これまで何回も書いてきましたが、「R.Kevin Stewart:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=Kevin+Stewart」が亡くなってから、丸一年が経ちました。先日、札幌で一周忌の集いを開き、それぞれの想い出を語り合って、しばしケビンの面影を偲びました。今回は、一切のコメントを控えて、写真だけの掲載に致します。
早いもので今日から10月、2012年もあと残すところ3カ月となりました。
札幌の劇団「yhs:http://yhsweb.jp/」は、今年で設立15周年を迎えました。記念公演は、「つづく、:http://yhsweb.jp/nextplay」でした。この公演のチラシ、「つづく、」の文字が少し角ばっていたので、ある財団のO理事長は、「コゴク、」と読んで、「変わった題名だな」と思っていたそうです、人の理解って様々ですね?!
~~~~~~~~~~~~~~~「yhs」HPより
2020年冬、札幌市周辺を記録的な寒波が襲い、凍死者が続出した。
さらに4月を過ぎても気温が全く上がらず、
積雪量がゼロになることのないまま、再び冬を迎える。
2021年3月に、ようやく政府は札幌市周辺地域を
「異常気象に伴う特別管理地域」と設定。
多くの避難者が発生する。
2112年、万年雪に包まれて60年以上が過ぎたSAPPORO地区。
研究者や観測隊、わずか500名ほどが滞在する土地となっていた。
産業も廃れ、文化も途絶え、かつての200万人都市の面影はなく、
冷凍保存されたビル群が立ち並んでいるのみだ。
そんなSAPPOROに、東京のテレビクルーがドキュメンタリーの取材にやってきて、
廃墟と化したかつての「劇場」に足を踏み入れる。
そこには、打ち捨てられたスピーカー、灯体、舞台美術、
チラシ、台本たちが散乱していた。
やがて、そこに残された「記憶」が少しずつ蘇ってくる……。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり
代表の南参(ナンザン:http://nanzan.yhsweb.jp/)さんと、11月28日(水)に秋山財団で「札幌プロジェクト第2回トーク」で対談する予定です。このシリーズ、初回は、「このひとと語ろう~札幌の演劇へのアプローチトーク~」と題して、演劇創造都市札幌プロジェクト(http://s-e-season.com/about-project/)代表・荻谷忠男(HTB北海道テレビ放送 代表取締役会長:http://www.htb.co.jp/)さん、札幌演劇シーズン2012夏作品演出・イトウワカナ(intro主宰・演出家:http://www.intro-sapporo.com/)さんの対談が、平岸のHTB本社ロビーで開催されました。
舞台で作品を観るたのしみだけでなく、脚本家、演出家、役者の方々のトークは、実にまた違った側面を知る気がして楽しいです。先日も、役者の方に、「公演終了直後に、ロビーとか近くの飲み屋で、観客と芝居についてのやり取りは負担だろうか」と聞いみたら、皆さん一様に、「終演後はテンションも上がっていて、疲労感とかよりもむしろ興奮状態。毎回毎回、お客さんの雰囲気で芝居の出来も違うので、そう言った場は自分たちにとっても大変興味深い」と。
そんな発言に自信を得て、これからは、機会を見つけてはトライしてみようと思っています。「yhs」の皆さん、15周年おめでとうございます!
秋山財団の褒賞事業として4年前にお引き受けした新渡戸・南原賞(http://www.akiyama-foundation.org/nitobe/)、第9回授賞式が、東京・神田の学士会館で開催されました。
当初は鴨下重彦先生が運営委員会委員長でしたが、昨年11月にお亡くなりになり(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11332)、その後2代目の委員長として河幹夫先生が就任されています。当日は授賞式に続き、120名以上の参加者で祝賀会も盛会でした。
昨年(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10292)、一昨年(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6170)の授賞式もこの欄に掲載しています。
今年度の受賞者は、大津光男先生と寺崎昌男先生です。詳細はこちら(http://www.akiyama-foundation.org/what/index.php?year=2012&mon=06&day=25#45)。
今年の出席者は、若い世代、女性が多く、少しずつこの賞が拡がりを見せている様子を伺い知り、嬉しかったですね。
私は授賞式の締めのご挨拶で、「秋山財団がこの事業を引き受けたのは、ただ金銭的支援を行ったということではありません。今の時代に、新渡戸稲造、南原繁をつなぐ人材育成の哲学が、まさにいのちを育む価値の根幹だと確信したからです。財団活動は、高い理念性と活動の継続性にこそ、その価値があります。秋山財団は、これからもこの新渡戸・南原賞の活動を続けて参りたいと思います」と申し上げました。
時代の節目に、自らの全存在を掛けて事にあたるリーダーの姿勢、それが今、この時代に求められているものだと思います。この会は、毎年、月並みの「セレモニー」、「祝賀会」を越えた、知性と見識を感じる場です、ご出席の皆さまに感謝致します。
昨年の3・11以降、東北に住む親せきの暮らしが気になっていましたが、先日、青森県おいらせ町・「カワヨグリーン牧場:http://kawayo.com/」で4年ぶりの「いとこ会」が開かれて、皆さん近況を大いに語り盛り上がりました。亡くなった身内のこと、今も忘れずに覚えている昔話、遊んだ話等、心に残る素晴らしいひと時でした。
場所は、青森駅から昔の在来線で、今は「青い森鉄道:http://aoimorirailway.com/」、約1時間15分の向山駅で下車です。新幹線が開通してからは、地元の方々の貴重な「足」として、この路線は活躍しています。
次々と近況を報告、終りは「ふるさと」を出席の皆で大合唱でした。
当日お誕生日、翌日お誕生日、3日後お誕生日の方々をバースデーケーキで祝福しました。
八戸方面の方は夜にマイクロバスで帰路につき、宿泊組は談話室で夜遅くまで歓談しました。
私の父のふるさと八戸(東北)の親戚は、小さい時の想い出から今まで、とにかく優しい方々ばかりで、いい思い出が多いです。夏休みに駅まで来てくれて、満面の笑顔で迎えてくれた姿、親戚同士の親しい会話のやり取り、9人兄弟の末っ子だった父の子の私は、父の長兄のお孫さんたちとほぼ同じ世代で多少の戸惑いもあります。アルコールが入って何だかんだ話をしていると混乱してくるのも面白いですね。4年前の前回に、家系図を整理して配ったりしたので、お互いにだいぶ頭が整理されましたが、今後は、さらに若い世代の集いの大切さも語られました。
私は、昨年の北海道新聞終戦特集(
(201188-12e98193e696b0e38393e3838fe383bce383abe789b9e99b86efbc88e7b78fefbc89)
)の父についての連載を、野田家の皆さんに事前に相談することなく取材に応じたことをお詫びし、その記事を東北の親戚がどういう印象をお持ちだったかを知りたくもあり、この日を迎えました。すでに皆さんは記事を読まれていて、「戦争というのは、何でも起こるのでしょう」と、優しい言葉を掛けて頂きました。この1年、自分では確信を持っていましたが、心の底によどんでいたものが自分の挨拶の時に噴き出てきて、思わず涙となりました。
また、昨年の3・11では、余震ほか、それぞれに被害はあったようですが、命に関わる重大な状態ではなかったようで少し安心しました。震災後から力になることは何もできなかった自分でした、それでも笑顔で集う親戚の姿を見て、私自身、元気と勇気を貰いました、心から感謝です。来年からも、是非、若い世代も新たに参加を促しながら、末長く続けていきたい「いとこ会」です。
<道外 助成団体>
* 地球環境基金:http://www.erca.go.jp/jfge/about/outline/outline02.html
* TOTO水環境基金:http://www.toto.co.jp/company/environment/social/mizukikin/index.htm
* 三井物産環境基金:http://www.mitsui.com/jp/ja/csr/contribution/fund/
* セブン・イレブン記念財団助成:http://www.7midori.org/josei/index.html
<道内 助成団体>
* コープ未来の森づくり基金:http://www.coop-sapporo.or.jp/contents/view/id/82
* 前田一歩園財団助成:http://www.ippoen.or.jp/josei1.htm
* 北海道新聞野生生物基金:http://www.aurora-net.or.jp/nature/yasei/
一通りのご説明の後は、4つのグループに分けての質疑応答も行われ、それぞれの団体の助成趣旨に合った活動を申請して、今後の現場でNPO等のご活躍を祈念します。当日は、U-streamでもライブでも放映されました。
日本ロボット学会第30回記念講演会ほか(http://rsj.or.jp/rsj2012/30th_anniversary.html)が開催されました。
記念講演は寺島実郎さんでした、800名を越える聴衆を前に、イノベーション、科学技術における日本の価値の大切さ、諸外国の日本の実力へのリスペクト等、直近の海外での講演の反応から、感想を述べていました。また、今の日本に必要なことは、「プロジェクト・マネジメント」であることも。金、モノ、技術を集約する「プロジェクト・マネジメント・スペシャリスト」の存在です。
(株)スマートサポート社(http://la-classy.net/)の「サポートスーツ・ライト」も展示ブースで、鈴木善人社長が来客者にご説明です。
隣のフロアーでは、「ロボット・トライアスロン」開催中でした。
3年前に札医大リレー講座(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1690)でも札幌でお話をされたJT生命誌研究館(http://www.brh.co.jp/)館長・中村桂子(http://www.brh.co.jp/about/message/nakamura/profile.html)先生が、今年の秋山財団講演会(http://www.akiyama-foundation.org/what/index.php?year=2012&mon=08&day=10#48)で再びお越し頂きました。
当日は180名の方々が出席されて、演題は 「生命(いのち)と向き合う科学を求めて~生命誌の視点からの北海道への期待~」、心に沁み入るご講演でした。
* 21世紀は生命と水の時代: 「想像する力」、「分かち合う心」、「世代を越えた助け合い」、がキーワードとも
* 「機械」は「利便性」、「均一性」に優れて、「生きもの」は「継続性」、「多様性」が特徴
* 「生きもの」は時間・空間で「つながり」の中に: 「絆」という言葉は「しばる」を連想して窮屈過ぎる
* アダム・スミスのメッセージ: 本来、「経済」は「経世済民」、今の経営者は原点に帰るべきではないか
1)人間は社会的存在である
2)富の重要な役割は人と人を繋ぐことである
3)富の役割を生かせる社会を目指すべき
4) 今できることに真の希望を見出すべき
* 日本古来の言葉 「愛づる」の意味を再度噛みしめたい
中村桂子先生はお忙しい中、当日午前中に新千歳空港にお着きになり、講演終了後はすぐにお戻りになる強行軍でした。秋山財団の第二四半世紀のスタートに当たり、あらためて「生命科学」の原点を振り返る素晴らしいご講演に、心から感謝申し上げます。
少し前になりますが、8月の終戦特集、NHKBSプレミアム「巨大戦艦 大和:~乗組員たちが見つめた生と死~(http://kamikaze412.blog.fc2.com/blog-entry-311.html)」は、多くの取材に裏付けられた素晴らしい番組でした。
NKKのHPより:(http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2012041894SA000/)~~~~~
昭和20年4月7日、戦艦大和は米軍機の集中攻撃を受け3000人を超える命と共に海に沈んだ。なぜ大和は、生還を許されない“特攻作戦”を命じられたのか。乗組員は、どのような思いで最後の出撃に臨んだのか。元乗組員など、現在も健在な大和関係者40人以上を徹底的に取材。明らかになったのは、想像を越えた最後の瞬間の壮絶さ。生き残った人々が抱え続けた苦悩の深さだった。迫真の証言とドラマで描く戦艦大和の全貌~~~~~~~~~~~~~~~~~
■ナビゲーター
瀬戸康史
■キャスト
津川雅彦(宇垣纏),佐野史郎,谷村美月,高橋和也,長谷川初範,斎藤歩,岡田浩暉,辻本祐樹,黒田福美岸田タツヤ
■内容
第一章 決戦兵器大和の誕生
第二章 家の誉、村の誉、第三章 戦場の“大和ホテル”
第四章 ゆらぐ“浮沈神話”
第五章 人間デ在ル可キカ 軍人デ在ル可キカ
第六章 大和ハ死ニ場所ヲ得タ
第七章 沖縄特攻 乗組員たちの闘い
第八章 洋上の生と死と
第九章 失われた命 残された命
第十章 誉の村の戦後
終章 戦後67年 それぞれの“大和”
これまでに戦艦「大和」については、この欄に2回下記ました。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4585
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9991
乗り組んだ方々も多くは90歳代となり、生の声を聴ける時間も限りがあり、こう言った番組は貴重な記録です。
私も幹事をつとめる北海道経済同友会の例会で、札幌市の上田文雄市長をお迎えしました、「札幌市まちづくり戦略ビジョン:http://www.city.sapporo.jp/kikaku/vision/index.html」について、今後の札幌市の方向性を分かりやすくお話されました。
ビジョンの詳細はHPで見ることが出来るので省略しますが、これまでの行政が策定したビジョンとは違ってかなり面白いですね。
~~~~~~~~~~~~~~「ビジョン」のデータ編(http://www4.city.sapporo.jp/kikaku/vision/kihon/)から引用
(3)策定に当たっての基本的な視点
「札幌市まちづくり戦略ビジョン」の策定に当たっては、以下の3つの基本的な視点に立って作業を進めます。
- 「行政にとっての計画」から「市民と共有できるビジョン」へ今後、「市民が主役のまちづくり」を引き続き進めていくという観点から、「札幌市まちづくり戦略ビジョン」については、これまでの「行政にとっての計画」から、「市民と共有できるビジョン」への転換を目指します。具体的には、市民の皆さんと共有できるよう、内容はシンプルで分かりやすいものにするとともに、策定プロセスの中に市民の皆さんに参加していただける様々な場面を設け、市民の皆さんと一緒に策定作業を進めていきます。
- 「選択と集中」のための重点戦略へ今後も厳しい財政状況が見込まれる中、札幌市も、真に必要な分野に政策や事業を「選択と集中」していくことが求められますが、「札幌市まちづくり戦略ビジョン」については、今後の政策や事業の「選択と集中」のための重点戦略を目指します。具体的には、ビジョンの中に、今後、札幌市として特に力を入れて取り組んでいく「まちづくりの重点戦略」を明記し、今後の政策・事業の重点化の指針とします。
- 計画体系の簡略化(「3層構造」から「2層構造」への転換)「札幌市まちづくり戦略ビジョン」の位置付けをより明確にすることで、市民の皆さんと共有しやすいものにするとともに、社会経済情勢の変化にあわせた柔軟な見直しを可能にするという観点から、現行の3層構造の計画体系(基本構想―第4次長期総合計画―新まちづくり計画)を簡略化し、2層構造(札幌市まちづくり戦略ビジョン―中期計画)へと転換します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用おわり
今後の高齢社会が、まちづくりの基本にどう影響するかを見据えて、「札幌の未来」をしっかり展望している「ビジョン」だと思います。代替エネルギーへの転換も、「エネルギー転換調査:http://www.city.sapporo.jp/kankyo/energy/koubo/documents/h23gaiyou.pdf」の結果を踏まえて、明確に記述されています。
これから暮らし続ける市民として、それぞれのフィールドでやれることをやる、今、市民力が問われているのでしょうね。思考停止に陥らずに、自立する市民として自分のマチを切り拓くのです。
会場の札幌グランドホテルに向かう途中、地下鉄大通公園駅から駅前地下通路を歩いて行くと、節電で少し暗くなっている通路の中で、ひと際明るいエリアがありました、そうです、地上から太陽光が入って来ている場所でした。
「NPO法人北の映像ミュージアム:http://kitanoeizou.net/」が、開館1周年記念事業で開催した「シネマの風景:http://kitanoeizou.net/blog/?p=2977」は、北海道でロケをした作品の数々、懐かしさ・面白さも含めて、場の放つメッセージと、あらためて昔の作品の強烈さを感じました。
特に、「人間の條件:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=138648」は9時間半の超大作、二日に分けてでしたが、気合いを入れて全編を観ました。戦中、戦後を立場を変えて体験する主人公、最前線での現実の不条理等、私自身の変化もあるのか、昔に観た時よりも遥かに興味深く受けとめることができました。中代達矢の役者としての凄さも。
一方、演劇の分野では、「このひとと語ろう~札幌の演劇へのアプローチトーク~」と題して、演劇創造都市札幌プロジェクト(http://s-e-season.com/about-project/)代表・荻谷忠男(HTB北海道テレビ放送 代表取締役会長:http://www.htb.co.jp/)さん、札幌演劇シーズン2012夏作品演出・イトウワカナ(intro主宰・演出家:http://www.intro-sapporo.com/)さんの対談が、平岸のHTB本社ロビーで開催されました。
年間3万人が訪れるというこの開放系ロビー、「水曜どうでしょう:http://www.htb.co.jp/suidou/」の人気の下支えなのでしょう。お二人の軽妙なトークに、参加した方々も大満足だったようです。第2回目は11月28日(水)に、このプロジェクト副代表の私が、yhs(http://yhsweb.jp/)代表・南参さんとの対談を秋山財団で予定しています、何を話したら宜しいのでしょうね、困ったものです?!劇団「yhs」は今年で設立15周年の記念すべき年(http://yhsweb.jp/15th-thanks/)です。
芸術・文化の香りのマチ「さっぽろ」、これからも楽しみですね!
「ジャパン・フォー・サステナビリティ:JFS(http://www.japanfs.org/ja/)」の設立10周年記念シンポジウムが、先日開催されました。
u-streamでその模様を見ることが出来ます(http://www.ustream.tv/recorded/25215204)。
講演「『つながる力』で日本と世界はどう変わったか?~JFSの10年とこれから」
JFS代表 枝廣淳子さん
「持続可能な未来をつくる、メディア・情報・コミュニケーションとは?」
ゲスト: 上田壮一さん(Think the Earth)
鈴木菜央さん(greenz.jp)
白石草さん(OurPlanet-TV)
市川裕康さん(ソーシャルカンパニー)
終了後、私はアンケートに下記のように答えました:~~~~~~~~~~~~~~~~
1) 印象は、「満足度 5」です。
感想: 前半のそれぞれの活動紹介は、都会的でオシャレな感じ、北海道に身を置く私としては、ビルの間を吹き抜ける風のようで、畑、糞尿、森の臭いが無いみたいな、頭上を通過していきました。それに比べて後半部のやり取りは、日頃の活動のぶつかり、悩み等も行き交って、逆に私には非常に有意義な内容でした。3・11以降の多くの方々の意識変化を共有できて背中を押された気持でした、感謝します。
2) 最も印象に残った点で、言葉としては、「ソーシャル・デザイン」、「生態系を創る」、「ソーシャル・メディアの価値」等です。学校を卒業後は、「社会人」ではなく「企業人」であり、そこから本当の「社会人」への仕組みが無い日本社会というご指摘(上田さん)は、印象的でした。 「NPO+IT」は、分かっていた気がしましたが、新しい気づきでもありました。 「公共的メディアを取り戻す」(白石さん)、まさに情報発信するごく普通の市民の出現にも注目です。
3) 今日の話で気づいた点では、「自分のまわりに生態系を創る」、「メディアの活用により自分のまわりに市民の力を持つ」、それが日本を変えていく力となる、3・11以降、私自身が感じ、実践してきたことと全く同じで嬉しかったです。自分も3年半続けているブログとFB等をミックスした情報発信を今後もやって参ろうと思っています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~おわり
新しい時代には新しい担い手が、新しい風を吹かせてくれますね!
つい一週間前に十勝でお世話になった湯浅優子(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14266)さん、私のブログに書き留めたばかりでした:
~~~~ 主催の「スローフード・フレンズ北海道:http://slowfood-friends.org/」のリーダー・湯浅優子さんと「十勝千年の森:http://www.tmf.jp/」のガーデナー・新谷みどりさん、このイベントの裏方として大活躍でした。湯浅さんは秋山財団の選考委員としてお力を頂いています、新得駅までの送迎をありがとうございます!~~~~~~
9月1日夜にJR線新得駅までお送り頂き、それからわずか4日後、ご次男の信博さんが農作業中に事故で急逝されました、33歳の若さ、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
葬儀には地元・新得町(http://www.shintoku-town.jp/)の皆さんはじめ、札幌・本州からも多くの方々が参列されました。読まれた弔辞は、皆、信博さんのお人柄と情熱を称えるものばかり、小学校の恩師は、「パーフェクトな子だった」と絶賛されていました。中学校では野球選手として主軸で活躍し、高校ではスピードスケート選手としてジュニア全国大会で優勝、数々の実績を残したばかりでなく、本州の大学・修行の後、ふるさとに戻っては、まちづくりのホープ・リーダーとしてすでに頭角を顕して活躍中でした。湯浅家、地元新得町のみならず、北海道にとっても輝く星を失った、この痛手は測り知れません、ご遺族には今は何とお言葉を掛けたら宜しいのか、ただ絶句するばかりです。
十勝清水町(http://tokachi432.net/)の清泉寺は、激しい雨の中、深い悲しみに包まれておりました。ご冥福をお祈りするとともに、残されたご遺族の皆さまのご健勝を心からお祈り申し上げます。
「公益社団法人 福島原発行動隊:SVCF(http://svcf.jp/)」の第19回院内集会が開催されました。この活動については、これまで何回か掲載しています。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9664
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9966
山田理事長からは、まず、この行動隊の原点とこの1年数カ月の活動で見えたきた課題の確認でした。
次にそれらを踏まえた国内・海外のアクションの報告です。特に、8月に3週間に渡って精力的に行った「米国アクション」は、西海岸から東海岸、17ヶ所で報告会を開催し、900名以上のアメリカ国民が参加し、その間、23社を上回るメディアの取材も受けたとのことでした。
そこでのアピールは4項目、日本の国土を取り戻すシニアの責任と提案です。
山田理事長は、アメリカでは、「Fukushima Response :http://fukushimaresponse.org/word.php、 http://fukushimaresponse.org/links.php」が受け皿となり、この他に、アーニー・ガンダーセン(Arnie Gundersen:http://www.youtube.com/watch?v=-5AFQ1I6XoU)氏との面談も実現しています。
彼は今年2月に日本記者クラブで会見をしました、そこで「マーク1型原子炉」の問題点について指摘しています、その時の参考資料はこちら(http://www.jnpc.or.jp/files/2012/02/709cb5f939f98575ef2ea7df46455afa.pdf)。彼は、つい先日、自由報道協会で会見しています(http://fpaj.jp/?p=4380)。
今後、彼らとこの行動隊とのコラボレーションにより、日米、グローバルでの協力関係が期待できます。東京電力福島第一原子力発電所の事故は、今後も世界的な課題を提起し、解決を求められています。
この所、「再生可能エネルギー」関連の勉強会が続きます。
北海道再生可能エネルギー振興機構設立準備会が主催する勉強会(http://enavi-hokkaido.net/event/index.php?smode=Daily&action=View&event_id=0000007351&caldate=2012-8-20)が開催され、150名を越えての参加者で満席の盛況でした。
北海道経済産業局の増山壽一局長は、これまでの豊富なご経験から、昨今社会にあふれる「自然エネ」「再生可能エネ」「グリーンエネ」「クリーンエネ」を踏まえて、「全くエネルギーを使わないエネルギーはない」ことを冒頭に明言し、ブラッセル欧州委員会での「再生可能エネルギー」の定義が、地域に根差した資源であり、従って地域的偏在を容認した議論の展開が前堤、とも説明されました。更に、「再生可能エネルギーを増やしていくことは『国是』である」と、何回も強調されました。
二つ目は、「北海道地域エネルギー研究会」です。幹事のお一人、麻田信二さんは学校法人酪農学園(http://www.rakunogakuen.org/)の理事長です。
先日の勉強会では、こちらでも増山壽一局長がお話をされましたが、違った視点からのアプローチで興味深かったですね。今、「地域に必要なのは、総論よりも各論である」こと、「エネルギー問題は、昨今、数字だけの議論で、手触り感がない」と、敢えて数字の全く入らない資料と、詳細の統計・資料をあらかじめ準備されてのご説明でした。
日本での議論で欠如しているのは、産業としてのエネルギー議論であり、今後、どのフィールドで日本はエネルギー争奪を設定するのか、グローバルな視点での比較優位性を意識するべき、と。そして、北海道の位置づけでは、資源大国ロシアとの関係が重要であることも指摘されました。いずれにせよ、今後のエネルギーは、「誰かが持ってきてくれる」のではなく、「自分で取りに行く・造る」時代に入ったと締めくくりました。
もうお一人の講師は、国土交通省北海道開発局農業水産部長です。「北海道農業における小水力発電導入の検討」と題して、最近の新しい動きを解説されました。小水力発電施設設置に向けて、電気事業法、河川法等の手続き簡素化について、この1年半で、かなりの規制緩和、省略等が進んでいる実態を知りました。
三つ目にご紹介したいのは、この間、枝廣淳子さんを代表に積極的に情報発信している「JFS:http://www.japanfs.org/ja/(ジャパン・フォー・サステナビリティ)」です。これまでのJFSニュースレターや、今月号の「エネルギー・環境の選択肢をめぐる国民的議論」記事にもあるように、日本ではいま、2030年までの日本のエネルギー政策の方向性をめぐって、国中で議論が繰り広げられています。日本がどのようなエネルギーを使っていくのか、原発をやめるのか、維持するのかは、日本のみならず世界中に、また未来世代にも影響を及ぼすものです。
【ニュースレター】新しいエネルギー基本計画に向けて
http://www.japanfs.org/ja/join/newsletter/pages/031720.html
【ニュースレター】エネルギー政策を考える土台としてのGDP成長率の見通しにチャレンジ!
http://www.japanfs.org/ja/join/newsletter/pages/031998.html
日本国内では、6月末から8月12日まで、政府のウェブサイトやメール、ファックスなどで、政府の提示した選択肢についての意見を国民から募りました。この問題について、世界の人々の意見や声を集め、日本の政府、メディアその他広く伝えることを狙いとして、JFSでは「『日本のエネルギー政策』に関する国際世論調査」を実施しました。
以下は、「JFS国際世論調査の結果」についてのプレスリリースです。
——————————————————
「日本のエネルギー政策に関する国際世論調査」、世界は7割が原発ゼロを支持
日本の環境情報を世界188カ国に発信しているNGOジャパン・フォー・サステナビ
リティ(JFS)は、現在、国内で議論されている、2030年までの日本のエネルギー
政策の方向性について、インターネットを通じて国際世論調査を実施し、世界か
らの声をとりまとめた。
今回の調査は、世界の人々がどのように日本のエネルギー政策を考えているかを
伝えることによって、国内のエネルギー政策をめぐる議論に資することを目的に、
JFSの海外ネットワークを中心に、オンライン国際世論調査への参加を呼びかけ
たもの。2012年7月26日から8月14日までの間に、世界53カ国から322通の回答が
寄せられた。
その結果、回答者の70%が、3つの選択肢の中で2030年までのなるべく早期に原
子力発電率をゼロに、とするゼロシナリオを支持していることがわかった。その
結果の内訳比率は以下の通り。(括弧内は回答数、n=322)
ゼロシナリオ 2030年までに原発比率をゼロに 70% (224)
15シナリオ 2030年までに原発比率を15%程度に 15% (47)
20~25シナリオ 2030年までに原発比率を20~25%程度に 10% (34)
その他 4% (13)
わからない 1% (4)
それぞれの回答を選んだ理由について、ゼロシナリオを選択した回答者のうち、
「原発は事故のリスクが大きすぎる」(ゼロシナリオを選択した回答者の36%)、
「人類は核廃棄物を管理できない」(同17%)と、原発のリスクや核廃棄物の危
険性を挙げた回答が最も多く、同シナリオ選択理由の53%を占めた。また、「日
本が世界に規範を示すことを期待して」(同10%)のほか、「再生可能エネルギー
をもっと増やせば実現可能」(8%)、「省エネやエネルギー効率化で実現可能」
(5%)と、再生可能エネルギーへの期待や、エネルギー消費の見直しを求める
意見が見られた。
15シナリオを選んだ回答者は、「原発は充分な安全対策が必要」「再生可能エネ
ルギーの開発も重要」(それぞれ30%ずつ)との意見を寄せた。20~25シナリオ
を選んだ回答者の44%は、選択の理由として「CO2削減のため」を挙げた。
(回答の傾向や詳細など、
詳細はhttp://www.japanfs.org/ja/aboutus/press/pages/032174.html)
JFSは日本国内の環境や持続可能性に関する優れた取り組みを英語に翻訳して、
主にインターネットを通じて世界中に情報を発信し続ける活動を行っているNGO。
JFSの英語版ニュースレター読者は、各国の政府関係者や環境オピニオンリーダー、
専門家、メディアなどを中心に、世界188カ国・7,700人。環境問題に対する高い
意識と志を持つ企業・自治体・大学・NGOなど約50の法人会員、200人の個人サポー
ター、約700人のボランティアが活動を支えている。
経済産業省 資源エネルギー庁・基本問題委員会の委員でもあるJFS代表の枝廣淳
子(幸せ経済社会研究所所長)は、これらの結果を踏まえ、「国内と同じく、世
界の人々もその多くが日本がゼロシナリオを選ぶことを望んでいることがわかっ
た。世界の期待に応え、原子力からリソースの移転を進め、再生可能エネルギー
や省エネルギーの分野で世界をリードする国に大きく舵を切ることが期待されて
いる。一度起こると取り返しのつかない被害を与える事故のリスクや、未来世代
にツケを回す核廃棄物を増やし続けるのではなく、地域の自然エネルギー資源を
活用し、よりレジリアント(しなやかに強い)で持続可能な社会へのシフトが経
済的にも可能であり、かつ望ましいことを世界に示していければと思う」と述べ
ている。
JFSでは、これらの声をまとめてウェブサイトで公開し、今後の日本のエネルギー
政策を考える議論に国際的な視点を提供するとともに、世界各国にもそれぞれの
エネルギー政策について考えるきっかけを供する予定。
———————————————–リリース おわり
国のエネルギー政策は勿論ですが、地域における今後のエネルギーについて、確実に新しい展開が始まっています。エネルギー問題を、単なる「節電」対策ではなく、夏・冬の「省エネ」の知恵として北海道的にも出しあい、「熱」確保を巡って冬の省エネを電気以外のエネルギーで賄うことも含めて、各論で構築していきたいものです。電気をつくるための6割の熱ロスを放置して、その電気で熱を賄う愚を、少し頭のまわる道民であれば容易に気がつくはずです。
方向性は決まりました、http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13681!
2011年3月11日以降、それぞれの日本人が「いのちを紡ぐ」活動で被災者と並走しています。
一つは、福島県双葉郡川内村・遠藤雄幸(http://www.kawauchimura.jp/outline/greeting.html)村長、先日、札幌でお話を聴く機会がありました。遠藤村長のブログはこちら(http://kawauchi.exblog.jp/)。
「帰村宣言」は誤解も多かったようで、本来の意味は、次の通りです。現地の状況は想像以上に厳しいものがあります、「放射能汚染」の重たさをあらためて感じました。
~~~~~~村としては、「戻れる人は戻る、心配な人はもう少し様子を見てから戻る」の方針です。帰村するかどうかは村民皆様の自主判断に委ねる考えであり、その選択を尊重して出来る限りの支援をしていくつもりです。「離れていても村民、離れたところで学んでいても川内の子供たち」です。
「辛く悲しいこともあったが一日一日を大切にしながら出来ることは自分でやり、小さいことにも喜びを見出しその時々を元気に楽しむこと、戻れるチャンスがあるなら少しでも前に進むことが大切だよ」とチェルノブイリ原発事故避難者に励まされてきました。厳しい現実を突きつけられている反面、前向きにできることを着実に行うことのほうが重要だと考えております。~~~~~~
一方、十勝では、「スローフード・フレンズ北海道:http://slowfood-friends.org/」主催、加藤登紀子さんの二女・Yae(http://www.yaenet.com/)さんはじめ、十勝ゆかりのミュージシャンが「いのちを紡ぐ音楽会」で熱唱でした。集まった多彩な方々との交流は、本当にここに書ききれない貴重なものでした。トーク、試食会、ライブ等、かなりの長時間でしたが、野外ステージで天高く伸びる歌声と心に届く詩の素晴らしさ、こんなに疲労感の無いステージも珍しい、素晴らしいパフォーマンスでした。
* Yae(http://www.yaenet.com/)
* 流(http://nagare.us/)
* MYU(http://ytamakum.ddo.jp/myu/page_2.htm)
* 宇井ひろし(http://pub.ne.jp/hiroooui/)
Yaeさんは今年デビュー10周年、お父様の藤本敏夫さんが亡くなられて10年、ライブに先立って、「農的幸福論」を巡ってのトークもメッセージが豊富でしたね。「自分のポジションが分かれば、次にはミッションが分かってくる」、これは、藤本敏夫さん有名なフレーズです。私はこれまでに、彼が設立した「鴨川自然王国:http://www.k-sizenohkoku.com/」を3回訪問しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E8%87%AA%E7%84%B6%E7%8E%8B%E5%9B%BD)、楽しかったですね。
災害救援ネットワーク北海道(http://mouth-mountain.greenwebs.net/)の「やんじー」こと山口幸雄さんは、これまでのボランティア救援活動の様子、今後の展望を熱く語りました。
主催の「スローフード・フレンズ北海道:http://slowfood-friends.org/」のリーダー・湯浅優子さんと「十勝千年の森:http://www.tmf.jp/」のガーデナー・新谷みどりさん、このイベントの裏方として大活躍でした。湯浅さんは秋山財団の選考委員としてお力を頂いています、新得駅までの送迎をありがとうございます!
Yaeさんの「ハッピーバースデイ 3・11(日本ユニセフ協会メッセージCM:http://www.youtube.com/watch?v=liJPOxPT1-o)」は、十勝の空高く響き、心に沁み入りました。
~~~~~3.11に奪われたたくさんの命。
でも同時にたくさんの命がこの世に誕生しました。
たくさんの愛に支えられて。
失ったものは多いけれど、何が一番大切なのかを感じることができました。
一番大事なのはお金や地位などでは絶対ない!
家族や地域が共に幸せに暮らすことです。
この小さな子どもたちに、私たちは何をしてあげられるだろうか?
これからずっと先の未来まで子どもたちの笑顔を絶やさないために。
ライブ会場から少し離れたレストランでは、結婚式と披露宴。十勝の空に色とりどりの風船が舞い上がっていきました。
孫崎享(うける)さんの「戦後史の正体:戦後再発見双書 http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-%E3%80%8C%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%86%8D%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E5%8F%8C%E6%9B%B8-%E5%AD%AB%E5%B4%8E-%E4%BA%AB/dp/4422300512」は、まさに「戦後の再発見」です。
掲載サイトにある孫崎さんのメッセージも実に興味深いですし、こちらのインタビュー「『戦後史の正体』を読み解く第1夜」も2時間半ですが面白いです(http://www.ustream.tv/recorded/24903934)。発売前twitter予約が6000冊、1カ月で12万部の印刷、twitterでのフォロワーも4万人を越えるとか、3・11以降、賢い日本国民はソーシャルメディアを駆使しての「真実探しの旅」、まさにその通りです。
記録に忠実であり、日米関係を1945年から解きほぐし、実に明快な記述、沖縄返還、核・原発問題等、アメリカの世界戦略の中での日米関係に、新しい気づきもありました、勇気を振り絞った力作だと思います(http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-%E3%80%8C%E6%88%A6%E5%BE%8C%E5%86%8D%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%80%8D%E5%8F%8C%E6%9B%B8-%E5%AD%AB%E5%B4%8E-%E4%BA%AB/dp/4422300512#reader_4422300512)。
* 沖縄密約(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12980)はそのごく一部であったことも明解でした
* 戦後日本の国益を真剣に考えていた人々がいた。そして、彼らが潰されてきた歴史
* 米軍基地の全面撤退を主張し続けた政治家・官僚がいた
* 日本国民が事実を知らなさ過ぎ
* 1945年8月15日は、日本が「戦争を終える」と言ったに過ぎない日、国際常識では降伏文書に調印した日が「終戦=敗戦」
* 1945年9月2日「降伏文書:http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/1028/kohfuku.html」に何が書いてあるのか、読んだことがある日本人はどれ程いるのか
* 最初の米国の布告案は、「日本を米軍の軍事管理のもとにおき、公用語を英語とする」、「米軍に対する違反は軍事裁判で処分する」、「通貨を米軍の軍票とする」の3項目、それを命がけで覆した重光葵(まもる)、彼は2週間後に解任された
* 自主路線を排除する装置: アメリカの意向を酌んだ(後押しされた)検察・特捜部、マスメディア、政治家、官僚
* 「日米地位協定」の内容を熟読した政治家、国民は、どれ位いるだろうか?
戦中から戦後にかけて、或いはごく最近の出来事を含めて、とにかく記録に基づいた明解な記述が新鮮であり、腑に落ちます。原発、TPP、オスプレイ配備等、日米関係からの視座で読み解くことがポイント。
「真実探しの旅」で得たことを、今、ここで、行動に移していきましょう!
このところの報道で、命を亡くされた2人の日本人女性、矢島祥子(http://www.youtube.com/playlist?list=PLABABC50AD2CA582D)さんと山本美香(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120825/t10014534391000.html)のことを知りました。
矢島祥子さんは、「サッチャン」の愛称で親しまれた大阪市西成区のくろかわ診療所に勤務していた医師(当時34歳)で、2009年11月14日から行方不明になりましたが、2009年11月16日に木津川の千本松渡船場で遺体が釣り人により発見されました。大阪府警・西成警察署は、当初、「自殺」と発表していましたが、遺族の粘り強い要請により、先日8月22日12時06分に、『容疑者不詳の矢島祥子殺人事件・矢島祥子死体遺棄事件』の告訴状を受理し、やっと殺人事件として捜査していくことになりました。この間のご両親はじめお兄さまほかご親族のご努力と、支援者の方々(http://sachan330.exblog.jp/)の活動を、テレビ番組でみました、これで捜査のスタートラインについたとのコメントでしたが、何とも理不尽でいい加減な当時の担当警察署の対応でした。
もうお一人、山本美香さんは、ジャーナリストとして永年活動しており、今回はトルコからシリアに入り、銃撃戦に巻き込まれて殺されました(http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012082201000940.html)。一昨日の朝、ご遺体が日本に到着したようです。亡くなられる直前までカメラを回し続け、銃声とともにその映像が終わっていました(http://www.youtube.com/watch?v=SdWVu-TULog)。
お二人の尊い命は、実に多くの問題を私たち、今の日本社会に、提起しています。
まずは、信念に基づく高い「志:こころざし」でしょう。矢島さんは社会的弱者に寄り添う医療従事者として、実際に地域で患者と向き合い、危険と隣り合わせで活動を続けました。山本さんは、マスメディアでは「戦場ジャーナリスト」と言われていますが、必ずしも「戦場」にこだわっていたのではなく、幼い子ども・女性の虐げられている現場を報道することにより、不条理をを世の中に問い続け、「メディアとは何か」、「ジャーナリストとは何か」と向き合っていたのでしょう。彼女のような「インディペンデント・メディア」が、私たちに実際の戦争の最前線を知らせてくれるのです。
ちょうど彼女の死がニュースになっていた時、札幌の市民活動「メディア・アンビシャス:http://media-am.org/」の例会で、この話題になりました。昨年3・11以降の日本のマスメディアは、「20キロ圏内立ち入り禁止」の指示に従い、記者の安全を最優先に取材を自粛し、かなりの時期に「メディア空白」となりました。そこにいた被災者、生活者の実態はもちろん、そこへの物資供給さえ滞り、被害を拡大したことへの大いなる反省もその後噴出していました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=13001)。
震災から1年経った今年3月、私はこの欄に書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12165)。ジャーナリストとしての責務、それがギリギリの局面でどう発揮されるべきか、日本のメディア関係者にはもっと真剣に考えて頂きたいものです。
二つ目は、矢島さんの場合は、その死因に対する警察捜査への憤りです。初動の誤りというか、不誠実な対応、人の命を何と心得ているのか、日頃の署内のたるみが伺えます。いや、「たるみ」とさえ意識していない組織病理なのかも知れません、テレビ番組でもそう指摘する有識者もいらっしゃいました。今、全国的に警察の不祥事が頻発しています。ごく普通の市民は、きっちりこれらの現実と向き合って声を発していかなくてはいけないと思います、泣き寝入りは絶対にダメなことです。今回の告訴状の受理、こうやって努力しないと捜査が始まらない異常さに、私たちは鈍感ではあり得ませんね。
警察の捜査等に対する問題提起は、札幌の市民活動「市民の目フォーラム:http://www.geocities.jp/shimin_me/」がこの間行っています。社会で大切な「警察機能」が、間違った方向に行っては、安心・安全な暮らしは担保されません。警察を含む司法の在り方についても、自立した市民としては目が離せません。
お二人の重い「死」から、私は一撃を食らったような感じです。一人の人間として「真剣に生きる」意味、これからも大切にしたいと思います。矢島祥子さん、山本美香さんに対して、心からご冥福をお祈り致します。
第20回「生ごみリサイクル交流会」が、今年は明治大学(http://www.meiji.ac.jp/)で開催されました。
これまで「全国交流会」については、この欄で毎年報告をしています。
2009年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2018
2010年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=5385
2011年:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9765
今年は、「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター:http://www.miyagikenmin-fukkoushien.com/」の代表世話人のお一人、前札幌大学教授・綱島不二雄先生の基調講演でした。札幌でのお仕事を終えて、仙台のご自宅に戻られてすぐに被災され、今、復旧・復興にご尽力されている様子ほか、「地域の再生」、「農業・漁業の社会的役割」等について、貴重な問題提起でした。学校給食フードリサイクル(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=9765)では、札幌市内の小・中学校での実践は、今も一層拡がって進化しています。
今年会場になった明治大学入口には、ロンドン五輪に出場した学生・卒業生の広告が掲載されていました。なでしこジャパンの佐々木則夫監督の垂れ幕も、彼は文学部卒業だったのですね、どうりで発するコメントに多くのメッセージが詰まっていました。
今回一番印象的だったのは、農業、漁業というのが、ただの農産物・水産物を提供する産業というばかりでなく、地域の文化、環境の保全等も担っている機能、それを見落としてはいけないことです。地域の特性を活かした産物、土を長い年月育てて来た農民、その価値を、ただ「○○平方キロ」、「○○トン」といった数値だけで捉える姿勢が、今、問われているのではありませんか。ここに価値を見出さないで、「食の自給」を語るのはまさに浮ついた議論にしかなりません。
3・11以降の被災地の「復旧・復興」は、地元の方々の総意工夫抜きには成し遂げられることは難しいのでしょう。
この夏は、話題満載で、なかなかこの欄にも掲載しきれません。どうしても目の前の出来ごとに目を奪われがちですが、気になる記事・番組をこの間少しずつメモしてきました。今、お盆を過ぎてふり返り、この夏を忘れないように書き留めます。
まずは、つい先日書いた札幌の演劇界の盛り上がりとロンドン五輪に絡んで:
* 演劇シーズン2012 夏:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14067」
* ロンドン五輪(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14041)
原発関連では今も続く見逃せない動きです:
* 山本義隆の洞察 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11550 :彼の「科学技術(「科学」と「技術」ではなく)」に対する考察は、1960年代後半から一貫しています。未熟な技術としての原発、原発ファシズムの指摘、数十年ぶりの問題提起は「未だに健在」で説得力があります。
* 国会事故調(http://www.naiic.jp/)
再稼働反対の動きはまだまだ続きます:
* 原発再稼働反対デモ(http://www.youtube.com/watch?v=r7328uIAaqY)
* 原発再稼働反対:タクシーでの取材 http://www.youtube.com/watch?v=w26klgPfBio
* 再稼働反対集会(7月16日) http://www.youtube.com/watch?v=YBeaTplNGBo&feature=related
http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=8vTbW_y4V5c
目を引く外国テレビ局2社の報道番組も:
* 4号機が爆発した本当の原因と東電がそれを隠す理由/フランス・ドイツ共同の国営放送局 ARTE 「フクシマ-最悪事故の陰に潜む真実」(日本語字幕)、「4号機の建屋が爆発した本当の原因」が解説されている動画、ドイツのテレビ放送番組。
http://www.dailymotion.com/embed/video/xpzmuo_yyyy-yyyyyyyyyyy_news
国の「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見の募集(パブリックコメント)、2030年の原発依存度に関して 0%、15% 20-25% の3つの選択肢を提示し、国民の意見を募りました。これが開始された7月2日時点での日本国内の原発への依存度は0%。
* グリーンピースが提示した「エネルギーレボリューション」でも原発依存度0%は可能です。
http://www.greenpeace.org/japan/ja/library/publication/20110912/?gv20120707
原発設置の歴史から学ぶ意味では、三重県芦浜の事例は貴重で、NHK名古屋の優れた番組です。
* 三重県芦浜の事例 http://www.dailymotion.com/video/xsuk17_yy-yy-yy-yyyyyyyyyyy_news
そして、8月と言えば毎年忘れることが出来ないのは、日本の敗戦の総括です。
* 昨年の終戦特集記事:ビハール号事件を軸とした私の父の話(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%93%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%8F%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6)
* メディアの終戦特集: 「終戦 なぜ早く決められなかったのか」、3・11以降の今の様子は全く同じ構造です。
(前)http://www.dailymotion.com/video/xsuods_yy-yyyyyyyyyyyyyy-y_news
(後)http://www.dailymotion.com/video/xsuoi2_yy-yyyyyyyyyyyyyy-y_news
昨年、今年とマスメディアの新たな面を知り、ジャーナリズムの価値を再確認しました。特に、昨年私の父の体験に寄り添ってくれた北海道新聞のデスク・記者の皆さまにには、心より感謝申し上げます。私自身の戦犯裁判記録の調査は、この1年間はあまり進んではいませんが、国立公文書館はじめ、海外のアーカイブス関連へのアクセスを含めて、引き続き行っていこうと思っています。文書の検索は殊の外困難で、何かコツがあるのかも知れません、もし、このブログをお読みの方で、検索・調査へのアドバイスを頂ける場合は、是非ご連絡をお願い致します。
今年の夏もまだまだ残暑は続きます、ただ、確実に過ぎ去っていく多少の焦りを感じながら、また1年、戦後が過ぎました。
8月の木朝会・第283回例会は、札幌医科大学(http://web.sapmed.ac.jp/)の島本和明学長を早朝からお招きして、「札医大の新キャンパス構想」と題して、お話をして頂きました。これまで秋山財団は、歴代の理事・評議員・選考委員として、札医大関係の先生方に大変お世話になってきています。
<札医大関係のこれまでの掲載>
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1690
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1918
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2616
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4792
まだまだ新しいと思っていた札医大病院もすでに30年経っているのですね、月日の流れは速いものです。新築当時は一室6床が標準だったものが、今は時代遅れ、最低限でも一室4床の時代になっています。病棟の個室、手術室を増設したり、医学部学生の定員増に対応する施設増等、病院経営で収益をあげながらの投資計画、今を預かる経営責任者も課題が山積で大変です。
北海道の地域医療を担う人材育成を責務とする医科大学、定員を増やして育成しても、卒業後はかなりの人材が北海道の医療を希望しない現実、後期研修医の確保とともに、国の政策が的を射ていない場合も多く、人材育成では苦労が絶えません。数字合わせ的な政策が殆どで、従事する若い世代のモチベーションとか生活設計、人材の偏在等は考慮されていません。今に始まったことではありませんが、これまで幾度となく行われている「人材育成」にまつわる国の政策は、上手くいったためしがないですね、現場の意見無視で、机上の空論が多いのだと思います。
島本学長のお話で一番印象的だったのは、札医大の自主的活動の「橋渡し研究:http://web.sapmed.ac.jp/ircc/pdf/hashiwatasi.pdf、 http://www.hbc.co.jp/tv/ino1ban/page12.html、 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/dhs/grp/H20_01_00_idai_setsumeisiryo.pdf」で、全学的にも着実に実績を挙げてきていて、内外の高い評価を得ています。「医学部フロンティア研究所:http://web.sapmed.ac.jp/jp/news/topics/03bqho0000006fd9.html」が昨年開設されて、北海道から世界に発信する新しい取り組み・研究成果も期待されて、これからが楽しみです。
講演終了後に、数人の先生と島本先生を囲んで懇談がありましたが、今後の地域医療を巡って、貴重な意見交換の場となりました。今後の札幌医科大学の挑戦は道民の誇りですし、大いに期待したいですね。
































































