学校林 春の散策会 2023!

Posted by 秋山孝二
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 4年ぶりに以前のような大人数での「札幌南高学校林 春の散策会」が、今年の六華同窓会幹事当番期の南48期の皆さんのご尽力で開催されました。

* 学校林関係記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 当日は風は多少あったものの快晴に恵まれて、集合時刻前にもかなりの参加者でした。

 散策に先立っての開会式では学校林財団の理事長を務める私もご挨拶を、第18代目の理事長として簡単に110年を越える森の歴史と先人たちのご努力を語ったつもりです。

相変わらず硬い表情の私!

相変わらず硬い表情の私!

 二グループに分かれての散策、先ずはエゾエノキ・オオムラサキ繁殖エリアでの財団企画活動委員のご説明、オオムラサキになり切っての熱演に感動しました、子供たちも大喜び!!!

 次のポイントは山田林道に上がった場所で、ここでも財団企画活動委員による学校林のよって来たる歴史をコンパクトに語ってくれました。明け方までカンペ作成、お疲れさま&ありがとう!!!

 最終目的は『造林育人』碑、ここでは学校林のこれからの話を財団企画活動委員からご説明。

 ゆっくりと、作製したばかりの作業道(散策道)の一部を歩きながら、集合場所の有明小学校校庭に戻り、お楽しみの昼食交流会でした。

 今年初参加の六華同窓会・林美香子会長のご挨拶、ご自身のお名前が学校林の縁を感じると!!! 今後益々同窓会と学校林の協力が展開されそうで嬉しかったですね。

参加者全員で記念撮影!

参加者全員で記念撮影!

 帰りには近所の同窓生のお店のご厚意でキャラメルポップコーンのお土産も頂きました。

先行上映会 @ 栗山

Posted by 秋山孝二
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 先日は、北海道の栗山町で「『ライブアートツアーin栗山』THE MOVIE」と銘打って、一般公開に先立って上映会が栗山町駅前の会場で開催されました。

* https://s-e-season.com/jlyp2022/program/kuriyama/

 「ライブアートツアー」は、札幌の俳優たちが、まちにゆかりの歴史上の人物などに扮して市街劇を行い、秘められたエピソードやまちの特産物、観光名所などを紹介する新しいツアー企画。ツアー参加者は行く先々で行われるライブパフォーマンスを楽しみながら、まちを巡り、まちを知り、まちの魅力に触れていきます。
 2020年には札幌市、2021年には増毛町を舞台に行い、大きな注目を集めました。2022年9月29日には栗山町で行われ道外からの参加者も含め計12名の方々が参加しました。本作はその映像版。 アフターコロナにむけた地域観光の活性化を支援するとともに、地元の人たちにとっては地域の価値を再発見する機会にもつながっています。

 今回の栗山町版、最初に栗山町の長さんと以前から演劇に興味を持っていた私の知人・遠藤大輔くんが秋山財団にお越しになって提案書のご相談でした。その後、数回お会いして幾つかのプランにブラッシュアップし、私も関係している(公財)北海道演劇財団の斎藤歩理事長と面談・ご相談しました。この案件は一度そこで小休止していたのですが、その後、斎藤歩さんが注目度を上げて数回の現地取材、長さんはじめ現地の方々の溢れる情熱の甲斐もあって、ツアープログラムに辿り着き、更には映像作品としてアーカイブ化の企画に発展してこの日に至りました。

 基本的には今回の企画、栗山町民の方々への先行上映会でしたが、札幌からも10数名の方々が参加し、札幌駅前からの貸切バスの中では、『おむすびプロジェクト』で実際のおむすびも頂きました、本当に地元の具材がぎっしり詰まって美味しかったですね。

 栗山駅前の会場には満席の地元のお客様、先ずは札幌演劇シーズン実行委員会の樋泉委員長のご挨拶。

* 『札幌演劇シーズン』ーー> https://s-e-season.com/about/concept.html

 続いてはツアーの様子を記録した動画の上映会、素晴らしい内容でした。

[構成・脚本・演出]
斎藤歩(札幌座)
[出演]
山野久治(風の色)、納谷真大(イレブンナイン)、小島達子(イレブンナイン)、
磯貝圭子(札幌座)、泉陽二(札幌座)、MAREWREW ほか

 第二部は、北海道演劇財団の斎藤歩理事長とクリエイティブオフィスキューの伊藤亜由美社長の対談。

* (公財)北海道演劇財団ーー> http://www.h-paf.ne.jp/

* (株)クリエイティブオフィスキューー> https://www.office-cue.com/

 伊藤社長の映画製作を通じての地域おこしのプレゼン、素晴らしい取り組みです。

 対談の途中で、映画にも登場して人気だった桃井かおりさんと武田鉄也さんが乱入!!!

 映画はこちらのサイトからご覧になります、特に最後の部分で皆さん号泣でした!!!

* https://s-e-season.com/jlyp2022/program/kuriyama/

 斎藤歩さんの度重なる取材に裏付けられた歴史スポット紹介、更に、最初にこの地に踏み込んだのが女性で、小林酒造を支えてきたのも女性、そんな物語に仕上げた斎藤歩の手腕に脱帽です!是非、1時間の動画をじっくりご覧頂きたいと思います。

 ここまで実に多くの皆さまのご尽力、最初に関わった私からも心から御礼申し上げます!!

 蛇足ですが、栗山町と私とのこれまでの関わりは、『オオムラサキ観察』、アースカフェでの『サラサラレッド』ほかの農業チャレンジ等、大変興味深い話題で満載でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%A0%97%E5%B1%B1%E7%94%BA

学校林作業検証 2020夏

Posted by 秋山孝二
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 今年度の札幌南高等学校林の作業道づくりが終了し、先日は学校林財団(http://www.rikka-forest.jp/)理事による検証活動が行われました。

2020年度学校林作業
ー森林作業道ほかー
4月27日 学校林入林
〜29日 巡視、オオムラサキエリア笹刈り、林道笹刈りなど
4月30日 林道補修、2019年度使用土場整理(進捗50%・6月中旬完了予定)林道笹刈り
人員
林業チーム足立 / 林業見習い佐野
佐野 靖秀 さん
株式会社 電通北海道 勤務・クリエイティブディレクター
学校林バイクチームメンバー
電通北海道(もしくは電通本社)の新事業企画のためのアイディア収集とご自身の「森林・林業」への関わりをもちたいため、outwoods(https://kurashigoto.hokkaido.jp/life/20200327093000.php)の業務に随行している。
「道作り」に可能性を感じ、今回学校林の作業に見習いとして加わりながらその要素を学んでいます。
5月 4日 作業道作設段取り開始
5月 7日 作業道掘削着手
5月12日 「請書」受理→押印書類発送準備
5月13日
〜22日 作業道約1000mを完成予定
残り約800mについては
6月以降着手予定

作業道の計測

作業道の計測

作業の最先端

作業の最先端

既存の道からも近い所

既存の道からも近い所

別の入り口の検証も

別の入り口の検証も

 着々と100年の森づくり戦略に基づいて前に進んでいます。

* これまでの学校林関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

箱﨑先生メモリアル植樹!

Posted by 秋山孝二
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 札南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/)に多大なご貢献をされて、昨年お亡くなりになった箱﨑陽一先生、私も大変お世話になりご一緒に活動もしたという自負もあります。今年6月に一周忌も終わられて、奥様の瑞枝さまから自宅のお庭に大切に育てられたエゾエノキの樹を学校林に移植したい旨のお申し出があり、学校林財団として喜んでお受けし、先月末に無事完了しました。

* 箱﨑先生との活動――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%AE%B1%E5%B4%8E%E5%85%88%E7%94%9F

* 葬儀――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=33411

箱﨑先生の知人ご夫妻が駆けつけて

箱﨑先生の知人ご夫妻も駆けつけて

記念樹と瑞枝さま

記念樹と瑞枝さま

学校林財団関係者と一緒に

学校林財団関係者と一緒に

 箱﨑陽一先生の思いが、何か永遠にこの学校林に生き続ける姿を見るようで、感動しました。私自身、昨年の葬儀での弔辞でお誓いしたことを再確認したひと時でした。

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< 私の弔辞 >

弔辞

 一般財団法人 札幌南高等学校林理事、故箱﨑陽一先生のご霊前に、謹んでお別れの言葉を申し上げます。

 つい二日前の午後、札幌南高から「箱﨑先生ご逝去」の報が届き、私はにわかには信じがたく、しばし呆然としておりました。というのも、年明けから肺炎等で体調を崩されていると伺っていたので少々心配していましたが、先月二十五日に病院を訪問して久しぶりにお会いした姿が、お声にも力があり、ことのほかお元気とお見受けしていましたので。

 私にとって、学校林財団との出会いは箱﨑先生との出会いでもありました。私が理事に就任して間もなく、現役の教諭として地道に活動されていた箱﨑先生は、植林・伐採が主体の活動から、多様な生態系としての視点、教育・研究の場としての視点、言い換えると環境林・教育林としての展開を提案し続けていらっしゃいました。

 今年、百七年目を迎える学校林、当初の焼け野原から植林を軸に立ち上げた壮大な森づくりは、この十数年、大きく変貌してきています。箱﨑先生をリーダーに、これまでの保全事業から環境林・教育林としての価値を創り始めました。

 昨年のゴールデンウイークの合間、箱﨑先生とご一緒に、水芭蕉も真っ盛りの湿地で、シイタケ、なめこ他の植菌をオリジナルの「YH法」はじめ、幾つかの方法で行いました。そして、簡単な昼食の時間は、箱﨑先生のフォトコレクションの回覧時間、いや、正確にはご自分で撮ったのですから「箱﨑ギャラリー」でしょうか。鮮やかなエゾエノキの葉を背景に、国蝶オオムラサキの多彩な写真の数々、じっと待っての接写レンズでの撮影は、かなりの忍耐力が必要でありまさにその執念と情熱に脱帽でした。

 また昨年は、学校での取り組みの論文テーマ「学校林にはばたけ国蝶オオムラサキをスローガンに ~オオムラサキの保護活動を中心に八年間実践した環境教育の総括~」で、公益財団法人下中記念財団第二回表彰事業の最優秀賞を受賞されました。東京での表彰式には私も応援で駆けつけ、箱﨑先生はご夫妻でご出席、素晴らしい受賞スピーチでした。その論文の最後に、「退職後も学校林財団理事会や企画活動委員会の構成メンバーとして、準絶滅危惧種であるオオムラサキの保護に向けた企画・研究活動等に携わり、継続できる喜びを感ぜずにはいられない」と記されていて、私も昨日までそう信じておりました。

 白旗山の一部をなし、複雑な沢や尾根をもつ多様性と魅力のある学校林。 この森を潤した水は、厚別川から石狩川へ、そして日本海へと注ぎ、海の命とつながる位置にあります。 そしてここはまた、教育の場であり、同窓や地域の交流の場であり、天然資源を生み、地域経済に資する場であり、世代間の架け橋でもあります。 連綿と続く札幌一中から札幌南高の歴史とともに歩んできた学校林は、これからも六華同窓の縁と、地域とともに、美しく豊かに続いていくでしょう。先月二十五日、私が病室を離れる時、「学校林は同窓のためだけのものではなく、広く市民に開かれたものであるべき、私はそう信じている」とのお言葉、私は忘れることはありません。

 箱﨑陽一先生、この学校林でのご業績が、言い尽くせぬ貴いものとして私どもの心にしっかり残っております。「箱﨑プロジェクト」の実践は、松本美奈子さん、宮本敏子さんをはじめとする強力な女子力、「オオムラサキ・キノコチーム」として新たな担い手たちが立ち上がり、一歩一歩前に進んでいます。「六華の風」になって、あの大きな空を吹きわたり、百年、そしてさらに先まで見守って頂きたいと思います。歴史に刻まれたこの財産と箱﨑陽一先生の生前のご尽力に深く感謝するとともに、これからも永く継承し力強く歩んでいくことをお誓いし、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 どうか安らかにお眠り下さい。

平成三十年六月十四日

一般財団法人 札幌南高等学校林

理事長  秋山 孝二

学校林作業 夏 2018

Posted by 秋山孝二
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 札南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/)で行った夏の作業、事前に関係者掲示板にはチームメンバーから以下のように掲載されました。終わってみれば、私はすっかり騙されました、「か弱い女性」は結局現れませんでしたから!!!

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オオムラサキチームからのお願い

私たちは9月2日(日)に以下の作業を予定しています。
◎エゾエノキ根元の土盛り
◎エゾエノキ移植場所の土起こし

皆さんもご存知の通り、メンバーはみんなか弱い女子ばかりです!
もし、当日少しでも、お手伝いできるよ〜っていう方が、いらっしゃったら是非協力していただきたく思ってます。宜しくお願いします!連絡お待ちしてます。

なお、作業は9時からの予定です

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 イベントと違って、皆さんほとんどプロフェッショナルの風貌、道具の剣先スコップの先もキラキラに研ぎ澄まされていました、私が持参したのは家のさびさびでしたが・・・。

駐車場での直前打ち合わせ

駐車場での直前打ち合わせ

来春のエゾエノキ移植予定現場での穴掘り

来春のエゾエノキ移植予定現場での穴掘り準備

 直径1メートル、深さ30センチの穴を20個ほど。落とし穴にならないように、注意深く作業を続けました。

20個

20個

 掘り終わると、次の作業の南斜面へ移動、途中の作業道から上を見上げると、初秋の陽ざしが木々の間から眩しく、気持ちのよい時間でしたね。

木漏れ日が気持ちよく

木漏れ日が気持ちよく

記念碑の前で作業隊

記念碑の前で作業隊

 現場の斜面に到着すると、早速、エゾエノキの下に土盛りを行いました。オオムラサキの越冬幼虫が地面に降りてきた時に、水たまりとなって溺れないように養生です。

木の下に土盛り

木の下に土盛り

手強い草の根を切りながら

手強い草の根を切りながら

約50本のエゾエノキの養生

約50本のエゾエノキの養生

 地味な作業を続け終えて、とにかく愛おしいオオムラサキ幼虫、元気に越冬して来年の成虫になってもらいたいものです。

箱﨑陽一先生、逝く

Posted by 秋山孝二
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 「一般財団法人 札幌南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/)」理事の箱﨑陽一先生が、2018年6月12日13時32分、お亡くなりになりました。札幌南高松本事務長、奥様の瑞枝さまから相次いでご連絡がありました。永年、リンパ系のガンで入退院を繰り返し、先月25日に私は久しぶりに病院にお会いしに参ったばかりでしたので、大変残念でなりません。

< 箱﨑先生に関する記事 >

* 2016年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23501

* 2017年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29403

* 2017年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29919

 お通夜・告別式は、北広島市で家族葬で執り行われましたが、連日、大勢の参列者でお別れを致しました。お通夜の折に、奥様の瑞枝さまから、告別式での弔辞を依頼されてお引き受け致しました。家に戻り、しばし生前の箱﨑先生と深夜まで真摯に向き合って準備し、当日、唯一の弔辞として拝読させて頂きました。

優しい笑顔のご遺影

優しい笑顔のご遺影

< 私の弔辞 >

弔辞

 一般財団法人 札幌南高等学校林理事、故箱﨑陽一先生のご霊前に、謹んでお別れの言葉を申し上げます。

 つい二日前の午後、札幌南高から「箱﨑先生ご逝去」の報が届き、私はにわかには信じがたく、しばし呆然としておりました。というのも、年明けから肺炎等で体調を崩されていると伺っていたので少々心配していましたが、先月二十五日に病院を訪問して久しぶりにお会いした姿が、お声にも力があり、ことのほかお元気とお見受けしていましたので。

 私にとって、学校林財団との出会いは箱先生との出会いでもありました。私が理事に就任して間もなく、現役の教諭として地道に活動されていた箱先生は、植林・伐採が主体の活動から、多様な生態系としての視点、教育・研究の場としての視点、言い換えると環境林・教育林としての展開を提案し続けていらっしゃいました。

 今年、百七年目を迎える学校林、当初の焼け野原から植林を軸に立ち上げた壮大な森づくりは、この十数年、大きく変貌してきています。箱先生をリーダーに、これまでの保全事業から環境林・教育林としての価値を創り始めました。

 昨年のゴールデンウイークの合間、箱先生とご一緒に、水芭蕉も真っ盛りの湿地で、シイタケ、なめこ他の植菌をオリジナルの「YH法」はじめ、幾つかの方法で行いました。そして、簡単な昼食の時間は、箱先生のフォトコレクションの回覧時間、いや、正確にはご自分で撮ったのですから「箱ギャラリー」でしょうか。鮮やかなエゾエノキの葉を背景に、国蝶オオムラサキの多彩な写真の数々、じっと待っての接写レンズでの撮影は、かなりの忍耐力が必要でありまさにその執念と情熱に脱帽でした。

 また昨年は、学校での取り組みの論文テーマ「学校林にはばたけ国蝶オオムラサキをスローガンに ~オオムラサキの保護活動を中心に八年間実践した環境教育の総括~」で、公益財団法人下中記念財団第二回表彰事業の最優秀賞を受賞されました。東京での表彰式には私も応援で駆けつけ、箱先生はご夫妻でご出席、素晴らしい受賞スピーチでした。その論文の最後に、「退職後も学校林財団理事会や企画活動委員会の構成メンバーとして、準絶滅危惧種であるオオムラサキの保護に向けた企画・研究活動等に携わり、継続できる喜びを感ぜずにはいられない」と記されていて、私も昨日までそう信じておりました。

 白旗山の一部をなし、複雑な沢や尾根をもつ多様性と魅力のある学校林。 この森を潤した水は、厚別川から石狩川へ、そして日本海へと注ぎ、海の命とつながる位置にあります。 そしてここはまた、教育の場であり、同窓や地域の交流の場であり、天然資源を生み、地域経済に資する場であり、世代間の架け橋でもあります。 連綿と続く札幌一中から札幌南高の歴史とともに歩んできた学校林は、これからも六華同窓の縁と、地域とともに、美しく豊かに続いていくでしょう。先月二十五日、私が病室を離れる時、「学校林は同窓のためだけのものではなく、広く市民に開かれたものであるべき、私はそう信じている」とのお言葉、私は忘れることはありません。

 箱陽一先生、この学校林でのご業績が、言い尽くせぬ貴いものとして私どもの心にしっかり残っております。「箱プロジェクト」の実践は、松本美奈子さん、宮本敏子さんをはじめとする強力な女子力、「オオムラサキ・キノコチーム」として新たな担い手たちが立ち上がり、一歩一歩前に進んでいます。「六華の風」になって、あの大きな空を吹きわたり、百年、そしてさらに先まで見守って頂きたいと思います。歴史に刻まれたこの財産と陽一先生の生前のご尽力に深く感謝するとともに、これからも永く継承し力強く歩んでいくことをお誓いし、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 どうか安らかにお眠り下さい。

平成三十年六月十四日

一般財団法人 札幌南高等学校林

理事長  秋山 孝二

札南高学校林 春の散策会 2018

Posted by 秋山孝二
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 今年も札南高学校林で「春の散策会」が開催されました、雨の中、200名の参加者で大変盛況でした。

 これまでの学校林関係記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%8D%97%E9%AB%98%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

イベントチラシ

イベントチラシ

有明小学校校庭で全員集合!

有明小学校校庭で全員集合!

 今回は、このイベントの主催者六華同窓会幹事当番期(南43期)と(一財)札南高学校林財団が本格的コラボを組み、参加者が4つのグループに分かれて財団企画活動委員会メンバーによるガイド付き散策。「造林育人」碑では記念撮影も。途中、エゾエノキ・オオムラサキチームがこれまでの活動をコンパクトに説明するプログラムも盛り込み、教育林・環境林としての新たな学校林のステージとなりました、素晴らしかったです。

子供たち班

子供たち班

 それに先立つ一週間前には、札南高学校林財団の企画活動委員会と六華同窓会幹事当番期の43期の方々と事前準備も雨の中、行いました。

キノコチームの今年度の仕込み

キノコチームの今年度の仕込み

散策道の整備・階段構築

散策道の整備・階段構築

ベースキャンプ整備

ベースキャンプ整備

 実に多くの方々のご尽力の賜物です、嬉しいです!

そもそも、学校林と私は

Posted by 秋山孝二
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 これまで札南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/)のことについては、何回も記事にしてきたつもりでしたが、そもそも「学校林」とは何か、なぜ私が関わるのかは、一度もここでは書いていないことに気が付きました。

* 札南高学校林とはーー> http://www.rikka-forest.jp/outline/100.html

* 札南高学校林関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 たまたま、今年6月の東京の同窓会幹事当番期の方に依頼されて、この間の活動について書いたので、少々フライングですが掲載します。

* 東京六華同窓会(https://www.tokyorikka.jp/

* 2018年度総会・懇親会 (http://www.tokyorikka2018.net/

3月の学校林の空

3月の学校林の空

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あれから5年、「みんなの六華フォレスト」

一般財団法人 北海道札幌南高等学校林 理事長 秋山孝二

 あれから5年、ひと言で表現すると多くの方々のご協力のお陰で、「極めて順調に進捗!」といっていいでしょう、誠に喜ばしいことです。

 その前に、まずは皆さんに報告しなければなりません。2014(平成26)年6月に、新しく私たちの学校林財団理事長に就任された久末聖二さん(南16期)が、このプロジェクトの開始間もない同年11月に、ガンでお亡くなりになりました。同時に常務理事になった私は、プロジェクトの底固めをしようとしていた矢先で大きな衝撃であり、久末理事長のお気持ちを察するに悔しさも感じました。そして直後の理事会で、私が第十八代の理事長、常務理事に池内和正さん(南21期)が急きょ就任して、理事会、評議員会、企画活動委員会の推進等、学校林財団運営の重い責任を背負うことになり、今日に至っています。

 ご承知のように、2013(平成25)年3月に策定された「グランドデザイン」は、紺野忠義理事(南8期)を委員長に事業検討委員会で議論を続けて、これまでの100年間の歴史と活動を踏まえて、長期ビジョンとして策定されました。詳細は、「学校林100年沿革誌」を参照して頂きたいのですが、端的に言うと具体的展開は、「森林経営(Forest Management)」と「運営管理(Social Management)」の二つの要素から成り立っています。いずれも学校林の向こう100年を支える重要な要素で、お陰さまでこの5年間、しっかりしたスタートを切っています。これまでの限られた方々のご尽力から、実に数多くの同窓生の活動へと大きく幅を広げているのです。言い換えれば、「森林保全」主体の活動から、より積極的に森に入り、地下・地表を含めて環境林・教育林として森林生態系に学ぶ活動へと進化しています。

 まずは、「森林経営」ですが、これまでごく一部の理事、札幌森林組合にほぼお任せだった作業道開設、徐間伐作業は、このグランドデザインの理念に基づいて、所有者の私たち学校林財団の構想を主軸に大きく舵を切りました。一つは、10年程度を目途に121haを網羅する「心地よい」作業道を構築し、その後は散策道として多くの方々の憩いのフットパスへと繋げる構想です。最近、足を踏み入れた方はお分かりだと思いますが、この5年間に造られた作業道は、土地の傾斜・表面に優しく、周辺の樹木とも実に調和しています。

 次に、作業道と密接に連なる徐間伐作業も、それぞれのエリアのゾーニングをベースに、100年後の成熟した森を想定した樹種選定を行い、経済性と心地よさに配慮した計画に基づき、同窓生を含むプロの木こり達が活躍を始めています。ただ丸投げのお任せではなく、例えば、その事前調査等には、企画活動委員会メンバーはじめ、同窓生、そのご家族、或はお友達ほか、毎年3月の雪のある時期に、解説付きでカンジキ・スノーシューをはめての山林調査・散策もイベントとして実施したり、作業の様子を見学したり、以前には考えられなかった多くの方々が、四季を通じて学校林に入ってきています。

 学校林のもう一つの柱となる「箱崎プロジェクト」の実践は、「オオムラサキ・キノコチーム」として新たな担い手たちが立ち上がり、一歩一歩前に進んでいます。特に昨年からの活動は目覚ましく、ここでは簡単にご紹介します。

 最初は、エゾエノキ植林・国蝶オオムラサキ繁殖プロジェクトです。準絶滅危惧種に指定のオオムラサキの幼虫の食樹となるエゾエノキの植林活動は、今後の苗木を育成するために、まずは種子拾いから始まり、幾つかの環境で発芽を試行しています。一方、これまで学校林に植林した苗木は、以前、有明小学校に貸与していたスキー場跡地の広さ約0.8haに、定時制の生徒・同窓生たちによる約400本ですが、その後の生育状況の調査と、しばらく滞っていた下草・笹刈り等の環境整備を、年間10回ほど粘り強く行いました。年数が空いていたのでかなり大変な手作業でしたが、強力な女子力のお陰で完了し、今年は雪解けから見違えるほどの良好な環境になっているでしょう。

 オオムラサキ繁殖も大きく進展しています。昨年は、4月の越冬幼虫の観察に始まり、栗山町の「ファーブルの森」で、羽化・産卵を間近に観察、その後、秋には再三の越冬幼虫の採取の後、ネズミ対策を含めた越冬準備作業に取り掛かりました。今後は餌づくり、飼育方法を学びながら、今年5月以降の放虫、飼育・モニタリングも楽しみな一方、オオムラサキのDNA解析も行っていく予定です。

 もう一つはキノコ栽培による昆虫類の生育調査プロジェクトです。以前、箱崎陽一先生が定時制高校生を指導されて実施していましたが、その後の観察が少々手薄になっていましたので、昨年は、ホダ木準備から始まりナメコ、ヒラタケ、シイタケのキノコ植菌、ホダ木の本伏せ、笹刈りほか周辺環境の整備を根気強く行いました。秋にはナメコ・ヒラタケの初収穫もあり、さらに年末には、今年に向けたホダ木の切り出しも終えているので、更なる調査研究の継続・発展が期待できます。

 財団運営の重要な要素のもう一つ「運営管理」は、このグランドデザインのけん引役としての「企画活動委員会」が、ほぼ毎月20名程度の参加で開催され、毎回新たなメンバーも加わり、熱心な議論でフル稼働しています。理事会・評議員会への提言、イベント企画、諸計画の策定等、こらからも中核的機能として活躍してくれると確信しています。

 以上、いっぱい詰まったこの5年間をコンパクトにご報告しました。六華の風が吹き抜ける学校林、私は自分自身の高校時代があまり納得のいくものではなかっただけに、今、四季折々、この風の中に身を置けることが大変心地よいのです。「千の風になって」の唄ではありませんが、「六華の風になってあの大きな空を吹きわたっています」と、100年、そしてさらに先まで見守っていきたい気持です。

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 土の温もり、春の日差しと心地よい風を感じると、私は何か「六華の風」になって学校林を永遠に吹きわたる自分の姿を思い浮かべます。

札南高学校林 経過観察 2017夏

Posted by 秋山孝二
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 札幌南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/では、この数年、教育林・環境林として多様な活動を展開しています。特に今年は、有志で「キノコプロジェクト」、「エゾエノキとオオムラサキ繁殖プロジェクト」等、しばらく中断していた調査・研究を再開し始め、ほぼ毎月現場に入って経過を観察しています。今回のササ刈り、キノコ類の生育にとってプラスかマイナスか、これは今後の推移を見守るしかありませんね。陽当たり、風通しが良くなることは他の動植物にとっても快適な場合も多いでしょうし、自然界、生態系は本当に「複雑系」です。

 これまでの学校林の記事――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 今月も、先月末のイベントとは別に、晩夏の学校林に入ってキノコプロジェクトのその後、エゾエノキの植林地調査を行いました。冬、春とはまた違った緑濃く木の実もチラホラの景観に、あらたな学校林の表情をみた思いでした。

ササ他が繁茂するキノコプロジェクトの現場

ササ他が繁茂するキノコプロジェクトの現場

早速草刈りを1時間ほど

早速、草刈りを1時間ほど

シイタケの榾木周辺の陽当たりも良くなり

シイタケの榾木周辺の陽当たりも良くなり

ヒラタケ、ナメコの生育を期待し

ヒラタケ、ナメコの生育を期待し

 一方、少し離れた南斜面には、この十数年間、札南定時制生徒、同窓生らが植林したエゾエノキが400本程度。ただ、隣地、地質、陽当たりの違いによるものか、その生育にはかなりばらつきがあり、今後は植えた木々の育樹に重点を移すことになりそうです。

エゾエノキの小枝の先にはトンボの姿

エゾエノキの小枝の先には若いトンボの姿

目印のリボンに残る蝉の抜け殻

目印のリボンに残る蝉の抜け殻

 地道な作業が続きますが、コツコツ、根気よく仲間と活動を続けていきたいです。

オオムラサキ、ほか @ 栗山町

Posted by 秋山孝二
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 札幌南高学校林の活動は、これまで何回も書いてきましたが、昨今、幾つかのプロジェクトが本格稼働しています。その一つ、「エゾエノキ植林&オオムラサキ観察プロジェクト」の続きとして、先月、チームで栗山町を訪問しました。

* 学校林関連――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%8D%97%E9%AB%98%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 まずは、「くりやま家具・工房まつり(http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/docs/2012071400021/」。箱崎陽一先生もスタッフとして関わっていますが、家具職人さんたちのこだわりをご説明から強く感じました。さらに展示スペースの奥にはオークション会場、ハスカップ栽培、温室トマト等、実に多彩な活動を確かに観てきました。

画像に含まれている可能性があるもの:1人、室内

自動代替テキストはありません。

画像に含まれている可能性があるもの:植物、花、木、空、自然、屋外

画像に含まれている可能性があるもの:1人、立ってる、植物、木、草、子供、屋外、自然

黒川智子さん撮影

 午後からは「ファーブルの森(http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/furusato/nature/field/fabre.html」です。園内にあるファーブルの森観察飼育舎では、学芸員の方が丁寧なご説明、7月上旬~8月上旬まで、オオムラサキを間近で観察できるほか、季節に応じた様々な昆虫たちの生態が観察できると。オオムラサキは森の豊かさの象徴とも言え、雑木林の機能と森の役割についての学校の授業の一環として環境教育活動も担っているそうです。

 この他に栗山町の取り組みは多彩です(http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/furusato/)。

ファーブルの森

ファーブルの森

画像に含まれている可能性があるもの:テキスト

画像に含まれている可能性があるもの:4人、、スマイル、立ってる(複数の人)

学芸員の方とチームメンバー

 とにかく、このくらい広い空間を確保しての飼育・観察ですと、間近にオオムラサキの孵化、幼虫、蛹、脱皮、羽化、成虫と、一連の生態変化が観て取れますね、素晴らしい環境です。

オオムラサキの接写!

オオムラサキの接写!(松本美奈子さん撮影)

見事な芸術品ですね、卵

見事な芸術品ですね、卵 (松本美奈子さん撮影)

羽化したばかり

羽化したばかり

広い空間の確保

広い空間の確保

 これから学校林でどこまでのオオムラサキの飼育を行うのか、まだ先の課題ではありますが大きなヒントを得た気がします。それにしてもオオムラサキの羽音は近くで聴くと大変な迫力でした、生きる力を感じましたね!

春の活動 @ 札南高学校林(4 最終)

Posted by 秋山孝二
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その4 <箱崎陽一先生のフォトギャラリーから>

 5月4日、連休のさ中に学校林の現場で、これまで箱崎陽一先生ご自身が撮影された写真を見せて頂きました。いずれも肉眼ではなかなかタイミング的にも難しい瞬間を捉えたものばかり、思わず息をのむ作品。ここでは画素をかなり落としての掲載、実物の写真はもっと鮮明な画像でした。

じっと待っての撮影、孵化の瞬間!

じっと待っての撮影、孵化の瞬間、まさに芸術!

世代の違う幼虫

世代の違う幼虫

越冬幼虫、色も変わり

越冬幼虫、色も変わり

札南飼育舎の幼虫

札南飼育舎の幼虫、こちらをジッと見つめて?!

 蛹(さなぎ)から羽化する瞬間を待ち続けての撮影が下の写真です。

羽化直後の成虫オオムラサキ!

羽化直後の成虫オオムラサキ!

 このほかにもたくさんの写真がラミネート加工して保存されています。デジタル情報を活用し、いつかWebにもアップして多くの方々と共有したいと思っています。100年の価値、学校林での実践活動という入口から、調査研究から論文、そして向こう100年に向けた情報発信へと出口戦略を構築し、有明の地を、楽しみの場、学びの場としていきたいものです。

春の活動 @ 札南高学校林(1)

Posted by 秋山孝二
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その1 <オオムラサキの越冬幼虫観察ほか>

 札南高学校林では、エゾエノキの植林、オオムラサキの繁殖、シイタケ他の菌類栽培等、作業道整備、間伐の基盤整備活動と並行して、様々なプロジェクトが動き始めています。これまでの「保全」一辺倒から、「環境林」、「教育林」として目的をもって働きかけていく新たな方向性です。

 105年目を迎える今年、昨年の幼虫観察に続いて、まずは、オオムラサキの越冬幼虫の観察とエゾエノキの種の採取です。

 昨年の幼虫観察――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27696

三つ(匹?)葉の裏に生きています

三つ(匹?)葉の裏に生きています

葉と全く同じ色で

葉と全く同じ色で

 幼虫はあと数回脱皮を繰り返し、蛹(さなぎ)を 経て見事なオオムラサキの成蝶へ。

箱崎陽一先生撮影のコレクションから

箱崎陽一先生撮影のコレクションから

 オオムラサキの繁殖に欠かせないのが、エゾエノキです。これまでに、400本近くを定時制生徒たちによって学校林に植林されていますが、全てが順調に生育しているとは言えず、今年から少し場所を変えて、直播きでスタートしようと、先日、札幌市内藻岩山すそ野で種の採取を行いました。

たくさん落ちてはいます

たくさん落ちてはいます

黒い種

黒い種

祝、箱崎陽一先生の受賞!

Posted by 秋山孝二
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 札幌南高の全日・定時、学校林でお世話になった箱崎陽一先生が、札南高学校林(http://www.rikka-forest.jp/)での8年間の取り組みの論文で、公益財団法人下中記念財団の第2回表彰事業の最優秀賞を受賞されました。先日、東京で表彰式があり、箱崎先生ご夫妻がご出席、素晴らしい受賞スピーチでした。(http://www.shimonaka.or.jp/activity/index.html#hyousho

 この財団は平凡社のオーナーが設立し、今年で55年目を迎える歴史のある財団です。お孫さんで現在の(株)平凡社の下中美都社長とも懇談しました。箱崎先生は今、闘病中ながら、絵本の出版に挑戦中だそうです!

* 「最優秀賞」に輝いた箱崎論文――>http://www.shimonaka.or.jp/pdf/hyosho_01.pdf

 論文のテーマは、「“北海道札幌南高等学校の学校林に はばたけ国蝶オオムラサキ”をスローガンに ―オオムラサキの保護活動を中心に 8年間実践した環境教育の総括―」です。この学校林を運営する財団、私も理事長を引き受けていますが、100年の歴史を経て、今、若手の参画を得て向こう100年の活動を始めています。

* 札南学校林オオムラサキ関連記載 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%82%AD

選考過程のご説明

金子明石選考委員長から選考過程のご説明

理事長から表彰状授与

藤井卓也理事長から表彰状授与

喜びのご夫婦

喜びのご夫妻

(株)平凡社社長との懇談

(株)平凡社下中美都社長との懇談

私も喜びを共に

私も喜びを共に

 藤井卓也理事長のお話によると、この懸賞論文はいずれ英語訳されて公開される企画もあるようです。札南学校林もいよいよ国際的発信が始まります!

フィールドでのオオムラサキ観察も昨年から箱崎先生のご指導で始めていて、今年は雪が融けてからエゾエノキの種を採取して、学校林に蒔く作業も予定されてます、楽しみです。

箱崎陽一先生、おめでとうございます、これからもご指導を宜しく!!

* 一般財団法人 札幌南高等学校林(http://www.rikka-forest.jp/

愛しい! オオムラサキ幼虫@札幌市(後)

Posted by 秋山孝二
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 観察後は、近くの「八剣山エコケータリング(http://www.hakkenzan.jp/ecocatering/」で昼食とビアンカさんによる環境教育の概要説明を伺いました、今後、どこかでコラボができそうな、そんな印象を持ちました。ハワイ・カウアイ島からのお客さまも一緒に、楽しいひと時でした。

八剣山の峰、498m

八剣山の峰、498m

 昼食は野外でジンギスカン、気分のいい秋の札幌。

まずは昼食!

まずは昼食!

 環境教育のケータリングで活躍するビアンカさん、様々なツールで再生可能エネルギーを見える化し、ごく日常の生活の中で、その可能性を説いています。今年2月、第7回さっぽろ環境賞 「環境保全創造部門 札幌市長賞」を受賞しました!

* http://www.city.sapporo.jp/kankyo/award/result/jyushousha07.html

ビアンカさんの環境教育ツールほか

ビアンカさんの環境教育ツールほか

室内の電気は再生可能エネルギーで賄う

室内の電気は再生可能エネルギーで賄う

野外でもいろいろな試みが続いています!

野外でもいろいろな試みが続いています!

 素晴らしい一日でした、ありがとうございます!

愛しい! オオムラサキ幼虫@札幌市(前)

Posted by 秋山孝二
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 札南学校林(http://www.rikka-forest.jp/)の「エゾエノキ植林&オオムラサキ繁殖プロジェクト(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%82%AD」、来年からの新たな取り組みの準備として、先日、企画活動委員会メンバーによるまずは幼虫の観察でした。葉を食べた後に秋の深まりをじっと待ちます。来月、幼虫の変化を再度観察することになっています。

エゾエノキに生息するオオムラサキ幼虫 松本美奈子さん撮影

エゾエノキに生息するオオムラサキ幼虫 三枚は松本美奈子さん撮影

 札幌市南区八剣山登山口付近にも、エゾエノキの大きな木がたくさん生えています。背が高い木が多く、なかなか幼虫観察は難しいかな、と。

八剣山登山口のエゾエノキ

八剣山登山口のエゾエノキ

札幌市内にこんな素晴らしい場が(登山口から定山渓方面を臨む)

札幌市内にこんな素晴らしい場が(登山口から定山渓方面を臨む)

 札幌市内の身近な場所に、深い自然があるのも大切にしたいですね。山あり川あり樹木あり、60年以上札幌に住んでいて、あらためて地域の豊かさを感じることができて嬉しいです。

オオムラサキ & エゾエノキ

Posted by 秋山孝二
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 札幌南高学校林については、これまでいろいろ書き留めてきました。

こちら――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 その中の一つの活動プロジェクトは、エゾエノキの植林と国蝶オオムラサキの繁殖です。先日、札幌近郊で以前から試みている方を訪問して、たくさんの貴重なお話を伺うことができました。

日本の国蝶「オオムラサキ」

日本の国蝶「オオムラサキ」

羽化したばかり

羽化したばかり

エゾエノキもたくさん!

エゾエノキもたくさん!

美しい葉脈

美しい葉脈

 自然界での厳しい生存競争の中で、オオムラサキも必死に生き続けています。いつの日か、有明の学校林にオオムラサキが乱舞する光景を見たいものです。

札南高学校林の次事業を

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 「一般財団法人 札幌南高等学校林(http://www.rikka-forest.jp/」は、札幌市清田区有明に、100年以上の歴史を持つ学校林を経営していて、一昨年から私は理事長を務めています。

 これまでに何回か学校林についてはコメントをしています、こちら

――> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

 先日は、これまでの活動の検証と今後の方向性を模索するエリア調査を行いました。まずは、エゾエノキ植林と国蝶・オオムラサキの繁殖状況の検証です。学校林南斜面にこの10年近く続けていた定時制高校生によるエゾエノキ植林、しっかり定植されているものもあれば最近のものは虫に食われて生育があまりよくないものまで多様でした。土壌が異なった二つのエリアで生育に影響を与えている可能性もあり、結論的には移植等は考えずに、今のままでしばらく推移を見守ることにしました。

エゾエノキ植林エリア

エゾエノキ植林エリア

順調に育つエゾエノキ

順調に育つエゾエノキ

 一方、最近始めた多彩な菌類の繁殖を目的にしたキノコ類の栽培は、キノコ狩りにくる方によって実験エリアが荒れていて、再度最初からやり直す必要がありそうです。キノコ栽培が目的と言うよりも、そこに集まる昆虫類の観察こそにポイントがあるのですが、どうしてもレジャー目的に森に入る人々は課題です。札幌近郊で学術的活動をする難しさを感じますが、菌類の繁殖は確認されていますので、引き続きこのエリアで試みを続けたいと思っています。

シイタケほかの栽培実験エリア

シイタケほかの栽培実験エリア

 昨年の強風で倒木したミズナラの現場は、倒木は切って、今年度の六華同窓会の幹事当番期(http://www.minami41.org/soukai/)により、秋の総会・懇親会の引き出物作成に活用すべく作業に入っています。残った切り株は直後に倒れた状態から元の状態に跳ね戻り、何事も無かったかのようにエリアに溶け込んでいます。今回の検討で、この場所に新しくエゾエノキの植樹を行って、水分の多い場所における生育状況を、以前の南斜面と比較しながら観察していくことにしました。

倒れたナラと沢

倒れたナラと沢

 さらに、今後の学校林活動の「見える化」基盤づくりとして、GPS等も活用した地図への落とし込みを翌日行いました、その事前準備を現地で。

地図で次の実験エリアを確認

地図で次の実験エリアを確認

 今回の検証・調査は短時間でしたが、今後の幾つかの活動の方向性を決める貴重な時間となりました。何せ100年を経過した学校林、向う100年を睨んでの活動の展望を切り拓くという大志を抱いての一歩一歩は、とてつもなく長いスパンを実感しますが楽しみですね。

 ところで、この数年、現場で作業道開発に尽力する足立成亮さんが、滝の上町の方から頂いた藍染手ぬぐいに注目です。「森」という字を、「木+水+土」で表現しています、素晴らしいアイディアです。

滝の上町の方からのプレゼント、素敵な「森」の字

滝の上町の方からのプレゼント、素敵な「森」の字

学校林(その1) 「散策会」

Posted by 秋山孝二
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 今年も「札南学校林散策会(http://www.rikka.net/information/2015/05/17.html)」が150名を越える参加者で賑わいました。毎年、六華(りっか)同窓会・幹事当番期が準備をしてくれて、この所現役高校生を含め参加者がどんどん増えてきています、嬉しいことですね。今年の幹事期は「南40期(http://www.minami40.org/)」の皆さんです。

* 当日の様子はFacebookのこちらでも――>https://www.facebook.com/RikkaForest

学校林の碑、全員集合

学校林の碑、全員集合

 清田区有明小学校校庭に集合し、まずは準備体操、体操のお兄さん・齋藤くん。今年は有明小学校の児童、さらに渡邊悟校長もご参加頂き、コラボレーションも拡がってきています。

山登り前に、軽くアキレス腱を伸ばして

山登り前に、軽くアキレス腱を伸ばして

植林したエゾエノキも順調な生育

植林したエゾエノキも順調な生育

 永らく札南高定時制でご指導頂き、退職された箱崎陽一先生のミニ講演、エゾエノキの植林活動と国鳥オオムラサキのお話でした。

箱崎先生のエゾエノキ、オオムラサキのお話

箱崎先生のエゾエノキ、オオムラサキのお話

 毎年のように、幹事当番期のお世話で、山菜天ぷら、ジンギスカン、飲み物多種類、多彩な世代の交流の場となりました、楽しかったですね。

* 札幌南高学校林――> http://www.rikka-forest.jp/

学校林100周年沿革誌

Posted by 秋山孝二
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 北海道札幌南高の学校林(http://www.rikka.net/officer/)は、今年度で100周年を迎え、今、その「100年沿革誌」の編纂の大詰めを迎えています。私は編纂委員会の一委員として、この間関わってきていますが、3月末の出版を目標に、最終の議論を年明けから行っています。

 学校林については、これまで何回か書いてきています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6209

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13836

 

 この学校林は、1911(明治44)年、当時皇太子だった大正天皇のご来道を記念して行われた造林を機に、当時の学校長山田幸太郎先生の構想により設立され、現在では「一般財団法人 北海道札幌南高等学校林」が運営しています。白旗山山麓の約121haに及んでおり、毎年一年生が枝打ち作業に行く他、山菜採り、キノコ狩りといった散策会も行われています。又、国蝶であるオオムラサキの繁殖計画、その繁殖するエゾエノキの植樹ほか科学部のフィールドとしても活用されており、平成18年度全日本学校関係緑化コンクール学校林活動の部で北海道の高校では初となる「特選(農林水産大臣賞)」を受賞しました。

 沿革誌には、その設立から今日までの経緯、及びこれまでに関わって来られた多くの先輩諸氏からの寄稿、さらには今後の「グランドデザイン」についてもその概略を記載する予定です。「未来は予想するものではなく、創り出していくものである」を合言葉に、これまでの先人のご尽力に感謝しながら、これからの世代に託す夢も含めて、歴史を紡ぐ作業として努力したいと思っています。明治・大正・昭和・平成と、100年の歴史を見続けたこの森の木々は、自らの樹木の変遷としてその時間を記憶しています。

 「グランドデザイン」の理念には、以下のフレーズを書き留めるつもりです。3月末発刊、乞うご期待!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~学校林は、白旗山の一部をなし、複雑な沢や尾根をもつ多様性と魅力のある森林です。この森を潤した水は、厚別川から石狩川へ、そして日本海へと注ぎ、海の命とつながる位置にあります。そして学校林は、教育の場であり、同窓や地域の交流の場であり、自然資源を生み地域経済に資する場であり、世代間の架け橋でもあります。連綿と続く札幌尋常中・札幌中・札幌一中・札幌一高・札幌南高の歴史とともに歩んできた学校林は、これからも六華同窓の縁とともに、美しく豊かに続いていきます。学校林は、参加型の共有資源『コモンズの森』、いわば六華みんなの森、「六華フォレスト」です。~~~~~~~~~~~~~~~~~

2012「学校林」、春の散策会

Posted by 秋山孝二
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 札幌南高校の「学校林:http://www.sapporominami.hokkaido-c.ed.jp/hp/a/gakorin.html」で行われる「春の散策会」に参加しました、今年は120名を越える参加者で、天気にも恵まれて、気持のよい時間を過ごしました。この学校林は、一般財団法人 札幌南高等学校林(http://www.rikka.net/officer/が所有・管理してきて、今年で100周年の節目を迎えます(http://www.sapporominami.hokkaido-c.ed.jp/hp/a/kankyo.pdf)。

 エゾエノキ(http://moiwashita.blog95.fc2.com/blog-entry-109.html)の植林とそこに繁殖する国蝶・オオムラサキ(http://www.pteron-world.com/topics/world/oomurasaki.html)の観察・研究で有名で、定時制教諭の箱崎先生は、その中心的役割を担っています(http://blogs.yahoo.co.jp/sinrin81024/61351441.html)。

箱崎先生によるエゾエノキ・オオムラサキの説明

箱崎先生によるエゾエノキ・オオムラサキの説明

植林したエゾエノキに生育するオオムラサキの幼虫(こげ茶色)

植林したエゾエノキに生育するオオムラサキの幼虫(こげ茶色)

  山林の中にある記念碑ですが、その土台が数年前の地震で大きくずれたようです、石碑は歴史を刻む?

山林の中にある記念碑、数年前の地震で土台が大きくずれていました

大きくずれた記念碑の土台

 

 毎年、秋の散策会(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6209)では、きのこの観察と採集、そして有明小学校校庭で「キノコ汁」での懇親を深め、春の散策会は、季節の山菜の観察と採取、そして美味しい「山菜天ぷら」です。

春は「山菜天ぷら」で

春は「山菜天ぷら」で:南37期の方々、ありがとうございます

 毎年、卒業25年目に受け持つ同窓会「幹事当番期」、今年は南37期の皆さん、実行委員長は野地秀一さんです。この散策会の準備を担って、これから秋の同窓会総会・懇親会ほかのお世話をしてくれます。当日は早くから同期の皆さんが大勢駆けつけて、天ぷら、焼きそば、うどん等を提供して頂き、お疲れさまでした。

今年度の実行委員長・南37期の野地秀一さん

今年度の実行委員長・南37期の野地秀一さん

 今年は、私も、いつになく山菜採りに熱中してしまい、山から下りてきて、首に掛けていたタオルをどこかに置き忘れたことに気がつきました。100周年を迎えて、これまでの先人の森林保全のご尽力に感謝するとともに、これからは、教育林、環境林として、その価値を幅広く共有していきたいものです、楽しみですね。