間としての「誇り」である

2) マネーゲームの抑制: 金融資本主義を放置すると資本主義が腐る、すぐにでも脱却しなければならない。

 1994年にこう記述し今に至るまで変わらぬ彼の姿勢、或いはそのことが18年後の今も病んでいる日本、国際情勢を象徴しているのでしょうね。その後に発生したアジア金融危機、サブプライムローン問題、リーマンショック等、次々と発生する金融破たんの連鎖、今も続く冬の時代です。

高台寺・月真院

午後5時からライトアップ:高台寺・月真院

  坂の奥、東山霊山(りょうざん)護國神社(http://www.gokoku.or.jp/)には、木戸孝允、坂本龍馬、中岡慎太郎のお墓がありました。

左:坂本龍馬、右:中岡慎太郎の墓

東山霊山:護國神社 左:坂本龍馬、右:中岡慎太郎の墓

 

 秋の京都、歴史の一コマを垣間見て、思いを新たにしたひと時でした。

ファイターズ、優勝パレード10万人超!

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 先月も書きましたが(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14871)、北海道日本ハムファイターズのリーグ優勝パレードを見に行ってきました、3年前(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2709)と同じ場所に2時間程前から待ちましたよ、これまでの中で一番近くで声援を送ることができました。栗山監督、田中賢介、武田勝、稲葉、金子誠、中田、糸井、二岡ほか、どの選手も素晴らしい笑顔で通り過ぎて行きました。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fighters/422118.html

栗山監督の素晴らしい笑顔

栗山監督の素晴らしい笑顔

田中賢介の雄姿

田中賢介の雄姿

田中誠、稲葉、武田勝

金子誠、稲葉、武田勝

斉藤祐樹も

斉藤祐樹も

中田も貫禄

中田も貫禄

大野、二岡

大野、二岡

糸井はやっぱり野性的

糸井はやっぱり野性的

 この方々は、恐らく午前7時くらいからこの場所の来ていたのではないでしょうか、熱狂的ファンなのでしょう。日本ハムファイターズを支える北海道民ファンは、本当の本物です!

おばさん軍団です

おばさん軍団です

田中賢介を送る温かいメッセージ!

田中賢介を送る温かいメッセージ!

 それにしても、紙吹雪のまき方が回を重ねるごとに上手になっています、今年は見事にパレードとドンピシャのタイミングで降り注ぎました、熟練というのは何よりの力です。翌日、北海道銀行のお世話になっている支店長が言っていました、今年は風に恵まれたと。駅前通り方向に駅からススキノ方面に風が吹いていて、後片付けが殊の外早く終了したそうです。 

栗山監督、選手の皆さん、今年は本当に素晴らしい活躍でした、元気を貰って心から感謝です、ありがとう!!!

ミランダ・シュラーズさんは語る

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 秋山財団(http://www.akiyama-foundation.org/)主催の講演会「ドイツの脱原発政策と経済界」が、少人数の限定メンバーで開催し、内容の濃いやり取りもあり盛況でした。講師は、ミランダ・シュラーズ(ベルリン自由大学環境政策研究所所長)先生、座長は北海道大学大学院経済学研究科教授・吉田文和先生。
<ミランダ・シュラーズさん> 
アメリカ生まれ。メリーランド州立大学教授を経て、ベルリン自由大学教授・環境政策研究所所長。専門は環境政策、政治学。2011年3月よりドイツ政府原発問題倫理委員会委員。日本語著書『ドイツは脱原発を選んだ』(岩波ブックレット)、『地球環境問題の比較政治学ー日本・ドイツ・アメリカ』(岩波書店)などがある。

ミランダ・シュラーズさん:夜のフォーラムで

ミランダ・シュラーズさん:夜のフォーラムで

 

 <講演趣旨> ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

* 戦争の背景には「エネルギー問題」、エネルギー不足が戦争を引き起こす場合が多い:現在はエネルギー需要の増大時期

* 「エネルギー不足」よりも「地球温暖化」の課題が優先順位として高かかった:しかし、20123.11以降は転換

* 2011年、南アフリカのダーバンで開催された気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)の合意

* 2011年3月、欧州連合理事会のエネルギー大臣決定:2050年までに温室効果ガス排出量80~95%削減(1990年比)

* 東西ドイツが統一した時に、東ドイツにあった原発を止めた

―― フクシマ原発事故のインパクト

* ドイツの「脱原発政策」はすでに決定していた。問題はいつまで、どんな順番でというのが議論の焦点

* エネルギーの問題は「社会問題」、「私たちの問題」、倫理の議論をする必要性を政府は痛感

* 安全性の問題、代替エネルギーの問題、送電線の整備等、付随する様々な問題を早い時期に想定

* ドイツ政府・国民は、ハイテク日本での大事故とその後の対応に衝撃を受けた

* ドイツは、迅速な対応により、古い原発を即停止した

* 新しいエネルギー政策は二つの軸: 1)自然エネルギーの普及、2)エネルギー効率の向上

―― 「倫理委員会」の議論

* 17名の委員:「原子力」は社会を二分していた

  ――倫理的に問題あり: 都市と地方、次世代の資源を使って、次世代に廃棄物を残す――>「脱原発」で統合できる

* ドイツの将来のエネルギー転換のための協同プロジェクト「エネルギー・ヴェンデ

* 「エネルギー・ヴェンデ」をエネルギー革命として世界に普及する言葉としていく

* 原子力発電の安全性には楽観的だったが、「チェルノブイリ事故以上の可能性を想定すべき」へと転換

* 原子力発電は事故になった場合は、ほかのどのエネルギー源よりも危険

* 次世代に廃棄物処理などを残すことは、倫理的問題としての認識

* 「原子力」より安全なエネルギー源としての「自然エネルギー」

* 再生可能エネルギー普及とエネルギー効率性政策で原子力を段階的にゼロへ:経済的にも大きなビジネスチャンス

* 原発を停止する順番の決定:地域の電力事情を考慮して明確化

* ドイツの失敗から日本は学べるのではないか

* 自然エネルギーの最適ミックスを考えるべき

* 自然エネルギーは地域資源に依拠: ドイツは風力主体、日本は風力と森林バイオマス、水力等の地域特性を活かすべき

* 太陽光: ドイツは太陽光よりも風力に優位性あり、将来はコスト的には風力に投資すべき

* 都市の魅力発信として「100%再生可能エネルギーのマチ」:輸送システムの転換、ライフスタイルの転換等

  ――ハンブルグは「European Green Capital」、フライブルクは「Green City」、 世界から多くの訪問者

* 政府が動くまで「待つ」のではなく、地方が独自に地域資源を活かしてエネルギー転換を実践すべき

* ドイツでは、1970年代に地方で「脱原発」を実践し始めた。成功の秘訣は成功モデルを地方から見せること

* 「「エネルギー・ヴェンデ」」の必要性は、電気だけ考えていては困難、輸送システム、新しい技術等も含めた議論が必要

* 「新しい技術」を待っていても何も始まらない、あるものからまず始めよう。

* 今使っているエネルギーがどこから生まれているかを考える時代

* 今までのエネルギー論議は、「技術論議」に終始していたが、社会のため、生活レベルのため、どうやって「もっと住みやすいマチ」、「もっと住みやすい社会」を創造できるかの視座が重要

* 「エネルギー・ヴェンデ」が会社のためにはどういう意味があるのか、経済にどういう価値があるのかを議論、新しい技術、新しい考え方等、ビジネスチャンスが大

* 原子力のコストは高すぎる――保険を払っているのは国民、廃棄物処理コストも含まれていない

* 「脱原発」は、ドイツに取って大きなビジネスチャンス: 「経済界=企業群」が率先してけん引した

* ドイツに日本の「経団連」は存在しない、個々の企業の意思決定が全て:個々の企業がリスクとプロフィットで迅速な判断可能

* 「エネルギー・ヴェンデ」は新しいドイツを創造する――>どうやってヨーロッパのエネルギー革命へとするか

* ビジョンが無いと前へ進めない、必要なことはどういうマチにしたいのか、草の根の力、「地域のビジョン策定」が重要

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~おわり

 今回のミランダ・シュラーズ先生のお話で、今、私たちが北海道で推進する「エネチェン・ロードマップ:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13681」にも力を頂きました。まさに地方からのエネチェンを実践するこの取り組みが、将来のエネルギー転換の基盤になっていく、まさに「エネルギー・ヴェンデ」の実践モデルとなる確信を得ました。

インチョンからの「劇団十年後」

Posted by 秋山孝二
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 韓国仁川市プピョンアートセンターフランチャイズ劇団「劇団十年後」の「蝶、飛ぶ:http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=39931」公演がありました。一昨年の「パムンサ:http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=39931」、3年前の「劇団青羽:http://hakouma.eux.jp/2009/11/kanito_mugonka/」の公演に続き、ストレートに面白い舞台でした。

「蝶、飛ぶ」の舞台

「蝶、飛ぶ」の舞台

  終わってから同じ年代の方々と、「何となく懐かしいですよね、『デン助劇場』とか『お笑い三人組』を彷彿するストレートな面白さと言うのかな」とか、感想を語り合いました、こんな会話が通じるのもある年齢以上の世代なのでしょうかね。一人一人の役者がしっかりしているのと、とにかく率直で分かりやすい、子どもを宿す、再開発の波、噂で動く世間等、共通のテーマというのも理由の一つなのかもしれません。翻訳の木村さんのお話によると、今回の芝居は、字幕なしという意見もある程アドリブが多かったようですが、結局は字幕付きとなりました。ただ、舞台上を見ているだけでも、十分ストーリーは理解できそうな、そんな芝居の見せ方でしたね。

公演後の交流会で、劇団の皆さんと

公演後の交流会で、劇団の皆さんと

 公演直後の交流会では、これまでの札幌の劇団員の韓国公演での話ほか、やり取りで盛り上がりました。若い世代のこういった交流は、本当に価値のある場だと思いますね。これまでの韓国劇団との交流、ロシアほかヨーロッパとの交流、その度に札幌の役者たちも大きく成長していく気がします。

 地域劇場が演劇を通して何ができるのか、を模索し続けたこの劇団の公演で、韓国の演劇人の演劇に対する情熱を伝えてくれる機会となりました。今、韓国、中国とは、外交的には難しい局面であり、これまで継続してきた交流事業を中止する理由には事欠かないのですが、このような時期であるからこそ、草の根の芸術・文化交流は変わらず行うべきだし、昨年3月のTPS一ヵ月公演「レパートリー・シアター:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7983」と同様に価値が出て来るのだと思います。これからも是非続けてやっていきましょうね。

札医大看護部の役割

Posted by 秋山孝二
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 木朝会と21クラブとの合同例会で札幌医科大学(http://web.sapmed.ac.jp/)副学長・鈴木康世看護部長(http://sapmed-kango.jp/)をお招きしました。今年8月の島本和明学長に続いて、札医大の取り組みを紹介して頂きました。これまで、「木朝会」については数回掲載しています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%A8%E6%9C%9D%E4%BC%9A)。

 一つの基幹医療機関としての大学病院の機能に留まらず、広く北海道の地域医療への貢献という理念の下にご尽力される姿に感動しました。

木朝会での看護部長のお話

木朝会での鈴木康世看護部長のお話

研究プログラムについて

研究プログラムについて

 人材育成の要諦は、対象者の課題意識、時間をかけたプログラム策定、コミュニケーション等に集約されるようです。集合研修、実地研修の後のフォローアップの重要性は、どんな分野での人材育成においても共通するポイントです。

 現場の日々の格闘、イノベーションを受けとめて、気持のよい朝で始まったこの日でした。

SVCF 山田代表が来札

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  「認定NPO法人 北海道市民環境ネットワーク(http://www.kitanet.org/index.html)」主催の「きたネットカフェ2012 特別編」で、「公益社団法人 福島原発行動隊(SVCF):http://svcf.jp/」理事長の山田恭暉さんがご講演をされました。

 これまで私はこの欄に「SVCF」について数回書いています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E8%A1%8C%E5%8B%95%E9%9A%8A)。

きたネットカフェ・特別編チラシ

きたネットカフェ・特別編チラシ

 【札幌】きたネットカフェ2012 特別編

 「世代の責任・世代の力 ~3.11以降の世界をつくる若者たちへ~」
    若者に被曝させないためにシニアが現場作業を肩替りしよ う、と2011年に
    設立された「福島原発行動隊」の理事長を迎えて、お話を伺います。

ゲスト 公益社団法人 福島原発行動隊 理事長 山田 恭暉 氏
聞き手  秋山 孝二 きたネット理事長
      草野 竹史 きたネット理事 環境NGO ezorock 代表理事
案内チラシ(PDFB) →環境情報blog →facebook
■会場/
札幌エルプラザ 環境研修室1-2
札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ2F

SVCF代表の山田恭暉さん

SVCF代表の山田恭暉さん

 当日の模様は、以下の録画で見ることができます。

http://www.ustream.tv/channel/%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A72012%E7%89%B9%E5%88%A5%E7%B7%A8-%E7%89%B9%E5%88%A5%E7%B7%A8-%E4%B8%96%E4%BB%A3%E3%81%AE%E8%B2%AC%E4%BB%BB-%E4%B8%96%E4%BB%A3%E3%81%AE%E5%8A%9B-3-11%E4%BB%A5%E9%99%8D%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8B%E8%8B%A5%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%B8

講演後の質疑応答:フロアーからもたくさんの質問

講演後の質疑応答:フロアーからもたくさんの質問

 今回は、「環境NGO ezorock(http://www.ezorock.org/)」代表の草野竹史さんたちにもご参加頂き、若い世代がこの「福島原発行動隊」の動きをどう理解しているか等、世代間の議論を軸に、企業・組織と個人、死を賭した行為とは、哲学への言及もあり、大変内容の濃い意見交換でした。草野さんが最後にまとめた中で、「若い世代は、これまで上の世代の本気な姿を見た事が無かったが、山田さん達の行動とメッセージを知り、本物に出会った気がする、これからも是非頑張って頂きたい」との感想は特に印象的でした。

 山田代表は、60歳以上の技術者がフクイチの収束作業にあたるのが、「社会的に最も合理的な選択」と淡々と語られ、それを間近で聴いていた私は、強い決意を感じ取りました。気負うことなく穏やかにお話する一つ一つの言葉に、大いなる説得力があり、60年安保世代の、時代と真摯に向き合う誠実さも同時に受けとめた気がします。

 大変お忙しい中、札幌までお越し頂き、ありがとうございます。

10周年記念「きたネット」フォーラム

Posted by 秋山孝二
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 「認定NPO法人北海道市民環境ネットワーク(きたネット:http://www.kitanet.org/index.html)」は、今年で設立10周年を迎えました。先日、「10周年記念交流フォーラム」を開催し、多くの皆さまのご参加を頂きました。

 午前中のパネルディスカッション、午後の分科会Cにも登壇された名古屋の萩原喜之(地域の未来・支援センター 理事長:http://c-mirai.org/)さんが設立にご尽力された「中部エネルギー市民会議:http://chu-ene.net/」のお話は、大変参考になる内容でした。萩原さんの紹介はこちらにも(http://www.7midori.org/katsudo/kouhou/kaze/meister/15/index.html)。

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【札幌】北海道環境活動交流フォーラム2012(http://www.kitanet.org/event/2012/kitaforum2012flayer2p.pdf

10:00 開会式 「きたネットのこの10年」
10:40~12:20 パネルディスカッション 「環境NPOの課題と新しい動き~ネットワークは機能しているか」
—————– 
13:20~15:15  分科会討議 「ネットワークで何ができるか」 & 交流会
分科会A「北海道の森づくりに市民がどうかかわるか?」
分科会B「未来を考えるということ:E☆navi版北海道環境白書(仮題)ともに」
15:30~17:30
分科会C「北海道のエネルギー円卓会議(テスト版)」
ラブアース・クリーンアップin北海道交流会

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  私は、「きたネット」理事長に就任して3年目ですが、冒頭の「きたネットのこの10年」で報告させて頂きました。この10年を振り返り、環境団体の課題解決に果たす「ネットワークの役割」を検証するとともに、団体や個人がネットワーク機能を、積極的に活用できたかを問い、北海道の環境活動団体の現状と課題、未来への展望を考えるひと時となったような気がします。

 ご参加頂いた会員NPO団体、市民、企業の皆さま、、当日パネルディスカッションでパネラーで登壇された皆さま、お忙しい中ご都合を付けてお越し頂き、心から感謝申し上げます。これから「きたネット」は、第三期中期5ヶ年計画に基づき、さらに一層お役に立てるように努力して参ります。

 以下は、10周年記念パンフレット表紙に掲載した、私のご挨拶です~~~~~~~~~~~

 「十年は長い月日か 十年は短い日々か 恋する者には無きにひとしい 想いだけがただ咲いていた」、中島みゆき作詞・作曲、歌手のクミコさんが歌う「十年:http://j-lyric.net/artist/a04d9a0/l019446.html」のフレーズです。この10年間、きたネットはただ「想いだけ」ではなく、多くの皆さまのご支援を得て、確かな足跡を残してきました、心から感謝申し上げます。

 10年はひと昔、試行錯誤を繰り返しながら、必ずしも一直線に順調とは参りませんでした。しかし、2007年に「NPO」法人格を経て、2012年5月、「認定NPO」認定を国税庁から得て、今後のさらなる活動の基盤を固めつつあります。昨年策定した「第三期5ヶ年計画」に沿って、私たちは展望を持って前に進みます。引き続き、みなさまのご協力・ご支援をお願いする次第です。

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