インダストリアルツアー 2018 (終)

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 今回のツアー初日の夜、富山市内で寺島実郎さんを交えての小規模な交流会が開催されました。北陸経済連合会の方のお計らいで、地元の日本酒もいろいろご用意頂き、その日の午後、私が作製したばかりのスズ製ぐい吞みで全種類「お試し」の贅沢なひと時でした。

My スズぐい吞み!

* 富山県 : 満寿泉 大吟醸「寿」苗加屋 純米大吟醸 琳黒(りんのくろ)

* 石川県 : 手取川 大吟醸 古古酒、天狗舞 山廃純米大吟醸

* 福井県 : 黒龍 龍 大吟醸、早瀬浦 大吟醸

地元のお酒も多種

地元のお酒も多種

リストも完璧!

リストも完璧!

 普段、東京ではなかなかゆっくりした時間を取れないのですが、地方に出張した時は、地元のお酒と料理で大いに盛り上がります。

 二日間のツアーを終えた翌日早朝、北陸新幹線で東京へ移動です。金沢から富山の車窓からの景色、遠くに残雪の山々も素晴らしい。今回、金沢、高岡、富山の伝統ある製造業のパワー、同時にイノベーションの力強さに感銘を受けました。

北アルプス(?)広い空
北アルプス(?)山並みと北陸の広い空

インダストリアルツアー 2018(下)

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 二日目は、イノベーションの最先端を行く製造業の訪問です。それぞれの産業で圧倒的なシェアを誇る、まさにキラリと輝く存在。富山市の「立山科学工業(株)」さんと、金沢市の「津田駒工業(株)」さんの工場見学です。

* 立山科学工業(株) https://www.tateyama.jp/ka/

 立山科学グループさんの創業は1958年。今日まで各分野への挑戦を続け、分社化という方針で法人会社を独立させてゆき、現在では法人会社14社のグループ会社に成長しています。グループの中で創業以来の抵抗器をはじめ、センサー、無線、モジュールと特色ある製品を市場に提供して高いシェアを誇っています。昨今では、グループの特色を活かし、グループと連携しての提案で顧客ニーズに応え、満足度の高い商品、システムを提供しているとのこと。これからの時代、センサー技術の応用範囲は想像以上に広く深いと感じました。

* 津田駒工業(株) https://www.tsudakoma.co.jp/

 1909年の創業以来、繊維機械、工作機械関連分野で業界のイノベーターとして、それぞれの時代に最新の技術と製品を提供しています。繊維機械分野は、超高速ジェットルームとサイジングマシンを60カ国以上に輸出し、高級服地や高機能衣料、産業資材まで様々な新しい織物の普及を実現するとともに、新興諸国の経済発展に寄与しています。工作機械関連分野では高精度のNC円テーブルや剛性の高いマシンバイスを開発し、世界をリードする日本のものづくり産業を支えています。

 そして、2008年からは21世紀の新素材といわれる炭素繊維の加工機械分野に進出し、日本初の炭素繊維複合素材の自動積層機を開発するなど、航空機産業や自動車産業をはじめ、炭素繊維の利用拡大を図る様々な分野と協力して、新しいものづくりを進めています。

 代表取締役社長の高納伸宏さまが直々ご説明、ご案内をして頂きました。織機に始まる創業からの物語も、大変興味深く、伝統の中にもイノベーターとしての誇りをバネに、今日まで地方強く歩んでこられている様子がよく分かりました。

兼六園で昼食

兼六園で昼食

処狭しの料理

処狭しの料理

 午後からは、寺島実郎さんによる北陸経済連合会創立50周年記念講演に合流しました。

インダストリアルツアー 2018(中)

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 続いては高岡市に移動して、こちらも4月に竣工の新社屋「鋳物の能作(http://www.nousaku.co.jp/」さん。

玄関ロビーには鋳物の現役原板

玄関ロビーには鋳物の現役原版

富山県観光の紹介スペース

富山県観光の紹介スペース

 工場見学、休日のため静かでしたが逆に近くまで寄って具に見ることができました。まさに職人の技ですね。

工場内の工程で

工場内の工程で

細部の磨き

細部の磨き工程

 見学の後は、いよいよ鋳物作製の実習です。

鋳物製作の体験

鋳物製作の体験

 砂を入れたり取り除いたりを数回繰り返し、スズの液体を注入して数分間、型枠を恐る恐るはずすと、「My ぐい吞み」の完成に歓声でした。私も90分、砂まみれになりながらかなり集中して作りました、なかなかの出来栄えと自画自賛です!!!

なかなかの出来栄え、私のスズ製のぐい吞み

私が作製したスズ製のぐい吞み

販売している商品の一例

販売している商品の一例

 地域観光への貢献として、こんなアイディアも。「地域で盛り上げる観光」の心意気を感じましたね。

「コラボで地域を盛り上げ」の意識満載!

「コラボで地域を盛り上げ」の意識満載!

インダストリアルツアー 2018(上)

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 寺島実郎戦略経営塾で継続して行われている「インダストリアルツアー」、今回は金沢・高岡・富山の輝く中小製造業を訪問しました。

<これまでのインダストリアルツアー>

* 三重県 2016年

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25817

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=25819

* 北海道・苫東 2017年

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=31314

 今回最初は、金沢の「金箔の箔一https://kanazawa.hakuichi.co.jp/」さん、今年4月にリニューアルオープンしたばかりの記念館と金箔張りの体験は暫くぶりの集中した時間、参加された社長の皆さん、ご自分の会社では見たことがないほどの真剣な眼差しとか。あぶらとり紙の先駆けとしても有名です。

総金箔の前田利家公

総金箔の前田利家公の甲冑

プロジェクションマッピングで迫力は一層!

プロジェクションマッピングで迫力は一層!

金箔を一枚一枚、竹の道具で

金箔を一枚一枚和紙に、竹の道具で

手のシワの中にも

手のシワの中にも

 体験タイム。

我ながらなかなかのデザイン・色合い!!

我ながらなかなかのデザイン・色合い!!

 そして、仕上げは金箔ソフトクリーム、私は観るだけ!

金箔一枚被さって831円?!

金箔一枚被さって891(ハクイチ)円?!

 金箔を伸ばして作る技術だけでなく、それを間に挟む和紙に秘伝の技がびっしり詰まり、国内金箔シェアは90%とか。伝統技術に留まることなく、金箔日本酒、金箔ソフトクリーム等、幅広い付加価値で商品開発をされていました。「トラディショナル+イノベーション」、素晴らしい試みを見せて頂きました。

黒田清隆とクラーク

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 黒田伸さんが企画するフォーラム、北海道開拓の原点ともいえる歴史のドラマは、大変興味深かったです。

主催者・黒田伸さんの言~~~~~~~~~~~~~~~

 北海道の歴史の上で、大変重要な人物が開拓使長官の黒田清隆。函館戦争で榎本武揚を救ったことも有名です。2人は、子供同士が縁を結んでいます。四代目の黒田清揚さんはまさに、官軍、賊軍両方の血を引いています。どんな話が飛び出すか。ぼくがコーディネーターとしてお聞きします。お楽しみに。

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 この3月、黒田伸さんのことは、これまで私からも二回ご紹介しています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=32771

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=32790

当日チラシ

当日チラシ

大勢の参加者

大勢の参加者

 黒田清隆は、近代日本の第二代総理大臣。賊軍といわれる側の優れた人材を、明治新政府にも懐深く登用して、建国の礎を固めました。北海道の歴史の再発見、昨年(2017年)の秋山財団で開催された保阪正康さんの3日間の連続講座ともつながる脈絡です。

* 秋山財団訪問時:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27525

二人の「黒田」、黒田清揚さん(左)& 黒田伸さん(右)

二人の「黒田」、黒田清揚さん(左)& 黒田伸さん(右)

 「黒田清隆が蒔いた種:札幌農学校を中心とした精神のリレー」が、一枚の紙にびっしり書き込まれていました。

精神のリレー

精神のリレー

 歴史を創るのは人、明治以降の時代、昭和・平成時代に、一体、歴史的に何を創造してきたのでしょうか。来年、その平成の時代も終わります。

AKIYAMA AWARD 2018

Posted by 秋山孝二
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 「AKIYAMA AWARD」については、これまで何回か書いています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23298

 その趣旨はこちらーー> Since 1996, the Program on U.S.-Japan Relations has annually awarded a summer research grant to a Harvard doctoral student who conducts social  science research on contemporary Japan. Made possible by a generous grant from Akiyama Aiseikan, a pharmaceutical firm based in Hokkaido, the Akiyama Award commemorates the life of Akiyama Aiseikan’s past president, Mrs.Kiyo Akiyama.

 つい先日、Fujihira事務局長から嬉しい報告がありました。

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 I hope very much that you have enjoyed the arrival of spring in Hokkaido. It is my great privilege to let you know that Rui Hua, Ph.D. candidate in History and East Asian Languages, has been chosen as the recipient of the 2018 Akiyama Award. His topic is “Sino-Russo-Japanese Collaboration and the (Un-)Making of the Frontier Cultures of Legality in Manchuria, 1900-1957.” His advisors are Vice Provost and Professor Mark Elliott and Professor Andrew Gordon, two distinguished historians at Harvard. Below is the link, which has updated information about the award to Rui Hua, and a website page that has his photo.

https://programs.wcfia.harvard.edu/us-japan/akiyama-award

http://fairbank.fas.harvard.edu/profiles/rui-hua/

 Rui’s topic is one that is at the forefront of international history, uses archives of multiple languages, and will be a groundbreaking contribution to East Asian historical scholarship.

 We are most grateful for your continued support for Harvard graduate students engaged in social science research related to Japan. Your support has made a major difference in the lives of Harvard graduate students, and we cannot thank you enough for your generosity.

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 すぐ後に、今年度の受賞者のLui Huaさんご本人からも御礼のメールが届きました。

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 I am truly honored to receive the 2018 Akiyama award, and wish to thank you for the support and encouragement the award has brought to me and my intellectual work.

 It is my great pleasure to introduce my academic work to you. My dissertation project examines the evolution of Japanese legal culture and its interplay with the Chinese and Russian legal regimes in Manchuria in the 20th century. I explore how law was used as an instrument of empire in the great power rivalry of the colonial period, and how legal sensibilities structured the life-world of the multinational communities of the Japanese borderland. I believe the legal-cultural developments in Manchuria shaped many contemporary ideas - like land rights and territorial resources - that animate political debates in Northeast Asia today, and hope that my work might help us better understand how these concepts acquired their contemporary significance through the shared history of the East Asian peoples.

 The Akiyama award has inspired me greatly in my study. Your generous support has made it possible for me to pursue my research in much greater depth and breadth, for which I am extremely grateful. I look forward to enjoying the privilege of expressing my gratitude to you in person in the future.

PhD candidate in History and East Asian Languages

Department of East Asian Languages and Civilizations

Harvard University

Lui Hua

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 さらに、ハナ・シェパードさんご本人からは見事な日本語で近況メールが送られてきました。博士論文の謝辞(Acknowledgements)に私と秋山記念生命科学振興財団に感謝の言葉が書き込まれています。

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 ハーバード大学の Program on U.S. Japan Relations Akiyama Award 2013-2014の受賞者、ハナ・シェパードと申します。おかげさまで、先日無事に博士論文の口頭試問が終わって、来週ハーバード大学を卒業します。

 今夏からイギリスのケンブリッジ大学にリサーチフェローとして研究を進みます。博士論文の謝辞(Acknowledgements)に秋山孝二様と秋山記念生命科学振興財団に感謝の文が入っているので、添付しております。あらためて、ご支援ありがとうございました、

 これからもよろしくお願い致します、

ハナ・シェパード

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 近況としては、、2011-12年度のShi-Lin Loh (http://harvard.academia.edu/shiloh) が、National University of Singapore (NUS)助教授に7月からご就任。

“][L to R: Susan Pharr, Subodhana Wijeyeratne ('14-'15), Amy Catalinac ('06-'07), Koji Akiyama (Chairman, Akiyama Life Science Foundation), Sakura Christmas ('10-'11), and Hannah Shepherd ('13-'14)]

L to R: Susan Pharr, Subodhana Wijeyeratne ('14-'15), Amy Catalinac ('06-'07), Koji Akiyama (Chairman, Akiyama Life Science Foundation), Sakura Christmas ('10-'11), and Hannah Shepherd ('13-'14)

 私が2016年にパーティーでお会いしたHannah Shepherd (https://scholar.harvard.edu/hjshepherd/homeは、先日卒業して、秋から3年間 Cambridge University, Trinity College, Junior Research Fellowの予定。また、もう一人お会いしたSubo Wijeyeratne (http://dkimfoundation.org/wp1/2018-2/) は2018-19年度、D. Kim Foundation Dissertation Fellowに。また、一番大きなニュースは、初代の受賞者、Christina Davis (https://www.princeton.edu/~cldavis/)がプリンストン大学から、ハーバードへ政治学教授として秋から移籍予定。今年度は特に過去の受賞者のいろいろな成就が目立つ年でした。

 この「AKIYAMA AWARD」は、Dr.Susan J. Pharr先生との30年を越える信頼関係の賜物です、有難いことです。一昨年(2016年)、これまでのご業績に対して国際交流基金賞(http://www.jpf.go.jp/j/about/award/archive/2016/index.html)を授賞されています。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27940

映画『タクシー運転手』

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 映画『タクシー運転手 約束は海を越えて(http://klockworx-asia.com/taxi-driver/は、以前上映された映画『光州 5.18(https://filmarks.com/movies/7222』とともに、1980年5月に起きた韓国光州市での「虐殺」をテーマにしています。一方、副題に「約束は海を越えて」とあるように、平凡なタクシー運転手と外国人記者、それから光州で出会う人々を2人の視線を通じて描かれる「光州5月」の物語です。歴史上の偉人が成し遂げた大きな事柄ではなく、普通の人々の小さな決断と勇気が積み重なり、そして平凡なある個人と時代が生んだ危険な状況に負けず、最後まで自分の仕事を成し遂げたという話でもあります。メディアの記者に、「この現実を伝えてほしい!」と訴える地元住民の言葉が重かったですね。アウシュビッツを訪問した時、生き残ったポーランド人の方が、この事実を伝えることが自分の使命とおっしゃっていたことと重なります。

光州5・18

 光州市(Gwangju)とは、北海道の劇団の演劇公演で交流が続いています。私も、10年前になりますが、光州市を劇団と同行して訪れました。そして、韓国の劇団と北海道の交流も盛んになってきています。

* 10年前の光州訪問(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=97

* 演劇交流も盛んになって(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6437

 今、朝鮮半島を巡って、南北朝鮮が新たな歴史を築こうとしています。中国、アメリカと相まって、日本にとっても重要な局面に差し掛かっているのですが、今の日本の政治では、蚊帳の外が実力かと。どんな政権でも、地域と地域で芸術・文化でつながる顔の見える信頼関係を大切にしていきたいですね。

ケンユー会愛生舘支部 総会 2018

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 (株)スズケン(https://www.suzuken.co.jp/)出身者の会「ケンユー会」、その愛生舘支部総会・懇親会が、今年も盛況でした。

 これまでの記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%83%A6%E3%83%BC%E4%BC%9A

今年も大勢の参加者が

今年も大勢の参加者が

常務取締役の山本律愛生舘営業部長

ご挨拶 常務取締役の山本律愛生舘営業部長

 今年の余興は「相撲甚句」。

アンコールでは江差追分のフレーズも

アンコールでは江差追分のフレーズも

恒例になった浜岸さんの締め

恒例になった浜岸さんの締め

 医薬品卸業を取り巻く流通環境は、一層厳しくなっているようで、将来を見通す新しいビジネスモデル構築に悪戦苦闘している様子が伺えました。シャイアーのタケダ薬品工業(株)による買収発表(https://www.takeda.com/jp/newsroom/newsreleases/2018/20180508_7964/)は、医薬品産業の現状を物語っているのでしょう。また、新たな「医薬品流通ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000190476.pdf」がこの4月からスタートし、大きなネガティブ要素のような予感が私はしますが。

薬師寺で再び、戦略経営塾 2018

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 第7期寺島文庫戦略経営塾が、4年ぶりで奈良西ノ京・薬師寺(http://www.nara-yakushiji.com/)で開催されました。

* 4年前の薬師寺での講義

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%A5%88%E8%89%AF%E3%81%A7%E5%AD%A6%E3%81%B6

 開催日の早朝、東京の宿泊先で観たテレビニュース、今回の講義の冒頭で、村上管主はご挨拶の予定でしたので大変驚きました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事長

加藤朝胤執事長

https://mainichi.jp/articles/20180516/k00/00m/040/102000c

 法相宗大本山・薬師寺(奈良市)は15日、最高責任者に当たる村上太胤管主(71)が辞任したと発表した。村上管主は「不徳の致すところで多くの方々の信頼を裏切り、ご迷惑をおかけ致しましたことを、深くお詫(わ)び申し上げます」との書面を寺に提出した。村上氏は寺側に「宗教者として不適切な女性関係について、週刊誌に取材を受けた」と説明したという。村上氏は執事長や法相宗宗務長などを経て2016年8月に管主に就任。当面、加藤朝胤執事長(68)が業務を代行する。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ニュース おわり

 私は、受付時刻より早めに奈良西ノ京・薬師寺境内に着き、白鳳伽藍で修復事業中の東塔を除き、

* 金堂で「薬師三尊像【国宝】薬師如来、日光菩薩、月光菩薩(http://www.nara-yakushiji.com/guide/hotoke/hotoke_kondo.html)」

* 大講堂で「弥勒三尊像【重要文化財】、仏足石・仏足跡歌碑【国宝】(http://www.nara-yakushiji.com/guide/hotoke/hotoke_daikodo.html)」

* 東院堂【国宝】で「聖観世音菩薩像【国宝】(http://www.nara-yakushiji.com/guide/hotoke/hotoke_toindo.html)」

* 西塔(http://www.nara-yakushiji.com/guide/garan/garan_seito.html

に足を運び、参拝してしばし黙考できました。

西塔の写真西塔

 午後からの受付後、新たに復興した白鳳伽藍の「食堂(じきどう)http://www.nara-yakushiji.com/guide/garan/garan_jikido.htmlを説明付きで見学し、建物外観は奈良時代の意匠を凝らした作りとし、内部は現代技術を活用することで広い空間を確保し、食堂を多目的に利用することを想定しています。堂内には田渕俊夫画伯により描かれた食堂ご本尊「阿弥陀三尊浄土図」を中心に、全長約50メートルにわたる壁画「仏教伝来の道と薬師寺」が奉納されています。

 さらに、道路を渡って「玄奘三蔵伽藍(http://www.nara-yakushiji.com/guide/garan/garan_genjyo.html」で壮大なインドから西安までの仏教伝来の歴史絵図。4年前にも観ましたが、詳細な解説付きで足を運ぶと、より深い空間となりました。食堂壁画とこの歴史絵図で日本への仏教伝来が完結しています。

 講義では、当初プログラムは変更されて、冒頭ご挨拶は記者会見をされていた加藤朝胤執事長、ニュース報道のお詫びのお言葉から始まり、失った信頼を取り戻すべく関係者全員で努力する旨のお話でした。

 続いては4年前にもお話を頂いた大谷徹奘(http://www.tetsujo.net/)副執事長のご登壇。薬師寺の「まほろば塾(http://www.mahoroba21.jp/)」では、寺島実郎さんとともに講師陣のお一人です。

* まほろば塾 http://www.mahoroba21.jp/about/index.html

 今回は「般若心経(はんにゃしんぎょう)」について、「お釈迦様の教えを現代に活用する試み:般若心経に学ぶ~玄奘三蔵と観自在菩薩」と題して、そのエッセンスを分かりやすくご解説されました。

 お釈迦様の教えの根本は、「死=人間の有限性」。そして玄奘三蔵訳の「般若心経」は、主人公の名を「観世音菩薩(鳩摩羅什訳)」から約240年を経て「観自在菩薩(玄奘訳)」に書き換えたその真意。最後に、その心は、初めの三文字「観自在」と最後の八文字「羯諦羯諦、波羅羯諦(ギャーテイ・ギャーテイ、ハーラー・ギャーテイ)」に表現される、すなわち、最初に「自覚(自ら目覚め)」、まとめに「覚行(かくぎょう:目覚めながら行く)」、永遠なるものを求めて、永遠に努力する人を菩薩という、そう締めくくられました。

 この日最後は、寺島実郎さんの現状認識、今回は特に宗教とAIほか、ホットな話題に鋭く切り込みました。

 普段、なかなか時間を費やしてのこのようなお話は聞くことができなかったので、宗教、お寺というのはまさに学びの場だと、認識を新たにした一日でした。奈良、また時間を見つけて訪れたいものです。

新渡戸稲造記念公園、綺麗に 2018

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 気温変化の激しい今年の札幌の春、恒例となった札幌市中央区にある「新渡戸稲造記念公園」の花壇の整備・掲示板整備・清掃活動を、「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会(http://nitobe-enyu.org/」メンバー有志が行いました。

<会員の三上さんからのご報告>
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 先週12日(土)10時~14時岸本・原田・三上で花壇の草
取り、土起こし、宿根草植え、掲示板へのラミネート加工
版の掲示をいたしました。
 また15日(火)10時~12時常田、岸本、原田、三上で
買った花の植栽、花壇横のフェンス下の草取りをしました。
保育園の2歳ぐらいの子ども達が植える前から花をめがけて
走ってきてくれたり、保母さんとアリやミミズ探しにやって
来てくれたりと、公園に遊びに来た子ども達、保母さん、お
母さん達がお花を見て喜ぶ姿を多く見ました。初老の男性
(昨年もお会いしたビル管理人さん)も花を見たり、掲示
板を見たりと、かなりきれいになった公園を「我が町の誇り」
といった表情で心を休めておりました。
 作業を眺めに来る方々にここに遠友夜学校があったこと、
ここに記念館を建てること、トイレもできますよと原田さん、
常田先生が説明をしました。私はフォーラムのチラシをあげ
たりしました。
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* 新渡戸稲造記念公園ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%96%B0%E6%B8%A1%E6%88%B8%E7%A8%B2%E9%80%A0%E8%A8%98%E5%BF%B5%E5%85%AC%E5%9C%92

 掲示板も新しいイベント案内を加えて。

 今年は、記念館寄付活動の正念場、この公園でも子供たちの歓声をたくさん聞くことができるでしょう。

札南高学校林 春の散策会 2018

Posted by 秋山孝二
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 今年も札南高学校林で「春の散策会」が開催されました、雨の中、200名の参加者で大変盛況でした。

 これまでの学校林関係記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%8D%97%E9%AB%98%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%9E%97

イベントチラシ

イベントチラシ

有明小学校校庭で全員集合!

有明小学校校庭で全員集合!

 今回は、このイベントの主催者六華同窓会幹事当番期(南43期)と(一財)札南高学校林財団が本格的コラボを組み、参加者が4つのグループに分かれて財団企画活動委員会メンバーによるガイド付き散策。「造林育人」碑では記念撮影も。途中、エゾエノキ・オオムラサキチームがこれまでの活動をコンパクトに説明するプログラムも盛り込み、教育林・環境林としての新たな学校林のステージとなりました、素晴らしかったです。

子供たち班

子供たち班

 それに先立つ一週間前には、札南高学校林財団の企画活動委員会と六華同窓会幹事当番期の43期の方々と事前準備も雨の中、行いました。

キノコチームの今年度の仕込み

キノコチームの今年度の仕込み

散策道の整備・階段構築

散策道の整備・階段構築

ベースキャンプ整備

ベースキャンプ整備

 実に多くの方々のご尽力の賜物です、嬉しいです!

ダル、翔平 & 幸太郎

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 ダルビッシュ有(https://ameblo.jp/darvish-yu-blog/)、大谷翔平(http://www.milb.com/player/index.jsp?player_id=660271#/career/R/pitching/2018/ALL)、清宮幸太郎(http://npb.jp/bis/players/41545136.html)、若き野球選手は、私たちに勇気を与えてくれます。北海道日本ハムファイターズに籍を置いて、アメリカ・メジャーリーグ、日本のプロ野球に挑む若者たち、これからの活躍に目が離せません。
「ダルビッシュ」の画像検索結果

「大谷翔平」の画像検索結果

スイングはできているが…(C)共同通信社

 ここまでの躍動する姿、周囲のしたり顔の解説者・OBたちは、そんな彼らの大活躍を、無理、難しい、まだまだ分からないと、とにかくネガティブ。これが今の日本の「老害」の現実ですね。育つものも育たたない、まったく邪魔以外の何者でもありません。

 ダルビッシュ有がMLBに挑戦する前の札幌での記者会見(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11581)、一抹の寂しさはあったけれど、アメリカでの活躍への期待感の方がはるかに上回っていました。同じく大谷翔平が行くときも、頑張って欲しいなと思い、開幕後の大活躍には私自身、胸を躍らせています、本当に凄いですね。清宮幸太郎も、一打席一打席が学びの場、ホームランは打つし予想を裏切らないここまでのパフォーマンスです。

 ケガに注意して、これからも引き続き頑張って欲しいと、心から願う昨今の私です、素晴らしい若者たち、アッパレ!!!!!

羽田空港、そして札幌で

Posted by 秋山孝二
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 3月、4月と、全国ニュースで桜前線が花盛りの中、私は不自由ながらテンポラリーな「個性」を楽しむかのように、東京、館山、宇都宮に出張をしました。その際必ず通る空港、新千歳空港はコンパクトなので、何とか歩いて移動し飛行機に乗り込みましたが、羽田空港第二ターミナル(https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/map/terminal2/map.pdf)は出発フロアーから荷物検査場、ラウンジ、搭乗口の動線が長く、特に札幌行きはターミナルの端の場合後多く、ラウンジから搭乗口までは、500m弱、300m等、かなりの距離があります。

 普段はただ目にするだけだったフロアーを移動する電動カート、実は第二ターミナルには2台しかないとのこと。この処、空港に着くたびにお世話になっていました。係りの女性が「だんだん松葉杖の使い方がお上手になりましたね」と褒めてくれたり、普段とは違った景色・会話がそこにあるから面白いです。

* 3月の私のコメントーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=32759

 いつもと違った景色が今の私の目に入るというのは、実は、札幌の我が家の庭でも同じこと。毎年咲いていたのでしょうが、今年は特に印象的です、近くの円山公園のエゾヤマザクラが満開を過ぎて、今、梅の花と桃の花が同時に咲いています、札幌の春ですね!

サクラ、札幌円山公園4月29日

サクラ、札幌円山公園4月29日

 我が家の庭の今は。

桃の花、毎年実をつけています

桃の花、毎年実をつけています

梅の花

梅の花、風情では一番!

 愛おしくなる程、律儀に、毎年決まって咲く梅、桃の木々。こんな景色を永らく見逃し味わい逃していた自分、何とももったいない人生を送っていたのか、今更ながらしみじみ感慨にふける昨今です。

望月衣塑子さん、炎の2時間半+!

Posted by 秋山孝二
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 今年の札幌は桜の開花が早く、ゴールデンウイーク前に満開になりました。

北海道神宮の表参道も

北海道神宮の表参道も

円山公園ではお花見の人、人、人

円山公園ではお花見の人、人、人

 そんな中、今年3月にメディア・アンビシャス表彰式をした際、「17年メディアアンビシャス特別大賞」をお贈りした東京新聞の望月衣塑子記者が2日間来札し、29日と30日合わせて500人を超す入場者で溢れました。この企画は、当初、日本ジャーナリスト会議北海道主催の講演会だけの予定でしたが、さっぽろ自由学校「遊」と政治とメディアを考える会共催の学習会に広がり、送迎、警備、書籍販売、受付などに市民多数の皆さんが参加・協力しました。

「望月衣塑子、札幌講演」の画像検索結果

<望月記者の略歴>

1975年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。慶応義塾大学法学部卒業後、東京・中日新聞に入社。17年4月以降は、森友学園・加計学園問題の取材チームの一員となり、取材をしながら官房長官会見で質問し続けている。著書に『新聞記者』『武器輸出と日本企業』(いずれも角川新書)、『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(あけび書房、共著)など。二児の母。

危機的なマスメディアの状況

危機的なマスメディアの状況

 望月衣塑子さんは、記者会見の37 分で23 回、「モリカケ疑惑」で菅義偉官房長官に質問し続け、ネット右翼に攻撃され、殺害予告まで受けました。安倍長期政権で、メディアは萎縮していないか、ジャーナリズムはどう権力と対峙すべきか、日本歯科医師連盟ヤミ献金疑惑のスクープ記者が鋭い視座から考察しました。

 1時間半の予定の講演は、終わってみれば2時間半を越え、炎がほとばしる機関銃のような言葉が続きました。思い出したのは2年前の香港、2015年COP21で中心的な活躍をされた気候変動枠組条約事務局長のChristiana Figueres さんの講演です。聴衆を引き付ける言葉の力、望月さんの場合は、取材現場の臨場感あふれるお話、「力」と「覚悟」を感じました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=28015

日本国憲法と私

Posted by 秋山孝二
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 日本国憲法は1946(昭和21)年11月3日に公布され、その半年後の1947(昭和22)年5月3日に施行されました。5月3日は憲法記念日、1948(昭和23)年に「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日」と法律で定めらた国民の祝日の1つです。

 その憲法の内容は、「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の3つの柱を持っており、特に憲法9条の「戦争放棄」は平和憲法として世界でも有名です。この日を迎えて、私なりの日本国憲法についての率直な視点を書きたいと思います。なかなかまとめて考える時間はないのですが、昨今の改憲論議を見ていると、強い危機感を抱くものですから。

 これまでの私の日本国憲法に関する記載: http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%86%B2%E6%B3%95

 一番直近では、3月に国立公文書館の加藤館長を訪問した時、オリジナルは書庫に大切に保管されていて、ロビーに展示してあるレプリカではありますが、「日本国憲法」を至近距離で観ることができました。加藤館長がおっしゃるには、大日本帝国憲法に比べて時代背景もあったのか、紙の質がいかにも粗末だというのが印象的とか。

 私が日本国憲法を学んだのは、北海道学芸大学(現 北海道教育大学)附属札幌小学校・中学校の義務教育年限でした。そもそも「憲法とは何か」、「歴史が証明するように、時として権力は暴走し、個人を弾圧し、人権を抑圧することもある。だからこそ国家権力を縛り、権力を抑制的に、真に国民のために行使させるべく憲法というものがある。憲法とは、いわば長い歴史を持つ人類の英知の結晶である」、これが今も忘れることがなく学んだ基本的認識です。第二次世界大戦で多大な犠牲を負った日本の、新しい時代に向けた憲法であることも。

 そして、日本国憲法は3つの柱を持っている、と。

* 国を治める主権は国民にあるという「国民主権(主権在民)
* 人間が生まれながらにして持っている、人間らしく生きる権利を永久に保障する「基本的人権の尊重
* 世界の平和を永久に守るため、外国との争いが起きても戦争をしないで平和的に解決するという「平和主義

 当時、教えてくれた先生たちは大変熱心に語っていた姿を、私は今もはっきり覚えています。特に中学校時代、時代背景として自衛隊の存在が裁判等でも問われていたからなのか、「自衛隊は軍隊か」、「自衛隊は違憲か」、といったテーマでディベイトをしたことも覚えています。因みに私は、少数派だった「自衛隊は軍隊ではない」側に手を挙げて授業でやり取りしました。私たちの側は劣勢だったような気がしますが、先日の番組では丁度、二つの裁判との時期が重なり、社会科の先生は私たちに極めて政治的なテーマを題材として提起したのだと思います。

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 先日、案内があってこの憲法記念日に二つの番組を観ましたが、歴史の流れを濃密に捉えた素晴らしい内容でした。

* NHK・ETV再放送「平和に生きる権利を求めて~恵庭・長沼事件と憲法~」

http://www4.nhk.or.jp/etv21c/x/2018-04-28/31/920/2259619/

 昨年度のメディア・アンビシャス(http://media-am.org/)のアンビシャス賞に輝いたBS1スペシャル「父を捜して~日系オランダ人 終わらない戦争~」の番組プロデューサーだったNHKの塩田純さんの制作

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 自衛隊の合憲・違憲が争われた恵庭事件。裁判の録音がテレビで初めて公開された。裁判で提起された平和的生存権が、その後長沼ナイキ基地訴訟でどう問われてきたのか迫る。

 自衛隊をめぐり注目された裁判の録音が公開された。北海道の恵庭事件。演習の騒音に抗議し自衛隊の通信線を切断した酪農家が起訴された。自衛隊が合憲か違憲か争われたが札幌地裁は憲法判断をせず無罪判決を下した。ここで提起された平和的生存権は長沼ナイキ基地訴訟の地裁判決で示され、その後イラク派遣差し止め訴訟の名古屋高裁判決で確定した。今、沖縄の基地問題でよりどころとなる平和的生存権をめぐるスクープ・ドキュメント

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* NHK総合:NHKスペシャル「憲法と日本人 ~1949-64 知られざる攻防~」

https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20180503

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 戦後一度だけ憲法改正をめぐる国民的議論が交わされた1949年~64年の15年間に着目して、当時の改憲派と護憲派の攻防を検証し、憲法をめぐる日本人の模索を見つめる番組です。憲法施行から71年。護憲か改憲か、国論を二分する攻防が繰り広げられた時代が、かつてあった。GHQの報告書によって憲法制定の過程が明らかになった1949年から、政府に設置された憲法調査会が最終報告書を提出した1964年までの15年間である。新たに発掘したこの間の700点の史料と関係者の証言から、憲法をめぐる日本人の知られざる模索を見つめる。

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 私は、小・中学校でしっかりとこの日本国憲法を学んだという自負があり、当時の先生方の時代と向き合う真摯な姿勢も忘れることはできません。右翼とか左翼とか、「日本を取り戻す」等、今、浅薄に語られる時代と違って、60年安保闘争を経た当時の日本社会の生真面目さも感じ取れるのです。と同時に、昨今、このような教育を受けた者の使命として、私は後の世代のためにも、この日本国憲法を体を張って護っていかなければならないと覚悟を決めました。日本の「近代」に対する認識もいい加減のままで、今の政治家の見識の無さと人品の卑しさに任せることはできません。言い換えるならば、私自身の歴史に対する誠意であり責任といってもいいかもしれません。

第15回 遠友みらい塾

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 遠友みらい塾(http://enyumirai.main.jp/、今回は第15回、寺島塾長のホットなお話でした。

濃密なお話を真剣に聴く

濃密なお話を真剣に聴くメンバー

寺島実郎塾長

寺島実郎塾長

 テクノロジーの発展やグローバル化が加速する現代の社会状況の中で、新しい「羅針盤」を手にする必要性とその可能性について考える、貴重な機会を提供して頂きました。

 この日、寺島塾長が最先端の「知」として掲げたキーワードは、「デジタル専制(Digital Dictatorship)」と「ジェロントロジー(gerontology)」です。

デジタルエコノミー

デジタルエコノミー

 「デジタル専制」という言葉は、今年1月にスイスで行われた世界経済フォーラム・ダボス会議でも使用され、世界的に注目を集めた言葉でもあります。肥大化を続けるFacebook、Apple、Google、Amazon、Microsoftをはじめ、中国のテンセントアリババといった巨大な時価総額の海外企業の動向を踏まえて、「データを支配するものがすべてを支配する」といった「データリズム」の時代に突入したことを示唆する今回のお話は、私たちが21世紀という時代とどのように向き合うべきなのかを考えさせられる、興味深いお話でした。これらに対するヨーロッパの新しい動きは、後日、BS11でも紹介されました。

GDPR

EUの「GDPR」、対応が速いですね

 一方、「ジェロントロジー(gerontology)」は、私にとっては1990年代初頭、アメリカのハーバード大学医学部の教授から初めて聞いた言葉で、確か、高齢者医療のフレーズで紹介されました、治療だけでなく、高齢者の「ADL:Active Dayliy Life」、「QOL:Quality Of Life」の一環だったように記憶しています。帰国して日本の大学関係の方々にもご紹介しましたが、ほとんどの皆さんは興味を示さず、今日に至っていました。一般的には「老年学」と翻訳されることが多いこの言葉ですが、今回、塾長が強調したのは、その言葉に付与されているネガティブなイメージをもとにした高齢化の議論の限界性と、その言葉をポジティブにとらえることで見えてくる新たな可能性です。

 言い換えるならばそれは、既存の「知」をもとに「高齢化」をとらえるのではなく、人生100年を前提として、高齢になっても参画できる社会システムをつくるといった発想の転換をもとにした新たな「高齢化」の捉え方、バックキャスティングですね。「分断」ではなく「包摂」を基軸に据えることでみえてくる新たな可能性についてのお話は示唆に富んでいました。寺島実郎さんが率いる多摩大学に、「ジェロントロジー学科」が実現するようです。

 昨今、朝鮮半島情勢を筆頭に、歴史が目まぐるしく変動していますが、そんな中、寺島実郎塾長の「資料集」とお話は、本当に「羅針盤」として時代に向き合う視座を与えてくれます。自分の頭で考えることを止めずに、思索する私でいたいと思います。この「資料集」はこちら(https://terashima-bunko.com/data-order.html)でも買い求められます、皆さんにお薦めします。

全国経済同友会セミナー 2018

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 毎年、年度初めに開催される「全国経済同友会セミナー」、今年は栃木県宇都宮市でした。今年のテーマは、「次世代につなげる輝く日本を目指して~明るく希望に満ちた社会の構築」です。

 「世界的に、AIやIoTに代表される第4次産業革命により産業構造が劇的に変化する一方、国内では人口減少・少子高齢化が進む等、社会構造が大きく変化し、既存の秩序や体制に綻びが 生じている。このような状況下、日本経済の発展の一翼を担う私達には豊かな日本を若者たちへ確実に繋げて いく責務があると捉えており、そのために創造的で実り多い議論をする。」としています。

 これまでのこの会の報告は以下の通り

* 2017 仙台(上) http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29637

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29643

* 2016 岡山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26260

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26325

* 2015 金沢 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23132

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23136

* 2014 静岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81

* 2013 盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803

* 2012 富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606

* 2011 福岡  http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8221

* 2010 高知 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3911

* 2009 札幌 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272

第31回

第31回

<上の写真は下野新聞より>

 小林辰興さんとは、2010年の土佐大会後のオプショナルツアーでご一緒でした。

* 2010年の土佐でーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E5%88%9D%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E5%9C%9F%E4%BD%90%E3%81%AE%E5%9C%B0%E3%81%A7

栃木経済同友会筆頭代表幹事 小林

栃木経済同友会筆頭代表幹事 小林辰興さん

 オープニングでは日光東照宮楽師による雅楽演奏が披露され、6月まで「本物の出会い~栃木デスティネーションキャンペーン」が展開される中、栃木県観光のPRも行われたました。

 基調講演は、那珂川町馬頭広重美術館など県内での業績も多い建築家、東京大教授の隈研吾(くまけんご)さん、新国立競技場も手掛ける隈さんは「栃木の大谷石と芦野石を使い、全国47都道府県の木を使う考えも示しました。

特別講演 隈研吾さん

特別講演 隈研吾さん

2018年4月27日、板門店

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 2018年4月27日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、軍事境界線のある板門店で会談し、「板門店宣言」に署名して歴史的な一日となりました。

* 板門店宣言全文:https://article.auone.jp/detail/1/4/8/6_8_r_20180427_1524835601996918

 夜のテレビ、NHKニュースに登場していた南山大学教授のコメントは何ともネガティブ。歴史は一挙に変わるはずもなく、まして朝鮮半島の歴史では、基本的には休戦協定の当事者は北朝鮮とアメリカ(国連軍)ですから、構図的には6月にも想定されている米朝会談で正式な新しい枠組み交渉がなされるのは自明の理です。ただ、その前に、南北会議がこのように設定されて共通の目標を掲げたその両者の勇気に、率直にまずは拍手なのではありませんか。私は、1989年のロシア崩壊、ベルリンの壁の撤去の瞬間を思い出しました、まさに20世紀の冷戦構造の終結です。7年前にベルリンを訪問した時、その瞬間を自らの肌で感じました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=10458

 今回、金正恩氏は北朝鮮の指導者として初めて軍事境界線を200mの徒歩で越え、韓国側に足を踏み入れました。午前は韓国側施設「平和の家」で同席者を交えて1時間40分会談、午後にも屋外を散策する途中で約40分間2人だけで会談し、その後で共同記者発表に臨みました。私はテレビでその様子を見ていて、共通の言語・民族が、もちろん世界の目を意識してではありますが、向き合って話す姿に、まさに歴史の瞬間に立ち会っている気がしました。

今朝の新聞各紙

今朝の新聞各紙

 宣言では「完全非核化」のほかに、朝鮮半島の平和構築に関しては「非正常的な現在の停戦状態を終息させ、確固たる平和体制を樹立することは歴史的課題」と指摘し、年内に朝鮮戦争の終戦を宣言したうえで、1953年に締結した休戦協定を平和協定に転換するため、南北米の3者或いは中国を加えた4者による会談を進めると明記しました。

 南北の緊張緩和のため、互いに武力を使用せず1992年の南北基本合意書で約束した「不可侵」の合意を再確認し順守するとし、来る5月1日から、南北の軍事境界線付近で拡声器を使って流してきた北朝鮮の住民向けの宣伝放送を中止し「すべての敵対行為を中止する」と宣言しました。

 南北は相互交流の拡大のため、北朝鮮の開城に南北共同連絡事務所を設ける方針も確認。経済協力に関しては、2007年の南北首脳会談で触れた事項を積極的に進め、鉄道や道路などの整備に関して対策を講じるとも明記しています。

 私は10年前に、演劇交流で韓国を訪問した時に、板門店ツアーに参加して現地に足を運びました。歴史の最前線にいる緊張感は今も心に残っています。

* 板門店 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=876

 その時の私のコメントです~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 いずれにせよ、相変わらずの日本外交の貧弱さを痛感しています、公式発表はともかく、複数の人的パイプがないというか。外交上は、今こそ、東アジアにおける平和と安全に関して「非核化」をキーワードにして、日本は本来のリーダーシップを発揮する時だと思います。そして、一味違う視点として、自然科学者・環境科学者を中心として、たとえば「オホーツク海の生態系」、「北東アジアの大気汚染」、「朝鮮半島の生態系」といったテーマでの、周辺6・7カ国ネットワーク形成プロジェクトを、日本がリーダーシップを取って場の構築等は出来ないものでしょうか。

 過去の歴史を受け止めながら、21世紀的テーマの新しい構想の中で平和の時代を創る、そんな時代なのだと強く思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

 あれから10年を経て、何も動いていなかった日本国の姿勢、歴史の舞台から取り残される所以ですね。第二次世界大戦の戦勝国がどこで、敗戦国がどこだったのか、あらためて近い歴史をしっかり認識する必要があります、以前から私自身、声高に言ってきたことではありますが。日本は、アメリカに敗けただけでなく中国にも敗けた事実を認識しなければならず、そして、戦前、朝鮮半島を統治していたのは日本であり、中国の一部を占領していたのも日本であることを、ですね。今回の朝鮮半島の平和的統一への努力を、ただ「歓迎」といっている場合ではなく、何がしかの歴史的責任を負っての使命があるのでは、と私は強く思います。

 10年前の板門店ツアーで、向かうバスの中で聴いた「イムジン河」は、ひと際印象的でした。1969年前後の私の学生時代とも重なります。

* イムジン河 https://www.youtube.com/watch?v=eQF1xdghzGM

 東西ドイツの統合のように、今後、課題は多いでしょうが、南北朝鮮の統合により朝鮮半島の非核化への道が開かれると、韓国駐留のアメリカ軍の位置づけが変わり、ひいては日本の沖縄を中心にいるアメリカ軍基地にも変化が出てくることになります。まさに、朝鮮半島問題は、21世紀の日本のあるべき姿の課題に直結します。

 平和への道筋、一歩一歩前に進んでほしいものです、朝から興奮した2018年4月27日でした。

WNアートギャラリー春季展示会

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 栃木県益子町の「ワグナー・ナンドールアートギャラリー(http://art-museum-39.business.site/」では、今年も春の展示会が開催されています。今回は、丁度、私が毎年参加している「全国経済同友会セミナー」が宇都宮市で開かれるので、早めに入って展示会にも足を運びました。昨年は「ワグナー・ナンドール没後20年記念」で、盛たくさんの企画が大盛況でした。

* これまでの関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%AF%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%

 今年の併設展示は、水墨画です。

水墨画

水墨画

モノトーンの魅力

モノトーンの魅力

 益子の春、穏やかな日差しの中、庭をゆっくり散策される方も多かったですね。

春の益子

春の益子

アトリエ外観と「母子像・ふるさと」

アトリエ外観と「母子像・ふるさと」

クミコ、そして、加藤登紀子

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 プロのライブは、それぞれに魅力があり、毎年結局は追いかけて足を運んでいます、世間的には何をやっているおじさんかとの冷たい視線を感じつつ・・・。このところはクミコさんと加藤登紀子さんのライブ。歌だけでなく、2時間少々、その世界に浸る楽しみは、芝居の観劇と共に、大切にしている私の時間です。美輪明宏さんの7月ライブのチケットも買っています。

 お二人のライブ~~~~~~~~~~~~~~~~

< クミコ >

デビュー35周年! ザ・ベスト・コンサート~最後だとわかっていたなら~

「クミコ」の画像検索結果

* 最後だとわかっていたなら (https://www.youtube.com/watch?v=Xw_lC0uLZjg

* 最後の恋 哀しみのソレアード(https://www.youtube.com/watch?v=BzoGflyWWTw

< 加藤登紀子 >

「TOKIKO’S HISTORY 花はどこへ行った」、サブタイトルは、「1968年から半世紀、2018年に贈る未来への詩(うた)」

 2000年のテレビ番組から「花はどこへ行った(https://www.youtube.com/watch?v=1tk91SF2soo

:アメリカのフォークシンガーで反戦を訴えたピート・シーガーが、ロシアの文豪ショーロホフの”静かなドン”の一節をもとに、1955年に作った名曲”花はどこへいった”は、ベトナムへの代表的な反戦歌として広く歌われたました。大女優マレーネ・ディートリッヒは、祖国ドイツへの思いをこの歌に託し、フィギュアスケート選手カタリーナ・ビットは、ボスニアへの反戦を込めて、この歌をバックにオリンピックで演技。キングトン・トリオ、ジョーン・バエズ、PPM、懐かしいですね。

加藤登紀子が獄中結婚したワケ!夫・ 藤本敏夫、娘の現在は?

あなたの行く朝 (https://www.youtube.com/watch?v=tbOYvy6zy7w

* 1968 (https://www.youtube.com/watch?v=tIdFW7ZUODQ

* 3001年へのプレリュード  (http://recochoku.jp/song/S22123787/

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 これまで長く二人の歌を聴いていますが、共通するのはシャンソンを多く持ち歌にしていること。クミコさんは、銀巴里での長い下積みを経て、かなり後に大ブレイクした実力派。声に力があり、反戦へのメッセージほか、歌を通じての確固たる意志を感じます。登紀子さんは、シャンソンばかりでなく、ロシアの歌が魅力で、ハルピン生まれのルーツから現代までの歴史を歌に込め、今回は1968年からの50年をテーマに、私の生きてきた時代とも重なってエネルギーを貰った素晴らしいステージでした。私は長くトキコ倶楽部(http://www.tokiko.com/club/index.htm)の会員です。

 歌はメロディと歌詞だけでなく、その歌手の生きざまと時代を反映しているので、「没頭する時間」+「ストーリー」が、感動を生むのでしょう、ともに素晴らしいひと時でした。