インビクタス、負けざる者たち

Posted by 秋山孝二
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  今、上映中の「インビクタス、負けざる者たち:http://wwws.warnerbros.co.jp/invictus/」を観ました。クリント・イーストウッドの30本目の作品です。私のずっと使っている英和辞典には、この単語「INVICTUS」は載っていません。「私が、我が運命の支配者、我が魂の指揮官」とチラシにはあります。「不屈」との訳も見つけましたが・・・・。

 南アフリカ共和国を舞台とした実話をもとに作られており、「ネルソン・マンデラの人を許すことに価値を見出した」テーマは、感動的でした。クリント・イーストウッドの監督作品は、「グラン・トリノ」はじめ幾つか見ていますが、押しつけがましくなく、説明過剰でなく、映像とセリフから観客それぞれに想像させる余地を残す優しさを感じさせます。

クリント・イーストウッド監督

クリント・イーストウッド監督

  それにしても、27年間も牢獄に入れられて後、怨念とかではなく、大統領として課題山積の国状でリーダーシップを発揮する姿に、胸を打たれます。投獄中に心の支えとしていた詩の題名「INVICTUS」、感動で世界を変える、奇跡で世界を変える、まさにフィクションを越えた現実の迫力でした。ラグビーチーム主将役のマット・デイモンもいいですね。

 変革への活動とか、集団を鼓舞する時の「歌の力」は歴史的にも証明されていますね。陣営のシンボルとしてのフラッグ・ソングとでも言うのでしょうか。

  映画を観終わってから、何となく中島みゆきの「宙船(そらふね):http://www.youtube.com/watch?v=vGVTiCg8DNI」を思い出しました。その歌詞の一部、

         その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
        おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな

どこか共通する心があるのかなと、勝手に納得していました。。「INVICTUS」、一つ新しい英単語を覚え、久しぶりにすっきりした後味の映画でした