秋山財団贈呈式 2013 (後)

Posted by 秋山孝二
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 引き続いては会場を移しての贈呈式。「秋山財団賞」、「新渡戸・南原賞」、「研究助成」、「ネットワーク形成事業助成」の選考経過報告、授賞式、そして締めくくりは、今年度の「秋山財団賞」受賞・若菜勇先生による記念講演、「マリモはなぜ阿寒湖で丸くなるのかー総合科学的なアプローチによるその生態史の解明」でした。後日、秋山財団(http://www.akiyama-foundation.org/)HPで録画を掲載致します。

 今年度の受賞・受領者はこちら ――> http://www.akiyama-foundation.org/news/470.html

 記念講演では、自然界の多様なファクター、微妙な調和での生成過程を知り、阿寒湖はじめ自然環境の奥深さを知るとともに、地道な研究をこの間継続されてきた若菜先生のご努力に、感動するとともに、心から敬意を表します。

 研究の詳細はこちら――>http://www.marimo-web.org/qa.html

 世界自然遺産登録に向けてこれからも一層ご尽力されるのでしょう、私たちも微力ですが北海道民として協力・応援致します!

例年よりかなり多い手前の来賓者席

例年よりかなり多い手前の来賓者席

ネットワーク形成事業助成の湯浅優子選考委員長の経過報告

ネットワーク形成事業助成の湯浅優子選考委員長の経過報告

 その後、交流会、例年の5割増しの参加者で盛り上がりました、有難いですね。研究者の代表の方々、高校生チームも登壇しての率直な表現の数々、ここには書ききれない感動的なものばかりで、終了後の今もその余韻に浸っている私です。

受領者からのメッセージ3題に登壇した高校生たちも

受領者からのメッセージ三題に登壇した高校生たちも

 贈呈式での冒頭の私のご挨拶から、最後の部分を引用します。~~~~~~~~~

・・・・・・・・終わりに、ご参加の大学関係者、研究機関、そして受領者の皆さんにお願いが御座います。私たち財団関係者は、あの研究はどうなったかな?プロジェクトの方は元気に活動を続けていらっしゃるかな?と、いつも気に掛けております。受領者の皆様には、この贈呈式にご出席頂き、会場にお集まりの他の受領者、財団を永きに亘り支え続けて下さっている役員、選考委員、一般市民、とりわけあとに続く若い研究者や次の世代を担う若者たちに、研究の苦労や喜び、日々の活動の様子などを語って頂きたいのです。贈呈式は式典ではなく、そんな交流の場と受け止めて頂きたい、それが財団運営に携わる私たちからの唯一のお願いです。ステージは、秋山財団がご用意致します。お互いに心寄り添うパートナーとして、共に歩み続けて参りましょう。

今年度の受領者の皆様。日々の研究、活動に追われて過去を振り返る時間など無くなる事もあるかと思いますが、皆様の助成金の中には27年間、秋山財団に寄せられた沢山の方々からの志と篤い想いが込められている事も忘れないで頂きたいと思います。

100年の時を越えて、北の生命と共に歩んで来た秋山愛生舘の歴史とDNAを受け継いだ財団の助成事業です。生命と向き合い、道民のいのちと共に、自然と共生する生命科学の進化の為に貢献し続ける事をお誓い申し上げます。

~~~~~~~~~ 引用 おわり

 「2011.3.11」以降の時代を生きている私たち、生きているいのちの果たすべき役割、担うべき活動、そんな根源的な問いかけに応えるひと時になりました。民間財団として、自主・自立を基本に、民が担う公共の一翼として、理念を高く掲げてこれからも一歩一歩前に進んで行きたいものです。ここまでご支援、ご指導頂いた皆さま、ありがとうございます!

秋山財団贈呈式 2013 (前)

Posted by 秋山孝二
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 今年の秋山財団(http://www.akiyama-foundation.org/)贈呈式は、設立27年目、新しい四半世紀を迎えて、これまでと大きく変えてプログラムを充実しました。まず、前半は、「受領者からのメッセージ」、続いて「特別講演会」でした(http://www.akiyama-foundation.org/wp-content/uploads/2013/09/feba1ddba554f8b13aeec3dd0f310c06.pdf)。

 詳細は、後日、秋山財団HPに録画で掲載されますので、そちらをご覧いただきたいと思います。

新企画:受領者からのメッセージ 4題

新企画:「受領者からのメッセージ」 四題

 この企画に、8題の応募がありましたが、今年は4つでスタート、冒頭から三題は今年の「ネットワーク形成事業助成“いのちをつなぐ”プロジェクト」の受領者で、皆さん高校生でした。最後は昨年の「研究助成」受領の札医大・丸山玲緒先生でした。

 それぞれに思いを込めた素晴らしいプレゼンで、「いのち」のつながりについて、研究・活動の今後が楽しみです。

 続いての特別講演は、旭川市旭山動物園(http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/)の園長・坂東元さんでした。テーマは、「いのちをつなぐ 未来のために~伝えるのは 命の輝き~」。1時間半を越える時間、野生動物たちの誕生、成長、死の話を通して、今一度、私たちヒトの生き方を見つめ直すひと時となりました。

 坂東さんは、「ボルネオ保全トラストジャパン(http://www.bctj.jp/」の理事にもご就任されて活躍されています。

特別講演:旭山動物園園長・坂東元さん、座長は酪農学園理事長・麻田信二さん

特別講演:旭山動物園園長・坂東元さん、座長は酪農学園理事長・麻田信二さん

野生動物と真摯に向き合う体験からの素晴らしいお話

野生動物と真摯に向き合う体験からの素晴らしいお話

 日々、野生動物を通して「いのち」と向き合っている坂東園長のお言葉は、今の人間社会への多くの提言を含んでいましたね。オランウータンの子育ての過程、「いのち」を預かっている動物園であるが故に、動物たちの「死」をはっきり伝えるという信念、「無学、論に屈せず」、そして、「伝えるのはいのちの輝き」である、と。

 本質を突いた数多くのメッセージ、昨年からのラブコールでお話をお願いした私たちも、今後の活動に多くの示唆を受けました、ありがとうございました!