第9回 遠友みらい塾

Posted By 秋山孝二
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 遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/第9回は「一般社団法人北海道ベースボールアカデミー(https://www.facebook.com/HokkaidoBA/HBA)の出合祐太代表に「スポーツを通じた地域貢献と北海道における現在の取り組み」というテーマでお話をして頂きました。

 お話の詳細は下部に記載していますが、とにかく含蓄のあるお話、出合さんが20歳代での体験に基づき、30歳前半でここまで理念を構築し実践されていることに、心から敬意を表します、素晴らしいです!始まる前は、実は私は道具の無いアフリカの発展途上国に、溢れる日本からプレゼントを集める活動くらいの理解でした。ところがとんでもない、地域活性化、国際交流、アスリート育成等、「学び合う場」としてのもっともっと深いテーマでの活動、まさに「札幌遠友夜学校」の理念そのものでした。

出合佑太代表

出合佑太代表

自らの実践を

自らの実践を語りました

ベースボールアカデミー

ベースボールアカデミー

札幌での活動の一コマ

札幌での活動の一コマ

意見交換も活発に

意見交換も活発に

 当日のお話:「みらい塾」HPからの引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 前半は2008年からの2年間、青年海外協力隊員として世界最貧国のひとつと言われる西アフリカ・ブルキナファソへ赴任し、野球の普及に携わったご自身の 経験談を中心にお話をして下さいました。赴任当初、野球文化が根付いていなかったブルキナファソの競技人口は約30人。用具もグラウンドもなく空き地のよ うなサッカー場の一角を利用し、棒切れで線を引いて野球をする現状に、正直、出合代表自身も困惑していたそうです。

 しかし、満足とはいえない環境でも木製 バットやベースを自ら作ってプレーする現地の子どもたちや周囲の人々。そうした努力も実り現在は約400人にまで増えたそうです。またこうした現地の人の ポジティブな姿勢や考え方を目の当たりにし「今までの自分は、環境がないからあきらめるという思考だった。けれどもそういう考え方が、いかに可能性を閉ざす思考であるかを、逆にブルキナの人から学んだ」と出合代表。その言葉の奥には「先進国」と言われる私たち日本人の思考回路が、可能性を閉じるもの に陥ってしまっているのかという現状を示唆する内容の濃いお話でした。

 そうした経験談を踏まえて、後半は現在の取り組みである「HBA」の活動について報告されました。出合代表自らの経験を体現するこの活動の目的は「プロ野球選手になりたい」という人たちの夢を叶える自己成長の場を用意すること。他方ではその母体を道内地域との連携によって運営していくという点で、これまであまり類をみないスポーツと地域活性化の試みです。既に道内約20市町村で地域交流やチャリティーイベント等を実施し活動費等を捻出。さらには、いわゆる「ローカル」な地域での活動を積極的に行うことで、各自治体の持ち味が発揮されるような「しくみ」をつくることの大切さをお話されました。

 例えばスポーツイベントと合わせてその地域の特産品をアピールすることで地域活性化につながることや、人手不足に悩む第一産業のお手伝いを選手が担うことによって、問題視されている労働力や後継者不足をサポートするといった内容です。さらに今後は、日本人だけではなく、ガーナ、ベルギー、クロアチア、セルビア、インド、ネパール、パラグアイ等からの選手も来道する予定。各国の選手たちの加入によって、各市町村と世界地域が直接結びつくルートが構築されることで「グローカル」性を帯びた幅広い活動へ発展する可能性についてもお話をして頂きました。

 終了時には会場から自然と拍手が沸き起こるなど、スケールの大きなお話に参加者も興味深々の様子。その後の意見交換会でも、スポーツと地域活性化に対する提案や2020年の東京オリンピックに対する質問も飛び交うなど、世代や立場を超えて多くの塾生から意見が寄せられました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 私が特に共感した部分です:

* 「今までの自分は、環境がないからあきらめるという思考だった。けれどもそういう考え方が、いかに可能性を閉ざす思考であるかを、逆にブルキナの人から学んだ」と。日本の今の社会の雰囲気を指摘されました。

* 「夢を叶える自己成長の場を用意すること。他方ではその母体を道内地域との連携によって運営していくという点で、これまであまり類をみないスポーツと地域活性化の試みです」。「無い」ことが可能性の原点と受け止め、夢をかなえる場を用意する試みが我々の使命と認識することです。それを「連携」「ネットワーク」で実現しようとすること、まさに秋山財団が31年以降目指す方向とドンピシャリです。

* 「ローカル」な地域での活動を積極的に行うことで、各自治体の持ち味が発揮されるような「しくみ」をつくることの大切さ。そうです、「装置」が必要なのですね、継続的な活動を担保するような。

* 各国の選手たちの加入によって、各市町村と世界地域が直接結びつくルートが構築されることで「グローカル」性を帯びた幅広い活動へ発展する可能性。「世界を目の前に引き寄せる」、そんな場になることですよね。彼らが一方的に学ぶのではなく、私たちローカルが彼らから学ぶ絶好の機会である、まさに「ともに学ぶ場・札幌遠友夜学校」の精神に通じる所です。

 出合佑太さん、貴重なお話をありがとうございました、そしてこれからの益々の活動の親展を楽しみにしています!

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