先日開催された「2010年バレーボール女子世界選手権:http://www.tbs.co.jp/sebare/」で、全日本女子チームが32年ぶりにメダルを獲得しました。準決勝でブラジルにフルセットの末惜しくも敗れましたが、3位決定戦ではアメリカをフルセットで破り、堂々の銅メダルでした。
私はバレーボールへのこだわり(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27)があり、テレビ観戦していても冷静ではいられません。一生懸命拾い上げる選手を見ていると、つい拳を握って前のめりになってしまいます。いずれの試合も見たのは終盤のみ、とても最初からのエネルギーはありません。今回の世界バレー日本対米国(TBS系)の視聴率が20・5%(関東地区)だったとか。瞬間最高視聴率は、真鍋政義監督の勝利インタビューが行われた午後9時18分で35・9%で、前日に放送されたプラジル戦の視聴率は21・6%、瞬間最高視聴率は第4セットの22対22の局面で迎えた午後9時3分だったそうですね。
それにしても、いつも感じているのですが、解説者の川合俊一はどうしようもないですね。富士フイルムでセンタープレーヤーだった時から知っていますが、とにかく大事な場面で全く気が弱い、昔の松平監督時代の全日本チーム知っている私は、彼が全日本男子のメンバーであったことが信じられません、そこまでチームの力が落ちていたのでしょう。その後の彼の活動を見ていて、どのフィールドで生きていこうとしているのか、良く分かりません。先日のテレビでも、観客同然で、「ウヮー」とか「キャー」としか言っていませんでしたよ。女子バレーに関しては、もっともっと優れた解説ができる人材はたくさんいると思うのですが、TBSとの特別な関係なのでしょうかね。
今回の日本チームの活躍を見ていて、私は真鍋政義監督の采配が素晴らしかったし、それと同時にその前の柳本晶一(http://www.sponichi.co.jp/sports/special/fivestars/5stars_yanagimoto/kijilist.html)監督の手腕が素晴らしかったと思います。彼の現役・新日鉄時代のセッターも強く記憶に残っていますが、選手育成にかける「覚悟」に感動致します。将来の為に若手を積極的に使い、練習中も試合中も、そして試合後も常に選手への温かい眼差しを注ぐ、この間の日本女子バレー沈滞の流れを変えましたね。
真鍋政義監督の「守りの強化」も的確でした。バレーボールで「守り」というのは、まず「ブロック」です。ブロックで確実にその後のレシーブするエリアを決める、或いは相手アタッカーに打たせるエリアを決める、要するにレシーブするエリアを出来るだけ狭めて拾いまくる、その戦略ですね。全てのアタックを止める必要などないのです。そしてレシーブは、諦めずに「床とボールの間に手を入れて」しぶとく拾う、昔の全日本女子・山田重雄監督が私に言った言葉を思い出しました。
ブラジル戦を見ていると、決して勝てない相手ではありません。第2セットの驚異的粘りは、これまでの全日本とはひと味もふた味も違った「強さ」を感じました。ただ、序盤・中盤・終盤の戦い方、点の取り方を変えなければなりません。会場の観客は、スタートの一点から大歓声ですが、選手・監督は冷静さが必要です。そして、終盤の「ここぞ」という場面用のサーブ、攻撃パターンの「秘策」もコマとして重要です。
以前は終盤戦の崩れた時は、「オープンにトスを上げて、エースで勝負」と決まっていたような気がしますが、先日の試合を見ている限り、これまでの日本の常識を破り、勇気を持って新しい形でポイントを取っていました。バックアタック、荒木の速攻など良かったです。
今回の日本チームの試合を外国チームは研究して、また日本対策を進めるでしょう。それを上回る戦略・戦術を、真鍋政義監督ほかの首脳陣なら考えて実行してくれると確信しています。取り敢えず、今回の銅メダル獲得、おめでとうございます!