第10回 相模原臨床アレルギーセミナー

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 第10回目となる「相模原臨床アレルギーセミナー(http://sgmseminar.umin.jp/)」が、全国からの医師300名の参加により、今年も充実した内容満載で横浜で開催されました。独立行政法人 国立病院機構相模原病院(http://www.hosp.go.jp/~sagami/rinken/crc/index.htmlが主催し、「臨床アレルギー」の多彩な演題で全国の臨床医、とりわけ小児科医の学びとして貴重な場となっています。

広大なパシフィコ横浜展示場

広大なパシフィコ横浜展示場

暑い日、パシフィコ横浜で

暑い日、パシフィコ横浜展示場2階会議室で

会場内は300人の参加者で熱気ムンムン!

会場内は300人の参加者で熱気ムンムン!

懐かしいKENZMEDICOの聴診器、私が副社長だったスズケンの関連会社!

懐かしいKENZMEDICOの聴診器、私が副社長だったスズケンの関連会社!

 このセミナー会場で強く感じたのは、参加される先生方の熱意です。主催関係の方にお聞きすると、講演開始前1時間前から来場される参加者が少なくなく、前方座席から着席され、途中退席が極めて少ない現象は、期待の大きさと責任をひしひしと感じると。私も扉を開けてすぐに感じたのですが、普段の学会以上の非常に熱意にあふれた雰囲気は、来賓者や講師の先生方も皆驚かれるようです。そう言えば、昨今の学術的な諸「学会」は、登録者はそれなりで登録料も払い込まれるので運営自体は成り立つのですが、実際、会場に足を運んでみると、開会式はじめ参加者席は閑散としてる場合が実に多いですね、特に、6月、9月頃開催される札幌での学会は、いずれもこのような傾向です、残念なことに。

 それはさておき、今年度から、秋山財団では故秋山一男(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21621)の業績を記念して研究助成の中に新たに「アレルギー特別(http://www.akiyama-foundation.org/history/history_05)助成」事業をスタートし、特に「臨床アレルギー」分野の研究者を継続して応援したいと思っています。要項は以下の通りです。

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■助成の目的

 この研究助成は、長年にわたり臨床アレルギー学の発展に多大な貢献をされた故秋山一男氏(前日本 アレルギー学会理事長、前国立病院機構相模原病院院長・臨床研究センター長)のご遺志を受け継ぎ、 アレルギー領域の研究を支援する目的で開設したものです。秋山一男氏は秋山財団の基本財産に多額の寄附をされ、今日の研究助成事業の基盤を築きました。 すでに北海道地区のアレルギー領域の研究は世界的なレベルにあります。この研究助成はさらなる アレルギー領域における独創的な研究や社会に貢献できる成果を期待して行われるものです。道内の アレルギー領域の研究者の方々には、幅広く応募して頂くことを望みます。

■助成の対象となる分野

 臨床アレルギー領域

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 一日目終了後、谷口先生はじめ準備を担った皆さまの反省会に参加させて頂きました。全国から集まり、相模原病院でお仕事をされている若い医師の皆さん、事務方の皆さん、これからの日本を背負う人材に期待を抱かせるお話の数々でした。直接兄と仕事をした方は数人でしたが、若い力にこちらも元気を貰うことができました。

夜は準備された皆さまの反省会にも出席

夜は準備された皆さまの反省会にも出席

 セミナー内容は、第1回から一貫してアレルギー学会専門医到達目標の8割以上をカバーできる内容を目指して構成されているそうです。ただし、どうしても内科・小児科中心の内容にならざるを得ず、今後の重要な検討課題であると。また同時2科以上の複数会場開催、関東以外での開催への希望も多いため、今後は改善していくようです。近年では日本の臨床研究能力低下が指摘されていて、次年度以降は、若手医師にとって臨床研究の重要性も伝えていきたいと、谷口先生はおっしゃっていました。

 日本の医療の臨床現場で日夜奮闘する医師、病院スタッフの生のお話を伺い、何か強い希望の光を感じ、これからも出来るだけの応援をして参りたいと、決意を新たにした次第です、皆さま、この度は大変お世話になりました。

100回記念シンポ@北海道経済学会

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 秋山財団の理事・小磯修二先生が代表をつとめる「北海道経済学会(http://hokukeizai.webcrow.jp/」、現在は200名を越える会員ですが、第100回記念シンポジウムが開催されました。「人口減少、グローバル時代の地域戦略」について、それぞれの分野からのメッセージを貰いました。

100回の記念シンポ

100回の記念シンポ

経済、観光、農業、それぞれの視点から

経済、観光、農業、それぞれの視点から

代表の小磯修二先生

代表の小磯修二先生

 観光分野から登壇された大西雅之代表も、秋山財団の理事でお世話になっています。歴史・文化を背景とした骨太のツーリズムの提言は感動しました(http://biglife21.com/companies/706/)。

大西雅之代表のプレゼン

大西雅之代表のプレゼン

北海道の原点を見極めて

北海道の原点を見極めて

 そして、農業分野からは石橋栄紀さん、昨年浜中を訪問した時にも再生可能エネルギーと地域振興について、いろいろお話を伺うことができました。先日のメッセージも実に分かりやすく、農業と雇用と地域振興について実践報告と提言をされました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=22819

石橋栄紀さん:http://www.doyu.jp/topics/posts/article/20100507-093710

* ハーゲンダッツアイスクリーム(http://www.haagen-dazs.co.jp/ilove/index.html)の原料製造:白い牛乳の品質へのオンリーワンを目指しての取り組み、そして「世界標準」へ

* 組合員は自ら生産する牛乳が最高品質にあると自負している

* 健全な水、空気、土地  +  健康な人 と 牛

* 酪農事業における枠組みの変換は、「法人経営」

変わらぬ鋭いご指摘

変わらぬ鋭いご指摘

オオムラサキ & エゾエノキ

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 札幌南高学校林については、これまでいろいろ書き留めてきました。

こちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 その中の一つの活動プロジェクトは、エゾエノキの植林と国蝶オオムラサキの繁殖です。先日、札幌近郊で以前から試みている方を訪問して、たくさんの貴重なお話を伺うことができました。

日本の国蝶「オオムラサキ」

日本の国蝶「オオムラサキ」

羽化したばかり

羽化したばかり

エゾエノキもたくさん!

エゾエノキもたくさん!

美しい葉脈

美しい葉脈

 自然界での厳しい生存競争の中で、オオムラサキも必死に生き続けています。いつの日か、有明の学校林にオオムラサキが乱舞する光景を見たいものです。

枝廣淳子さんとともに

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 枝廣淳子さんが主催する「e’s未来共創フォーラム 異業種勉強会」~情報・考え方、行動・広がりへ!(http://www.es-inc.jp/network/index.htmlは、業種やセクターを超えて「共創力をはぐくむ場」を提供し、「共創のための作法と力」を身につける場となっています。東京での開催なので、なかなか毎回出席とは参りませんが、熱心な皆さまとの意見交換は大変刺激的であり、私自身の活動に役に立っています。

 今回は第40回、学生たちとのワークショップでした、今の学生たちを取り巻く環境も垣間見て、ひと時エキサイティングな時間を過ごしました。

 簡易版報告はこちら――> http://www.es-inc.jp/network/forum/2016/nwk_id008436.html

学生たちと一緒に

学生たちと一緒に

保阪正康さん@小樽市民講座 2016

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 昨年もご登壇された小樽市民講座での保阪正康さん、今年も含蓄のあるお話でした。

 昨年はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=24010

 昨年の秋山財団贈呈式に先立っての特別講演会でも、研究者の方々へのメッセージを含む素晴らしいお話でした。

ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=24387

 今回は、「昭和史から見た平成、平成からみた昭和史」との題です。近著の「田中角栄と安倍晋三」は、ご本人がおっしゃる通り、副題の「昭和史でわかる『劣化ニッポン』の正体」が内容を的確に表現しています。

小樽市民講座で、今年も

小樽市民講座で、今年も

歴史から学ぶ

歴史から学ぶ

新著での鋭い指摘

新著での鋭い指摘

 保阪正康さんは、仕事柄、よく本を読むほうだと。そのため本を読まない人の特徴が分かるつもりだとおっしゃいます。安倍首相には読書が少ない人の特徴がみられ、まず『美しい国』など形容詞を使うことが多い。『侵略に定義はない』などと物事を断定するが、その理由やプロセスを説明できない。もうひとつ、どんな話をしても大体は5分以上もたない。耳学問だから深みに欠けるのです、と説明を加えました。さらに、安倍首相は、「この道しかない」、「アベノミクスはまだ道半ば」などと威勢のいい言葉で大衆をけむに巻くような自己陶酔型であり、祖父・岸信介を妄信して日本を戦争する国家に変えようとしている、と。

 安倍首相には岸のほかに父方の祖父・安倍寛がおり、戦前、翼賛政治の妨害をはね返して選挙に当選した反骨の政治家です。しかし、安倍首相は岸の方ばかり見て、寛から目を背けて、視点が等間隔でないところに政治的な歪みを感じるとも。このことは、4年前の東京日比谷公会堂における「九条の会」で、澤地久枝さんから三木睦子さんの言としてお話を聞いたことがありました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14584

 近著でもそうですが、この日も、何か覚悟を決めたかのように現在の政治の劣化について痛烈に批判をされました。翌日、小樽で意見交換をした後、札幌にお連れして秋山財団事務所にもお越しになり、秋山財団へのアドバイスも頂きました。

第6回 遠友みらい塾

Posted by 秋山孝二
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 昨年11月に続き、寺島実郎塾長にご出席頂いての「遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/」、今回は第6回目となります。

 これまでの「みらい塾」の記載はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81%BF%E3%82%89%E3%81%84%E5%A1%BE

 今回は新しいメンバーも多く、冒頭で私から、ここまでの経過、現状、今後の展望をご説明致しました。ハードウエアとしての「記念館建設」プラン、ソフトウエアとしての「遠友みらい塾」、そしてネットワーキングとしての「INAZOサミット」、と機軸を考えています。「INASZOサミット」は、三浦按針の「ANJINサミット」をモデルに、これから企画を検討する予定です。

* 「ANJINサミット」: 徳川家康の外交顧問として活躍した英国人・三浦按針(ウィリアム・アダムズ)ゆかりの4市(大分県臼杵市、静岡県伊東市、横須賀市、長崎県平戸市)は、按針の功績の顕彰と各市の魅力の発信を目的に、平成25年4月、「ANJINプロジェクト」を立ち上げ、1年ごとに4市を回ってサミットを開催しています。今年4月も予定されていましたが、熊本・大分の大震災で中止となりました(http://www.usuki-kanko.com/?p=6054)。実は、私は参加しようと大分に泊まっていて地震に遭遇しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=201604)。

現状を私から報告

現状を私から報告

 寺島塾長からは、「歴史的に宗教間の対立を紐解き、最近起きている闘争を題材から日本のあるべき立ち位置をどう考えるか」、お話を頂ました。

寺島実郎塾長のお話

寺島実郎塾長のお話

 幾つかの個別プログラムもスタートしています。一つは、「北海道経営塾」です。これは寺島塾長の出演番組を視聴し、その後塾生にて議論し、理解を深めるという試みになります。初回はBS11『寺島実郎の先見未来塾(http://www.bs11.jp/news/6073/)』でのユニクロ柳井社長との対談を取り上げました。

BS11寺島番組のフォローアップチーム

BS11寺島番組のフォローアップチーム

 二つ目は「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/)」メンバーが中心となって開催している「読書会」です。『農業本論』(『新渡戸稲造全集』第2巻)」、柴崎由紀『新渡戸稲造ものがたり』銀の鈴社藤井茂『新渡戸稲造75話』新渡戸基金、等を使っています、農業本論の読書会では、毎回東京からの参加者もいらっしゃいます。

 更には、今回も報告がありましたが、「地方自治を見直そう』、「マチづくりの合意形成」、「アメリカオレゴン州ポートランドに学ぶ(http://enyumirai.main.jp/wp-content/uploads/2016/07/2016_PL.pdf)」等、地域に根差した活動をテーマにしたプログラムです。

 多彩なプログラムがこの「遠友みらい塾」をプラットホームにスタートして、これからが楽しみです!

北を語る会・移動例会 2016 (5 最終)

Posted by 秋山孝二
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 今回の一泊二日の終盤プログラムは、増毛を出発し雄冬峠を越えて、さくらんぼ狩りの「木村果樹園(http://www.kimurakajuen.com/」に到着です。園主の木村武彦さんから果樹園の歴史等を伺いました。1878(明治10)年に開園し、4代にわたって果樹園を営んでいるそうです。面積は約5ヘクタールあり、サクランボをはじめりんご、梨、ぶどうほか、たくさんの品種を生産しています。サクランボは「佐藤錦」、「南陽」、「紅秀峰」をその場で食べたり、持ち帰り用に採りました。

 「佐藤錦」は少し小さ目の実で色は深紅、昔からの品種ですね

 「南陽」は大きい実で色は黄色っぽい

 最後の訪問は、「はまます郷土資料館(http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/soshiki/h-syougai/2729.html」です。元白鳥家が経営していた鰊建網漁場の番屋で、1899(明治32)年に建てられたものです。鰊漁の歴史とともに歩んだ番屋も、1955(昭和30)年以降の漁の衰退によって放置され、崩壊寸前でしたが、1971(昭和46)年、浜益村は開村百年の記念事業の一環として、この番屋を復元、「浜益村郷土資料館」として甦らせました。

ニシン御殿跡は郷土資料館

ニシン御殿は郷土資料館へ

ヤン衆の集まる居間

ヤン衆の集まる居間

親方の場所

親方の場所

ニシン漁の熱心な説明

ニシン漁の熱心な説明

 そして名残惜しいですが、最後の休憩所で夕方の日本海を望みながら・・・。

どんより曇った日本海を名残惜しそうに見て

どんより曇った日本海を名残惜しそうに見て

 増毛町の「元陣屋(http://motojinya.blogspot.jp/」見学でも分かったのですが、北海道の近代史というと「松前藩」とか「開拓使」と言われますが、実は、北海道全域の統治には、実に多くの藩が参画してそれぞれ格闘していたことを知りました。歴史に学ぶ、まずは身近な地元北海道の文化の歴史、縄文、擦文、アイヌ等、まだまだ学ぶことがたくさん、近隣外国との交易も、随分盛んに行われてたことがたくさんの証拠品から分かってきています。

 実り多い郷土の歴史探索でした、ありがとうございます!

北を語る会・移動例会 2016 (4)

Posted by 秋山孝二
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 増毛駅(http://uu-hokkaido.jp/recommend/mashike.shtml)界隈は風情があります。

終着駅

終着駅

すぐ先には灯台も

すぐ先には灯台も

駅舎はお土産と休憩所

駅舎はお土産と休憩所

ニシン漁の舟(実物大)

ニシン漁の舟(実物大)

 高倉健主演の映画「駅(STATION)(http://blowinthewind.net/cinema/station.htm」の舞台でも有名です。

高倉健主演の「駅」も

高倉健主演の「駅」も

 国稀酒造に先立って訪問した「旧商家丸一本間家(http://www.town.mashike.hokkaido.jp/kyoiku/honmake.html」の帳場ほかも興味深かったですね、国稀酒造はここの酒造部が独立分離したものです。屋根瓦の一枚一枚には家紋が彫り込まれ、壁面や門柱には洋風の装飾が施されるなど 当時の建築職人の心意気が感じられます、今の企業に比べて文化の香りがそこかしこにあります。

 本間家は「丸一本間」の屋号で、呉服商に始まり、鰊漁の網元、海運業、酒造業など時代とともに多岐にわたり事業を展開し、家屋もそれに伴って増築していったと説明してくれました。

本間家の帳場で

本間家の帳場で

一生懸命説明してくれた学芸員

一生懸命説明してくれた学芸員

 北海道の近代の一断面を、このような若い方が一生懸命に説明する姿、こみ上げる感動ですね、歴史ツーリズムは、まさに地域の歴史を紡ぎ出す今を生きる人間たちの努力の末に生まれるものなのでしょう、大変勉強になりました。「ひとりひとり生きた」軌跡をリスペクトして丁寧に拾い出す作業とでも言うのでしょうか。

北を語る会・移動例会 2016 (3)

Posted by 秋山孝二
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 浦臼から宿泊の増毛町「オーベルジュましけ(http://www.auberge-mashike.jp/」へ。増毛の夜は、国稀酒造(株)(https://www.kunimare.co.jp/の林眞二代表取締役社長の講演でした。

 「国稀」は増毛町が暑寒別岳連峰から豊かな残雪を源流とする伏流水が湧き出ているため、非常に良質な水が得られることから、自家用として造り始めた酒が愛飲され今日に至っているとのこと。

社長の講演

林眞二社長の講演

 「国稀」は初代本間泰蔵が、増毛郡役所に醸造免許鑑札願いを届け出た1882(明治15)年が創業です。創業者本間泰蔵は、1849(嘉永2)年、新潟県佐渡の仕立て屋の三男として生まれ、1873(明治6)年23歳で小樽に渡り呉服店の養子格の番頭として働き、ニシン景気でわく増毛にしばしば行商で来ていましたが、1875(明治8)年に増毛に移り住み呉服商を始めました。

 創業から20年間は、旧本店(現「旧商家丸一本間家 http://honmake.blogspot.jp/」、国指定の重要文化財)敷地内にある醸造蔵で酒が造られていました。しかしニシン豊漁による好景気が続き、酒の需要が増え続け、創業時の設備では量産できないところから、1901(明治35)年、現在地に地元産の軟石を使った酒蔵を建設しました。同年に合名会社となり、丸一本間合名会社酒造部として永きにわたり営業していましたが、合名会社設立から100年目の2001(平成13)年に、「国稀酒造株式会社」と社名を改めました。

ずらり試飲用ラインアップ

ずらり試飲用ラインアップ

 二次会は参加者の部屋で、差し入れの新鮮な甘えびをつまみにさらにお酒で懇談が続きました。

二次会の部屋には差し入れの甘エビが大盛りで

二次会の部屋には差し入れの甘エビが大盛りで

 翌日は遠藤水産(株)の港町市場(http://www.m-ichiba.jp/mashike.htmlです。新鮮な魚介類のほか、ウニの殻むきも忙しそうでした。

ウニをむく人たち

ウニをむく人たち

 前日、林社長の講演を聞き、一夜明けて国稀酒造(株)の酒蔵見学です。

銘柄がずらりと

銘柄がずらりと

樽の中で熟成

樽の中で熟成

 たくさんの見学者で賑わう酒蔵で、職員の方の熱心な説明を聞きました、試飲もできてよかったです、以前訪問した時は、車で行ったので私は飲めなかったので。

 ニシン漁、北前船、湧き水等、国稀酒造訪問から北海道の歴史をあらためて知る機会となりました。

北を語る会・移動例会 2016 (2)

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 午後からは空知の浦臼町へ、「内ファーム21(http://www.jinnaifarm21.co.jp/index.html」の見学です。設立者の神内良一(http://www.jinnaifarm21.co.jp/greeting/greeting.htm)さんは、大手消費者金融会社「プロミス」創業者、香川県の農家に生まれ、 北の大地・北海道での農業開拓を夢見て、会長引退を機に農業への貢献を新たな目標として私財を投じ、1997年、「神内ファーム21」を設立しました、「我が人生、最後の真剣勝負」と。

 北海道有数の農業地帯として知られる空知、そのエリア内にある浦臼(うらうす)町の丘に約600ヘクタールの農地を所有しています。マンゴーやパイナップルなどをはじめとする南国果樹の栽培、広大な敷地で育まれた栄養豊富な「あか毛和牛」の飼育。「克冬制夏」を合言葉に、寒冷な冬の気候に左右されず1年間を通じて安定生産の実現を目指しています。春は桜並木、夏はラベンダー畑といった北海道ならではの美しい風景や、果樹園でのフルーツ狩りなど、四季折々の魅力で、先日もたくさんの訪問客でいっぱいでした。

陣内ファームのラベンダー畑

神内ファームのラベンダー畑

 マンゴー栽培の温室で説明を聞きながら、科学的手法に裏付けられての信じられない程の手間の掛け方で、品質の高い実を生産している様子を知りました、温度、湿度、栄養バランスほか、ですね。

温室内はマンゴーの実がたくさん!

温室内はマンゴーの実がたくさん!

パイナップルの実も!

パイナップルの実も!

実験的に栽培中のバナナ、花(下)と実(上)

実験的に栽培中のバナナ、花(下)と実(上)

 「あか毛和牛」の牛舎前での説明では、新しいカテゴリーの「赤毛和牛」とそのブランド化への努力が注目でしたね。ストレスを掛けない牛の放牧・給餌ほか、細心の注意を払って科学的な飼育を試みています。生産・飼育から販売までの一貫したマーケット創造の理念は参考になります。

赤毛和牛の飼育

あか毛和牛の飼育

新しい赤毛和牛のジャンルで勝負

新しいあか毛和牛のジャンルで勝負

 さらに、2003年、21世紀の農業企業化モデルの開発を目的として「財団法人北海道農業企業化研究所(HAL)http://www.hal.or.jp/」、2005年、新しい農業ビジネスの実践、普及を図るため、「神内ファーム夢現塾(http://www.jinnaifarm21.co.jp/mugen/index.htm」をそれぞれ設立。 経済的にも精神的にも豊かな農業の結実を推し進めています。10年くらい前に、HAL財団の贈呈式に出席したことを思い出しました。

 やはり、商品開発、ブランド化の次は、人材育成にたどり着くのでしょうね、解説の濃密な内容とともに、そのプロセスを知ることができて貴重な訪問となりました。

北を語る会・移動例会 2016 (1)

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 異業種交流「北を語る会」の移動例会が、増毛一泊ツアーで開催されました。

 これまでの記事はこちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%80%8C%E5%8C%97%E3%82%92%E8%AA%9E%E3%82%8B%E4%BC%9A%E3%80%8D

 初日は札幌駅からまずは月形町の「月形樺戸博物館(http://www.hokkaidolikers.com/articles/2528」です。

 1881(明治14)年、現代日本の創世記のころ、1874(明治7)年の佐賀の乱、神風連の乱、秋月の乱、1876(明治9)年の萩の乱、翌年の西南戦争など多くの内乱が発生しました。明治政府は、これら内乱で逮捕された人たちを国事犯・反乱分子として、隔離・収監する必要に迫られ、その地を北海道に求めました。こうして、アイヌの人たちが「川が合流する地点」(シベツブト)と読んでいた月形に、全国で3番目、北海道で最初の集治監「樺戸集治監」が建てられたのです。

 初代典獄(今で言う所長)は、月形潔でこの方の姓からまちの名前になりました。この地は、背後にヒグマが生息する樺戸山々を従え、前面にはとうとうと流れる原始の石狩川が広がる、逃亡不可能な自然の要塞だったのです。ここでは、樺戸集治監の開監から廃監までの39年間のあゆみを、豊富な資料でドラマチックに展示再現しています。

 この日案内して頂いたのは月形町長の櫻庭誠二さん、「矯正広報大使(名誉典獄)」の名刺もお持ちです。北海道の道路、鉄道は、殆どはここに収監されていたような囚人たちによって出来上がったものであり、今を北海道に生きる私たちは、その歴史と功績に感謝し、きっちり讃えて伝えていく責任があるとの町長のお話は、実に説得力がありました。

本部建物前で

本部建物前で

町長の熱弁!

櫻庭誠二月形町長の熱弁!

 初代の樺戸集治監典獄であった月形潔の功績をたたえ、北漸寺の境内に1906(明治39)年に建設され、現在は、月形樺戸博物館本館前に移設されています。

月形潔の顕彰碑

月形潔の顕彰碑

月形潔の銅像

月形潔の銅像

 月形町では、北海道の内陸に初めて道を切り開き、非人道的な使役で倒れた人びとを、毎年夏に「樺戸監獄物故者追悼式(http://www.town.tsukigata.hokkaido.jp/3680.htm」を町主催で開催し、今も手厚く供養し、囚人墓地に眠る1,022名を慰霊しています。

 私は、桜庭町長のお話を聞きながら、歌手の新井英一が歌う「無名戦士の墓(ヴィソーツキイ」を思い出しました。

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1. 十字架もなく眠る友よ 花に埋もれさびしく

涙そそぐ人の群れに 妻の姿さがして

ひとりひとり生きたのに みんな同じ墓の中

血のにじむ土の上に 冷たい石の記念碑

2. 君たちの胸に燃えさかった 炎は何を焼いた

ぼくらの国の畑と となりの国の都を

ひとりひとり生きたのに 妻たちも知らない

十字架もない墓場に 重たい雨が降るよ

ひとりひとり生きたのに 妻たちも知らない

十字架もない墓場に 重たい雨が降るよ

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 誰が最初に井戸を掘ったのか、私たちは決して忘れてはなりません。郷土の歴史を情熱を持って伝え続ける櫻庭誠二町長の姿に感動しました。

木朝会の30周年に向けて

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 木朝会は来年設立30周年を迎えます。今月は第326回例会、西澤寛俊先生のお話でした。西澤先生はこの会の二代目代表で、現在も「公益社団法人 全日本病院協会(http://www.ajha.or.jp/)」会長、社会保障審議会医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/indexshingi.html)委員でご活躍です。

 これまでの木朝会について――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%A8%E6%9C%9D%E4%BC%9A

西澤寛俊先生

西澤寛俊先生

 今回の例会では、「地域医療構想と2016年診療報酬改定を踏まえた経営対応」と題してのホットなお話でした。

地域医療構想ほか

地域医療構想ほか

 院長・理事長の「木朝会」と事務責任者の「21クラブ」の合同例会で、参加者は皆さん熱心に耳を傾けられていました。

院長・理事長・事務長さんの参加で熱気

院長・理事長・事務長さんの参加で熱気

 終了後に、私を含めたこの会の設立に関わった方々と、来年7月に30周年を迎えるに当たっての記念事業について意見交換をしました。最初からの例会での講師一覧も配られましたが、懐かしいやら、凄いメンバーやら、とにかく30年の時間の経過とこれまでの私たちの取り組みの重さをあらためて感じた次第です。ただの勉強会ではなく、政策提言、及びそれを裏付けるデータの収集と整備等、これまで日本の医療行政に寄与した役割は大きなものがあったと自負しています。

 その中で、いつも話題になる設立当初の「定年設定」の話です。新鮮な議論をしなければならないと「50歳定年」を迷いなく決めたのですが、数年たって中心メンバーがどんどん50歳オーバー。私は30代半ばでの参画でしたので多少時間はあったのですが、すぐに「規約」を改訂した記憶があります、「光陰矢の如し」を実感しました。

 もう一つ、貴重な資料がありました、1990年4月発行の専門誌「病院」(医学書院)、「札幌の若手病院経営者の勉強会」と題して西澤寛俊先生が記事を書いています。その中に、「連絡先・事務局」として、私の名前のありました、懐かしいですね。

* 医学書院『病院(https://www.igaku-shoin.co.jp/journalPortal.do?journalPortalId=541)』

 来年、これまで講師でお招きした方々にご出席をお願いするとか、振り返りの座談会とか、いろいろなプランが出されました、どんな30周年になるのか、楽しみですね。

映画「シチズンフォー」

Posted by 秋山孝二
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 映画「シチズンフォー スノーデンの暴露(http://gaga.ne.jp/citizenfour/」は、気鋭の映画監督ローラ・ポイトラスのドキュメンタリー作品として緊張感の連続でした。「裏切者・犯罪者」なのか「勇気ある告発者」なのか、歴史が判断を下すのでしょうか。

 アメリカ合衆国の国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA)という二大情報機関に在籍したエドワード・スノーデンは、自身の運命と膨大な機密文書をジャーナリストでブラジル在住のグレン・グリーンウォルドに託しました。香港で密会した情報提供者の実像、そして文書の全貌は世界を揺るがしました。告発の記事を最初に掲載した英国紙ガーディアンは、アメリカで最も権威ある報道を讃える賞である「ピューリッツァー賞」を受賞しました。現在、彼はアメリカNPO「報道の自由財団」取締役会の理事に就任していて、さらに、ノーベル平和賞候補にも推薦されたようです。

シチズンフォー~スノーデンの暴露

シチズンフォー スノーデンの暴露

緊迫の映像が続く

緊迫の映像が続く

札南高学校林の次事業を

Posted by 秋山孝二
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 「一般財団法人 札幌南高等学校林(http://www.rikka-forest.jp/」は、札幌市清田区有明に、100年以上の歴史を持つ学校林を経営していて、一昨年から私は理事長を務めています。

 これまでに何回か学校林についてはコメントをしています、こちら

――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 先日は、これまでの活動の検証と今後の方向性を模索するエリア調査を行いました。まずは、エゾエノキ植林と国蝶・オオムラサキの繁殖状況の検証です。学校林南斜面にこの10年近く続けていた定時制高校生によるエゾエノキ植林、しっかり定植されているものもあれば最近のものは虫に食われて生育があまりよくないものまで多様でした。土壌が異なった二つのエリアで生育に影響を与えている可能性もあり、結論的には移植等は考えずに、今のままでしばらく推移を見守ることにしました。

エゾエノキ植林エリア

エゾエノキ植林エリア

順調に育つエゾエノキ

順調に育つエゾエノキ

 一方、最近始めた多彩な菌類の繁殖を目的にしたキノコ類の栽培は、キノコ狩りにくる方によって実験エリアが荒れていて、再度最初からやり直す必要がありそうです。キノコ栽培が目的と言うよりも、そこに集まる昆虫類の観察こそにポイントがあるのですが、どうしてもレジャー目的に森に入る人々は課題です。札幌近郊で学術的活動をする難しさを感じますが、菌類の繁殖は確認されていますので、引き続きこのエリアで試みを続けたいと思っています。

シイタケほかの栽培実験エリア

シイタケほかの栽培実験エリア

 昨年の強風で倒木したミズナラの現場は、倒木は切って、今年度の六華同窓会の幹事当番期(http://www.minami41.org/soukai/)により、秋の総会・懇親会の引き出物作成に活用すべく作業に入っています。残った切り株は直後に倒れた状態から元の状態に跳ね戻り、何事も無かったかのようにエリアに溶け込んでいます。今回の検討で、この場所に新しくエゾエノキの植樹を行って、水分の多い場所における生育状況を、以前の南斜面と比較しながら観察していくことにしました。

倒れたナラと沢

倒れたナラと沢

 さらに、今後の学校林活動の「見える化」基盤づくりとして、GPS等も活用した地図への落とし込みを翌日行いました、その事前準備を現地で。

地図で次の実験エリアを確認

地図で次の実験エリアを確認

 今回の検証・調査は短時間でしたが、今後の幾つかの活動の方向性を決める貴重な時間となりました。何せ100年を経過した学校林、向う100年を睨んでの活動の展望を切り拓くという大志を抱いての一歩一歩は、とてつもなく長いスパンを実感しますが楽しみですね。

 ところで、この数年、現場で作業道開発に尽力する足立成亮さんが、滝の上町の方から頂いた藍染手ぬぐいに注目です。「森」という字を、「木+水+土」で表現しています、素晴らしいアイディアです。

滝の上町の方からのプレゼント、素敵な「森」の字

滝の上町の方からのプレゼント、素敵な「森」の字

「合同報告会 2016」と「ネット&ワーク」

Posted by 秋山孝二
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 今年も前田一歩園財団(http://www.ippoen.or.jp/)さんとの合同報告会を開催しました。いずれ動画がアップされると思います。――> http://www.akiyama-foundation.org/news/1864.html

 これまでの報告会の様子――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%90%88%E5%90%8C%E5%A0%B1%E5%91%8A%E4%BC%9A

ネットワーク形成事業、「エネチェン支援塾」

エネチェン支援塾

不登校

「生きづらさ」を原動力に「生きること」の意味を再発信!

 これまでの秋山財団「ネットワーク形成事業」の採択プロジェクトはこちら

――> http://www.akiyama-foundation.org/history/history_09

 今年は合同報告会終了後に、秋山財団30周年の節目として「コラボ塾 ネット&ワーク」のワークショップを一泊二日で開催しました。じっくり意見交換をしたいというこれまで活動に関わった方々の要望に応える形での今回の開催、それぞれのグループでたくさんのキーワードを私自身見つけ出しました。

 今年採択になった以下の三つのプロジェクトの方も参加されました。

ネットワーク形成事業助成

【A】“地域をつなぐ”プロジェクト:3件 272万円 [贈呈額: 72万円(1件)][贈呈額:100万円(2件)]

(2016年度~2018年度までの3年間継続助成)

 北海道において、さまざまな領域で直面する新たな社会的課題を解決するために、共通の目標に向かってさまざまな人々が「プラットホーム」を形成して分野横断的な「ネットワーク」を構築しながら、持続的な「地域をつなぐプロジェクト」を推進し、自らが地域が必要とする新たな公益の担い手を目指す「プロジェクト」を支援します。

プロジェクト名

さっぽろ下町プロジェクト ~ヒトとマチをつなぐ

代表者

柴田 寿治(シバタ トシハル) シバタグラム社 代表取締役

概要

都心の東に位置する「創成東地区」における住民の絆づくりによる「暮らしの質の向上」と、事業者の交流機会の創出による「なりわい環境の質の向上」による一体的なコミュニティづくり

プロジェクト名

「遊び(Play)」として行うスポーツで「生き抜く力」を高くする

代表者

瀧澤 一騎(タキザワ カズキ) 一般社団法人 身体開発研究機構 代表理事

概要

スポーツを通じて人と人・地域と地域のつながりを作ることで新たなスポーツ文化を形成し、多くの人の「生き抜く力」を高め、いのちの質を向上させることを目指す。

プロジェクト名

ニウプバレーの周知とブランディング

代表者

柳生 佳樹(ヤギュウ ヨシキ) (有)松山農場牧場長、ファームイントント 代表

概要

美深町仁宇布は、村上春樹の「羊をめぐる冒険」の舞台といわれている。同じ地域の新規移住者の生産するユニークな農畜産物その他についても、周知させ、ブランド化したい。

三つのグループに分かれてのディスカッション

三つのグループに分かれてのディスカッション

二つのテーマについて

二つのテーマについてグループ討論

事務局による事前アンケートから課題の抽出

事務局による事前アンケートから課題の抽出

グループごとに発表を

グループごとに発表を

議論の見える化を

議論の見える化を

 意見交換で提起された貴重なご意見の数々を、私はじめ財団関係者は真摯に受け止めて、今後のプログラムの進化に役立てて参ります。活動されている皆さまと秋山財団とが並走して、あるべき社会の新しい担い手になりたいものです、きっと実現すると思います!!!

愛生舘の「こころ」 (17)

Posted by 秋山孝二
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 愛生舘に関する資料を探しに、岐阜県の「内藤記念くすり博物館(http://www.eisai.co.jp/museum/information/」を訪問しました。

 明治中期に始まる全国的な健康増進事業「愛生舘」の展開に尽力した人々が、この所、資料の裏付けもあり、かなり詳細に分かってきて興奮しています。愛生舘プロジェクトのスタートは高松保郎、お墨付きと医薬品情報提供者の松本順、出資で中心となった川口新之丞、支部設立ほか最先端の現場で活躍した初代秋山康之進、起業する要素を満たしてのスタートでしたが、間もなく出資者への約束不履行、設立リーダーの死去等で、わずか3年ほどで存亡の危機を迎えます。各支部設立の任の最後として、初代秋山康之進は自ら北海道支部長となり、川口新之丞の支援を得て、北海道の地で「愛生舘」事業を営み続け、理念の下に100年以上も北海道民の健康を医薬品を通じて守ってきたのです。

 この博物館では、愛生舘関連の資料は一つでしたが、当時の医薬品が庶民の間でどんな存在だったかを知ることができました。

愛生舘の広告

愛生舘の広告

右下をクローズアップすると「明治27年11月」の文字

右下をクローズアップすると「明治27年11月」の文字

上部の文言

上部の文言

 当時の薬局の店先を醸し出す雰囲気です。

帳場の復元

帳場の復元

 「くすり博物館」の2階では特別展示も。

特別展示「感染症の世界」

特別展示「感染症の世界」

 さらに特別コーナーとして内藤家思い出の品々。内藤豊次さま、祐次さまには、私の祖母・伯父・伯母はじめ、秋山愛生舘は大変お世話になりました。そして、この秋山財団設立時も、公益財団法人内藤記念科学振興財団(https://www.naito-f.or.jp/jp/index.php)の内藤晴夫さま、当時事務局長だった熊谷さまにご指導を頂きました、心から御礼申し上げます。

内藤祐次さんの会長室机ほか

内藤裕次さんの会長室机ほか

北大文書館の展示から

Posted by 秋山孝二
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 北海道大学の文書館(http://www.hokudai.ac.jp/bunsyo/)で、札幌遠友夜学校の展示があると聞いて、観に行きました。正直な印象として、「50年間続いたボランティアとしての人材育成活動」の視点が希薄で残念でした。設立の理念とか激動の時代背景を踏まえた「50年の重み」の価値を本当に理解されているのかどうか、是非、この企画をされた方々と意見交換をしてみたいものです。

 これまでの私の「札幌遠友夜学校」の記述: http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1

 札幌遠友夜学校に関する重要な資料は、当時の新渡戸稲造&真理子ご夫妻の設立理念を尊重すれば、はやり北海道大学キャンパス内ではなく札幌市内中央区南4条東4丁目のその場所に展示されてこそ、その価値を発揮するものではないでしょうか。札幌農学校、北海道大学の学生たちを中心に、毎晩、地域の教育機会に恵まれなかった子供たちにボランティアで勉強を教えに通った「道」に思いを馳せると、逆に当時の学生たちが、通ってくる生徒たちからたくさんの学びを貰ったという事実を実感できるのではないかと信じています。今のANAホテルにあった新渡戸夫妻の官舎、北二条にあった演舞場(今の札幌時計台)、創成川、そして南4東4の札幌遠友夜学校と、札幌本府東側エリアの明治・大正・昭和の歴史ゾーンが鮮やかに甦るではありませんか。

ごく一部を復元した?

ごく一部を復元した展示

新渡戸先生の揮毫された書も展示

新渡戸先生の揮毫された書も展示

遠友夜学校はどこにあったのでしょうか?南4東4です!

遠友夜学校はどこにあったのでしょうか?南4東4です!

資料が窮屈そうでした

資料が窮屈そう

資料の価値はあるべき場所にあることでは?

資料の価値はあるべき場所にあることでは?

「参院選挙 2016」の結果をどう見るか?

Posted by 秋山孝二
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 2016年参議院選挙が終わりました。マスコミ各社の報道は、「与党圧勝」、「改憲勢力が議席の三分の二を獲得!」という見出しでしたが、本当に自民党が大勝し、民進党をはじめとする野党各党が敗北したのでしょうか?少なくとも北海道から見る結果からは、かなり違った民意を汲み取ることができます。

 今回の結果、冷静に時系列で総括してみると、自民党の2010年、2013年、2016年の参議院選挙区の結果は39→47→36で、大勝の前回より減らし、更に前々回よりも減っていいます。にもかかわらず、自民党の大敗を覆い隠しているのは、公明党の躍進でしょう、選挙区で3→4→7と増え、比例は前回同数の7ですが総数で3増やし14としました。前々回は総数で9だったので着実に増やしていることになります。ただし、得票数では、前々回は764万票、前回は756万票、今回は757万票なので、増えてはおらず、6年前よりは減っています。

 惨敗のように言われている民進党ですが、選挙区では予想以上に健闘したのではありませんか。北海道(3人区)で2人、東京(6人区)でも2人、愛知(4人区)でも2人が当選しました。私たちの北海道では、今回から定数が一名増え、三番目の議席を巡って自民と民進が激闘を繰り広げ、わずか8500票の差で、民進党の鉢呂吉雄さんが当選を決めました。共産党も候補者を立てての民進2議席獲得は、安倍政権への批判の現れと受け取るのが妥当です。広大な北海道一区の中で、道議総出で支援した自民党の敗北は大きな民意の表れだと思います。野党統一候補も大健闘で、青森、山形、宮城、福島、新潟、長野、山梨では「統一候補」でなければ当選させることはできなかったでしょうし、敗れはしたものの、秋田、奈良、愛媛、滋賀などは、本当に僅差の争いでした。

 特に今、目の前の原発問題を抱える青森、福島、新潟、そして知事選の鹿児島での自民の敗北も象徴的でした。私たちはローカルな課題に対する地元民の審判を冷静に評価する必要があります、マスメディアの従来型の中央からの総括からは現実のダイナミックな動きは見えてきません。

 今回の選挙前の報道では、「経済問題」が最優先の論点とマスメディアは喧伝しながら、終わった途端に「改憲論議」へと誘導する見出しのオンパレード、何とも奇妙なメディアスクラムです。私たちは騙されてはいけません、自分たちの脳みそをフルに活用して良質の情報を拾い集めて考える必要があります。

 選挙から少し離れますが、メディアに関して等についてインターネット上には、海外メディア、ジャーナリストのコメントが興味深いです。昔に比べて個人的にも随分ハッとさせられるメッセージに出会うことができます。NYタイムズの前東京支局長マーティン・ファクラーさのコメントは特に舌鋒鋭いです、「ジャパンハンドラー」への言及部分は特に。

 昨年(2015年)9月にフォーラムのパネリストで、ファクラーさんとご一緒でした。
* http://makerunakai.blogspot.jp/

 「日本はいま、これまでとは全く異なる国家をつくろうとしている。憲法に基づいた平和主義を守るのではなく、米国や英国の仲間になろうとしている。果たして、それでいいのか。大きな岐路、重要な局面に立っているのに、そうした議論が何もないじゃないですか。これは本当に不思議なことです。恐らく多くの国民は、戦後以来の大きな変化が起こっていることすら知らないんじゃないですか。私は何も新聞に反安倍のキャンペーンをやれと言っているわけではないんです。安倍政権はこういうことをやろうとしているけれども、そこにはこういう問題点や危険性がある。こういう別の意見もある。せめてさまざまな立場の見方を紹介して、幅広い議論を喚起することが必要なんじゃないですか。

* http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158019

 選挙に関して、幾つかの賛同できる見方がFBにアップされています。

* http://blog.goo.ne.jp/h-take888/e/b9b9a5619852ff0c3277250a291fc498

Naomiさん、来日!

Posted by 秋山孝二
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 「一般社団法人 新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」の記念館建設プロジェクト、これまでにも報告をしていますが、Naomiさんが米国マサチューセッツ州から札幌にいらっしゃったので、久しぶりに意見交換をする時間をもちました。

* 2年前 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19508

* 昨年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23348

Naomiさんを囲んで

Naomiさんを囲んで

 ファンドレイジング、建設までの間の公園内敷地の活用方法等、面白いアイディアも出てきてワクワク感いっぱいでした。また、後に盛岡、花巻、十和田の新渡戸関係の緒施設も視察されて、さらにイメージを膨らませたようです。盛岡の新渡戸基金・藤井茂常務理事には大変お世話になりました、心から感謝申し上げます。

「今年で最後!」、と言いながら・・・

Posted by 秋山孝二
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 「今年で最後!」と言いながら、今年もまた「圧巻の舞い!!」でした。

 これまでの「最後の舞い」はこちら――>

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20454

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25255

今年も元気で平先生と

今年も元気で平先生と

兎澤先生と平先生のデモンストレーション

兎澤先生と平先生のデモンストレーション

 今年は私の三男夫婦も初めての鑑賞、紅白対抗ダンスの審査員もつとめていました。

今年は私の三男夫婦も初鑑賞!

今年は私の三男夫婦も初鑑賞!

 沢山の応援団に今年も声援を送って頂きました、ありがとうございます。

今年も記念写真

今年も記念写真