感動、大山綱夫先生のご講演!

Posted by 秋山孝二
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 久しぶりに大山綱夫先生のお話を伺い、大いに感銘を受けました。

 北海道大学農学大学院の市民公開講座、『内村鑑三・新渡戸稲造・宮部金吾~青春の志と生涯~』と題して、大山綱夫先生のご講演でした。

* これまでの大山綱夫先生関係記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%A4%A7%E5%B1%B1%E7%B6%B1%E5%A4%AB

 内村鑑三、新渡戸稲造の著書はかなり目に触れるのですが、宮部金吾に関する書物が少ない現状、しかし、彼の地味ながら支える二人との関係は、大変大きな影響があったと推察するとの大山先生の見解でした。また、『坂の上の雲』を引用して、ほぼ同時代を生きた三人にもかかわらず、日露戦争等で活躍した秋山兄弟ほかを著名にした時代背景の中で、反戦平和を一貫して言論で追及した内村・新渡戸・宮部は、比較してあまり歴史的に語られてこなかったのではないかとの問題提起もありました。それどころか、内村も新渡戸も当時の軍国主義に迎合するマスメディア・言論界からはバッシングを受け続けて、不遇な生涯とも言えました。ただ、彼らが育てた数多くの人材が、戦後の日本の教育、言論界で中心的な役割を果たした事実、それが彼らの功績と高く評価する必要があるだろうとのご指摘、私はまったく同じ思いを抱いています。

 講演終了後は、司会の久田徳二さんと盛岡からお越しの(一財)新渡戸基金の藤井茂理事長と大山綱夫先生との鼎談でした。宮部金吾の更なる深堀も興味をそそられました。

 穏やかな語り口、しかしながらその内容には凛とした理念があり、この日会場いっぱいに集まった聴衆に感動を与えたのは間違いありません。講演終了後に、大山先生にご挨拶もできてよかったです。どうか、これからもお元気でお過ごしください。