演劇三昧 懐かしの炭住!

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 札幌座・道産子男闘呼倶楽部 公演『五月、忘れ去られた庭の片隅に花が咲く(
http://www.sapporoza.com/program-index/?program_id=2764
』は、夕張をモデルにした物語、鄭義信(https://natalie.mu/stage/artist/12368)さんによる新作書下ろしを札幌と東京での公演でした。鄭さんは、「かつて『昭和』という時代があった。いろんな事件があった。そして、それをいまだ忘れられない人たちがいる……そのことを戯曲として残さねば、と思った。』と語っています。私にとっても炭鉱の落盤事故というのは、医薬品卸業に携わっていた時に医薬品等の緊急大量配送で馴染みがあっただけに、かなりリアルに響いてきましたね。また、「炭住」というと筑豊の『青春の門』の雰囲気も思い出したり、映画『焼肉ドラゴン(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=33596)』も蘇りました。

* http://sapporoza.blog.fc2.com/blog-entry-240.html

 札幌で二回目の観劇の後にはトークがありました。「 NPO法人 炭鉱の記憶推進事業団」の吉岡宏高理事長と作・演出の鄭義信さんと斎藤歩の鼎談です。

3人のアフタートーク

3人のアフタートーク

 吉岡理事長が「濃い味の舞台だった」とおっしゃっていましたが、私も同じような印象を持ちましたね、いつもの斎藤歩よりもより激しくオーバーアクション、演出の 鄭義信さんの味の濃さなのでしょう。今回各公演終了後に必ずキャスト・スタッフで反省のミーティングを行っていたとか。稽古も毎日4時間を越える熱の入りようで、役者たちもかなりの疲労感だったようです。

 札幌で二回観劇して、東京の浅草『浅草九劇(https://asakusa-kokono.com/』公演も観に行きました、ちょうど東京出張があったのと、お客さんの反応がどう違うのかも興味があったので。この公演、札幌・東京ともに毎公演満席で大盛況、特に東京では北海道弁も受けてたような気がします。昭和のニオイが舞台いっぱいに広がり、物語自体は何とも言えなく哀愁を帯びてはいるのですが、ただ悲しい炭住ではなく、そこにも希望をもって生きていた人々の息遣いを感じる、特に最後の明るい前向きな場面などは鄭義信さんの強いメッセージを感じました。

浅草の今

浅草の今

 久しぶりの浅草、外国人観光客こそいませんが、雰囲気は変わらず活きていますね。

NHKスペシャル『キーウの夏』

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 NHKスペシャル『キーウの夏~戦争の中の’平和’(https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/pjyzq2m3Xr/』は、胸に刺さる番組でした。『ギルティシンドローム』、生きていることの罪を問い続ける、深い傷として残るのでしょうね。

 戦争が始まって以来、キーウの人々を撮り続けているディレクターのゴシャ・ヴァシルークさん、彼の映像で世界の知らないキーウの今を伝えています。

 一見すると、路上のカフェでは市民が語らい、ビーチは日光浴を楽しむ人で溢れる日常風景。しかし一皮めくると戦争と隣り合わせ。度々の空襲警報で人々は不眠症に苦しみ、東部では多くの人が死んでいるのに、キーウでは平和を享受する罪悪感『ギルティシンドローム』が広がって、家族の中でも分断が始まっています。

 一方、芸術家にも過酷な状況が続いているようです。

 様々に境遇で今を生きているキーウの人々、番組は「それでも生きようと必死にもがいてる」とのメッセージで結ばれていたような気がします。

『バタフライエフェクト』(14)

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 映像の世紀『バタフライエフェクト』シリーズ、今回は『映像プロパガンダ戦』です。プロパガンダというと政治利用をすぐに思いつきますが、映画の世界でもいくつかの作品が有名です。

* 映像の世紀『バタフライエフェクト』シリーズーー> https://www.nhk.jp/p/ts/9N81M92LXV/

~~~~~~NHKホームページより
 「映像は嘘をつく」。AIを駆使したフェイク映像が大統領選挙や戦争の行方すら左右している。映像プロパガンダ戦の始まりは、百年前、ソ連のある若者が日本の漢字の不思議さを知ったことに遡る。部首の組み合わせが別の意味を生む不思議さ。彼の名はエイゼンシュテイン。映画監督となり、映像を組み合わせる革命的な表現手法を編み出した。しかしそれはナチス、アメリカ、日本も含めた、国家的プロパガンダ戦へと広がっていく。
~~~~~~~~~

 エイゼンシュテインの発見がそもそもの始まりなのでしょうか?

 ナチスドイツではゲッペルスが有名ですね。

 広く世界で上映されたこちらの映画も「プロパガンダ」とか。

映画『カサブランカ』

映画『カサブランカ』

* 映画『カサブランカ』ーー> https://www.youtube.com/watch?v=GGxAOtNe9iQ

映画『戦艦ポチョムキン』

映画『戦艦ポチョムキン』

* 映画『戦艦ポチョムキン』ーー> https://www.youtube.com/watch?v=FeNIzuUkds8

 映画には心を動かす力がある分だけ時の政府に利用されるツールとして使われるのでしょうね。日本国内の歴史を振り返るとすぐに1940年代の戦時の「大本営発表」が頭に浮かびますが、今では、日々流れるテレビニュースもその危険性があります。昨今の公共放送のニュース番組は殆ど観る気がしません。ただ、ドキュメンタリー番組は豊富なアーカイブスに裏付けられてスタッフの方々のご尽力による鋭い分析・検証により、見応えがあります。是非、これからもこんな番組作りを続けて頂きたいものです。

植物群、凄いですね!!

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 札幌の家の向かいの土地、永年お住いの方が東京に移住されて2年ほど経ち、その間更地になっていましたが、二冬過ぎると草だけでなくニセアカシア他の多様な樹木も生育して鬱蒼とした状態になってきています。

 毎日早朝にごみステーションまでの道の行き帰り、今年の冬の豪雪の中でもしっかり根を張って春の訪れと共に一気に背を伸ばし、葉を広げて花を咲かせて、今、種を作っている様子は、「雑草」と一括りにしては申し訳ないほどの勢いを見る思いで感動すらするから不思議です。

 これから秋・冬を迎えてどんな風に適応して変貌していくのか、否応なく観察しながらのしばらくの期間となりそうで楽しみ(?!)です。

【 翌日のコメント 】

 実はこの記事を書いた翌日、向かいの土地がきれいに刈られました、土地が売れて二階建ての住宅が建つようです。私の観察は「幻」に終わります、どんな方がお隣になってくるのか。

秋山財団贈呈式 2022

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 今年も秋山財団贈呈式を開催しました、単なる儀式ではなく、コミュニケーションの場としてこれまで設立以来続けています。

* https://www.akiyama-foundation.org/news/4871.html

 参加者は受領者は全員ですが、コロナ禍でまだ以前のように大勢のお客様をお迎えすることには慎重でした。

< これまでの贈呈式の記事 >

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E7%A7%8B%E5%B1%B1%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E8%B4%88%E5%91%88%E5%BC%8F

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42354

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42384

 昨年は中止しましたが、今年は永年続けていた『特別講演』を時間短縮でしたが復活しました。

根本昌宏先生

根本昌宏先生

 全員への授与を終えて、今年の財団賞受賞の札幌医科大学医学部病理学第一講座・鳥越俊彦教授の記念講演『ヒトがん免疫応答のメカニズム解明とがん免疫療法への応用研究』でした。

鳥越俊彦先生

鳥越俊彦先生

 そして、コロナ禍も2年半を経て、ただ昨年同様に限定版の贈呈式では進展が見られないというので、今年は懇談時にコーヒーと事務局手製のお菓子パックをそれぞれの受賞者にお配りしました、大変好評でしたね。

 後日、秋山財団ホームページに、当日の模様が動画でアップされますので、乞うご期待!です。

孫たちの9月?!

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 札幌では、孫たちはそれぞれの夏の終わり、秋の始まりを過ごしています!!

 先ずは残った花火セットの後始末での点火、今年の8月は北海道以外では猛暑が続いたようですが、北海道はどちらかというと涼しい夏、殊の外今年は花火の残りが多かったのかもしれません!

 幼稚園児の運動会は円山公園グラウンドで、天気にも恵まれて久しぶりの保護者席からの応援が真っ青な空に響き渡っていました。私は孫を撮影したつもりが、後から息子夫婦に聞くといつもと違って髪を編んでいたとかで、何と違うお子さんだったようで孫娘を一枚も撮れていなかったのです、お爺ちゃん失格ですね!!!

 一番下の息子家族、小規模保育所の運動会は宮の森の杉の子公園で「いつもと同じ」をコンセプトにアットホームな雰囲気が素晴らしい!

 最年少の孫、12番目、つかまり立ちを始めています、少し前までは笑顔でしたがカメラを向けるとご機嫌ナナメ?!

 私が幼かった頃、よく大人の会話で「明治生まれの年寄りは・・・」と言われていましたが、令和生まれの孫たちが育った時は、「昭和生まれの年寄りは・・・」と言われるのでしょうね!今年もあと3か月少々、私自身は状況の変化になかなか追いつけず日々衰えを感じる毎日ですが、孫たちは確実にそれぞれのスピードで一日一日成長しています。国際社会での日本の劣化を危惧していますが、先ずはこんな平和が続きますように!

* これまでの孫の記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=43983

片桐はいりの不思議な魅力

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 NHK教育『スイッチインタビュー(https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/MPZZ23W13W/』、今年でデビュー40年、片桐はいりさんには以前から注目していましたが、何なんでしょうね不思議な魅力は!今回は、中野純さんとの対談です。女優業の傍ら、地元の映画館の「キネカ大森(https://ttcg.jp/cineka_omori/)」でもぎりのボランティアスタッフとして働いているようです。

https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/MPZZ23W13W/blog/bl/peZjvLyGze/bp/pYo8ON9ZvK/

https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/MPZZ23W13W/blog/bl/peZjvLyGze/bp/pXervoOlyj/

 「空間に支配されている気持よさ」、分かりますね、そんな状態!!

奇跡の66歳 郷ひろみ!!

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 NHK総合『SONGS』 郷ひろみ、まさに「奇跡の66歳(https://www.nhk.or.jp/music/songs/472406.html)」ですね。

 『言えないよ(https://www.youtube.com/watch?v=HAkUeMEOXzQ)』

 若い頃のアイドル時代は殆ど興味はありませんでしたが、先日、これまでの芸能生活の軌跡と現在の66歳の姿を拝見して、凛として生きてきた人生を垣間見た気がしました。

 一時芸能界から離れて8年間、その間にニューヨークでの修行を経ての新たな「郷ひろみ」でデビュー、年齢に応じた進化を感じる生き方に感動しました。

 歳を経て新たな自分にチャレンジしている姿、自分の頭で考えて自分の人生の主人公であり続ける、本当に素晴らしいですね。

ハンガリー文化センターで!!!

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 東京のリスト・ハンガリー文化センターで『日本の中のハンガリー人アーティストが見た:和の心』が開催されましたhttps://culture.hu/jp/tokio/events/Hungary-in-Japan-Exhibition

* これまでのハンガリー関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC

 私たち日本人が気が付かない視点からの『和の文化』の解釈、大変斬新で変化に富んだ作品の数々でした。

 先日は、そのオープニングパーティにここのナジ・アニタ館長からご招待を受けて出席しました。冒頭にそれぞれのアーティストの大変丁寧なご紹介があり、それに続いてのバイオリン演奏、ハンガリーに因んだ曲のメドレーでした。

 一連のプログラムの最後は乾杯の発声、当日、アニタ館長から依頼を受けて、ワグナー・ナンドール記念財団理事長として私がすることになりました。

 更に、アニタ館長のご案内によると、10月7日のワグナー・ナンドール生誕100年の記念展示がブダペストでオープンされた後は、当日集まった日本で暮らすアーテイストの大先輩としてのナンドール作品もこの場に加えて展示する予定とのことでした、嬉しいですね。

核兵器禁止条約会議から

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 jcjフォーラムで核禁止条約締約国会議に参加した『KNOW NUKES TOKYO(https://www.know-nukes-tokyo.com/』のメンバーが、ウイーンでのその様子を赤裸々に報告されていました。

 国内のマスメディアで報道されているのとかなり違った印象を受けました。この会議に参加しようとしない日本政府の姿勢に対して、上記の行動目標を掲げて事前に、ウイーンでの会議期間の中で、そして帰国後も果敢に活動している様子に、将来の日本に希望を見出す気がしました。今の日本の一番の弱点は、3番の指摘にあるように国際社会における「核軍縮の議論」を理解していないことなのでしょうね。これは私の世代の責任が大きく、今の日本の政治経済を担っているリーダー達の見識の浅さですね、思考停止というか議論をしようともしない雰囲気。

 私たちの世代に鋭く刺さるメンバーたちの指摘でした。

『世界を知る力』、ますます深く!

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 寺島実郎さんの『世界を知る力』シリーズの対談編、今回は以前に何回もお会いしている薬師寺の大谷徹奘https://www.tetsujo.net/)執事長との対談でした。

* これまでの『世界を知る力』関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%80%8E%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%8B%E5%8A%9B%E3%80%8F

* これまでの『薬師寺』関連記事ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E8%96%AC%E5%B8%AB%E5%AF%BA

 心に染み入るお話の数々、また近々お会いできる機会があります、楽しみです!!

期待、新たな助成制度!

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 札幌市では今年の秋から新たな芸術・文化への助成制度を発足しました。現場の各芸術分野で活動されている方々が数年間議論して策定した新しい助成金制度、今後が楽しみですね。

~~~~~~~~~~~~~北海道新聞記事より
札幌拠点のアーティスト支援 市、民間団体と協力

 札幌市は、同市を拠点に文化芸術活動に取り組む民間団体が「中間支援団体」となって、アーティストを支援する新たな助成プログラムを今秋から始める。従来のように行政が助成内容や対象を決めるのではなく、現場をよく知る民間団体が間に入ることで、新型コロナウイルス禍で大きな影響を受けたアーティストにより効果的できめ細やかな支援を行う。

 市は、公演の中止や観客の減少など活動継続が困難になったアーティストをどうやって支援するか模索してきた。有識者と市の担当者による2021年度の「札幌文化芸術未来会議」の議論をもとに、全国の自治体でも珍しい「中間支援団体」が中心となる助成プログラムの実施を決めた。

 市は今年4~6月に「中間支援団体」を公募。43団体から応募があり、審査の結果、「HAUS(ハウス)」「AISプランニング」「PROJECTA(プロジェクタ)」「北海道演劇財団」の4団体を選定し、各団体に約500万円を交付した。

 それぞれが助成対象となる団体・個人を募集し選考。10月から来年2月ごろまで美術や舞台芸術などのノウハウを生かし、作品づくりの支援や創作の場の提供など活動を継続するための多彩なプロジェクトを展開する。

 市文化振興課は「民間と行政が力を合わせるこれまでにない手法で、文化芸術の発展を後押しし、まちを元気にしたい」としている。(渡部淳、中村公美)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

NHK 『戦争特集』 二題

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 NHK・BS1スペシャル『歩兵第11連隊の太平洋戦争』は、昨年12月の再放送ですが、8月の終戦特集番組の中で一つの部隊の顛末を追いかけた優れた報道でした。

* 歩兵第11連隊ーー> http://burari2161.fc2web.com/hohei11rentai.htm

 大変歴史のある部隊で、編成後の初陣は「萩の乱」、続いて西南の役にも出陣し、日清戦争では平壌(ピョンヤン)を攻略したようです。その後、北清事変、日露戦争、シベリア出兵にも参戦、さらに日中戦争を経て南太平洋の戦いに向かい、敗戦を迎えます。幾多の危機を乗り越えて捕虜になり辛くも生き残った方々の貴重な証言が胸を打ちます。

 もう一つは、NHKスペシャル『太平洋戦争 1942 大日本帝国の分岐点(前編・後編』、80年前の1942年、明から暗へと一変した「大日本帝国」の分岐点を見つめた番組、アーカイブス映像とITによる多くの日記の言葉分析が相まって引き付けられました

* https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/83RG8YMQV8/

* https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/W6XZ8LQ3ZY/

 言葉の時間的推移、報道により国民の熱狂の度合いもうかがうことができます。

 言葉の関連の強弱と言葉の頻度の大小をITで可視化しています。

 一方、アメリカは当初から情報の戦略的意義を十分理解していて、日本軍の電報解読に注力をして、ことごとく作戦を事前に察知して戦況を有利に進めていました、まさに勝つべくして勝った戦いと言えましょうか。

 それに対して日本陸海軍は、ミッドウェー海戦の大敗北以降は特に情報統制と欺瞞が激しく、負けるべくして負けた戦争といえます。

 アメリカは開戦当初から、日本本土爆撃による戦意喪失を狙っていたようで、開戦して間もなくすでに日本本土に接近した空母から発進したB25による爆撃を試みおり、その16機の飛行航路も今回可視化されていました。本土への爆撃は、本来、本土に暮らす多くの庶民に戦争の危うさを伝える重要な出来事にもかかわらず、大本営はその被害を意図的に過小評価したばかりでなく、残骸も見当たらない敵機撃墜報道を平気で垂れ流した事実、そんな状況もこの番組では赤裸々に伝えていました。

 ここ数年、アーカイブ映像ばかりでなく、軍の日誌、個人の日記等の文字による記録をITで分析して可視化する試みが増えています。それらを基にした番組は、私たちに新たな歴史を教えてくれて貴重ですね。この時代に生まれた若者たち、兵士として徴用されて各地を死ぬまで転戦して消費された、時代に翻弄された人生を余儀なくされた、そんな表現は懸命に生きた兵士の方々を冒涜するものでしょうか。前線の多くの兵士たちに比べて、司令部他の陸海軍幹部たちの無責任さは、しっかり歴史に刻んで、多くの犠牲を出して負けるべくして負けた戦争責任をしっかり総括する必要があるでしょうね。

中村桂子先生 再会!

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 今から10年以上前に、寺島実郎監修の札幌医科大学公開市民講座でお会いした中村桂子先生ですが、その後、2012年の秋山財団贈呈式の特別講演の演者でお招きして以来、先日、美唄の『アルテピアッツァ(https://www.artepiazza.jp/)』30周年特別講演会で再会しました、記念講演 中村桂子 アルテで語る『生きものとしての人間のつながり』~生命誌からのメッセージ~」です。80歳を超えてもなおそのお姿は研究者としての求道を続ける雰囲気は変わらず、お話にも心から感動しました。

* 2009年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1690

* 2012年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=11712

* 2012年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=14449

 大雨の中、開会かなり前から大勢の聴衆の皆さんがお越しになり、急遽別室でのリモート参加を含めて200名を超える大盛況でした。

 生命誌の研究に基づくこれまでの研究例を挙げながら分かりやすくご説明になり、「私たち生き物の中の私」として考えることが大切であること、人間が人間として生きる上で「食」と「農」がとても重要と強調されていました。

 講演に先立ち、アルテピアッツァ美唄の磯田憲一理事長の冒頭ご挨拶。

 締めのご挨拶は坂東知文美唄市長でした。教育委員会とコラボして、小学校でカリキュラムの中に「農科」を組み込み、副読本の制作を語っていました。

 この講演会の開始前には磯田理事長ご自身プラス市民の皆さんが打った手打ち蕎麦とてんぷらをごちそうになり、おもてなしの心を受け止めました。また、外は大雨の音の中、会場の体育館は中村桂子先生の穏やかながらの熱弁に大いに盛り上がり、講演後の質疑応答タイムでも、興味深い質問が続き、それに真摯にお応えになる中村桂子先生の姿勢に更に感激したひと時でした。開始前に最前列に座らせて頂いていた私は、久しぶりに先生とお話もできてそのお元気な姿と目線の強さが印象的でした。美唄市の今後の幼児教育・初等教育の取り組みに注目ですね!

東京駅八重洲口で!

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 蒸し暑い東京駅八重洲南口、ふと柱にあるポスターに気が付き、胸が痛みました。

国連WFP協会(https://www.jawfp2.org/lp/general/?gclid=CjwKCAjwgaeYBhBAEiwAvMgp2q4dbnDDcx8GHypy6f_lWAseanxXoYzBZfG4Qqyw0ztbxBz-vJ2VVBoCKjQQAvD_BwE#』のポスター「最後の一粒まで、ちゃんと食べたのではありません。最初の一粒もない、子がいます」!

国連WFPとは、国連機関であるWFP国連世界食糧計画と、それを支援する認定NPO法人である国連WFPという二団体の総称です。

World Food Programme

 何の変哲もないお皿とスプーンの写真が、多くのメッセージを発信する、クリエーターの力を感じますね!

Nスぺ『戦火の放送局』

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 NHKスペシャル『戦火の放送局』は感動しました。

* https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/XXRQVZQRKG/

 臨時拠点からの放送・配信を続けるウクライナの公共放送局が、ロシアからの攻撃を受けながらも、ジャーナリスト精神を発揮し続けて祖国を守るために現実の報道を続けている姿です。ロシア側が仕掛けるプロパガンダの実態や、ウクライナ政府からの戒厳令下の報道規制。

 防空警報の下、臨時拠点からの報道を続ける姿も。

 報道する側もウクライナの住民、家族を疎開させながらも取材し報道を続ける職員たちの苦悩に胸が痛みます。

 日本の公共放送、マスメディアにこのような「覚悟」があるのだろうか!と、自らを問うような番組制作者の意図を痛感しますが。

祝 優勝 仙台育英!

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 今年の全国高校野球、私はそれほど注目していた訳ではありませんが、昨日の決勝戦は東北に初めて優勝旗が渡るかどうか気になっていました。そんな中、仙台育英が優勝したことを知り、私も嬉しかったですね。更に、勝ち負けだけでなく、須江航監督のインタビューの言葉にも、野球の監督以前に教育者としての眼差しを受け止めて感動しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
仙台育英・須江航監督の優勝インタビュー:
 高校入学時から新型コロナウイルスの感染拡大という不測の事態に見舞われた3年生にかけたい言葉を聞かれて、こう答えた。 「入学どころか、多分おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて。高校生活っていうのは何て言うか、あの…僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんですね。青春ってすごく密なので。でも、そういうことは全部駄目だ、駄目だと言われて、活動をしていてもどこかでストップがかかって…どこかでいつも止まってしまうような苦しいなかで、でも本当に諦めないでやってくれたこと。でも、それをさせてくれたのは僕たちだけじゃなくて、やっぱり全国の高校生のみんなが、本当によくやってくれて……」  須江監督の目には涙があふれ、頬を伝っていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
 「育てる眼」、それは高校野球だけでなく、プロの世界でも大谷翔平に多くの批判的雰囲気の中、二刀流をさせ続けた栗山監督にも通じる「人を育てる眼差し」を感じます。
 いずれにせよ、仙台育英の皆さん、東北の皆さん、おめでとうございます!!!

完遂、札幌演劇シーズン夏 2022!!

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 『札幌演劇シーズン夏 2022(https://s-e-season.com/』、今年は10周年の節目の年、コロナ禍で感染者数が最高値を更新する中、稽古から始まり関係者の並々ならぬご努力ですべての公演を完遂しました、足を運んで頂いた多数の皆さまに心から御礼申し上げます。

* 今回の三作品ーー> https://s-e-season.com/sche/index.html

* これまでの参加者からのエールーー> https://s-e-season.com/10th/index.html

それぞれ芝居に真摯に向き合う姿勢が伝わってきて素晴らしかったですね、それぞれの劇評は以下の通りです。

* 『ゲキカン』https://s-e-season.com/gekikan/index.html

 私自身は三作品はもちろん全て足を運びました、特に『12人の怒れる男』は5回も観てしまいました。以前からさらに進化しての毎回の熱演、初日のアフタートークで、役者の久保隆徳さんが「久しぶりの大勢のお客さまの前での公演、演劇がお客さまとともに創っていくものだとあらためて感じました」との言葉が印象に残りました。公演完遂はもちろんですが、それまでの長い稽古中でのコロナ感染防止策の徹底他、厳しい環境でもなおかつ作品を提供していこうとする関係者の方々の努力が伝わった日々でした。

 公演後は、アフタートークも多彩で、それぞれの作品に臨む姿勢みたいなものも知り、更に作品の奥行きを感じることになりました。

 長く続くコロナ禍でも、決して演劇が「不要不急」なものではないとの信念で公演を続けたきた関係者の熱意に心から感謝しますし、頭の下がる思いです、「文化の力」こそ今の社会のインフラだと確信しています。これからも札幌の宝として関係者の一員として一緒に育てていきたい『札幌演劇シーズン』です。全ての関わった皆さま、おめでとうございます、そして、お疲れさま!!!!!!

Nスぺ『原爆が奪った未来』

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 8月のNHK総合テレビほかでは「戦争特集」として今年も番組が多く組まれています。その中からまずは、NHKスペシャル『原爆が奪った未来~中学生8千人・生と死の記録~』と題して、子供たちの犠牲に関してのドキュメンタリー番組です。

* NHKスペシャルーー> https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/J66Q3Q1YZY/

『原爆が奪った未来~中学生8千人・生と死の記録~』https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/p14MBylDng/

 番組詳細は上記のHPに記載されていますので省略しますが、原爆投下後にアメリカ側が調査研究した記録も紹介されていました。生き残った人々にも「喪失の深さ」が顕著だったと。

 これを研究したアメリカの現在も健在の研究者の証言も貴重でした。

 戦争被害等の多くの記録が、残念ながらアメリカ国立公文書館ほか海外の公文書館に保管されている事実は、主権国家として何とも情けない現状のような気がしています。昨今の日本では、国内の貴重な記録さえ改ざん・隠ぺい等がまかり通り、まさに没落する先進国を象徴している体たらく、日本の復権が急務ですね。

公法協コラム8月 2022

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 ここ数年、財団経営、企業経営を取り巻く環境の中にいて、当事者として受け止める印象を書きました。今の世相とし
てはなかなか勇気がいるのですが、敢えて問題を提起したいとの意味合いもあります。(公財)公益法人協会コラム
https://kohokyo.or.jp/column/)、今年も8月に依頼があったので寄稿しました。
* 2021年 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=42200
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■

           公益法人協会メール通信 No.272(2022.08.15)        

 今月のコラム「ガバナンス偏重への疑問」

 ▼INFORMATION
  ○特定費用準備資金の目的外取崩しについて(内閣府)
  ○収支相償、特定費用準備資金について等(内閣府)
 ▼公法協NEWS
  ○『公益法人・一般法人の会計実務〔第2版〕』のご案内

◆◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆◆

  ◎ガバナンス偏重への疑問

                  (公財)秋山記念生命科学振興財団 理事長
                                 秋山 孝二 

◆◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆◆

 今年6月、以前経営に名を連ねた東証プライム市場上場会社の株主総会に
約20年ぶりで出席しました。
コロナ禍で会場の設営は様変わりでしたが、それ以上に事業報告を聞いていて、
私の時代に比べて監査委員会設置等をはじめガバナンスに関しての詳細説明に、
今を取り巻く企業へのこの種の強い社会的要請に驚きました。
と同時に、率直に言ってこのような仕組みの構築で本当に本来の企業のダイナミックな
活動が持続可能なのか大いに疑問でした。

 「コンプライアンス(法令遵守)強化のために、コーポレートガバナンス
(外部から企業を統治する仕組み)が必要」とは言うものの、時々刻々、
激しい環境変化と厳しい競争の中で企業は生き残りを掛けている時代、
専任の企業トップたちは24時間緊張状態の日々、非常勤の外部の監視・統治等は、
現実的に本当に可能で機能するのだろうか、
ただただ総務部門の報告資料作成業務の負担を増やすだけではないのか。

 総会後、今を預かる経営陣で私の尊敬する方がしみじみつぶやいていました、
「『金融資本主義』の蔓延で、株価の安い時に買い入れ、短期的に高くなると
すぐに売却して当面の利益を得る多数の株主の存在は、本来の資本主義の
あるべき姿なのだろうか。
企業経営陣と産業を長期的視点で育てる株主と共に歩もうとする『産業資本主義』は、
ただの理想になってしまったのか」と。
見てきた経営者としての喜びの姿とは程遠い表情に、現状の負担感が伝わって胸が痛みました。

 一方、医療で「インフォームド・コンセント」というフレーズが流行った時に、
私自身は闇雲に予め患者に伝えれば良いというものではないだろうと思っていました。
前提としての医師・患者の信頼関係が最も重要なので、高度のコミュニケーション能力が
問われるはずであり、形ばかりの「予めの説明と同意」では本来の目的はとても達せられないだろうと。

 先日、高校生の保護者から聞いた話、昨今、高校の進路指導では、「進学」、
「就職」に加えて、「起業」というカテゴリーが設けられているそうです。
前述したように大企業を取り巻く環境は大変窮屈な状況、それならば、若者は
自分のやりたいことを思い通りに貫徹する器としての「小企業」を一から立ち上げて、
そのオーナー経営者として地域社会・世界に貢献する道筋があってもよいのではないかと思うと、
この試みに私は拍手喝さいです。

 昨年のある財団法人向けのフォーラム、来賓としてご挨拶された政府の関連部署の方は、
何と「マネーロンダリングに関する注意喚起」でした。
多くの善良な財団関係者は場違いも甚だしい強い違和感を抱いたのではないでしょうか。
敢えてまとめは致しません、今の日本、ビジョンの欠如の前に、現状認識の誤り、
それに続く課題設定の誤りを私はこの間痛感しており、
基幹産業の埋没の中で新しい産業創生と地域創生の担い手として、
イノベーター的存在「公益法人」の果たす役割は大きいと確信している昨今です。

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