この所、映画・演劇の話題が続きます、今度は、映画「CARLOS:http://www.carlos-movie.com/」です。第一部から三部まで合計5時間30分でしたが、全く疲労感は無かったですね、1970年代・1980年代の冷戦構造、ベルリンの壁崩壊後の世界情勢の変化等、並走した自分のその時代も思い出して懐かしかったです。1990年代中ごろ(?)、新聞のほんの片隅に写真入りで「カルロス逮捕」の記事を覚えています。
HPより引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「クリーン」「夏時間の庭」等、アート系の良質なフランス映画をリリースしてきた若き巨匠オリヴィエ・アサイヤス監督が映画作家として勝負にでた「カルロス」。
ここ数年世界中で最も注目されてきた伝説のテロリスト、イリッチ・ラミレス・サンチェス、コードネーム「カルロス:CARLOS」の半生を史実や報道をもとに描いたこの作品は全3部上映時間5時間超えのフランス映画史上まれにみる超大作です。1974年ロンドンにおける経済界の大物殺害未遂から1994年ハルツームで逮捕されるまでの20年間、テロ14件、殺害83人、負傷者100人以上の事件に関与したといわれるカルロス。主人公カルロス役を演じたエドガー・ラミレスは「会った瞬間に映画の成功を確信した」と監督が絶賛するハリウッド期待のラテン系ニューカマー。日本赤軍によるハーグのフランス大使館占拠、ウィーンの OPEC総会襲撃等、実在の事件をリアルなアクションで再現した迫真の映像は「24」や「ジェイソン・ボーン」シリーズをはるかにしのぐ衝撃をみるものに与え、息もつかせぬスピード感で描かれたテロリストの軌跡は、アクションの本場アメリカでも絶賛の嵐!銃と女を愛し革命を夢見た男の栄光と挫折の物語は、9.11同時多発テロ事件以後を生きる私たちに世界を見つめる新たな視点を提示しています。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「テロリスト」の持つ主義主張が、どこかの時点から曖昧になり、ただ破壊することが自己目的化していく、そして、冷戦構造の崩壊が、一層彼とその仲間たちの存在を「傭兵」以下の「厄介な存在」としていく過程が見事でした。エドガー・ラミレスの体を張った演技、体形に象徴されるその時の環境と彼の精神状態、挿入される白黒ニュースが、一層迫力を与えていました。
自分の姿を鏡に映し、或いは昔の自分をアルバムの中に見つけると、その時々の自分が鮮明に思い起こされる、顔かたち、体形はウソをつきませんね。