十和田市の「幻の穴堰(ぜき)(http://bunka-sinbun.jp/news-article/2017/01/150.html)」の関係者、中野英喜さん、奈良哲紀さん、下谷栄治さん、中野智夫さんが、「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/)」と「遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/)」の活動に注目され、札幌を訪問されました。11月25日開催予定の「INAZOサミット(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?m=20161115)」にも大変興味を持たれていました。
「幻の穴堰(ぜき)」は十和田市倉手地区にある江戸末期の用水トンネル跡で、私設の歴史体験施設としてオープンし、手掘りの跡がくっきり残る穴堰(約953メートル)の一部約294メートルが見学コースになっています。穴堰は、市の原点とも言える「三本木原開拓」を主導した新渡戸傳の息子の十次郎が、1866(慶応2)年に着工しましたが、十次郎の急逝で工事は中断。未完のまま放置され、近年は崩落の恐れなどから立ち入りが禁止されていました。
昨年10月、地権者で東奥カントリークラブ社長の中野英喜さんが私費を投じ、本坑に通じる横穴の壁のコンクリート補強や本坑床への排水溝設置などを実施し、管理運営はNPO法人十和田歴史文化研究会(https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/002000507)に委託し、公開に向けて環境を整備しました。
先日はその経緯ほか、十次郎の功績については奈良さんの豊富な話題で大いに盛り上がりました。当時の技術を支えた地元の技術学校等、中野さんも「新渡戸の熱意と技術を目視でき体感できる唯一の場所だ」と意義を熱弁されました。
今回のご訪問のきっかけは、北海道新聞に掲載された「INAZOサミット」の記事が、共同通信社の配信で地元青森の新聞のトップ記事となり、それを読まれた奈良さんからご連絡を頂き、札幌訪問へと繋がりました。メディアの力というのはすごいですね、心から感謝します。近いうちに「穴堰」を訪れたいものです。