変わりゆく東京 2023!

Posted by 秋山孝二
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 先日は「寺島文庫戦略経営塾」が東京渋谷で開催されました。変わりゆく東京の象徴の一つ、渋谷地区再開発についてのプレゼンもあり、あらためて21世紀の東京の変貌ぶりを目の当たりにした次第です。

* 「寺島文庫戦略経営塾」関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AF%BA%E5%B3%B6%E6%96%87%E5%BA%AB%E6%88%A6%E7%95%A5%E7%B5%8C%E5%96%B6%E5%A1%BE

 思い起こせば1969年2月に、私は大学受験の為に札幌から汽車で函館、青函連絡船、青森から夜行と乗り継いで、早朝の上野駅に到着しました。当時、大学生の兄が住んでいた渋谷の並木橋近くのアパートから、山手線代々木駅で総武線に乗り換えて西千葉まで受験に行ったのです。本来志望していた東京教育大学の入試が無くなり、同じく当時国立一期校だった千葉大学を受験するために、船橋駅を過ぎて新検見川駅近くだったと思います、小川に揺られる磯舟を見ながら、何となく都落ちした気分になったのを今でも覚えています。

 試験が終わってから発表まで2週間くらいあったでしょうか、札幌に戻って再度出てくるのも面倒だったので、私は高校卒業式を欠席し、その間、渋谷周辺を毎日ウロウロしていました。その時に、あの寺山修司の「天井桟敷館」がオープン直後だったかと。一体何だろうかと思いながら前を行ったり来たりしたのですが、何となく不気味で、札幌から出てきたばかりの10代の私には怖く、どうしても中には入ることができませんでした。

* https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%BA%95%E6%A1%9F%E6%95%B7_(%E5%8A%87%E5%9B%A3

* 寺山修司関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AF%BA%E5%B1%B1%E4%BF%AE%E5%8F%B8

 そんな私の時代を思い出しながら、先日は経営塾終了後に渋谷駅に向かって歩くと、当時の場所は高層ビルが立ち並び、更にGoogle Japan本社、東急村の再開発の建設で大きく変貌していました。

 更に東京は渋谷地区ばかりでなく、浜松町周辺も馴染みの貿易センタービルも解体になり、新しい高層ビルが建ちそうです。

 思えば、私の東京暮らしからすでに50年近く経つのですから、変わりゆく街並みもある意味当然なのかもしれませんね、あちこちに立つクレーンの光景は、しかしながら私の眼には何とも無機質な都会の風景と映ってしまうのですが。

愛生舘の「こころ」 (26)

Posted by 秋山孝二
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 長崎大学附属図書館の医学分館に続いて、相川先生にご案内して頂き、隣の『良順会館』を久しぶりに訪問しました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E8%89%AF%E9%A0%86%E4%BC%9A%E9%A4%A8

 以前訪問した時は、何かのイベントがあったと記憶していて、中をゆっくり見学できなかったのですが、今回は静かな館内をご案内して頂き、あらためて松本良順先生のご功績を理解することができました。

玄関ロビーのレリーフ

玄関ロビーのレリーフ

 会館前の庭には歴代の貢献された方々の誌も。

 更に、医学部の建物ロビーには、ポンぺの医師としての心構えが、肖像と共に掲載されていました。相川先生によると、入学式・卒業式ほか、医学生を前にした式典では必ずこの理念が語られてきているとのお言葉です、伝統を受け継ぐとはこういうことなのでしょうね。

<ポンぺの言葉~建学の基本理念>

 「医師は自らの天職をよく承知していなければならぬ。ひとたびこの職務を選んだ以上,もはや医師は自分自身のものではなく,病める人のものである。もしそれを好まぬなら,他の職業を選ぶがよい。」

 限られた時間ではありましたが相川先生のお話は深く、私自身、『愛生舘文庫』を更に充実させるたくさんのヒントを得た気がします、ありがとうございました。

祝 卒業 2023

Posted by 秋山孝二
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 札幌の公立高校は毎年3月1日が卒業式、コロナ禍でなかなか以前のような多数の参加者とはまだいきませんが、生徒一人に保護者一人とは言えかなりの盛り上がりの今年でした。

* これまでの「卒業式」関連メッセージーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F

 私は学校評議員、(一財)札南高学校林財団理事長として来賓席での参加、今年も一つの舞台として『卒業式』を楽しみました。マスクを外して、全日制では恒例のパフォーマンスも賑やか、宮澤校長も巻き込みながら保護者席、来賓席、職員席も大盛り上がりでした。

 以下の写真は高橋PTA会長撮影です。

 一方定時制の卒業式は今年も感動の送辞・答辞、蛍の光の歌等、素晴らしいひと時でした、84歳の卒業生、芳賀さんも。

 正面玄関ロビーには書道部の力強い垂れ幕『君に幸せあれ!』。

祝 優勝 仙台育英!

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 今年の全国高校野球、私はそれほど注目していた訳ではありませんが、昨日の決勝戦は東北に初めて優勝旗が渡るかどうか気になっていました。そんな中、仙台育英が優勝したことを知り、私も嬉しかったですね。更に、勝ち負けだけでなく、須江航監督のインタビューの言葉にも、野球の監督以前に教育者としての眼差しを受け止めて感動しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
仙台育英・須江航監督の優勝インタビュー:
 高校入学時から新型コロナウイルスの感染拡大という不測の事態に見舞われた3年生にかけたい言葉を聞かれて、こう答えた。 「入学どころか、多分おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて。高校生活っていうのは何て言うか、あの…僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんですね。青春ってすごく密なので。でも、そういうことは全部駄目だ、駄目だと言われて、活動をしていてもどこかでストップがかかって…どこかでいつも止まってしまうような苦しいなかで、でも本当に諦めないでやってくれたこと。でも、それをさせてくれたのは僕たちだけじゃなくて、やっぱり全国の高校生のみんなが、本当によくやってくれて……」  須江監督の目には涙があふれ、頬を伝っていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
 「育てる眼」、それは高校野球だけでなく、プロの世界でも大谷翔平に多くの批判的雰囲気の中、二刀流をさせ続けた栗山監督にも通じる「人を育てる眼差し」を感じます。
 いずれにせよ、仙台育英の皆さん、東北の皆さん、おめでとうございます!!!

札南高 卒業式 2022

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 私は母校の学校評議員をお引き受けしてもう10年以上になります。毎年、北海道の公立高校卒業式は全日制、定時制ともに3月1日に開催され、私は学校評議員と学校林財団理事長の関係で毎年来賓としてご案内があります。私自身、自分の高校時代は、本州の大学受験と発表の間の時期で卒業式は欠席でしたので、数十年経ってから高校卒業式というものに出席するのを毎年楽しみにしています。コロナ禍で一昨年は外部の出席者は無しとのことでご招待も無し、昨年は来賓は出席できましたが、保護者は体育館とは別の第二体育館で各卒業生一人限定、今年も一人限定でしたが体育館で一緒の場での参加となりました。また、今年はマスメディアも解禁、テレビ局3社のカメラが入り、こぞって昼夜のニュースの中で報道していたようです。これも歴史の一コマです、札南高はコロナ禍でも卒業式を中止することなく大切な人生のイベントと受け止めて知恵を出し、広田校長のご英断で開催し続けた唯一の学校でした、素晴らしいことです。

 私たち19期の時代は男子は詰襟学生服、女子はブルーの制服、数年後から私服になったようです、男女比も4対1、今年は何と72期、男女も半々!!、時の流れをあらためて感じたひと時でした。

* これまでの卒業式の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F

 ふと気が付いてみると、保護者席にいる方々が実は私の子供たちの世代なのかと。スマホ時代の今、ほとんど全ての保護者がビデオかスマホで撮影していました、そう言う私も、数年前までは来賓席では遠慮していたスマホ撮影、今年は何の躊躇もなくたくさん撮ってしまいました。昼のテレビ各社のニュースで、来賓席で撮影する自分がしっかり写っていて少し異様だったかなと、独り気にしてはいましたが・・・・?!!

 定時制の卒業式、今年も卒業生答辞が素晴らしかったです、卒業生たちの未来に幸あれ、そう願った今年の3月1日でした。

高校入学式 2021!

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 昨日は公立高校の入学式、私も学校林財団理事長を務める母校の入学式に来賓として臨席しました。コロナ対策として保護者は各1名、校門前には「入学式」の看板が三か所に設置されていました。昨年は学校内の関係者のみでの式、先月の卒業式は私を含めた来賓3名は体育館式場参加、保護者各1名は別館での映像を観ての参加、そして今回の入学式は2年ぶりの体育館での同じ空間で参加、どうやってこの変化するコロナ禍の下でも行事を実施するか、学校としての前向きな意思を強く感じましたね。

 昼過ぎの全日制と夜の定時制、それぞれに胸を膨らませて座る新入生と保護者の方々、新しい年度が始まるんだなと私自身新たな気持ちになりました。

<これまでの「入学式」関連記事>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16405

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19522

コロナ禍で高校卒業式!

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 今日は、北海道の多くの高校卒業式が催されましたが、私も学校林財団(http://www.rikka-forest.jp/)理事長として来賓でご案内を頂き、全日制・定時制に出席してきました、2年ぶりでしたね。

 午前10時からは全日制卒業証書授与式!

 全日制の保護者が各1名のみ隣の第二体育館で映像3面、プロの映像会社がライブ配信で大好評、舞台後ろから卒業生全体を撮影したり、着席卒業生の間を全て通って一人一人を撮影したり。昨年東京、札幌の同窓会で支援したWi-Fiも大活躍でした!

第二体育館では保護者の方が生徒に1名だけ

第二体育館では保護者の方が生徒に1名だけ!

 校舎内には、蜜を避けながら思い出の写真撮影のためのコーナーも数か所設定されていました。

 さらにはサプライズ、学校創立125周年事業への功労として、卒業式終了後に、広田校長から感謝状を頂きました!

学校創立125周年事業への功労として

NHK『パンデミック~激動の世界』

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 NHKスペシャル『パンデミック~激動の世界』シリーズ、第7回『問われるリーダーたちの決断』、大越健介キャスターの取材は見応えがありました。

* https://www.nhk.or.jp/covid19-shogen/theme/theme6/442407.html

 巷では国の無策を批判する方々が多いですが、実は、今の法律で地方ができる施策はかなりあると私は以前から感じていました。この番組ではその根拠としてベースとなる法律二つに言及しています、素晴らしい視座だと思いますね。

* https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/ikkatsu/ikkatsuhou.html

* https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210214/k10012864791000.html

 日本は、明治維新までは、かなり地方の藩の力、教育・経済等、それぞれの地域に根差した実力がありましたが、明治期に列強諸外国の風圧に対して、富国強兵・殖産興業のスローガンの下に、これまでの歴史にない中央集権国家体制を創り上げ、大正・昭和を経て強力な軍国主義国家へと突き進んで敗戦を迎えました。戦後は民主主義国家として生まれ変わろうとしましたが、75年以上経ても未だその名残が意識の中にあり、本来の地方自治は道半ばといえるのでしょうね。

細川護熙元首相(知事経験者として唯一)

細川護熙元首相(知事経験者として唯一)

 そんな中できらりと光るリーダーたち、アメリカのメディアでも紹介され高い評価を得ています。リーダーと優れた信念の現場責任者の存在、今の法律の中でもやれることはたくさんあることの証明です。

 まずは和歌山県の取り組み。

* https://mainichi.jp/articles/20210210/k00/00m/040/077000c

 そして、更に小規模の栃木県茂木町では、安倍前首相の学校休校宣言の中でも、授業をし続けました。児童・生徒にとっては人生で一回しかない卒業式・入学式を奪ってはならないとの行政・教育者としての矜持ですね。

 このシリーズ、まだまだ続くので今後も楽しみです。

NHK・Eテレ『7人の小さき探求者』

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 NHK・Eテレ『7人の小さき探求者』は、「Philosophy for children (P4C)」の実践の様子を追いかけていました。

* Philosophy for children (P4C)ーー> http://p4c-japan.com/

「Philosophy for children (P4C)」の画像検索結果

 「p4c」とは子どもの哲学 「philosophy for children」 のことで、頭文字からつくられた略称です。哲学の活動に子どもたちといっしょに飛び込み、教室の学びを劇的に変える革新的なアプローチのことです。

 新型肺炎対策のため突然、休校となった気仙沼市の小泉小学校。全国に先駆けて、東日本大震災をきっかけに始まった対話を通じてこどもが考える力を育む授業「p4c(ピーフォーシー)」を行ってきていました。6年生7人は卒業直前の突然の休校に揺れる現状を、こども独自の視点で捉え、言葉にしていきます、彼らは学校がなくなった日々に何を考えたのか、互いに“対話”することで、思いを伝えあっています。

避難訓練

避難訓練

卒業式

卒業式

 私自身、わずか5年間ですが、東京都江戸川区の公立中学校で教師の仕事に就いていました。たくさんの思い出が詰まった時間は、今も私にとっては宝物、子供たちから数多くのことを学ばせてもらいました。

* 私の教師としての記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%B9%BF%E6%9C%AC%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E6%A0%A1

札南定時制 卒業式 2017

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 3月1日には北海道の公立高校卒業式が一斉におこなわれます。学校評議員を引き受けている私にも毎年ご案内がくるので、全日制・定時制、ともに参加しています。毎年、何か心に響くものがあるのでしょう、私は続けて書き留めています。

これまでの卒業式――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F

 定時制卒業式は、毎年、特に胸が熱くなるものを感じますね。4年生ばかりでなく3年生でも卒業するシステム、評議員として入学式、授業参観等でこの間の時間の経過を実感しているからかも知れません、先生たちの教育への情熱と生徒たちの努力の結果として、あの卒業式での姿があるのかと思うと、あらためて「教える」「教えられる」、「学び」の価値を確認できます。

 卒業証書授与に続いて、各種表彰もあります。栗林育英学術財団の研練褒賞ほか、各種団体の修学優秀者賞、会長賞等、卒業生の中の該当者は、緊張の面持ちで受け取っていました。保護者席も全日制よりも多彩な雰囲気、父母、職場の先輩・同僚、知人・友人と思われる方々の姿もあり、ともにこの日を喜ぶ様子に感動します。

 全日制の卒業アルバムに代わるのが生徒会誌「ふりこ」です。振り返りの中に、「少しだけ成長できました」、「よく頑張った」、「参加してよかった」といったポジティブな表題の文章が多く、読む私自身が力を得る気がします。

 毎年楽しみは紅白の御餅です。大きさ、色は昔とはかなり違っていますが、白い箱に包まれた紅白の姿は、たまらないノスタルジアですね。材料も今風というか、米粉と砂糖+サッカリンでした。

札南高定時制卒業式で

札南高定時制卒業式で

 言い古された表現ですが、これから苦しいことも多いけれど、いつも前を向いて夢を持って生きいって欲しいと、心の底から思います。別れと言うよりも、まさに旅立ちですね。

 札南定時の卒業生たち、ご卒業おめでとうございます!!!

卒業式、それぞれの旅立ち

Posted by 秋山孝二
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 3月といっても日本列島は広いですね、北海道札幌市と栃木県益子町でも随分風景は異なっています。これからは日一日春が近づくのでしょう。

札幌市中央区の北海道神宮境内で

札幌市中央区の北海道神宮境内で

栃木県益子町のワグナー・ナンドール財団前庭・白梅

栃木県益子町のワグナー・ナンドール財団前庭・白梅

 3月と言えば卒業シーズン、役回りから公立高校の全日制、定時制、そして今年は通信制を含む私立高校の卒業式にも続けて出席する機会を得ました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=653

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12046

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19219

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19522

 私が評議員を務める公立高校で、全日制は極めてシンプル、来賓挨拶、送辞、答辞は一切なく、卒業証書授与も名前を呼ぶことなく各クラス代表が一括して受け取ります。ただ、その後が思い思いのパフォーマンスでまるでライブ感覚で保護者、来賓、教職員もノリノリで拍手喝采です、「今年はあっさりね」とかの論評、「もっと遠慮しないでやればいいのに!」とかのリクエストも飛び出したりします。これは昔の「欺瞞的卒業式粉砕!」運動の歴史を引っさげていると言われています、私たちが卒業した1・2年後、学校側はとにかく出来るだけ簡素にして早く終了したい、そんな時代もあったとか。

 定時制の場合は、言ってみれば極めて「オーソドックス」ですね。卒業生が少ないこともあるのか、送辞、答辞、最後には「蛍の光(https://www.youtube.com/watch?v=zzcWPu7dxSw)」の斉唱です。特に今年の「蛍の光」は心に沁みました、NHK総合テレビの朝ドラ「マッサン(http://www.nhk.or.jp/massan/)」で、本来のスコットランド民謡の唄として繰り返し紹介されています。

* https://www.youtube.com/watch?v=VZ5IloX7OtE

 昨今の定時制に通う生徒たちの状況は、昔の働きながらというよりも、不登校等で学校に通えなかった子ほか、その理由も多様です。学校評議員として定時制授業を参観する機会が数回ありましたが、先生と生徒がまさに教室内で真剣勝負でした。入学時の子供っぽさが年を経るに従って落ち着いてきて、顔つき、態度まで変わってくるから毎日の教育の力はすごいですね。先生達のご努力も想像を越えるものがあると思われ、頭が下がります。

 私立高校の卒業式は、来賓の多さに驚きました。地域社会の代表の方はじめ、私のような者にまでご案内状を頂くのですから、普段から多くの関係者との繋がりを重視している姿勢がうかがわれます。こちらもどこか懐かしさを覚える「儀式」で、ひと時ノスタルジックな雰囲気に浸ることになりました。

 いずれの場合も、新しい「旅立ち」の子供たちを横から観ていると、本当に「巣立ち」という言葉がピッタリです。社会の荒波の中で、どうかめげずに生き抜いて貰いたいなと、祈りにも近い気持になりますね。

 何はともあれ、それぞれの子供たち、卒業おめでとう!!!

開放!六華同窓会館 2014

Posted by 秋山孝二
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 昨年から学校祭開催期間に再び開放した六華同窓会館、今年も引き続きたくさんの訪問者で溢れました。人気の一番は何といっても卒業アルバムですね、「エーッ、これあの人!」とか、「これお父さん?、お爺ちゃん?」とか、たくさんの歓声が聞こえて盛り上がっていました。

老若男女、同窓会館展示室は大賑わい

老若男女、同窓会館展示室は大賑わい

卒業アルバムは今年も一番の人気!

卒業アルバムは今年も一番の人気!

 これまで同窓会と言えば、秋に開催される総会・懇親会がメインイベントでしたが、入学式、学校祭、卒業式等、現役高校生のイベント時に、同窓会館開放、六華グッズ販売、学校林100年沿革誌販売等によって、多くの方々により身近に同窓の絆を感じて貰えれば、これまで活動してきた側としては嬉しいですね。卒業アルバム、高校野球で甲子園大会出場の展示、確かな歴史を振り返るひと時です。

 歴史の詰まった空間で、幅広い世代が歓声を挙げる、実に充実した時空にしばし感動でした。

新しい人生を歩む皆さんへ

Posted by 秋山孝二
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 本来は3月の卒業シーズンに伝える方が適当なのかもしれないけれど、「言葉の持つ力」を感じる、2005年スタンフォード大学卒業式でのスティーブ・ジョブズの演説です。あらためて噛み締めると4月から新しい人生のスタートを切っている多くの方々に送りたい言葉です!

 「Stay hungry, stay foolish」という『全地球カタログhttp://www.fujisan.co.jp/yomimono/articles/4843最終号からの引用で締めくくられています。彼は2011年10月5日に亡くなりましたが、この演説は「伝説」となって今も感動を与え続けています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~ スピーチからの引用

* 自分がそう遠くない日に死ぬと意識しておくことは、私がこれまで重大な選択をする際の最も重要なツールでした。

* 死はおそらく、生物にとって最高の発明です。それは古いものを取り除き、新しいもののための道を拓いてくれる変革の担い手です。

* あなた方の人生は限られています。他の誰かの人生をいきて無駄にしてはいけません。

* そして最も重要なことですが、あなたの心や直観に従う勇気をもって下さい。

Steve Jobs 1955-2011 Stanford University 2005

http://www.youtube.com/watch?v=RWsFs6yTiGQ

~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 東京の4月、千鳥ヶ淵では大学の入学式が開催されようとしていました、隣の靖国神社では奉納相撲です。昨年は3月卒業式とサクラ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16260)でしたが、今年は少し遅いようですね。

千鳥ヶ淵のサクラ

千鳥ヶ淵のサクラ

 国内の私立大学は先週相次いで入学式。法政大学の田中優子総長の入学式での訓示は、歴史を踏まえた心を揺さぶるものです。

~~~~~~~ 訓示からの引用

 私は大学に入ってはじめて夢中で勉強しました。まさに「水を得た魚」でした。大学の勉強とは押しつけられたものではなく、自分で選び自分で行動する、まさに自分で人生をデザインしていくことだったからです。私はこの法政大学に、人生の基盤を与えられたのです。

http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/socho/NEWS/140403.html

~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 新しい時代は新しい担い手によって創られ、成し遂げられる、頑張って欲しいものです!

巣立つ全日・定時の高校生 2014

Posted by 秋山孝二
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 北海道の公立高校は、3月1日に卒業式でした。今年も私は、学校評議員をつとめているので、全日制・定時制の両方の卒業式に参加しましたが、「巣立っていく高校生」を送る場に居合わせるのは、こちらも万感の思いです。これまでにも数回この欄に書きました

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=653

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12046

 最近の卒後式は、イベント広場、コスプレ会場(とは言っても行ったことはありませんが)のようで、衣装も華やかでパフォーマンスも堂々たるもの、来賓席に居ても何が飛び出すやら、ドキドキ、ハラハラ、その様子の写真が撮れないのが残念です。

 今年は第64回目、式終了後は各クラスで最後のホームルーム、ただそれで下校ではありません。部活、生徒会他、それぞれの先輩・後輩たちとの個別のお別れのために、玄関ホールはごった返していつまでも続いています。

式後の玄関ロビーでは、在校生が先輩たちと最後のお別れ?

式後の玄関ロビーでは、在校生が先輩たちと最後のお別れ?

 夜に開催の定時制卒業式では、先生方のアイディアで、手作りの卒業生のお祝いボードも。進学、就職に進路も多彩です。

玄関ロビーの心温まるボード

玄関ロビーの心温まるボード

 さらに、六華同窓会からの顕彰授与式も、昼の卒業式後に行われました。今年の壇上には、今年度から新たに六華同窓会(http://www.rikka.net/)会長に就任された小砂憲一会長が立ち、卒業生3名を表彰状を渡しました。在校生には終業式に授与とのことです。

六華同窓会顕彰授与、小砂憲一会長から

六華同窓会顕彰授与、小砂憲一会長から

 今年のハイライトは、昨年着任された富田敏明校長のお話ですね、素晴らしく心に残るものでした。昨年7月の国連におけるマララさんの演説(http://www.huffingtonpost.jp/2013/07/12/malala_speech_n_3588163.html)を引用して、「言葉の力」について、大変簡潔明瞭なお話でした。

 3月は新たな旅立ちの季節、若い世代の活躍を期待したいですね、そして、私たちの世代もともに、です。

2013の弥生・3月、札幌と東京

Posted by 秋山孝二
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  今年の3月は特に際立った違いのようですね、マスメディアはどうしてああも、東京の「サクラ、サクラ、サクラ」なのか?

円山公園、まだまだ1mくらいの積雪

札幌の円山公園、まだまだ1mくらいの積雪

東京・北の丸公園:武道館とサクラ

東京・北の丸公園:大学卒業式とサクラ

北の丸公園:武道館とサクラ

東京・北の丸公園:武道館とサクラ

 何の説明もいらない、東京の「春」です。

公立高校定時制 卒業式

Posted by 秋山孝二
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 3月は人生の区切り、昨日は私が評議員をつとめる公立高校の全日制・定時制の卒業式が、それぞれ午前と夜に開催されて、今年も出席しました。卒業式は、正式には「卒業証書授与式」というそうですね。何年か前にも書きましたが、今年も生徒たちを見ていて、胸に迫るものがありました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=653)。

 午前中の全日制卒業式では、各クラスのパフォーマンス、何が飛び出すのかの期待感もあるし、今年も相変わらず保護者の方々の出席も多かったですね。仕事上でお会いしている方にも数人ご挨拶をしました。

 夜の定時制卒業式は、卒業生一人一人に卒業証書を手渡し、在校生の送辞、卒業生の答辞、式歌の「ほたるの光」で終了、自分自身の高校卒業式に出席しなかった私としては、何か大変懐かしく、こみ上げてくるものを感じました。今年は31名の卒業生で、例年よりも多かったです、気のせいか、服装もどこか地味目で、3・11以降の世相を反映しているのかなと、勝手に考えていました。定時制の授業について、前にこの欄でも書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2434)。

定時制高校の卒業式:卒業生31名

定時制高校の卒業式:卒業生31名

  卒業生代表・佐倉ひろみさんの答辞は心を打ち、感動しました、3・11の惨状を目の当たりにして、今、ごく普通の暮らしをしている自分たちの幸せを感じる、そんな内容でした。3年間・4年間の多くの苦難を乗り越えて卒業に漕ぎつけたこの間の生活を淡々と振り返り、先生・保護者・周囲の方々への感謝の言葉は、実に美しく体育館に響きました。

卒業生答辞:佐倉ひろみさん

卒業生答辞:佐倉ひろみさん

  今年は、同窓会オリジナルグッズの販売等、午後には同窓会の委員会の会合もあり、何と朝9時過ぎから夜8時近くまで、校舎に張り付いていました。途中、少しの時間を見つけて、校門を出て、後輩たちと「風月:http://www.fugetsu-sapporo.co.jp/」の第一号店、発祥のお店でクイックランチでした。二神敏郎社長もご挨拶にお越し頂き、しばし懇談も出来て、ちょっとしたサプライズでした。私が高校2年生の時に、このお店がオープンして、それが「風月」のはじまりとなっています。

昼は「風月」発祥の店で、二神社長にもお会い出来ました!

昼は「風月」発祥の店で、二神敏郎社長にもお会い出来ました!

 歴史を振り返る時、「人のつながり」と「場」のかもし出す記憶は、何回も何回も楽しめる、時にはほろ苦い思い出となって心に浮かび、消える、奥深い大切にしたいひと時です。ある意味の「非日常」、感謝の気持でいっぱいの一日でした。

鴨下重彦先生の遺志を継いで

Posted by 秋山孝二
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 東京大学名誉教授・小児医学研究振興財団(http://www.jpeds.or.jp/zaidan.html)理事長・鴨下重彦先生が、2011年11月10日に前立腺がんでお亡くなりになりました。

 今から4年ほど前に、褒賞事業「新渡戸・南原賞」を秋山財団で引き受けました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=35)が、それから、ご一緒に多磨霊園へ新渡戸稲造・内村鑑三・南原繁・矢内原忠雄のお墓参り、南原繁の母校の四国・三本松高校の訪問等、鴨下先生には運営委員長として、この間大変お世話になり、昨年9月の秋山財団「新渡戸・南原賞」授賞式には、お元気な姿でご出席・ご挨拶をされていました(http://www.akiyama-foundation.org/nitobe/)。

 その後、11月3日、東京神田・学士会館で、「南原繁研究会:http://nanbara.sakura.ne.jp/」シンポジウムが開催されて、そこでの基調講演が最期の講演となりました。私はこのシンポジウムに3年前に出席(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=215)しましたが、昨年は出席できず、後日、山口周三事務局長から送って頂いたDVDで拝見しました。概略は下記の通りです。

* 南原繁「人間の使命」:昭和23年9月30日、東京大学卒業式での演述(http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-001004-7.html

* 矢内原忠雄:昭和36年7月8日、北海道大学で最期の講演:内村鑑三とシュバイツァー「畑は広い、働き人は少ない」

* 内村鑑三:明治27年7月(日清戦争2週間前):「後世への最大遺物・デンマルク国の話:http://www.aozora.gr.jp/cards/000034/card519.html

* 大災害をどう受け止めるか、「災害社会学」~~「非常時の礼節」-大混乱の中で日本人が世界に示した勇気と美徳

* 渡辺和子(ノートルダム清心女子大学学長:http://www.ndsu.ac.jp/):2・26事件で射殺された渡辺丈太郎教育相の娘さん、目の前で射殺され、その後の人生に強い影響を与えた。第7師団長の時に、北海道・旭川市で誕生

 

 「鴨下重彦先生を偲ぶ会」は12月4日に国際基督教大学で開催されましたが、私はどうしても都合がつかず欠席でした。その数日前にご自宅に弔問に参りました時、奥様がご在宅でしばしお話ができて、先生の書斎にもご案内して頂きました。あふれるほどの書物に机、ここで鴨下先生が深く思索されていたのかと思うと胸が詰まってきました。

 2月には「新渡戸・南原賞」運営委員会を開催して、新しい代表を決める予定です。鴨下重彦先生、これまでのご指導に心から感謝申し上げます、先生のこの「新渡戸・南原賞」に込めたご遺志をしっかり受け継ぎます、どうか安らかにお眠り下さい。

激動の時代を拓く人間力を!

Posted by 秋山孝二
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 新渡戸・南原賞(http://www.akiyama-foundation.org/nitobe/)の第二回受賞者、湊晶子(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=7346)先生は、東京女子大学(http://office.twcu.ac.jp/info/index.html)の学長を2002年から2010年までの8年間お務めになりました。

 この度、「これからの日本を、また世界を担ってくださる若い皆さまの心に届いてほしいと願いつつ、心をこめて作成しました。たとえどのような苦境の中にありましても、希望をもって人生の途上を前進してほしいと願ってやみません」と、緊急私費出版されました。「卒業したあなたへ、入学したあなたへ、激動の時代を拓く人間力を!」です。

 新渡戸稲造先生について、これまでこの欄には何回も書いてきました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E7%A8%B2%E9%80%A0)が、湊先生のこの著書の中で、随所に新渡戸稲造先生の言葉が引用されています。 

* 「日本人に最も欠けているものはPersonality(人格)の観念であり、PersonalityのないところにはResponsibility(責任)は生じない」

* 「知ること(to know)」よりも「実行すること(to do)」、「実行すること」よりも「存在すること(to be)」が重要である

* リベラル・アーツ教育について:「内観外望」の中で、「学問の第一の目的は人の心をリベラライズ(自由)するということ、エマンシペイト(解放)することである」

 

 添えられた湊先生からのお手紙には、「・・・・・・第一線を退いた私にも何かできないかと思いを巡らしていた時に、8年間の学長時代に、卒業式・入学式で語ったメッセージを小冊子にして、これからの日本を背負って下さる若い方々に届けたいという思いが湧きあがってきました。被災地の復興のために用いて頂きたく私費出版致しました。全て被災地の復興のために捧げさせて頂く所存です。一日も早い復興を祈りつつ、心をこめて作成致しました。・・・・・・・」、そして最後に、「新渡戸先生のご功績を世に広める責任があると思っています。」と結ばれていました。

大盛況!東京六華(りっか)同窓会

Posted by 秋山孝二
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  「東京六華同窓会:http://www.tokyorikka.jp/」の年次総会・懇親会が、500名以上の出席で今年も九段下で開催されました。昨年は、山崎葵さん、横田滋さんも出席されました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4447)。HPには、会員登録数約1600名、「首都圏を中心に本州各地と北海道、及び外国に在住する同窓生等の親睦を深め友好の和を拡げることを目的として運営・維持されています。明治38年創立以来、長い歴史を誇り、平成17年には100周年を迎えました」と記載されています。

 この会は、「六華同窓会:http://www.rikka.net/」(近藤龍夫会長、私が幹事長、事務局は札幌南高)内の組織ですが、上記地域に在住する同窓生等が年会費を納める会費制によって運営・維持されています。「両者は互いに密接に連携・協力しあって同窓会活動を進めております」とも書かれています。

札幌一中出身の大先輩の皆さま、誇り高く校歌を唄う!

札幌一中出身の大先輩の皆さま、誇り高く校歌を唄う!

  毎年お元気な札幌一中の同窓生です。誇り高い一中校歌を唄う姿から、私たちも元気をもらいます。今年はとりわけ、「一中校歌指導」もあり、参加者全員で唄いました。私は高校1年生の時、音楽を選択していたので、当時の先生からこの校歌と応援歌を教えてもらい、今もはっきり覚えています、面白いですね歌というのも。

 今年のテーマは「なまら贅沢!六華のとき―再会・感動・誇り―」で、特集1)仮装卒業式の40年史、特集2)卒業アルバムの今昔、それぞれから垣間見る時代が面白かったですね。そして最後は、今年10月の札幌での「六華同窓会」幹事当番期、南36期の皆さんの登場でした。

札幌の六華同窓会・幹事当番期(南36期)の福沢委員長ほか

札幌の六華同窓会・幹事当番期(南36期)の福沢委員長ほか

 老若男女、一つの学校の歴史で絆を確認する、故郷のノスタルジアを越えた素晴らしい「場」の創出でした!!!

 歌といえば、つい先日観た「アメイジング・グレイス:http://www.amazing-movie.jp/」も良かったです。議会制民主主義の国の200年前の姿、それでも今の日本より「真摯に課題に向き合う議会」でもありますね。実話に基づいた素晴らしい作品で、この曲をまた違った感慨をもって聴くことができそうです。

胸熱くなった定時制高校の授業

Posted by 秋山孝二
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 以前に何回か、私は札幌市内のある公立高校の評議員を務めていると書きました。今年の秋のブログラムに「定時制教育の実情:給食体験・授業参観・意見交流等」がありました。

 当日は夕方5時に学校に集合し、まずは定時制教育の現況報告を聞きました。昭和25年に普通科1学級の設置でスタートして以来、時代の様々な要望に応えながら、これまで2,500余名の卒業生を送り出してきたそうです。大検の単位認定開始(昭和61)、完全二期制導入(平成2)、学校間連携による単位認定導入(平成14)、一部科目履修制度導入(平成18)等、時代の要請により仕組みも変革しながら、生徒たちは数々の表彰等も受けて今日に至っていました。

 これまでは昼間仕事について、夜勉強するのが定時制課程だとの認識でしたが、今年定時制の卒業式に出席した時に、最近は昼間はアルバイトという生徒が4割と伺いました。従って重点目標も「学びの目標を持たせ、向上心の育成を図る」、「自律的な生活態度を育て、自己管理能力の育成を図る」となっています。部活動も盛んで、バスケットボール部は男女ともに全国大会出場も度々あります。4年制の他に3年で卒業する場合もあるようです。卒業後の進路は就職が多いようですが、大学・専門学校への進学もありますね。

 次は給食体験です。専門の職員の方が暖かい味噌汁とおかず、ご飯もたくさん盛り付けられていました。授業を受ける前にまずは腹ごしらえの夕食です。

 そしていよいよ授業参観です。外は真っ暗で教室・廊下はライトが点灯しています。1学年は英語「Earth Day」、2学年は地理「西アジア、北アフリカの人々の生活3:石油資源と地域紛争」でごく近い歴史について、3学年は古典「徒然草第41段:5月5日賀茂の競べ馬を見侍りしに」、4学年は数学「方べきの定理」でした。大変失礼ながら、先入観としてはもっともっと騒々しい教室内を想像していましたが、大変真剣で積極的に発言して前向きに臨む姿勢に、胸が熱くなりました。先生と生徒とのやり取りが小気味よくて、何か久しぶりの授業で私が少々興奮する感じでした。

 考えてみれば毎日夕方から高校に来ること自体大変な努力の結果なのだと思います。これまで小・中学校までの学校教育でどんな体験を経てきたのでしょうね、不登校だった生徒もいるようです。時間があれば生徒たちともゆっくり話をしたい気もしましたが、ごく短い時間ではありましたが、何か私の方が元気を貰いました。

 今年1年生に入学した女子生徒が、「PTAだより」に寄稿していました。「この学校には、人それぞれいろいろな体験をして、それぞれの生活スタイルを持った人たちが入学してきます。そして、幅広い年齢層の人たちが一緒に机を並べて学んでいます。この環境はすごいことだと思います。私は、普通の全日制の学校にはないこの環境で学べることを誇りに思います」と。

 「それぞれの体験」、「それぞれの生活スタイル」、「幅広い年齢層」、「一緒に机を並べて学ぶ」、素晴らしいですね。私の方こそ、こんな感想を書き留める後輩を持つことを、本当に誇りに思いますよ!!!