新型コロナウイルス感染症(9)

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 今回の新型コロナウイルス関連の報道ではこのところ、テレビ報道も観る番組が決まってきています、その一つ、朝であればテレビ朝日(札幌ではHTB)の『羽鳥慎一のモーニングショウ(https://www.tv-asahi.co.jp/m-show/』、コメンテーターが大変興味深いです。ドキュメンタリー番組では、NHKが総合・教育とも大変内容が濃いと感じています。

 先日のNHKスペシャル『緊急事態宣言(https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/8NWZ27VQQR/』、今、最前線の現場で提案し、実践し、方向性を決めている方々の意見交換、示唆に富むものでした。

< 出席者 >

尾身茂(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議・副座長 )

西浦博(北海道大学教授)

今村顕史(都立駒込病院感染症科・部長)

森光玲雄(諏訪赤十字病院・臨床心理課長)

最前線で活躍されている皆さん

最前線で活躍されている皆さん

 特に森光玲雄(諏訪赤十字病院・臨床心理課長)さんのコメントは、患者側に立った心理をトータルに捉えた内容でした。各家庭で自粛した生活を送っている方々は、災害時の「避難所」にいらっしゃる方々と同じ状態だと喝破していました。日ごろの家庭内の矛盾ほか、不安からくる『コロナ・ストレス』は大きな問題だと。新型コロナウイルスとの闘いは、対ウイルスだけでなく、人間の心理との闘いでもある、言い方を変えると、医学等の自然科学だけでなく、人文・社会科学の知恵を総動員しなければ解決しない、まさに「生命科学」の出番なんだろうと私は勝手に理解していました。

医療的側面からだけでない『コロナ・ストレス』

医療的側面からだけでない『コロナ・ストレス』

 秋山財団のアウトリーチ活動のテーマとしている「寒冷期の避難所プロジェクト(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38277」は、まさに、今回の新型コロナウイルス感染への対処でも適応できるプログラムなのかもしれないと思います。

新型コロナウイルス感染症(8)

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 外出自粛がすでに1か月以上続く毎日、興味のあるテレビ番組の録画と手元DVDをいつも以上に観るのはまたとない機会です。

 NHK教育テレビ『ETV特集緊急対談(https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/PVVG5MVMGG/』、道傳愛子さんのインタビューで、3人の方のお話。

 道傳愛子さんのこれまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%81%93%E5%82%B3%E6%84%9B%E5%AD%90

 パンデミックとなった新型肺炎。都市の封鎖や大量死が連日報じられている今、人類は大きなチャレンジを突きつけられている。世界はどう変わるのか。人類は今後どこに向かうのか。歴史学、政治学、経済学の各分野で独自の思想を展開する世界のオピニオンリーダーたちに徹底的に尋ねていく緊急特番。【出演】ユヴァル・ノア・ハラリ,イアン・ブレマー,ジャック・アタリ,道傳愛子

 まずは、イアン・ブレマー氏、新型コロナ後の世界について言及していました。

* https://news.yahoo.co.jp/articles/420d7e802af94d045990e2b4d9fdfe67a96affac

『G0後の世界』

『G0後の世界』

 続いてはイスラエルのユヴァル・ノア・ハラリ氏。民主主義の崩壊がこのような緊急事態発生時に起こる危険性に警鐘を鳴らしていました。現に、ハンガリーでは議会を超えた権限をオルバン首相が緊急事態に乗じて握ったとか。

* http://web.kawade.co.jp/bungei/3455/

民主主義の崩壊の危機は

民主主義の崩壊の危機は

* https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57458480R30C20A3000000/

ハンガリーのオルバン首相

ハンガリーのオルバン首相

 三人目はジャック・アタリ氏。『ポジティブ経済』を提唱、大変興味深い内容です。

* https://ps.nikkei.co.jp/bookreview/2017110101.html

アタリ氏

アタリ氏

自立した個として

自立した個として

新しい経済の構築

新しい産業の構築

 現代を代表する三人の言論リーダーはもちろんですが、彼らに真正面から向き合って鋭い質問をするNHKの道傳愛子さんのインテリジェンスの高さにも感銘を受けた番組でした。いずれにせよ、今回のパンデミック・新型コロナウイルス感染は21世紀のパラダイム変換を迫るグローバルな出来事であることは間違いないと受け止めました。

新型コロナウイルス感染症(7)

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 新型コロナウイルス感染症への対応、このブログでのシリーズの第一回は3月上旬でした(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38095)。その後、毎日毎日状況の変化が目まぐるしく、総体的なメディア等での日本政府への批判は、一言でいえば「政治不信」、「政治家不信」に尽きるような気がします。

 とにかく人気取りと実績の演出に終始して、ドイツのメルケル首相のような心に訴えるような見識と市民に寄り添う姿勢が、日本のトップの座についている方々からは全く言葉に表現されない、別の言い方をすると、今日の日本の政界の人材劣化なのだと私は痛感するのです。

 このブログにもドイツのメルケル首相の最初のスピーチ(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38111)を掲載しましたが、先日は自宅隔離から復活のスピーチが発表になっていました、実に心にしみる素晴らしい内容です。

* https://courrier.jp/news/archives/196465/?ate_cookie=1586401927&fbclid=IwAR27qP1tor418LwcS8-l7ewdJ1LdfGQYJq9EJNnU28IKsykRIpfMbHq4r3k

 スピーチからの引用~~~~~~~~~~~~~~

・・・・ 私がみなさんにお約束できるのは、連邦政府を頼ってくださいということです。私も昼夜問わず、どうすればみなさんの健康を守りながら、元の生活を取り戻すことができるかを考えています。
もし私たちが自分の責任について考えなければ、それに応えることすらできません。同じように、現実にそぐわない規制解除日を決めたり、間違った希望を膨らませたりしては、責任を果たすこともできません。

 あらゆる視点から全体像を捉えるのは、とても骨の折れる仕事です。ですが、親愛なる国民のみなさん、連邦政府と私個人がこの仕事を担うことに期待していてください。それがまさに私たちが取り掛かっていることです。お約束します。

・・・・・確かにソーシャルディスタンスは守らなければなりません。ですが、それが親しみや愛情、連帯感を示すのに妨げになることはありません。手紙を書き、電話をかけ、スカイプで話し、ほかの人の買い物を手伝い、自宅でのコンサートをネット配信することもできます。これらのすべてが、いまの時期を一緒に乗り越えていく力になります。

 “その後”は必ず訪れます。心から祝うことのできるイースター休暇はまたやってきます。「結果論」としての素晴らしい生活がいつ戻るかは、いまの私たちの手にかかっているのです。

 共に力を合わせて、この危機を乗り越えましょう。それが、私たちにいまできることなのです。

~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 日本の政治のリーダー達にこのようなスピーチを期待することは無理なのでしょうね、「緊急事態」は何かと問われれば、新型コロナとの闘いの前に、まさに日本の政治をはじめとする各界のリーダーの劣化であり、そんな今の日本で私たちができることは、少なくとも地域を守ること、自分たちの歴史の尊厳を守ること、いつか来るであろう理想の未来に向けて一歩一歩地道な努力を重ねていくことなのでしょうね、そう自分に言い聞かせて毎日を生きていくしか今はないのだと思います。

変わらない、NHK水野倫之

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 NHKの水野倫之解説委員が、夕方のNHK総合番組で解説した、「原発処理水環境放出提案 広がる反発」(https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/417922.html。2011年3月11日の東日本大震災、その後の福島第一原発爆発事故の時、熊本地震の時も水野氏は解説をしていましたが、いつもメッセージに気迫を感じなかったのは私だけではなかったと思います。タイトルには「広がる反発」とは銘打っていますが、その内容たるや政府の有識者会議の報告がメインで、肝心の現地・福島の方々の意見が極めて少ない、取材を確かにしたのでしょうか、何か意図的とも思える報道スタンスです。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26258

 汚染水からは放射性のトリチウムは取り除くことができず、すでに117万tの処理水がたまり、2022年夏にタンクが満杯になる見通しと、まずは現状を手身近に解説。

 そこで経産省がきのうの専門家会合で示したのが、
▽海水で薄めて海へ放出する、
▽煮詰めて水蒸気にして大気中に放出する  という2つの環境放出処分案。
経産省はほかにも地下に埋めたり、敷地を拡げて長期保管することを検討したものの、実績が無かったり、許可を得るのが難しいと説明。
これに対し海洋放出は世界中の原発で普段から行われ、大気放出も実績があること。

 また被ばく影響の試算では海洋放出で年間最大0.62μSv、大気放出で1.3μSvと、人が自然界で受け、2100μSvを下回って影響は小さいため、環境放出が合理的だという。でもこの環境放出案、風評被害など社会的影響が大きくなる点をはっきり示していない点が大きな問題と説明。


 一方、福島の漁業、水揚げはいまだに事故前の2割にも満たない厳しい状況で、今、環境放出されれば、「また海へ放出された」点が強調されて全国に伝わり、壊滅的な打撃を受けるおそれを漁業者は懸念しています。今後は専門家会合の議論を参考に、最終的には政府が関係者の意見も聞いて処分方法を決める方針とのこと、政府側の代弁に終始していました。

 ただどんな方法をとるにせよ、風評被害は抑えなければならず、そのためには福島の魚などを買う全国の消費者に政府が説明しておく必要があるが、取り組みはまだ不十分。今後、消費者団体などに丁寧に説明して、理解が得られるか見極め判断していくことが必要と最後に簡単に締めくくっていました。

 原発事故時の彼の報道の仕方、熊本地震時のスタンス、そして今回のこの報道、一貫してジャーナリストとしての熱を感じず、どこか上から目線の冷たさを感じました。

 先月のNHK山崎記者とは対照的なテーマへの姿勢・醸し出す雰囲気でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38219

新型コロナウイルス感染症(6)

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 4月の年度初めは、何かと団体の重要な会議が予定されていて、私が関わる諸団体の会合も、あるものは延期となりましたが、電子的会合に代えたり、インターネット会議でZOOMを使って実施したり、この機を捉えて新しい試みもなされています。

 秋山財団の今年度最初の研究助成選考委員会では、いつもの倍以上の座席の間隔を取って行いました。選考委員の先生は、遠隔地からの方はご欠席されましたが、出席の委員は階段下でのアルコール消毒、全員マスク着用で議論に参加されました。今後はインターネットを通じての会議も検討したいと思っています。

 今回は最初の会合だったので、微妙な空気感、秋山財団の目指す方向等については、私自身直接お会いしてお話をしたかったという面は正直ありました。新しい「座組」とでもいうのでしょうか、新しい選考委員長も選出されて、これからの活発な議論を期待したいものです。

 そう言えば、今年1月の北海道庁の「定例立ち入り検査」、秋山財団では4回目となりましたが、選考委員会の議事録を読まれたようで、その時の道担当者のご感想として、「大変活発なご議論を毎回されているのですね!」とのお言葉を頂きました。その旨を、先日の選考委員会の席で私からもご報告しました。秋山財団33年間の活動継続ができているのも、この選考委員会の率直な熱のこもったレベルの高い議論が全てですから。歴代の選考委員の皆さまには本当に心から感謝です。

普段の倍以上の間隔を開けて

普段の倍以上の間隔を開けて

一方、(一財)札南高学校林財団の企画活動委員会では、ZOOMを使っての会議でした。

会場参加者は中央にマイク・スピーカーを置いて

会場参加者は中央にマイク・スピーカーを置いて

 遠隔からの参加者はZOOMを使っての参加。最初は音声トラブル等はありましたが、すぐに使い慣れて今後の会議の開催手法として有効との感触を得ました。

資料も映し出し

資料も映し出し

 恐らく、今回の新型コロナウイルス蔓延状況がなかったら、このような形態は話題としてはあったとしてももっと先の導入だったと思われ、災い転じて福となす、そんな気持ちで会議自体の開催形態を考え直すよい機会となっています。

『寒冷期の避難所プロジェクト』

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 今年度から秋山財団のアウトリーチ活動の軸としていく『寒冷期の避難所プロジェクト』の構想は、根本昌宏先生を中心に、今、どんどんその拡がりを見せてきています。

< これまで秋山財団が支援した根本昌宏先生のプロジェクト関連 >

“地域をつなぐ”プロジェクト3

プロジェクト名 厳冬期の災害に向き合い、「地力(ちぢから)」の向上でいのちを護る
概要 冬の万が一への対策は、すべての地域が万全ではない。北海道実証プロジェクトが自助・共助・公助を包含した「地力」を高め、寒冷地域のいきる力を増幅する。
代表者 根本 昌宏(ネモト マサヒロ)
所属役職 日本赤十字北海道看護大学 教授
助成期間 2015年度~2017年度

プロジェクト11

プロジェクト名 積雪・極寒冷地域のいのちを護る防災・減災への取り組み―いきるための力を創出する
概要 道内の積雪・極寒冷地域災害に対処できる能力を人的ネットワークを生かした実践演習を通じて集積し、「いきる力・いきぬく力」を培い、多種多様な災害に備える。
代表者 根本  昌宏
助成期間 平成23年度~25年度

* プロジェクト関連のこれまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%A0%B9%E6%9C%AC%E6%98%8C%E5%AE%8F

 今年度は、これまでのネットワーク形成をさらに発展させるために、一つは高校生たちの取り組み、もう一つは避難所における性被害への取り組みを実践されている方々とも手をつないで、より広範なネットワーク形成とアウトリーチ活動を展開していこうと思っています。

 先日、高校生チームと根本昌宏先生との初めての懇談を秋山財団で開催しました。折からの新型コロナウイルス対策で、写真のような形態で行いましたが、双方とも大変有意義なひと時でした、もちろん秋山財団にとってもですね。

根本先生と高校生グループ

根本先生と高校生グループ

これまでの寒冷期防災の課題ほか

根本昌宏先生、これまでの寒冷期防災の課題ほか

 今年6月に札幌のチカホ空間で開催予定のイベント開催に貴重なアドバイスを頂いたようでした、これからが楽しみです。

 もう一つは、避難所における「性被害」に取り組む活動団体の方々との面談です。折から内閣府でも、札幌市でも取り組みが始まっているようです。阪神淡路大震災に端を発した避難所における性被害、当事者たちが声を上げ始めて今、先進国としては大変遅い動きではありますが、その活動の盛り上がりを見せてきています。

札幌市での新しい取り組みも

札幌市での新しい取り組みも

 この分野における札幌での市民活動は、全国でも先駆的との評価をこれまで得てきています。一昨年札幌で開催されたフォーラム、この第一回が札幌で始まったのは市民として誇るべきですね。この中核団体の本拠が札幌市中央区の愛生舘ビルの一室、「女のスペース『おん』(http://www.ne.jp/asahi/sapporo/space-on/)」です。

 昨年末のNHKテレビで再放送された番組も大変示唆に富む内容でした。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=37661

 昨日、愛生舘ビルの私の部屋で代表の方お二人と、秋山財団の今年の活動に是非ご参加してほしい旨をお願いして、ご快諾を頂きました。

新型コロナウイルス感染症(5)

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 9年前の大地震直後もそうでしたけど、社会的にプレッシャーが掛かった時、どう前向きでいられるか、何を生き続けるモチベーションとするのか、それが人類の英知として問われているような気になるのは私だけではないでしょう。テレビのニュースは気迫がなく、何の感動もない昨今、特に日本の政治家の発言はその内容の無さだけでなく、表情・言葉の力すべてが空虚で空間をただ通り過ぎていきます、いや、ただ過ぎていくならまだしも、悪臭と汚物をまき散らして過ぎていくという方が的確かもしれません。

 そんな中で、環境分野でのオピニオンリーダー・枝廣淳子さんのメーリングで、今の時期に心することをご紹介されています。数年前に私は、秋山財団も会員である枝廣さん主宰「異業種勉強会」で、初めて「レジリエンス(しなやかな強さ)」という言葉を耳にしました。その後、気候変動ほかの環境変化への対応として、しばしばこの言葉を目にしています。今、その時なのでしょうね。

 今、新型コロナウイルス対策として、一人一人ができることが、以下の五項目にまとめられています。

「コロナウイルスに負けないために大事な5つのこと」

(1) Stay Healthy(体力・免疫力を保とう)

(2) Stay Positive(ポジティブな気分でいよう)

(3) Stay Connected(つながりを保とう)

(4) Stay Thankful(感謝の気持ちを忘れずに)

(5) Stay Focused(大事なことは考え続けよう)

 説明入りの全文はこちらです。

* https://www.es-inc.jp/insight/2020/ist_id010284.html

 「正しく恐れる」、まさに長期戦を覚悟して、日々の日常を継続しながら新たな「感染症との闘いの時代」を生きていく知恵を生み出していかなくてはならないと、心からそう思っている昨今です。

映画『三島由紀夫 VS 東大全共闘』

Posted by 秋山孝二
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 予告を聞いた時からすぐに観に行こうと思っていた映画『三島由紀夫 VS 東大全共闘(https://gaga.ne.jp/mishimatodai/』、TBSの秘蔵映像がオープンになり、さらにその後のそれぞれの足跡も加わっての2時間、札幌の「シアターキノ(https://www.theaterkino.net/」で私の学生時代の空気感が蘇りました。

~~~~~~~~~~~~~HPより引用 監督 豊島圭介さんのメッセージ

 とにかく濃い。映っている人間たちがべらぼうに濃い。文豪でありながら身体を鍛え上げ民兵組織「楯の会」を作るような奇妙なスーパースター三島由紀夫は、千人の敵をまとめてなぎ倒すつもりで討論に来ている。特濃である。迎え撃つ東大全共闘も、挑発したり、恫喝したり、内輪もめしたり、こちらもかなの濃度で三島に挑む。とにかく全員が、火傷しそうに熱い。50年経った今の姿も登場するが、よく見てほしい。「なんだ昔より熱いじゃないか」とたまげるはずだ。映画館を出たとき、たぶん日本はこれまでと違って見える。そんな映画です。

~~~~~~~~~~~~~

シアターキノのロビー壁!

シアターキノのロビー壁!

 こちらの解説に詳細は語られていますーー> https://www.jiji.com/jc/bunshun?id=36746

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 : 作品情報 - 映画.comBON på Twitter: "《東大を動物園にしろ!…紛争中の東大にのりこんだ ...

 私は1969年に札幌から大学進学のために首都圏に。第一志望の東京教育大学の入試が中止になり、当時、社会が騒然とする中、国立一期校というカテゴリーの中から千葉大学に進学しました。今、新型コロナウイルスで世界が恐れをなしている状況は、どこか当時と似たような雰囲気を感じるのは私だけではないのではと思う昨今です。

< これまでの私の関連記事 >

* 三島由紀夫ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E4%B8%89%E5%B3%B6%E7%94%B1%E7%B4%80%E5%A4%AB

* 東大全共闘ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E5%85%A8%E5%85%B1%E9%97%98

* 東大全共闘ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=31144

新型コロナウイルス感染症(4)

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 前回はドイツのメルケル首相の国民向けの演説(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=38111)を長く引用しましたが、日本のリーダーの考えることは支援策として「一世帯にマスク二枚」とのこと、さすがにSNSには多くの面白い画像もアップされています。

 これが先進国日本の政府の考える施策??恥を知れ!ですね。

 メルケル首相の演説の中の以下のフレーズ、日本の安倍晋三との品格は雲泥の差ですね、政治・政治家の劣化、極まれりです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ドイツには優れた医療制度があり、世界でもトップクラスです。しかし、短期間に多くの重症患者が運び込まれた場合、病院には大きな負担がかかります。それは統計上の単なる抽象的な数字ではなく、父または祖父、母または祖母、パートナーであり、彼らは人間です。そして、私たちはすべての人の命に価値があることを知るコミュニティで生活しているのです。

 まずこの場を借りて、医師、そして看護施設、病院などで働くすべての方にお礼を申し上げます。あなた方は最前線で戦っています。この感染の深刻な経過を最初に見ています。毎日、新しい感染者に奉仕し、人々のためにそこにいてくれるのです。あなた方の仕事は素晴らしいことであり、心から感謝します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 山中伸弥先生のご提案が明快です。

https://www.covid19-yamanaka.com/cont6/main.html?fbclid=IwAR0QtLYeWUjOmN0Z_BK1WQ21U_EN0ko2a_PPMmiTxgTHX5UtzpBqMw0hgJc

 また、テレビの古舘伊知郎(https://www.furutachi-project.co.jp/)さんのコメントもよく勉強していました。

作家・青山淳平さん 来札 !

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 愛媛県松山市在住の作家・青山淳平さんが、6月の私たちの会のフォーラム講演前に取材目的で、この新型コロナウイルス対策の大変な時期にもかかわらず札幌にお越し下さいました。到着したその日の夜、札幌遠友夜学校記念館建設等の活動を続ける私たちは、ミニ歓迎会を開催し遅くまで懇談しました。

* これまでの青山淳平さん関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E9%9D%92%E5%B1%B1%E6%B7%B3%E5%B9%B3

青山淳平さんを囲んで

青山淳平さんを囲んで

青山淳平さん(右)と理事長の松井博和先生

青山淳平さん(右)と理事長の松井博和先生

 青山淳平さんは、9年前の北海道新聞8月の『終戦特集』取材で松山でお会いして以来、不思議な縁でつながっています。昨年10月に十和田で開催された「第三回INAZOサミット」でお会いでき、今度は新渡戸関連でさらにお付き合いは続いています。

* ビハール号事件ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%93%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%8F%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6

『おしん』 終わる!!

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 NHK朝の連続テレビ小説『おしん』の1年間放送となった全297話が、「連続テレビ小説100作放送」を記念して、昨年BSプレミアムで再び放送され、つい先日最終回を迎えました。これまで断片的には観たことがありましたが、私は全てを観たのは今回が初めて、この1年間、毎朝7時15分からの15分間、久しぶりにテレビに向き合いました。1983年4月4日から1984年3月31日まで放送されていたNHK連続テレビ小説第31作。朝ドラの最高傑作とされ、1983〜1984年の平均視聴率は52.6%最高視聴率62.9%(1983年11月12日放送 第186回)、これはビデオリサーチの統計史上、テレビドラマの最高視聴率記録となっています。

* 『おしん』 https://www2.nhk.or.jp/archives/search/special/detail/?d=asadra014

 この作品は、スリランカ、インドネシア、フィリピン、台湾、香港、ベトナム、アフガニスタン、シンガポール、エジプト、イランなど世界68か国や地域で放送され、苦難に遭いつつも決してあきらめず、明治、大正、昭和という貧困・戦乱・復興の中を生きた主人公・おしんの姿が、日本だけでなく世界各国で人々の共感を呼び、「おしんドローム」という言葉を生み出し、「世界で最もヒットした日本のテレビドラマ」とされています。

 そして私は佐々木愛さんの大ファン、劇団文化座(http://bunkaza.com/mainpage/aboutus/aboutus.html)代表です。先日、久しぶりに東京の稽古場でお会いしましたが、劇団は2年後が創立80周年という節目の年です。

* 佐々木愛さんーー> http://bunkaza.com/mainpage/actress/sasakia.html

最終回ではナレーションの奈良岡朋子さんも登場!

最終回ではナレーションの奈良岡朋子さんも登場!

 とにかく、脚本の橋田寿賀子さんの言葉の力強さが随所に現れ、毎回、朝から涙の連続でした。このドラマに、原作・脚本の橋田壽賀子と制作者たちは「高度経済成長の中で現代人が見失ってしまったものを提示し、問いかけよう」と意図したといいます。

脚本

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 放送期間1983(昭和58)年4月4日~1984(昭和59)年3月31日
  • 主な出演者
    • おしん:小林綾子(7~10歳)
    • 田中裕子(16~45歳)
    • 乙羽信子(50~83歳)
    • 父・作造:伊東四朗
    • 母・ふじ:泉ピン子
    • 祖母・なか:大路三千緒
    • 少女期のおしんと出会う逃亡兵・俊作:中村雅俊

    (加賀屋)

    • 祖母・くに:長岡輝子
    • 父・清太郎:石田太郎
    • 母・みの:小林千登勢
    • 娘(おしんのライバル)加代:東てる美
    • おしんの永遠の恋人・高倉浩太:渡瀬恒彦
    • 髪結いの師匠・長谷川たか:渡辺美佐子

    (田倉家)

    • おしんの夫・田倉竜三:並木史朗
    • 夫の父・田倉大五郎:北村和夫
    • 夫の母・田倉清:高森和子
    • 夫の家の執事・源右衛門:今福将雄

    (おしん夫妻の家族)

    • 次男・田倉仁:高橋悦史
    • 次男の妻・道子:浅茅陽子
    • 次女・田倉(崎田)禎:吉野佳子
    • 次女の夫・崎田辰則:桐原史雄
    • 加代の子ども・八代希望(加代の死後、おしん夫妻が養育):野村万之丞
    • 希望の子ども・八代圭:大橋吾郎
    • おしんの養女・田倉初子:佐々木愛
  • ナレーター奈良岡朋子
  • 橋田壽賀子
  • 音楽坂田晃一
  • 考証小木新造
  • 制作岡本由紀子
  • 演出江口浩之、小林平八郎、竹本稔ほか
  • デスク山岸康則
  • 美術田坂光善、宮井市太郎、増田哲
  • 技術設楽国雄、白石健二
  • 照明渡邊恒一、増田栄治
  • カメラ後藤忠、沖中正悦
  • 音声金光正一、近藤直光、若林政人
  • VE福井功一
  • 効果水野春久、林幸夫、小林光

※NHKアーカイブスブログ(2008年6月27日)より

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 時代折々に登場する人物のキャスティング、特におしんをいじめ抜く女性たち、指導する女性たち、ガッツ石松さんほかも素晴らしく、たくましく生きるおしんを一層浮き彫りにしていました。オンデマンドで何回も観ることができる時代、敢えて1年間かけて毎日一話ずつ観る楽しみも捨てたものではなかったですね、素晴らしい作品です。

益子、宇都宮 3月 2020

Posted by 秋山孝二
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 (公財)ワグナーナンドール記念財団(http://wagnernandor.jp/TOP.html)の理事会が栃木県益子町であり、宇都宮に前日宿泊していってきました。いつも外国人観光客・ビジネスマンで賑わっているJR宇都宮駅前のホテルも閑散としていました。

 益子の財団事務所庭には、しっとりとした小雨の中、梅が咲いていました。

益子の3月 2020

益子の3月 2020

 会終了後に、今年6月に建立される「母子像」設置予定地にも足を運びました。陸上競技場、野球場、サッカー場が集積する広大な宇都宮総合運動公園(https://www.park-tochigi.com/sougou/)の陸上競技場メインゲート横、県立美術館に寄付された第一号のワグナーナンドール作品が、長い年月を経て倉庫から公の場所に現れ、多くの方々の眼に触れることになりました。

宇都宮総合運動場

宇都宮総合運動公園陸上競技場

設置予定場所

設置予定場所

 野外に設置される彫刻は千年持つと言われていますので、慎重に場所を選び、オリンピック・パラリンピック予定の今年、栃木県がハンガリーのホスト県になったのを記念して建立されることになりました、多くの方々の眼に触れることは本当に嬉しいことです、6月が楽しみです。

3・11から9年目

Posted by 秋山孝二
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 2011年3月11日の東日本大震災から早9年が経ちましたが、今年の特集では、NHK総合テレビの原発関連企画が印象的でした。

* https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20200315

ずっと追いかけている山崎記者

ずっと追いかけている山崎記者

 東京電力福島第一原子力発電所で起きた史上最悪レベルの原発事故を、独自に検証してきたメルトダウンシリーズです。今回は311までの数年間、関係者の間で、津波対策についてどのような議論が行われていたのかを取材し、事故に至る道のりを検証していました。1000ページを超える国や電力会社の内部文書を入手、さらにおよそ100人の関係者を取材しています。東京電力を中心に電力会社の間で、国の「長期評価」をめぐって行われていた会合で、「巨大津波への備え」について各社が交わしていた生々しいやりとりが明らかになり、さらに、当時新たな知見が次々と出ていた過去の巨大津波「貞観津波」についても、規制当局の保安院、研究機関、電力会社、地元自治体などの間で行われていた詳細なやりとりも見えてきました。事故前に具体的な津波対策を実施することはできなかったのか?原発の安全審査に関わっていた中心的人物などのインタビューを交え、9年たって見えてきた新事実を描き出していました。

津波の予測

巨大津波の予測はしていた

津波の予測メルトダウンの可能性予測

 NHKのアーカイブスの厚みというか、継続的取材を続けてた山崎記者に拍手ですね。第二次世界大戦の日本の軍部に通じる隠ぺい体質に、あらためて日本の脆弱さを痛感します。今の新型コロナウイルス感染に対処する政府等の姿勢にも同じ匂いを感じる昨今です。

映画『子どもたちをよろしく』

Posted by 秋山孝二
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 東京出張中に、時間が空いたので渋谷に足を延ばし、映画『子どもたちをよろしく(http://kodomoyoroshiku.com/』を観てきました、衝撃的でした。丁度、Facebookでもお友達の企画・統括プロデューサーの寺脇研さんとジャーナリストの永田浩三さんのトーク企画もあり、さらに現在の子どもたちの状況を深堀りできましたが、想像を越える深刻な現実、観終わっての帰り道は気が重かったですね。

それぞれに闇を抱える子どもたち

 文部科学省で長らく日本の子どもたちの実態と向き合ってきた企画・統括プロデューサーの寺脇研さん企画には前川喜平さんが協力し、映画という形に仕上げたのは監督の隅田靖さん。

 脚本・監督の隅田靖は本作についての思いを以下のようにコメントしています、HPより~~~~~~~~~

 オリンピック、カジノ、万博…世の中が浮足立つなかで、子どもを巡る事件が、毎日のように報じられる。しかし、子どもたちの世界に目が向けられることは少ない。いじめに苦しみ、そのために死を選んでしまう少年、性的虐待を受け自らを「汚れた存在」と思い込んでしまい風俗産業に身を沈める少女、そんな彼らに、われわれ大人は手を差し伸べることができるのか。いや、アルコール依存、ギャンブル依存、対人依存、同調圧力など、大人社会にはびこる闇こそが問題の源なのではないのか。その問いかけを、観客の皆さんに投げかけたい――。それがこの映画を作った一番の狙いだ。映画の中の子どもたちは、悩み、苦しみ、他人を追い詰め、自分を追い詰めていく。子どもたちの心の中の闇を振り絞るような叫び!この叫びがあなたの胸に届くだろうか。

~~~~~~~~~~~~~~

寺脇研さんと永田浩二さんの対談

寺脇研さんと永田浩三さんのアフタートーク

さらに最後には監督も登壇

さらに最後には隅田靖監督も登壇

 ぼくたちの叫びが聞こえますか」というメッセージに、子どもたちが今抱えている闇の正体は一体何だろうかと私自身に迫ります。

新型コロナウイルス感染症(3)

Posted by 秋山孝二
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 ヨーロッパでは大変な広がりになり、WHOは「パンデミック」宣言を発しましたが、その後、各国のリーダーはそれぞれ国民に向けてのメッセージを発信しています。

 その中で、特に印象的なのはドイツのメルケル首相の格調高い内容ですね、こういった時に一人の人間としての品格と見識が滲み出てくるものです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用(これまでで最長の引用)

親愛なる国民の皆さん。
現在、コロナウィルスは私たちの生活を著しく変えています。日常生活、公的生活、社会的な人との関わりの真価が問われるという、これまでにない事態に発展しています。

何百万人もの人が職場に行けず、子供たちは学校や保育施設に行けない状況です。劇場、映画館、店などは閉鎖されていますが、最も辛いことは、これまで当たり前に会っていた人に会えなくなってしまったことでしょう。このような状況に置かれれば、誰もがこの先どうなるのか、多くの疑問と不安を抱えてしまうのは当然のことです。このような状況の中、今日、首相である私と連邦政府のすべての同僚たちが導き出したことをお話ししたいと思います。

オープンな民主主義国家でありますから、私たちの下した政治的決定は透明性を持ち、詳しく説明されなければなりません。決定の理由を明瞭に解説し、話し合うことで実践可能となります。すべての国民の皆さんが、この課題を自分の任務として理解されたならば、この課題は達成される、私はそう確信しています。

ですから、申し上げます。事態は深刻です。どうかこの状況を理解してください。東西ドイツ統一以来、いいえ、第二次世界大戦以来、我が国においてこれほどまでに一致団結を要する挑戦はなかったのです。

連邦政府と州が伝染病の中ですべての人を守り、経済的、社会的、文化的な損失を出来る限り抑えるために何をするべきか、そのためになぜあなた方を必要としているのか、そしてひとりひとりに何が出来るのかを説明したいと思います。

伝染病について私がこれから申し上げることは、ロベルト・コッホ研究所のエキスパート、その他の学者、ウィルス学者からなる連邦政府協議会からの情報です。世界中が全力で研究していますが、まだコロナウィルスの治療薬もワクチンも発見されていません。

発見されるまでの間に出来ることがひとつだけあります。それは私たちの行動に関わってきます。つまり、ウィルス感染の拡大の速度を落とし、その何カ月もの間に研究者が薬品とワクチンを発見できるよう、時間稼ぎをするのです。もちろん、その間に感染し発病した患者は出来る限り手厚く看護されなければなりません。

ドイツには優れた医療制度があり、世界でもトップクラスです。しかし、短期間に多くの重症患者が運び込まれた場合、病院には大きな負担がかかります。それは統計上の単なる抽象的な数字ではなく、父または祖父、母または祖母、パートナーであり、彼らは人間です。そして、私たちはすべての人の命に価値があることを知るコミュニティで生活しているのです。

まずこの場を借りて、医師、そして看護施設、病院などで働くすべての方にお礼を申し上げます。あなた方は最前線で戦っています。この感染の深刻な経過を最初に見ています。毎日、新しい感染者に奉仕し、人々のためにそこにいてくれるのです。あなた方の仕事は素晴らしいことであり、心から感謝します。

さて、ドイツでのウィルス感染拡大を遅らせるために何をするべきか。そのために極めて重要なのは、私たちは公的な生活を中止することなのです。もちろん、理性と将来を見据えた判断を持って国家が機能し続けるよう、供給は引き続き確保され、可能な限り多くの経済活動が維持できるようにします。

しかし、人々を危険にさらしかねない全てのこと、個人的のみならず、社会全体を害するであろうことを今、制限する必要があります。私たちは出来る限り、感染のリスクを回避しなければなりません。

すでに現在、大変な制限を強いられていることは承知しています。イベントは無くなり、見本市、コンサートは中止、学校も大学も保育施設も閉鎖、公園で遊ぶことさえ出来ません。州と国の合意によるこれらの閉鎖は厳しいものであり、私たちの生活と民主的な自己理解を阻むことも承知しています。こういった制限は、この国にはこれまであり得ないことでした。

旅行や移動の自由を苦労して勝ち取った私のような人間にとって(注※メルケル首相は東独出身)、そのような制限は絶対に必要な場合にのみ正当化されます。民主主義国家においては、そういった制限は簡単に行われるべきではなく、一時的なものでなくてはなりません。今現在、人命を救うため、これは避けられないことなのです。

そのため、今週初めから国境管理を一層強化し、最も重要な近隣諸国の一部に対する入国制限を施行しています。

経済面、特に大企業、中小企業、商店、レストラン、フリーランサーにとっては現在すでに大変厳しい状況です。今後数週間は、さらに厳しい状況になるでしょう。しかし、経済的影響を緩和させるため、そして何よりも皆さんの職場が確保されるよう、連邦政府は出来る限りのことをしていきます。企業と従業員がこの困難な試練を乗り越えるために必要なものを支援していきます。

そして安心していただきたいのは、食糧の供給については心配無用であり、スーパーの棚が一日で空になったとしてもすぐに補充される、ということです。スーパーに向かっている方々に言いたいのです。家にストックがあること、物が足りていることは確かに安心です。しかし、節度を守ってください。買い溜めは不要で無意味であり、全く不健全です。

また、普段、感謝の言葉を述べることのなかった人々に対しても、この場を借りてお礼を申し上げます。スーパーのレジを打つ方々、スーパーの棚に商品を補充される方々は、この時期、大変なお仕事を担われています。私たち国民のためにお店を開けていてくださって、ありがとうございます。

さて、現在急を要すること、それはウィルスの急速な拡散を防ぐために私たちが効果的な手段を使わない限り、政府の措置は意味を持たなくなるということです。私たち自身、誰もがこのウィルスに感染する可能性があるのですから、すべての人が協力しなければなりません。まず、今日、何が起こっているかを真剣に受け止めましょう。パニックになる必要はありませんが、軽んじてもいけません。すべての人の努力が必要なのです。

この伝染病が私たちに教えてくれていることがあります。それは私たちがどれほど脆弱であるか、どれほど他者の思いやりある行動に依存しているかということ、それと同時に、私たちが協力し合うことでいかにお互いを守り、強めることができるか、ということです。

ウィルスの拡散を受け入れてはなりません。それを封じる手段があります。お互いの距離を保ちましょう。ウィルス学者は明確にアドバイスしています。握手をしてはいけません。丁寧に頻繁に手を洗い、人と少なくとも1,5メートルの距離を置き、出来るだけお年寄りとのコンタクトを避けましょう。お年寄りは特にリスクが高いからです。

この要求が難しいことであることは承知しています。こういった困難な時期にこそ、人にそばにいてもらいたいものですし、物理的な近接、触れ合いこそが癒しとなるものです。残念ながら、現時点ではそれは逆効果を生みます。誰もが距離を置くことが大変重要であることを自覚しなくてはなりません。

善意のある訪問、不必要な旅行、これらはすべて感染を意味し、行ってはならないのです。専門家が「お年寄りは孫に会ってはいけない」と言うのには、こういった明白な理由があるからです。

人と会うことを避ける方は、毎日たくさんの病人の看護をしている病院の負担を軽減させているのです。これが私たちが人命を救う方法なのです。確かに難しい状況の人もいます。世話をしている人、慰めの言葉や未来への希望が必要な人をひとりにはさせたくはありません。私たちは家族として、あるいは社会の一員として、お互いに支えあう他の方法を見つけましょう。

ウィルスが及ぼす社会的影響に逆らうクリエイティブな方法はたくさんあります。祖父母が寂しくないように、ポッドキャストに録音する孫もいます。愛情と友情を示す方法を見つける必要があります。Skype、電話、メール、そして手紙を書くという方法もあります。郵便は配達されていますから。自分で買い物に行けない近所のお年寄りを助けているという素晴らしい助け合いの話も耳にします。この社会は人を孤独にさせない様々な手段がたくさんある、私はそう確信しています。

申し上げたいのは、今後適用されるべき規則を遵守していただきたい、ということです。政府は常に現状を調査し、必要であれば修正をしていきます。現在は動的な情勢でありますから、いかなる時も臨機応変に他の機関と対応できるよう、高い意識を保つ必要があります。そして説明もしていきます。

ですから、私からのお願いです。どうか私たちからの公式発表以外の噂を信じないでください。発表は多くの言語にも訳されます。

私たちは民主国家にいます。強制されることなく、知識を共有し、協力しあって生活しています。これは歴史的な課題であり、協力なしでは達成できません。

私たちがこの危機を克服できることは間違いありません。しかし、いったいどれほどの犠牲者となるのでしょう?どれだけの愛する人々を失うことになるのでしょう?それは大部分が今後の私たちにかかってきています。今、断固として対応しなければなりません。現在の制限を受け入れ、お互いに助け合いましょう。

状況は深刻で未解決ですが、お互いが規律を遵守し、実行することで状況は変わっていくでしょう。

このような状況は初めてですが、私たちは心から理性を持って行動することで人命が助けられることを示さなければなりません。例外なしに、一人一人が私たちすべてに関わってくるのです。

ご自愛ください。そしてあなたの愛する人を守ってください。ありがとうございます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 確固たる歴史認識に基づいて、ご自身の東ドイツでの生活から獲得してきた民主主義の体験的事実、国民への団結を促す文脈は、鍛えられて真摯に人生を生きてきたメルケル首相の底力とでも言えるものなのでしょうね。我が国の安倍首相をはじめとする政治家は到底及ばない人間としての品格の違いを痛感しました。

新型コロナウイルス感染症(2)

Posted by 秋山孝二
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 2月に日本でも連日トップニュースで報じられている新型コロナウイルス感染関連は、今現在も日本国内だけでなくさらに世界的にも大きな広がりを見せていて、目が離せないですね。

 私の母の体調診察のために、少し前ですが近所の病院外来に付き添って行きましたが、そこの外来待合ロビーの壁の様子、院内感染と医療崩壊が最大のリスクなのでしょうね。

近くの病院ロビーの掲示

近くの病院ロビーの掲示

 枝廣淳子さんのブログには示唆に富むご意見も・

* https://www.es-inc.jp/insight/2020/ist_id010258?fbclid=IwAR1b-cRo5mOxlOohJSQ6I4sKkXnbL_IoGVjVlIwgwaQQ0pGgVaAdku1sr-0

 状況が刻々と変化するので、コメントも難しいですが、事実だけは忘れないように記載していきたいと思います。

世界的には拡大傾向

世界的には拡大傾向

 「正しく恐れる」、これに尽きるのでしょうね。そして、今現在は完全防止というよりも、長期戦でこの新型コロナウイルス感染とどう付き合うか、日常生活を続けながら予防策と共に暮らす、そんなスタンスかなと、私自身は考えています。何か巷の様子、メディアの報道等は、3・11後の状況に酷似している気がします。

館山駅 100周年 !

Posted by 秋山孝二
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 東京駅から高速バスで約2時間、東京湾アクアラインを通って千葉県館山市に向かいました。途中、バスの窓からは薄暮に富士山のシルエットも素晴らしく。

左手に富士山のシルエット!

左手に富士山のシルエット!

 館山駅バスターミナルに到着後、JR館山駅構内を通り抜ける時、「館山駅100年」ロゴが目に入ってきました。大正8年の開業から数えて、昨年、令和元年5月24日(金)に開業100周年を迎えたJR館山駅。乗客の皆さん、そして地域の皆さんに感謝を込めて、昨年11月9日(土)午前10時から記念イベント「館山駅開業100周年Festa.」が開催されたようですね。

* http://bosotown.com/archives/38919

記念ロゴ

記念ロゴ

東京 3月 2020、演劇公演ほか

Posted by 秋山孝二
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 3月、東京の今、空港・モノレール・バスターミナル等は閑散としています。

羽田空港から浜松町のモノレール!

羽田空港から浜松町のモノレール!

 東京駅八重洲バスターミナルもいつもの3割程度の人の流れでしょうか、それでも空港よりはまだ人がいる感じも。

東京駅八重洲バスターミナル

東京駅八重洲バスターミナル

 そんな状況下でも演劇小劇場「こまばアゴラ劇場(http://www.komaba-agora.com/」は公演を続けて満員のお客さまです。平田オリザさんのポリシーが隅々まで浸透している、そんな感じで嬉しかったですね。

* こまばアゴラ劇場芸術総監督・平田オリザの声明 (2020年2月20日)

http://www.komaba-agora.com/2020/02/10541

 観劇演目はこちら:

弟兄

克服できない嫌〜な体験から生まれてしまった話。
2017年のゆうめい代表作となってしまった話。
演出:池田 亮

~~~~~~~~~~~~~~~~~ HPより

ゆうめい(https://www.yu-mei.com/about

 舞台作品・美術・映像を制作する団体として2015年に設立。

自身の体験や周囲の人々からの「自分のことを話したい」という声を出発点として、生々しくも多種多様に変化していく環境と可能性を描き、その後、表現によってどのように現実が変化したかを「発表する」までを行う。

 表現と発表をし続けることによって生まれる他者との共鳴と反発を繰り返し、現実に新たな視線や変化を見つけることを目指している。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

さすがに演劇のメッカ

さすがに演劇のメッカ

 殆どの美術館も閉館、六本木のミッドタウンもひっそりでしたが、大変興味深い展示を見つけました。

* TOKYO MIDTOWN AWARD(https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/result/

興味深いミッドタウン賞

興味深いミッドタウン賞

 新型コロナウイルス感染による自粛処置は、一体いつまで続けるのでしょうね、今のステージは、どう長期的に付き合っていくかしかないような気がしていますが。

愛生舘の「こころ」 (22)

Posted by 秋山孝二
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 昨年10月にオープンした『愛生館文庫』、これまで訪問者がコンスタントにいらっしゃっていますが、その中で思いっきり昔を振り返る「愛生館文庫の集い」、今回は2回目として神正義さんのお話です。

* 初回の様子ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=37374

その生い立ちから

その生い立ちから

聴く方も真剣!

聴く方も真剣!

 お話が終了後は、財団事務所2階に上がってさらに意見交換、生い立ちの語りが長く、なかなか入社後の局面にならずイライラしていた方もいたり、楽しいひと時でした。

2階でさらに懇親を

2階でさらに懇親を

 終わった後も片づけを一生懸命、世代の違いか皿洗い等台所にも自然に入っての後始末も完璧でした。

スーツ姿で洗い物!

スーツ姿で洗い物!

 第三回目は5月の予定となりました、またまた楽しみです!

『虹と雪、慟哭のカッコウ』(下)

Posted by 秋山孝二
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 今回のこの公演、予定では2020年2月20日(木)~ 3月1日(日)でした。

新型コロナウイルス感染予防策を入念に立てて、

2/20(木) 19:00
2/21(金) 19:00
2/22(土) 14:00
18:00
2/23(日) 14:00

2/24(月) 19:00

と6公演を積み重ねていましたが、2月24日公演終了後に、石井館長、伊藤部長ほかと意見交換をして、以下の対応強化策を示して、引き続き公演を継続することを決めました。

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新型コロナウイルスへの対応強化について

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、札幌市内でも各種イベントの延期や中止が発表となっておりますが、私共、北海道演劇財団が札幌文化芸術劇場hitaru(札幌市芸術文化財団)との共催で公演をしておりますAll Sapporo Professional Actors Selection Vol.1「虹と雪、慟哭のカッコウ」は、現段階では公演を継続することといたします。

 220日に発表した声明文にあるように、これまでも、お客さまへの咳エチケットへのご協力の周知、スタッフ・キャストの手洗い・うがいの徹底、すべての座席やお客様の手が触れる可能性のある場所の除菌消毒、劇場内の換気の徹底で、安心してご観劇いただける劇場環境を整えてまいりましたが、本日より、劇場内でのお客さまへの手指消毒のお願いや、開演前に出演者らによる「せきエチケット」や「正しい手洗い」などについての周知活動も行い、感染拡大防止のための周知活動も開始することといたしました。

 今後、さらに状況が変化した場合、公演を中止する可能性も含め、最新の情報が入り次第、臨機応変に適切な対応をすることとします。

 既に前売り券をお買い求めで、観劇を断念なさるお客様には、払い戻しの手続きを行っております。33()までにお電話(011-520-0710:北海道演劇財団)でお問い合わせくだされば、払い戻しの手続きを取らせていただきます。

 ご来場のお客様には、感染予防・拡散防止の趣旨をご理解の上、以下の点に、重ねてご協力をお願いいたします。

〇発熱・咳・全身痛などの症状が継続してある方は、観劇をお控えくださいますよう、くれぐれもお願いいたします。

〇既に前売り券をご購入のお客様には33()までにご連絡を頂ければ、払い戻しの対応もいたしますので、ご連絡ください。(☎ 011-520-0710

〇劇場内の換気、消毒などには万全を期しております。観客の皆様も、うがい、手洗いなど、可能な限りのご協力をお願いいたします。

224日の公演より、ご来場のお客様すべての皆様に、ご入場の際、手指の消毒をお願いすることとします。何卒、ご理解の上、ご協力ください。

〇急な咳・くしゃみなどの症状が現れた場合、周囲のお客様にご配慮いただき、マスクの着用やハンカチ、着衣で覆うなどの対応をお願いいたします。

〇受付スタッフ・場内整理スタッフはマスクを着用させていただきます。

〇受付時、せきなどの症状が見受けられるお客様には、お声掛けをさせて頂き、体温を測定させていただき、問題がないようであれば、連絡先をお聞きしてからご入場いただく場合もあることをご理解ください。

 私たちは安全で快適な劇場空間を用意し、お客様をお待ちしております。

 何かお気づきの点がありましたら、遠慮なくスタッフにお申し付けください。

2020224

公益財団法人 北海道演劇財団

芸術監督 斎藤歩

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開始直前の手洗い他ご案内も

開始直前の手洗い他ご案内も

28日公演が最終に

28日公演が最終に

2/25(火) 14:00/19:00

2/26(水) 休演日
2/27(木) 14:00
2/28(金) 19:00

 2月28日19時公演を観劇した一人の若手精神科医の感想が以下の通りです。

・・・昨日はどうも。見れて良かったです。深い感想はなかなか書き切れませんが、あそこまでわかりやすい「非人道的」な治療はいまでこそ確かに「非人道的」として理解され、なくなりましたが、全体として精神科の病棟で生まれやすいあの「構造」は、今もなお変わりないと感じます。だから劇中の各登場人物の葛藤は、日々僕も抱くもの。ラストまで迫るものがありました、素敵でした、素晴らしかったです。あとまったく個人的に、山木氏のギターきいて、高校時代が懐かしくなりました。・・・・

 そして28日公演終了後に、石井館長ほか関係者と再度意見交換して、周辺環境の悪化に伴い、以後三回の公演を中止することを決めました、まさに苦渋の選択ですね。決定後、出演者・関係者全員が舞台に集合して、私も財団理事長として同席し、芸術監督の斎藤歩から中止の決定とその経緯を皆さんに説明しました。これまで10公演を終えて、日に日に作品の評価も高まり、このような状況の中、予約のキャンセルは若干有ったものの公演毎に当日券はかなりの枚数に上っていましたので、胸の張り裂けるような気持でした。

素晴らしいカンパニー!

素晴らしいカンパニー!

 私は主催者団体の理事長として、以下のメッセージを演劇財団関係者にご報告しました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

北海道演劇財団

理事、監事、評議員の皆さま

<公演三回中止のお知らせとその経緯>

 2月20日から札幌市民交流プラザ3Fクリエイティブスタジオで公演を続けていた、All Sapporo Professional Actors Selection Vol.1「虹と雪、慟哭のカッコウ」ですが、2月28日の公演(19時)を終えた段階で、共催する札幌文化芸術劇場hitaru(札幌市芸術文化財団)石井館長とも協議した結果、残る2月29日、3月1日の公演3回を中止することと致しました。

 これまで斎藤歩、木村典子が「公演前告知」、「2月24日対応強化連絡」と、予防等についてできる限りの努力をして参りました。

* 公演初日前告知 http://www.h-paf.ne.jp/200220geijutukantokuseimei/

* 2月24日対応強化告知 http://www.h-paf.ne.jp/200224geijutukantokuseimei/

 この間、札幌文化芸術劇場hitaruの石井館長、伊藤舞台技術部長ほか関係者の方々と連日意見交換をしながら、劇場内の殺菌や徹底した清浄、マスクの着用、今日までの公演の継続にご尽力して頂いたスタッフの皆様のご協力のお陰で、28日まで何とか公演を続けることができました。また、24日以降では、対応強化として、入場前に全てのお客さまの手のアルコール消毒を徹底し、公演冒頭にセットのナースステーションから「予防の手洗いの詳細手順説明」も行い、拍手も頂いたりしました。日ごとに新型コロナウイルスのまん延気配でしたが、予約キャンセルは若干あったものの、公演の評判は高く、当日券枚数も伸びてきていました。そんな状況の中、28日夕方の鈴木知事による「週末外出自粛要請」発表があり、公演終了後に、斎藤歩、納谷真大、木村典子と私で石井館長に面談を求めて意見交換をし、以降の三公演中止を決めました。すぐに中止告知をHP他、SNSでも行い、さらに個別に観劇予定のお客さまには各自中止連絡を行いました。29日、3月1日もお越しになる方々への対応、2日以降は払い戻し他の手続きについて関係者とさらに詰めた議論をする予定です。

 昨年末から稽古を重ねたきた斎藤歩、納谷真大ほかユニット関係者の忸怩たる思いは察するに余りあるものですが、この貴重な経験を次の公演に活かすようにと、石井館長からも励ましの言葉を頂いています。

 以上がこの間の中止に至った概略経過で、3月予定の理事会、さらに詳細をご説明する予定です。取り急ぎのご報告でまとまりませんが、どうかご理解のほどをよろしくお願い致します。

(公財)北海道演劇財団 理事長 秋山孝二

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 その後、芸術監督の斎藤歩からは以下のような報告も届きました。

・・・・2月29日にも、劇場に全員が集まり片づけをして、3月1日に予定通りバラシをして打ち上げをしようとしていたのですが、2月29日の段階で、hitaru の伊藤さんが、技術スタッフ全員を招集してくださっていて、劇場スタッフ総出でバラシをやってくれて、2時間ほどでバラシが終了してしまい、それならもう…と、29日の段階で、シアターZOOの稽古場で、打ち上げをやってしまおうということになり、お酒や食べ物を持ち寄って、稽古場で夜2時まで、盛大に打ち上げを行い、解散しました。

 そして昨日3月1日昨日も、上演予定時間に劇場の受付に立ちご来場くださったお客さまへの説明の用意をしていました。hitaru の丸田さん、技術部長の伊藤さんも立ち会ってくださいましたが告知が行き届いていたようで、一人もお客様はいらっしゃいませんでした。・・・・・・

斎藤歩のブログ――> http://sapporoza.blog.fc2.com/blog-entry-136.html

バラシを終えて

バラシを終えて

 伊藤部長、丸田さんには、本当に連日及び最後の最後まで大変お世話になりました、心から感謝申し上げます。

 私が関係する今回の演劇公演も千秋楽前に三公演残して中止せざるを得ない苦渋の選択でした。個々の事情による判断が一番重要で、上から言う話ではありません、続ける社会的使命があると確信しているからです、そんな風に考えていると、劇作家・演出家の野田秀樹さん(64)は1日、政府が新型コロナウイルス感染対策として文化イベントの自粛を要請したことに対し、「一演劇人として劇場公演の継続を望む」との意見書を公式ホームページで発表されました。平田オリザさんも賛同の意を示しています。政府の要請を受け、野田さんが芸術監督を務める東京都立の東京芸術劇場など国公立劇場の主催事業や、松竹主催の歌舞伎、宝塚歌劇団、劇団四季といった民間大手のほとんどが3月前半までの公演中止を決めている最中にです。

 今回の一連の対応中、野田秀樹さんのメッセージが心に響きました。

* https://www.nodamap.com/site/news/424?fbclid=IwAR01L6bz-IjukmthgyYG2WUHQyNxtFBnBS2fi9Jk919sEuUJzhPQCouKCU4

 公演を巡っての一連の判断を今振り返ってみて、私は民間財団理事長として北海道演劇財団が目指す「公益としての『演劇』振興」と真摯に向き合った数週間だったと感じています。「自粛」「自粛」の同調圧力の中、「今」、「ここ札幌」で公演を続ける責任みたいなものをギリギリまで追求してきたことに、私自身は誇りを持っているつもりです。もう克服したと思っていた感染症との闘い、芸術・文化の価値とどう折り合いをつけていくのか、少し時間を経て再度深く考えてみたいと思った次第です。