一級の芸術作品でした

Posted by 秋山孝二
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  先日ある晴れた日に、自宅のドウダンツツジの生け垣をそろえようと久しぶりに近くに寄って見た所、何とスズメバチの巣が出来ているではありませんか。まだソフトボール大の大きさでしたが、数匹のハチが出たり入ったり。巣の写真では上方部が陰になっていますが、これは葉によるもので、ほぼ完全な球形でした。一匹のハチが巣の右上方にとまっています。外側の模様がブラウンを基調とした素晴らしい曲線のデザインで、思わず見とれてしまいました。

庭のハチの巣
庭のハチの巣

妻は大学時代ミツバチの研究で卒業論文を書いたので、ハチに関してはいつも教えられています。綺麗などと感心してはいられなく、仲通りの人が歩くちょうど顔の高さなので、特に子供たちにとっては大変危険とのこと。専門の駆除業者に連絡して昨日取り除いて貰いました。

その担当者の方によると、これは「コガタスズメバチ」の巣だそうです。「コガタ」はハチが小型ではなく、巣が小型とか。ハチ自身は北海道では2番目の大きさだそうで、巣はコロニーが拡大するにつれて大型になるのですが、夏が短い北海道では大きな群れを創るには至らない、それだけを養える環境がないとでも言うのでしょうか。どこか人間社会と似ている気がします。この作業には昨年までは市の補助金もあったそうですが、実費はかなりのコストでした。またこの専門業者に行きつくまでに、何と4か所も電話のタライ回し、最後は担当者が「ハチ駆除業務についての同意書」を提出して、「同意確認書」にサイン・押印を求められました。担当の方は大変プロフェッショナルだったのですが、補助金行政の名残でしょうか、およそサービス業の仕事手順とは思われませんでしたが・・・。除去後の責任問題へのクレームがあったのかと想像致します。

巣と言えば最近カラスの巣が財団事務所前の木に出来て、ひと月程前に除去して貰いました。また私の前の家にもカラスの巣が出来て、やはり取り除いたようです。山に近いせいか、気候の変動か、鳥の巣づくり・ハチの巣づくりにも変化があるようで、都会は住みにくくなってきているのでしょうか、それともまだ札幌の場合は自然がそばにあると言うべきなのでしょうか。

巣を失くしたハチは暫くその場所に戻ってくるそうです。ホームレスとなってこれからどうするのか気がかりではありますが、人間社会との折り合いの中で、この矛盾を受け入れるしかないのでしょうね。