当日、贈呈式冒頭の私のご挨拶をご出席の研究者へのご期待を含めたメッセージとして書き留めておきます。

~~~~~~~~~~2026.9.10 理事長挨拶
本日は今年度贈呈式にお運び頂き、心から御礼申し上げます。先ずは受賞者・受領者の皆さま、この度は誠におめでとうございます。そして、ご来賓の皆さま、とりわけ北海道大学の寶金総長におかれましては今年の北海道大学創設150周年、誠におめでとうございます。先月末のNHK『あなたの町の映像アルバム:北海道大学編』では、深い意味で「変な大学」を目指す、自治・自由な研究の場とお話されていました、今後の更なる飛躍を期待申し上げます。賛助会員の皆さま、お手伝いに馳せ参じて頂いた(株)スズケンの皆さま、お越し頂きありがとうございます。
秋山財団は今年で40周年の節目を迎えています。贈呈式の場が、ただの「セレモニー」ではなく年一度の「交流の場」として、秋山財団の最重要事業であり、今日ご臨席の皆さまにも是非、財団関係者の意のあるところをお汲み取り頂ければ幸いです。
先ずはここまでの事業実績をご報告致します。お陰様で国際金融市場の中で長期的視点からの基本財産の運用は順調で、予定通りの助成事業予算を確保でき事業を完了しました。
* 今年度の褒賞事業及び各種助成金合計:45件、4,230万円
* これまでの累計合計件数:1,764件、総額:131,210万円
今日ここにお集まりの受賞者・受領者の皆さま、私どもの助成金はこれまで皆さまを応援する多くの民間企業・個人の方々のご寄付を基に、独自の投資活動で産み出したものです、この40年間、リーマンショック他幾つかの金融危機、或いは円安でも、変わらぬ事業予算を確保して参りました。同時に設立当初からインフレリスクに備えて基本財産の充実(2億円から54億円へ)にも努力して参りました。更に昨今のインフレ状況を踏まえて一昨年からは一般・奨励の研究助成金を20%アップしました。どうかそんな私たちの皆さま方に託す努力を受け止めて頂き、これからの研究活動に邁進されることを期待致します。
次に、今日ここでは、秋山財団の40周年記念としての取り組みとこれからの方針について簡単にご報告致します。当財団設立に際して(公財)内藤記念科学振興財団の内藤晴夫理事長、当時の熊谷事務局長、名付け親の伴義雄元北大総長には様々なアドバイスを頂きました。初代の理事長は設立者の秋山喜代、二代目は私で今年で在任30年を迎えます。振り返ると15年前の2011年、財団は25周年を迎えていました。この年に『―未来像―2011から』を策定し、それまでを総括し、その後の展望としてすでに「地域を生命体と捉える」「アウトリーチ」「若年層支援」を掲げていました。
直近10年間で、このアウトリーチ活動を下支えする二つの事業を実現しました。一つはコラボの象徴的拠点として宮の森に『愛生舘ラボ』の設立。そのワンフロアは交流の場として活用していきたいと思っています。もう一つは2019年の『愛生舘文庫』の開設です。明治中期に起こった日本全国で展開した「愛生舘事業」の『愛生済民』の理念は、『生命科学』に繋がる理念として、「見える化」した空間とデジタルメッセージの発信を通じて、この財団にしっかり受け継いでいます。
今年40周年を迎えて、この「愛生舘ラボ」で、8月にアウトリーチ活動のイベントを4日間開催しました。その中の一つのプログラム「研究者によるポスターセッション」では、「生命科学」をテーマに採択されたこれまでの研究者の方々が応募して下さり、私たちの予想を遥かに上回るコミュニケーションの質・量、そして参加者から以下の様な嬉しい感想も得ています
*参加者との距離の近さ
*学会以外の場所での出展は初めて
*分野を越えた研究者同士のつながりが新たな発想・連携を生む土壌に~研究交流の意義を実感*研究や科学を「分かり易く」「面白く」伝えることが次世代へつなぐ場
*事務局はじめ財団自身の手造り感は財団活動そのもの、等。
今回受賞・受領された皆さまと当財団との関係は、関係性構築の始まりに過ぎず、時を重ねてその後の研究活動を振り返り、お互いのコラボ促進にお力になれればと思っています。2010年ノーベル化学賞受賞された鈴木章先生は、その19年前に秋山財団研究助成「一般」で採択されていて、この経緯は今でも当時の選考委員会の見識に対して財団の誇りとするものです。これまでの受領者の皆さまを含めて、ここにお集りの皆さまからのご提案もお待ちしています。

私は設立準備から今日まで当財団活動に関わって参りました。今、私は理事長としてこの場で登壇していますが、これまでも、そしてこれからも大勢の方々に支えられています。今回、設立40周年を契機に一層、歴史の鏡を磨きながら、AI台頭の時代、これからも「自ら問いを立てて探求していく姿勢」を再確認し、財団運営において次の世代へのバトンタッチにも着手して参ります。
「生命科学=いのち」、「北海道」、「地域・民間・自立」財団という秋山財団の設立当初の初心を踏まえて、節目の年にもう一度原点に立ち返り、「研究系」「活動系」「褒賞系」「アーカイブス・情報発信系」のカテゴリーを継承し、そのコラボにも期待を込めて進んでいく所存です。「量」から「質」へ、「記録」から「資産」へ、「助成する財団」から「つなぎ‧『育つ』を応援する財団」へと進化していきたいと思っています。
重ねて、本日の受賞・受領、誠におめでとうございます、今後のご参会の皆さまのご活躍を心から期待してご挨拶とさせて頂きます。
~~~~~~~~~~~~~ おわり
私達秋山財団関係者は、更なる50周年、60周年に向けてチャレンジして参ります、今後の引き続きの皆さまのご支援・ご指導をよろしくお願い致します。
