早起きは三文の得

Posted by 秋山孝二
Categorized Under: 日記
Comment: 1

 日曜日の早朝5時頃、何気なくテレビのスイッチを入れましたら、NHK教育テレビで「こころの時代~無は無限大~」が放映されていました。

相國寺派管長http://www.shokoku-ji.or.jp/shokokuji/index.html

有馬賴底(ありまらいてい)老大師http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%97L%94n%81@%97%8A%92%EA/list.html

「人間本来 無一物」と題して、「無は無限大」の意味を1時間、丁寧に語っておられました。以下、印象に残ったお言葉です。

*「知」は会得するもの、真の自由人は解き放たれる

*「転じる力」を培う ――>執着したり、とらわれたりしている時はダメ

*霊性を揺さぶる力 ――>眠っている力

*空っぽで生きていく事が、最も豊かな事

*僧堂にこもる + 行脚する  :黙想と行動のバランス、体験して初めて納得できる

*師匠の笑顔は見た事がない

*ボヤの直後の「片付けろ!」の師匠のお言葉、「見ていてくれた」事への感動

一方、つい先日、鈴木大拙著「禅と日本文化」(岩波新書)http://kindai.bungaku1.com/showa01/zen.html を読んだばかりでした。この本の初版は英文で1938(昭和13)年、和訳本は北川桃雄訳で1940(昭和15)年の出版です。禅と美術、武士、剣道、儒教、茶道、俳句、を通して禅の精神を几帳面に述べています。同時に日本文化を世界に説明する強い意欲を感じました。冒頭の第一章では「禅の予備知識」として、丁寧にその基本が記述されています。日本文化の非相称性、禅の精神の「孤絶性」、「孤独性」他、「無執着」と言い換えてもいました。

新渡戸稲造の「武士道」もそうですが、欧米人に対して日本文化を伝えたい、という情熱を全体を通じて感じます。

休日の早朝、頭が「空」の状態で響き会う言葉も多く、「三文の得」でした。