愛生舘の「こころ」 (18)

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 今年は夏の終わりから今日まで超多忙な毎日が続き、愛生舘の「大鏡」の分解検証についてご報告をするのがすっかり遅れてしまいました。

 秋山財団30周年を記念して、数年前から「愛生舘文庫」創設の一環で歴史のひも解きを続けていますが、8月終わりに、以前から保管してある「愛生舘北海道支部長に送られた大鏡」を、100年の時代を経て分解し、年代の特定を試みました。

* 「愛生舘北海道支部長に送られた大鏡」――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1198

 まずは背板に残る貼り紙の一部を外側から再確認です、ほぼ、いつ頃の時刻表かは分かっています。

汽車の時刻表、年代特定の重要な資料

汽車の時刻表、年代特定の重要な資料

 「れきけん(http://nporekiken.com/)」の東田秀美さんに、ガラス店・職人の福田さんをご紹介して頂き、いよいよ分解を開始、ガラスを気遣いながら、慎重に背板の釘を一本一本抜いていきました。「れきけん」は、秋山財団のネットワーク形成事業助成で応援しています(http://www.akiyama-foundation.org/history/history_09)。

慎重に釘を抜いていく

慎重に釘を抜いて

 ガラスと背板の隙間に挟んであった新聞紙と思われていた紙は、実はポスターでした。新聞紙だといろいろ情報が読み取れると期待していたので少々残念でしたが、このポスターにも情報は満載で、「札幌松竹座」、「クラブ乳液」ほか、年代特定の大きな手掛かりの予感がしました。ただ、これはガラス製造時期、贈呈時期とは少し違い、送られた後に札幌で一度背板を外して入れられたものと推定できます。商品販売のプロモーションとして映画ご招待といった企画が当時から行われていた、また別の発見も面白かったですね。

ポスターには情報満載!

ポスターには情報満載!

 早速、製造メーカーを調べて検索し、このボトルとデザインから年代を特定できました。

製造メーカーに問い合わせて年代を特定!

製造メーカーに問い合わせて年代を特定!

 今回の一番の発見は、ガラス塗料の検証です。今現在、成分を分析して、この塗料が使用されていた年代を解き明かすことができると期待しています。鉛成分の毒性から、この分野での成分改良も現在まで随分進んでいるとのことも知りました。

初めて開陳された鏡の裏側

初めて開陳された鏡の裏側

 歴史は細部に宿る(?)、数回打ち直された鍵穴も見て取れます。間に挟まっていた先述の2枚の折りたたんだポスターも、贈られた以降に一度背板を外して安定させるために挿入されたものと推察できます。釘穴の後を検証すると、素人が打ち込んだようだと福田さんはおっしゃっていました。

複数回打ち直された釘穴の後

複数回打ち直された釘穴の後

鏡の塗料成分から年代を特定中!

鏡の塗料成分から年代を特定中!

 毎年夏に札幌に避暑で滞在されている片桐一男先生、愛生館文庫創設にお力を借りている山下秀子さんも、背板の細部の検証に集中していました。

背板の細部も検証しながら

背板の細部も検証しながら

 歴史の発掘は、まさに考古学と似た手法なのでしょうね、木製の鏡枠は時の経過を刻み、一つ一つの構成物からも時代時代の特徴を検証できる、本当にエキサイティングな時間でした。現在まだ財団事務所に分解したままに置いていますが、分析中の結果が分かり次第、また組み立てて永く大切に保管し、皆さまのお目にも触れるべく展示したいと思っています。

 永い眠りから息を吹き返した大鏡、本当に愛おしく思えた瞬間でした。

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愛生舘社宝「鏡」の解体調査状況について

解体年月日:平成28817

(秋山理事長、解体者福田ガラス店社長、片桐一男先生傍観、山下)

①裏板の調査について

●列車時刻表の年月日の調査

明治4232日第三種郵便物認可と書かれていることが判明。(但し、何枚かの紙が重なって貼られているため、鏡が出来た時期はそれより早と推定される)

②鏡と板の間から見つかったポスターについて

●札幌松竹座=1925(大正14年南4西3)改称、2年後に火事1929に改築、前身は大黒座として1897に開業)

●ポスターのホルモン含有クラブ乳液(旧中山太陽堂発売)

19311935/昭和6~10年以降に松竹座の広告媒体となったものである)

③愛生舘社宝「鏡」の製造年の特定

●松本順の栄典事項により明治26年から38年(正四位勲二等)に作られたものである。製造年の特定は、調査継続中。

④鏡(8mm)の裏止め塗装・レンガ色の種類の特定

文字を鏡の中に入れる製法について

●④並びに⑤は調査中

(参考)研きガラス(8mm)→鏡に加工(特注)したと考えられる(福田ガラス店社長)

・通常の規格寸法は36インチ×24インチである。

・愛生舘鏡の基板寸法=100インチ(2410mm)×75インチ(1905mm)

11月末を目処に調査を終了する予定

(平成28107日現在 山下)

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附属札幌小学校、開校130周年!

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 北海道教育大学附属札幌小学校(http://www.hokkyodai.ac.jp/fuzoku_sap_syo/outline/)の「開校130周年記念式典・祝賀会」に出席しました。同窓会の副会長を拝命しているのですが、殆ど何のお役にも立っておらず心苦しいばかりです。お目出度い席でもありますので、今回、JR学園都市線・あいの里教育大前からゆっくり歩いて会場の小学校まで足を運びました。

* http://www.hokkyodai.ac.jp/fuzoku_sap_syo/alumni/130anniv.html

あいの里で記念式典

あいの里で記念式典

 少し早目に着いたので、校長室で戸田まり校長と昨今の附属小事情をお伺いしました。実験校としての先駆的試みも多彩で、知的障害学級とのインクルージョンは、給食時、運動会他の校内イベントでもさらに積極的に推進しているようですし、教員の海外交流研修も盛んで、とても小学校での学習とは思えないプログラムにも驚きました。今後、秋山財団との何らかのコラボの可能性について、戸田校長も前向きでした、貴重なお話をありがとうございます。

130年で4か所目の校舎も28年目

130年で4か所目の校舎も28年目

 これまでの附属小の歴史です(http://www.hokkyodai.ac.jp/fuzoku_sap_syo/outline/time_line.html)。

 式典は形式的なものに加えて、「記念アトラクション~音楽と言葉と映像で綴る 附属札幌小の昔・今・未来~」が児童たちにより繰り広げられ、オープニングの金管バンド、「変わってきたもの」、「変わらないもの」、「変化していくもの」の流れに感動しました。最後の全体合唱、「この地球のどこかで(https://www.youtube.com/watch?v=GWEmUQfdTLo)」も素晴らしい曲でした。

 式典を終えて余韻に浸りながら校舎を後にすると、130年の歴史を伝える藤棚が目に入り、4回目の校舎と共に移設されて、今も脈々と命を繋げていました。

伝統の藤棚も健在

伝統の藤棚も健在

移植にも耐えて花を咲かせ続けていると

移植にも耐えて花を咲かせ続けていると

 夜は祝賀会が和やかに開催されました。札教育大・蛇穴治夫学長、同窓会・伊藤義郎会長、附属小学校・戸田まり校長と同じテーブルで、昔話、現状、実験校を取り巻く課題ばかりでなく、文部科学省の未来志向の教育方針の一端も伺えて、深いお話とともに楽しいひと時でした。

北海道教育大学蛇 学長と伊藤義郎同窓会会長

北海道教育大学蛇穴治夫学長と伊藤義郎同窓会会長

記念DVDより校章、校旗

記念DVDより校章、校旗

 祝賀会の終わりは、校歌を参加の皆さまとご一緒に斉唱して、130年の時の経過と同時に変わらぬ伝統を実感した一日となりました。10月は同窓会関連の行事が目白押し、今週末は高校同窓会総会・懇親会、来月は中学校の70周年記念式典・祝賀会と続きます、温故知新、今、あらためて噛みしめる我が人生です。

<校歌>

* http://www.hokkyodai.ac.jp/fuzoku_sap_syo/outline/symbol.html

* http://www.hokkyodai.ac.jp/files/00002800/00002883/koka_2008.3.mp3

デロリアン、札幌に登場!

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 札幌の「Cafe tone(http://cafetone-cafe.com/)」を拠点に活躍する「北海道club」が主催する「つながろう! 北海道(http://tsunagaro-hokkaido.jimdo.com/」プロジェクト第三回が、先日開催されました。

 北24条商店街振興組合との共催、ごみの山を資源の山に〜究極の循環型社会構築を目指す」のテーマで 、日本環境設計(株)(http://www.jeplan.co.jp/ja/)の岩元美智彦氏による講演会が大盛況だったようです。私は講演会には参加できなかったのですが、翌日の北24条イベント会場で岩元美智彦さんとお話ができました。

講演会&イベント2日間

講演会&イベント2日間

北24条北区役所駐車場で

北24条北区役所駐車場で岩元さん(Facebookより)

リサイクル原理

リサイクルプロセス(Facebookより)

 日本環境設計(株)はベンチャー企業で、今年で10年目を迎えます。古着からバイオエタノールを作りだす技術を持ち、酵素と菌の力を使って原子レベルでリサイクルするので、今までゴミとされていた有機物がゴミではなく資源に変わります。さらにこの会社の素晴らしい姿勢は、技術だけでなく、生活する市民を巻き込んだエコシステムを作ろうとしているところです。地上で使われている石油製品をもう一度資源に戻すことができれば地下から掘り出さなくてもよくなる究極の循環系です。石油ほかの地下資源を巡って争奪戦は、国と国との争いの種であり戦争に発展する場合も多く、石油に依存した世界が大きく変わっていく可能性を示唆する「プランB」を提起していると、先日岩元さんとお話をしていて感じました。理念としての環境、循環ばかりでなく、経済合理性としての比較優位性と言えるのでしょうね。

* 別の場所での講演の内容――> http://iitoushi-tanken-nisshi.hateblo.jp/entry/2015/02/04/231831

 北海道で新たな展開を多くの方々と検討し、実現していきたいと強く思いました、これからも宜しく!

「財団深掘りセミナー」でプレゼン!

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 (公財)助成財団センター(http://www.jfc.or.jp/)が主催する「財団深掘りセミナー」の第2回目で、秋山財団が事例研究で発表する機会がありました。JFCの山岡理事長はじめ、全国の財団運営に関わる皆さまとの濃密な意見交換は、秋山財団設立から30数年関わってきた私にとっても、大変収穫の多い場でした。

 助成財団「深掘り」セミナーは、JFCが本年度より新たに企画・運営するもので、個々の活動をく深く掘り下げ、じっくり聴くことにより参加者各々が助成財団の組織及び事業のあり方を学び、実践していくための一助となるこを目的に年3回程度開催を予定しています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~当日案内チラシより
http://www.jfc.or.jp/wp-content/uploads/2013/04/160929kenshu.pdf

第2回 助成財団「深掘り」セミナー

「いのちをつなぎ、いのちを育む」― 「秋山財団」の志と価値に学ぶ ―

日 時 : 2016年9月29 日( 木) 14:00~17:00(17:30より交流会)

会 場 : 日本教育会館 (7F ) 704 会議室 (東京都 千代田区一ツ橋 2-6-2)

話し手: 秋山記念生命科学振興財団  理事長 秋山孝二

主催: 公益財団法人 助成財団センター [ JFC]  協力: 公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団

 秋山記念生命科学振興財団は明年1月 、設立30周年を迎えます。設立以来、北海道という 「地域 」と「生命科学:いのち」に対する強い思い入れを核に、地域・ 民間財団としてのユニークな活動 (「いのちをつなぎ、育む」研究活動・市民への支援 )を力強く展開しています。 研究助成については、生命科学に関する基礎的・萌芽独創な研究の発掘、市民活動支援については 「ネットワーク形成事業助成」 による活動創出を狙いとしています。

 このような高い志と独自の価値観に貫かれた財団の活動は、去る2月に開催された「助成財団の集い(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25679」でも多くの関心と注目を集めました。同財団の地道で着実な助成 ・育成活動が、地域から日本社会へ、そして世界へ向けて更なる発展を遂げていくことが期待されます。

 そこで今回のセミナーでは、秋山理事長のお話をじっくりとうかがい、 新たな時代に即した財団と助成のあり方について、 “グローカル ”な視点( (Think Globally, Act Locally)から、皆さんと共に活発な意見交換等を行いたいと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~チラシコピー おわり

 以下は、当日の私のプレゼン内容の一部です、81枚のスライドを使用しました。私自身、これまでにない突っ込んだ内容にチャレンジしたつもりです。

~~~~~~~~~~~~~~~~

時代の変化とともに歩んで、30

1.秋山財団の現在

2.設立までの経緯

3.理念

4.事業の推移・イノベーション

.公益財団法人への移行認定を通じて

. 今、注力している活動

7.今、思うこと

8.問題提起

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 特に、今回、後半部で注力したポイントです。お金の新しい動きと私から視る問題提起を語りました。

~ところで、大切なお話~お金と事業と公益法人」と題して:

財団の資産運用は「極めて長期的」!と、私は思ってやって参りました~、「基本財産」に込める寄附者の意志の継承

<グローバルマネーの新しい動向>

SRI Social Responsible Investment (社会的責任投資)、主に、社会的責任の観点から望ましくない投資対象を除外したり、望ましい企業を投資対象とするもの

ESG投資 環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を意識したという意味で、投資判断の材料にするもの

http://www.es-inc.jp/library/writing/2008/libwri_id003014.html

具体的には、①環境問題への取り組み(リサイクル達成率、温暖化ガスの排出量など)、②企業の社会性(法令順守、職場環境への配慮、地域への貢献度など)、③企業内における経営陣、従業員および株主の権利および責任の明確化(社内監査制度の整備、不祥事対応など)が考慮

問題提起として:

1)本来の「第三セクター」の立ち位置は?

①社会変革、アンチテーゼ

②新しい道を切り拓く ー> 合意形成へ

2)「自主」・「自立」・「民間財団」としての矜持

〇科研費の競争的資金、

防衛省 「安全保障技術研究推進制度」、とは一線を画すーー> 民が担う公共

Duty vs Prize

3) 財団法人経営を学ぶ場の必要性

①他財団とのパートナーシップ構築

②「基本財産」に込める出捐者の意志の継承

4)秋山財団「第8期5カ年計画」策定

①助成金は「投資」 → 「託資」、「拓資」

②対応する → 提起する

③「コミュニティ財団」の機能

 以上、当日発表のほんの一部を掲載しましたが、後半の質疑応答も大変内容の濃いものでした。「サラリーマン財団」みたいな言葉も飛び出したり、親企業(?)と財団との関係性、及び今後の自立的活動の展望等、グローバルマネーの動きに絡む新たな展開にも気づきを得ました。様々な環境の中で日々活動されている財団の運営に関わる方々の率直なご意見は、実にリアルで興味深いお話満載でした。

 今後も期待したい場ですね、このような機会を与えて頂き、心から感謝申し上げます。

第6回 九条の会 全国集会

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 むのたけじさんの「魂を継承する会(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27735)」の翌日は、九条の会の全国集会でした、今年で第6回目となります。

 これまでの「九条の会」関連のメッセージ――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E4%B9%9D%E6%9D%A1%E3%81%AE%E4%BC%9A

今年で第6回目

今年で第6回目

会場の明治大学駿河台キャンパスは超満員

会場の明治大学駿河台キャンパスは超満員

 冒頭の小森陽一事務局長から、あらたな世話人の発表がありました。世代交代も進み、更に活動に弾みがつきそうです。

事務局長の小森陽一さん、冒頭報告

事務局長の小森陽一さん、冒頭報告

新しい世話人の発表、世帯交代も進んで

新しい世話人の発表、世帯交代も進んで

 当日は、その中から6名の方が登壇し、ご挨拶をされました。名古屋大学名誉教授の池内了さんのご挨拶は、宇宙物理学者のお立場から、昨今の防衛省予算の委託研究費の危険性を分かり易く語られました。

6名の新しい世話人の皆さま

6名の新しい世話人の皆さま

 澤地久枝さんもお元気な姿で、変わらぬ信念を語られました。

今年もご挨拶

今年もご挨拶

 当日は配布された全国各地の「九条の会」のイベントちらしがいっぱいです。

集会、イベントのチラシが満載

集会、イベントのチラシが満載

 安保法制制定から1年経ち、いよいよこの活動も正念場を迎えていて、会場にも緊張感と共に、明るさとしぶとさが感じられ、午後からは分科会に分かれての討論が繰り広げられました。

むのたけじさんの遺志を継ぐ

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 「戦争絶滅」を訴え続けたジャーナリスト・むのたけじ(本名・武野武治)さんが8月21日、老衰のため、さいたま市のご次男宅でご逝去されました、101歳でした。

朝日新聞記事より~~~~~~~

 朝日新聞記者時代に終戦を迎え、「負け戦を勝ち戦のように報じて国民を裏切ったけじめをつける」と終戦の日に退社した。ふるさとの秋田県に戻り、横手市で週刊新聞「たいまつ」を創刊。1978年に780号で休刊してからは、著作や講演活動を通じて平和への信念を貫き通した。

 100歳になった昨年は戦後70年で「歴史の引き継ぎのタイムリミット」といい、講演で各地を飛び回った。今年5月3日に東京都江東区の東京臨海広域防災公園で行われた「憲法集会」でのスピーチで「日本国憲法があったおかげで戦後71年間、日本人は1人も戦死せず、相手も戦死させなかった」と語ったのが、公の場での最後の訴えとなった。

 2002年に胃がんの手術をし、06年に肺がんで放射線治療を受けたが、ほぼ完治。90歳を過ぎても自転車に乗り、「80歳より90歳のほうがいい仕事ができるようになった」と話した。

~~~~~~~記事からの引用 おわり

* 2016.5.3演説――> https://www.youtube.com/watch?v=8HUgguVnNM0

 先月、東京の早稲田大学大隈講堂で早稲田大学大学院政治学研究科主催のシンポジウム「ジャーナリスト・むのたけじの魂を継承する~むのたけじさんを偲ぶ~https://www.waseda.jp/fpse/gsps/news/2016/09/13/7698/」が開催されました、若い方々の参加も多かったですね。

むのたけじさんについてのこのブログでの記載――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%80%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%98

会場の早稲田大学大隈講堂前

会場の早稲田大学大隈講堂前

満杯の会場内には在りし日のむのたけじさんの映像も

満杯の会場内には在りし日のむのたけじさんの映像も

 「偲ぶ会」と言っても、むのたけじさんの強い遺志で、追悼だけの内容にはするなとのこと。当日のパネルディスカッションでも登壇者は皆さん、ご自分の立ち位置からの決意表明でした。

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第一部 パネルディスカッション  「むのたけじのジャーナリスト魂をどう引き継ぐか」

パネリスト: 鎌田慧(ルポライター)、桂敬一(メディア研究者、元立正大学教授)、佐高信(評論家)、宮城修(琉球新報社会部長)

モデレーター: 落合恵子(作家)

第二部 ①「むのさんと出会って」 各大手新聞社(朝日、読売、東京)の取材した記者の皆さん、ほか

②「むのさんの魂を継承する」

『笑う100歳』予告編上映

遺族のご挨拶 武野大策

総合司会:高橋恭子(早稲田大学政治経済学術院教授)

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 思い出のVTRに続いて、映画「笑う101歳×2(http://www.warau101.com/)」のご紹介もありました、完成が楽しみですね。

近日完成予定の映画!

近日完成予定の映画!

 パネルディスカッションは、落合恵子さんの素晴らしいコーディネートで、実に内容の濃い時間となりました。当日配布のプログラムの裏表紙に「死ぬ時そこが生涯のてっぺん」とのご本人の言葉が書き留めてありました。

 終わりのご子息・武野大策さんのお話によると、「自分が死んでも、偲ぶ会など開いてくれるな」と強く仰っていたそうです。「そんな会をやる暇があるのだら、私の著書を読んでくれ」との強い意志です。「父は、『俺を眠らすな!』と言いたかったのでしょう」と語りました。「肉体は死んでも、闘う精神はまだまだ続く!という意志を当日の参加者にお伝えになりました。

 閉会の高橋恭子先生は、「むのたけじの魂を継承する」という意味は、むのたけじのことば・書物を引っ張り出してきて、「あんなこと言ってた」「こう言ってた」と偲んだり語り継ぐのではなく、皆さんがむのさんのことばを読み、自分で考え、自分のことばで語って頂きたい、そのことが、「魂を継承する」ということです、とまとめられました。若い方々の参加も多く、大隈講堂は満席の大盛況、素晴らしい力強いシンポジウムでした。

<印象に残る登壇者の言葉>

* ひとり一人の自立した「個」が基本

* 美しい生き方があるとすれば、自分を鮮明にした生き方である

* 戦争をさせない意志を継ぐ

* むのさんの言葉: 希望は絶望の中に

* 「生きる」ことは「闘う」こと、そして「続ける」こと

* むのさんの言葉: 「対」で思い浮かぶのは「対立」ではなく「対話」

 むのたけじさん、私はご遺志をしっかり受け止めて、これからの自分の頭で考えて行動して参ります!

秋山財団贈呈式 2016

Posted by 秋山孝二
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 少々報告が遅くなりましたが、今年も秋山財団の受領者からのメッセージ、講演会、贈呈式、祝賀会が開催されました。これまでの贈呈式についてはこちら――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%A7%8B%E5%B1%B1%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E8%B4%88%E5%91%88%E5%BC%8F

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〇 「受領者からのメッセージ」

・『 シラカバ樹液の研究と地域づくり』

・『「生きづらさ」を抱えた私たちにできること』

・『 がんを何とかしたい!〜私のモチベーションとコラボレーション〜』

〇 特別講演会  ・講師:鷲谷 いづみ 様(保全生態科学者・中央大学 理工学部 教授)

* http://www.human.chuo-u.ac.jp/?page_id=1881

演題: 『 「ナチュラルヒストリーと市民科学」  ~ 保全生態学のよりどころ ~ 』

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 受領者からのメッセージでは、研究者になった動機ほか、興味深いお話の数々でした。

研究者への道を選択した動機ほか

研究者への道を選択した動機ほか

 特別講演は保全生態科学者で中央大学理工学部教授の鷲谷いづみ先生です。

ナチュラルヒストリーと市民科学

ナチュラルヒストリーと市民科学

特別講演 鷲谷いずみ先生

特別講演 鷲谷いづみ先生

 今年の受領者はこちら――> http://www.akiyama-foundation.org/news/1743.html

 贈呈式での私の挨拶は以下の通りです:~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

本日は、多数のご来賓のご臨席を賜り、またお手伝いに株式会社スズケン様より社員の皆様に駆けつけて頂き、秋山記念生命科学振興財団「2016年度贈呈式」を開催出来ますことは、大変光栄に存じ感謝申し上げます。

秋山財団は1987(昭和62)年1月に設立以来、本年度30周年を迎えることとなりました。お陰様でこの間、総額約91,000万円、1,293件の助成を行う事が出来ました。本日お集まり頂きました皆様をはじめ、これまで当財団に寄せられましたご指導・ご支援に対しまして、改めて心からの御礼を申し上げます。

今年度の選考の詳細につきましては、このあと、各選考委員長よりご報告がありますが、「秋山財団賞の受賞者なし」の決定について、選考委員会に陪席した私から一言申し上げます。財団賞選考は選考委員会において、2時間を超える白熱した議論、率直な意見交換の結果、出席選考委員全員一致で「受賞者なし」と決定しました。審議の過程で、私は各選考委員の利害関係を排除して合意形成しようとする粘り強さと高い見識を目の当たりにし、第一線研究者の矜恃を感じると同時に、30年間培ってきた秋山財団の財産であることを再確認致した次第です。秋山財団は設立以来、選考委員会の「透明性」を最も大切にしており、それゆえ理事会・評議員会でもその選考決定を尊重し、今日まで順調に事業を推進して参りました。この場を借りて選考委員の皆さまに心から感謝申し上げます。

設立30周年の節目の今年、理事長として考える当財団の立ち位置をお伝えしたいと思います。

当財団設立時に、最初の理事会において、ひとりの理事がおっしゃいました、「生命科学の基本目標は、人類、そして地球の『健康』を確保する点にあり、『健康』とは、人類が、世界が、平和を保つ状態だと思う」と。そしてある理事は、「生命科学(ライフサイエンス)は心の問題を含め、人類の幸せを目指す いのちの科学”であり、その領域は自然科学分野のみならず、哲学も含む人文科学、更には社会科学をも視野に入れた学問と理解している」と。

私はこの間、毎年この場で受領者の皆さまに「夢を託している」と申し上げてきました。今年はさらに、ただの夢ではなく、「魔性(悪魔のささやき)と闘う勇気」、或は、「社会課題と真摯に向き合う姿勢」を求めたいと思うのです。

NHKで放送された、映像の世紀プレミアム「戦争 科学者達の罪と勇気」をご覧になった方も多いかと思います。歴史上大きな功績を挙げた科学者たちは、時代の要請の中、その成果が戦争に応用されたり、或は積極的に戦争推進に加担した経緯を記録から浮き彫りにしていました。番組の後半では、「ラッセル・アインシュタイン宣言」が取り上げられていました。この宣言は、イギリスの哲学者・バートランド・ラッセルと、物理学者・アルバート・アインシュタインが中心となり、195579日、ロンドンにて世界の最先端の科学者ら11人の連名(うち9名はノーベル賞受賞者)です。米ソの水爆実験競争に対して核兵器廃絶と科学技術の平和利用を訴えた科学者の平和宣言文で、日本の湯川秀樹も署名しています。

湯川秀樹、朝永振一郎、小川岩雄は、宣言の後、カナダ・ノバスコシア州でのパグウォッシュ会議や科学者京都会議の活動を通して、日本国憲法の平和主義に基づきながら、「反戦・反核」の思想と理論を一層深化させていった物理学者でした。その理念は、現在も日本パグウォッシュ会議に脈々と受け継がれて、来年、創立60周年を迎えます。

一方、昨年、秋山財団贈呈式の特別講演では、保阪正康先生の言葉が思い出されます。「魔性、悪魔のささやきと闘うことこそが、本当は科学者としての最も大事な要件、資質だと考えています。自主・自立の民間財団として北海道にその歴史を刻み続ける秋山財団への期待を込めて、“魔性と闘う人間性”を受賞者、受領者を決定する際の重要な選考の柱、基準として頂きたい」と結ばれました。

本日の特別講演でも、鷲谷いづみ先生のキーワードとして、“生物多様性の保全”や“市民科学”、そして、3・11からの復興においても、“生態系”“生物多様性”という視点抜きでは、人間自身の持続性、生存を担保できないと語られました。

私たちは、今後も「競争的資金」と位置付ける文部科学省の科研費、或は実質的「軍学研究」である防衛省の「安全保障技術研究推進制度」とは一線を画し、微力ながら、とりわけ若き世代の育成を担い続けたいと考えています

本日ご出席の大学関係者、研究機関、そして受領者の皆さんに申し上げます。

100年の時を越えて、北の生命と共に歩んで来た秋山愛生舘の歴史とDNAを受け継いだ財団です、しなやかに、レジリエンスに活動を展開して参ります。皆さんに期待すると同時に、私たち自身も社会の不条理とひるまず闘い続けて行くことを、ここでお誓い致します。本日ご列席の皆様には30年間のご支援、ご厚誼に感謝し、引き続きなお一層のご厚情を賜りますようにお願い申し上げて、私の挨拶と致します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ おわり

 贈呈式に続いての祝賀会、冒頭ご挨拶は理事の佐藤昇志先生、「Duty」としての公的な助成金と「Prize」としての民間の助成金の対比を実に分かりやすくお話を頂きました。

佐藤先生の素晴らしいご挨拶

佐藤昇志先生の素晴らしいご挨拶

 締めは(株)スズケン常務取締役愛生舘営業部長の山本律さん、懐かしいお話で嬉しかったですね。

(株)秋山愛生舘での入社当時のお話も

(株)秋山愛生舘での入社当時のお話も

 今年も長丁場でしたが、「式典」というよりも「交流の場」としての時間を多くの方が過ごして頂けたと思っています。今年は創立30周年の節目の年、贈呈の後に30分時間を頂き、私から「秋山財団三十年のあゆみ~地域をつなぐ、世代をつなぐ~」と題してお話をしました。その様子は秋山財団HPに近々アップ――> http://www.akiyama-foundation.org/news/2190.html

愛しい! オオムラサキ幼虫@札幌市(後)

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 観察後は、近くの「八剣山エコケータリング(http://www.hakkenzan.jp/ecocatering/」で昼食とビアンカさんによる環境教育の概要説明を伺いました、今後、どこかでコラボができそうな、そんな印象を持ちました。ハワイ・カウアイ島からのお客さまも一緒に、楽しいひと時でした。

八剣山の峰、498m

八剣山の峰、498m

 昼食は野外でジンギスカン、気分のいい秋の札幌。

まずは昼食!

まずは昼食!

 環境教育のケータリングで活躍するビアンカさん、様々なツールで再生可能エネルギーを見える化し、ごく日常の生活の中で、その可能性を説いています。今年2月、第7回さっぽろ環境賞 「環境保全創造部門 札幌市長賞」を受賞しました!

* http://www.city.sapporo.jp/kankyo/award/result/jyushousha07.html

ビアンカさんの環境教育ツールほか

ビアンカさんの環境教育ツールほか

室内の電気は再生可能エネルギーで賄う

室内の電気は再生可能エネルギーで賄う

野外でもいろいろな試みが続いています!

野外でもいろいろな試みが続いています!

 素晴らしい一日でした、ありがとうございます!

愛しい! オオムラサキ幼虫@札幌市(前)

Posted by 秋山孝二
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 札南学校林(http://www.rikka-forest.jp/)の「エゾエノキ植林&オオムラサキ繁殖プロジェクト(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%82%AD」、来年からの新たな取り組みの準備として、先日、企画活動委員会メンバーによるまずは幼虫の観察でした。葉を食べた後に秋の深まりをじっと待ちます。来月、幼虫の変化を再度観察することになっています。

エゾエノキに生息するオオムラサキ幼虫 松本美奈子さん撮影

エゾエノキに生息するオオムラサキ幼虫 三枚は松本美奈子さん撮影

 札幌市南区八剣山登山口付近にも、エゾエノキの大きな木がたくさん生えています。背が高い木が多く、なかなか幼虫観察は難しいかな、と。

八剣山登山口のエゾエノキ

八剣山登山口のエゾエノキ

札幌市内にこんな素晴らしい場が(登山口から定山渓方面を臨む)

札幌市内にこんな素晴らしい場が(登山口から定山渓方面を臨む)

 札幌市内の身近な場所に、深い自然があるのも大切にしたいですね。山あり川あり樹木あり、60年以上札幌に住んでいて、あらためて地域の豊かさを感じることができて嬉しいです。

危うい日本の金融政策

Posted by 秋山孝二
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 日本銀行がつい先日、新たな金融政策を発表しましたが、危うい状況が続きます、とにかく、現実を正視したしっかりした総括がないので、どうにも方向転換ができなく泥沼です。

 私は、このサイトにある朝日新聞の見解に賛同します、今の日銀、日本を潰します。

* http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/21/boj-changes-a-policy_n_12128868.html

 下の一枚は、9月23日寺島実郎さんの未来先見塾からの引用です。

BS11寺島未来先見塾フリップより

BS11寺島未来先見塾フリップより

 以下は、先日のBS11寺島実郎の未来先見塾で語られていた今回の発表前の一連の政策に関してのコメントと新聞記事です。

異常な状態の日本経済

異常な状態の日本の株式市場

まるで社会主義経済

まるで社会主義体制!

これも将来世代へのつけ回し!

これも将来世代へのつけ回し!

 さらに、真壁昭夫先生の少し前のコメントはこちら――>* http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49325

 目を覚ませ日本銀行!メンツに拘っているヒマはないでしょう。

読み聞かせ@新渡戸稲造記念公園

Posted by 秋山孝二
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 「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」とコラボし、「新渡戸稲造記念遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/」の一つのプログラムとして、先日、札幌市中央区南4条東4丁目にある新渡戸稲造記念公園で、子供たちへの「読み聞かせの会」を行いました。当日は、雨が降りそうでしたが、開始の10時前には日差しも見えてきて、終了までは天気に恵まれました。

* 新渡戸稲造記念公園――>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21820

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=22176

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=22197

開始前には公園の掃除も

開始前には公園の掃除も

新渡戸稲造記念公園ベンチにも絵本がずらり

新渡戸稲造記念公園ベンチにも絵本がずらり

幼児、小学生、グループに分かれて

幼児、小学生、グループに分かれて

読み手、聞き手も代わる代わる

読み手、聞き手も代わる代わる

 今回の企画に当たって、事前に連合町内会回覧板、近隣のマンション管理組合の方々、地域の小学校の先生・保護者の方々、お店にご案内を差し上げました。皆さん大変好意的で、少しずつですが、この公園の由来、遠友夜学校の理念、活動等についての理解も深まってきている気がします。なにせ明治・大正・昭和の50年間この札幌の地で続いたボランティア活動です、教える側も教わる子供たちから学んだ貴重な財産、私たち札幌で暮らす市民が忘れてはいけない人づくりの原点、「Soul of Sapporo」ですね。これからも定期的に開催したいと皆で話をしていました。

十和田市 新渡戸記念館シンポ @ 上野

Posted by 秋山孝二
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 十和田市新渡戸記念館(http://www.nitobe.jp/)の現状と今後を語るシンポジウムが上野公園・東京文化財研究所セミナー室で開催されました。

* http://www.nitobe.jp/pages/012.html

 私は3年前に、十和田市のこの記念館を訪問しましたが、今、この記念館は廃止・存続を巡って十和田市と訴訟問題になっているようです。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16854

* http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150920_23037.html

上野寛永寺

上野寛永寺

 記念館の設計に携わった生田勉ほか、様々な視点からの言及がなされました。

十和田市・新渡戸記念館シンポ

十和田市・新渡戸記念館シンポ

 来賓として参加された安倍昭恵さん、肩書がなんと「内閣総理大臣夫人」でした、かなりの違和感でしたね。

来賓あいさつ:安倍昭恵さん

来賓あいさつ:安倍昭恵さん

 同じく来賓のコシノジュンコさん、お話もメッセージ満載で芸術家としてのコメントが印象的でした。

来賓あいさつ:コシノジュンコさん

来賓あいさつ:コシノジュンコさん

 基調講演のトップ、青柳正規さん(前文化庁長官)は土壇場のキャンセル、主催側と何かトラブルがあったのでしょうか。三井所清典さんのお話は新渡戸のメッセージと言うよりも、記念館設計についての価値が主だったように私には受け取られましたが。

基調講演

基調講演

 第二部はパネルディスカッション、と言うより連続ショートスピーチ。

第二部はパネルディスカッション

第二部はパネルディスカッション

先生

矢島國雄先生

駐日大使

サンマリノ共和国駐日大使 マンリオ・カデロさん

 際立って良かったのが、十和田新渡戸記念館の学芸員・角田美恵子さんのプレゼンです。現在までの多彩なプログラムを丁寧に説明されました。角田さんは6月の札幌でのフォーラムにもご参加頂きました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27044

十和田記念館の学芸員・角田さん

十和田記念館の学芸員・角田美恵子さん

多彩な人材育成プログラム

多彩な人材育成プログラム

 パネルディスカッションとは言っても、それぞれの方々が30分くらいのプレゼンをされましたので、質疑応答は殆ど実現せず、少々消化不良の印象でした。その中で、地元十和田市民の立場からの保土沢道是さんの発言、「市と記念館が裁判で決着をつけるのでは、どちらが勝ったとしても市民としてはしこりが残るだけ。何とか和解で合意を模索できないものか」と。

札南学校林の財、搬入・保管

Posted by 秋山孝二
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 札幌南高校学校林(http://www.rikka-forest.jp/)については、もう何回も書いています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 100年を越えて、ここ数年、学校林活動の幅も拡がってきています。今回は、昨年の強風で倒れたミズナラの大木を切り出し、乾燥して木製品の材料として街なかに保管しました。

乾燥を終えてトラックで搬送された財

乾燥を終えてトラックで搬送された財

台車では難しく一枚一枚の搬入に

台車では難しく一枚一枚の搬入に

 地下倉庫に搬入して、一枚一枚番号を附って写真撮影し、今後の材として重ねて保管しました。結構手間の掛かる作業でしたが、皆さんの協力を得て滞りなく終了しました。

地下では番号を附って写真を撮り記録簿作成

地下では番号を附って写真を撮り記録簿作成

写真撮影での記録

写真撮影での記録

どんな商品に加工されていくのでしょうか、楽しみ!

どんな商品に加工されていくのでしょうか、楽しみ!

 愛生舘ビルも随分多様な使われ方の場となりました。これまでのテナントさんに加えて、「玄関カフェ」、「屋上ビルガーデン」、そして「木財保管庫」ですから、一つ一つに数多くの方々の汗と涙の跡が。

愛生舘ビルガーデン、出現!

Posted by 秋山孝二
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 札幌市中央区南1条西5丁目の愛生舘ビル(http://aiseikan.net/屋上で、スポット的なビアガーデンが出現、初めての試みにもかかわらず、60数名のご参加で賑わいました。コールマン(Coleman)(http://www.coleman.co.jp/の皆さまには大変お世話になりました。

愛生舘ビル屋上での初めての試み、ビアガーデン!

愛生舘ビル屋上での初めての試み、ビアガーデン!

北を向くと大通、北海道庁、南門通り

北を向くと大通、北海道庁、南門通り

南西には藻岩山のシルエットも

南西には藻岩山のシルエットも

 私は5時の開始時刻よりも1時間以上も前に行って、持参の缶ビールでお試し体験、西日がまだまだきつい時間帯でしたが、トンボが飛び、少しすると夕方の風が心地よかったです。今回の参加者、最初から最後までどんなグループなのか私には分かりませんでしたが、明らかだったのは私が最年長だったことです!皆さん、それぞれに飲みながら食べながら、実に楽しそうに歓談している姿は、見ているだけで心地よかったですね。

 ビールを少々の後は、大きなボトルのワインを数杯、いやかなりかもしれません。日が暮れる頃には溢れんばかりの人が次から次へと屋上に、賑わいは最高潮。

予定時刻前から三々五々、人が集まりだす!

予定時刻前から三々五々、人が集まりだす!

 終了予定時刻になっても話は尽きず、6階の愛生舘サロン(http://aiseikan.net/salonに移ってさらに懇談は続きました。私は途中で帰りましたが、翌日聞くと、12時過ぎまで帰る人がいなかったとか。若さと言うか何というか、人と会って話すことがこんなにもエキサイティングなことかと、あらためて感じた次第です。

終了予定時刻後は、6階愛生舘サロンに移動して深夜まで!

終了予定時刻後は、6階愛生舘サロンに移動して深夜まで!

 今まで、屋上でこのようなイベントをするなど考えも及ばなかったですが、若い連中の発想は若い仲間には響くのですね、越えられない世代の違いを痛感しながら、何か嬉しさもこみ上げて来たりして・・・。すっかり最年長者のつぶやきになっていました。また、機会を見つけてやりたいとは、皆さんの一致した感想でした。ただ、準備側から言うと、7階から屋上までの階段を重たい器具を運ぶのは、結構、体力勝負の所があり、選ばれし者だけの作業になりそうです。

保阪正康さん@ 秋山財団

Posted by 秋山孝二
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 日本の近代史研究家・保阪正康さんが、秋山財団を訪問されて、事務局含めての意見交換をしました。保阪さんは札幌でもしばしば講演をされています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E4%BF%9D%E9%98%AA%E6%AD%A3%E5%BA%B7

保阪正康さんと意見交換

保阪正康さんと意見交換

 歴史をしっかり若い世代に伝えるには、記憶に頼るだけでなく、何か仕組み・装置が必要な気がしています。「戦争を知らない世代」では免罪できない今を生きる日本国民としての責務もあるようにも感じます。単発の講演会でどんなに感動しても社会を変える力にはなり得ないので、自分自身の思想として戦争の無い社会、国際社会での日本の果たすべき役割等、21世紀を生きる、或はさらに22世紀を生きる日本国民としての基盤づくりに寄与するような、そんな人材育成プログラムを構築したいと企画を練っています。

 8月に天皇陛下が自らビデオメッセージで直接国民に伝えられた思いについて、保阪さんはその経緯ほか貴重なお話をして頂きました。戦後の日本国憲法の「象徴天皇」と真摯に向き合って、皇后陛下とともに慰霊の旅をお続けになっている姿勢から、誰よりも平和を希求する強い意志を感じ取ることができます。また、NHKテレビで、保阪さんが「平成の玉音放送」と表現されたその真意も、今回の秋山財団でのお話から受けとめることができました。

* 東京新聞から――> http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016080902000114.html

 サンデー毎日からの引用 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 「お言葉」は正確には、「象徴としてのお務めについての天皇陛下のお言葉」とのタイトルがついている。象徴天皇としての率直な気持ちを語っているという意味になるであろう。
 この「お言葉」について、まず私なりの解説を加えておこう。この内容は以下のような構成になっている。
〈老齢の今、個人としての意見を明らかにしたい(A)→象徴天皇としての行動を貫いてきた(B)→老齢の今、肉体的に不安(C)→私の28年間の活動について(D)→摂政には疑問(E)→天皇の終焉(しゆうえん)時の一連の儀式(F)→国民の理解を求める(G)〉
 この七つのポイントが、「お言葉」の中には整理されている。あえていうと、天皇は、自らの発言が「政治」に関わるとの懸念があるにもかかわらず、今回その心中を吐露したといっていいのではないかと思う。いや、天皇という制度、システムの枠から離れて、あえて「個人」としての視点から問題提起をしたといってもいいであろう。一面で、このビデオメッセージは「平成の玉音放送」と評していい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

法師の旅、空の彼方 !

Posted by 秋山孝二
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 この所、演劇公演の案内が目白押しで芝居三昧の私です、これは高校の後輩・金崎敬江さんが出演する舞台でした。二部作の大作、「直也の会」第9回公演、「法師の旅、空の彼方」ですが、主演の二反田雅澄さんの迫力は素晴らしかったですね、もちろん金崎さんの個性あふれる役どころも魅力でした。旅、輪廻、生と死、禅などさまざまなテーマをもとに、2000年の時をかけて2人の人生と2つの旅を描き、「人はなぜ生きるのか」を問う作品、煩悩に苦しむ法師、引き込まれました。

 公演の間のトークショーも面白かったです、「出トチリ(?!)」、「メイクの先走り」等、終わったばかりの舞台の意外な話も聞くことができて、逆に臨場感いっぱいで楽しみました、生の人間が織りなす芝居は、本当に面白いですね!

二部作、5時間の力作!

二部作、5時間の力作!

「直也の会」第9回

「直也の会」第9回

高校の後輩・金崎敬江さんが出演(上から二段目右端)

高校の後輩・金崎敬江さんが出演(上から二段目右端)

* 直也の会: (HPより)

石橋直也が企画・脚本・演出を務めるプロデュース公演。

過去八回にわたり公演を打ち、時代劇から現代劇まで幅広く作品を上演。独自の手法で描く世界観には定評があり、前回の番外公演「数右衛門」では、鶴屋南北の傑作戯曲「盟三五大切」を基に新たな解釈と大胆なアレンジを加え多くの反響を呼んだ。

これまでも、歌舞伎役者・市川猿三郎丈、声優界の大御所・大塚明夫丈...等、さまざまな俳優が会に出演している。今作ではワンピース歌舞伎にてブルック・赤犬の二役を演じた嘉島典俊氏も出演し、総勢35名の大規模な芝居を創作。

そして今回は、初の劇場との提携公演でもある。

つかこうへい氏をはじめ数々の名演出家・名俳優を輩出した劇場《シアターX》で、今作品を上演する。

コラボ塾、その後の意見交換

Posted by 秋山孝二
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 7月に秋山財団30周年を記念して、コラボ塾「ネット&ワーク(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27213)」を開催しましたが、そのアウトカムを検討するフォローアップを、先月、財団事務所で行いました。

 今後のネットワーク形成助成と公募の選考プロセス等について、熱心な意見交換が続き、今後に役立つ論点整理もできました。

冒頭、私のご挨拶、なぜか皆さん笑ってます

冒頭、私のご挨拶、なぜか皆さん笑ってます

当日の資料を振り返りながら

当日の資料を振り返りながら

7月開催のコラボ塾、分科会資料を基に

7月開催のコラボ塾、分科会資料を基に

熱心な討論の末の貴重な資料を基に

熱心な討論の末の貴重な資料を基に

 皆さんの貴重なご意見を、このように見える化して次の展開の構想を構築していく、大変地味な作業ですが、この積み重ねが、秋山財団のプログラムのイノベーションの原点です。

 明日の今年度の贈呈式を前に、一つ一つのイベントを丁寧に仕上げていきたいといつも思っています。

シアターZooでブレヒトを語る

Posted by 秋山孝二
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 (公財)北海道演劇財団(http://www.h-paf.ne.jp/)は今年で創立20周年を迎えます、特設サイトも出来ています(http://sapporoza.wixsite.com/h-paf-20th)!

 この財団の理事長の私もご挨拶を――> http://sapporoza.wixsite.com/h-paf-20th/about

 記念事業の第二弾、ブレヒト「肝っ玉おっ母とその子どもたち(http://www.sapporoza.com/program-index/?program_id=877」の上演を前に、出演者によるブレヒトについての座学が開催され、大変興味深い内容でした。芝居の題名からは、私たちの世代は京塚昌子の割烹着姿を思い出しますが、17世紀のヨーロッパにおける30年戦争と呼ばれる長い戦争の最中の女性・アンナの物語です。この数年、戦争する国・日本への危機感を持ちながら、今、私たちが考えなければならないピッタリの演目ですね。

* ブレヒト――> https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%92%E3%83%88-127748

9月公演が楽しみ!

9月公演が楽しみ!

劇作家ブレヒトの思いは?

劇作家ブレヒトの思いは?

チラシにも情報が満載

チラシにも情報が満載

 HPにもありますが、以下のメッセージが心に響きます。

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演出家からのメッセージ

「肝っ玉おっ母とその子どもたち」なんとも古風なタイトルですが、わが国の演劇の世界では古くから有名なタイトルで、ブレヒトというドイツの劇作家の代表作とも呼ばれる音楽劇の大作です。世界中あちこちで数々の有名演出家・音楽家の手で舞台化がなされ、日本でも名のある大女優さんたちが「母・アンナ」の役を演じてきました。

17世紀のヨーロッパにおける30年戦争と呼ばれる長い長い戦争の最中「私が産んで育てた子どもたちを兵隊になんかやりたくない」そう願い戦争を呪いながらも、戦争を糧にした商いで生計を立てている母・アンナは、ひとたび停戦・平和が訪れてしまうと仕入れた品物が売れず、商売が成り立たず愚痴をこぼし、そして再び戦争が始まると、生き生きとビジネスを始めるのです。

「70年もの間、戦争を経験していない国があるが、そんな国には国民を把握する帳簿もないから、徴兵もできない」というようなセリフがあります。私たちの国でも最近になってついに、国民すべてを把握する帳簿に相当するマイナンバーが割り振られました。戦争放棄を謳った憲法を書き換えようという議論もなされ始めています。

自分が生きるため、子どもを生かすため、とにかく目の前にある現実に真正面から立ち向かい続ける母・アンナの姿を通して、70年も戦争を経験していない国で暮らす私たちは、舞台上に何を観るのでしょうか。

札幌の町はずれ、新札幌のサンピアザ劇場で、櫻井幸絵の母・アンナと子どもたち、彼女たちに次々と襲い掛かる男達による音楽大活劇を、ぜひ目撃してください。

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 9月23日から、サンピアザ劇場での公演が楽しみです!

東京乾電池創立40周年記念公演!

Posted by 秋山孝二
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 今年の夏は、例年以上に演劇が活況を帯びた札幌でした。

 東京乾電池創立40周年記念公演「ただの自転車屋(http://www.h-paf.ne.jp/zoo/program-index/?program_id=579」は、同時に「北海道演劇財団20周年・シアターZOO15周年」記念事業」の意味合いです。

 1976年に、柄本明、ベンガル、綾田俊樹の3人で結成した劇団東京乾電池は今年40周年を迎えます。 記念公演として、北村想書下ろしの新作を6月の東京・本多劇場を皮切りに全国公演を開始し、ツアー最後がシアターZOO公演でした。先日の終演後にロビーで、柄本明さんにお祝いと御礼のご挨拶をしました、これからも益々頑張って頂きたいですね。

「ただの自転車屋」

Zoo入口

Zoo入口

いつもの階段も違った趣で

いつもの階段も違った趣で

劇場ロビーにもお祝いメッセージがいっぱい

劇場ロビーにもお祝いメッセージがいっぱい

演劇財団20周年記念企画案内がズラリ

 独特の間合いと個性のコラボは、観る者がホッとするゆとりを醸し出し、終演後の満足感が不思議でした。長い間この道で活躍されてきた方々の味わいなのでしょうね、数年前、やはりこのシアターZooで公演されてその後亡くなられた米倉斉加年さんの姿(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14812)とダブりました、強く印象に残る作品でした。

私の本の作り方・売り方

Posted by 秋山孝二
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 高校の六華同窓会(http://www.rikka.net/)の今年度の特別事業として、「私の本の作り方・売り方~出版不況と言うけれど」が、札南高視聴覚室で開催されました。雨が降るあいにくの天気でしたが、会場は現役生、校長はじめ学校関係者のみなさん、同窓生であふれ、トークショーは大盛況でした。

当日の報告――> http://www.rikka.net/news/892016101/2016_2.html

 芥川賞作家の円城塔さん、小学館DIME編集長の大高和久さん、文藝春秋文春文庫部の吉田尚子さんの同窓のこの分野の方々をお迎えして、高校時代のお話から現在のお仕事、今の出版業界のお話など、オフレコの話も盛りだくさん交えながら終始リラックスした雰囲気でお話をしていただきました。私にとっては、ふだんあまり深く立ち入った分野ではなかったので、出版社泣かせの小説家、芥川賞の内幕ほか、面白いお話でした。ここではあまり披露しない方がいいかな、と。

http://www.minami41.org/special/

当日案内

当日案内

* 円城塔(https://www.amazon.co.jp/%E5%86%86%E5%9F%8E-%E5%A1%94/e/B004LVAL6M

* 大高和久(http://d.hatena.ne.jp/teru0702/20151030/1446167147

* 吉田尚子(https://www.bunshun.co.jp/recruit/about/magazine/bessatsu.html

トークで盛り上がり

トークで盛り上がり

視聴覚室は満席!

視聴覚室は満席!

 私の後輩たち、皆さん、この分野でも大活躍ですね、本当に嬉しいことです!