新型コロナウイルス感染症(16)

Posted By 秋山孝二
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 新型コロナウイルス感染のこの数か月の状況の中で、マスメディアの姿勢に対して様々なコメントが出されていますが、こちらの千葉市の熊谷俊人市長(https://www.city.chiba.jp/somu/shichokoshitsu/hisho/index-m.htmlのメッセージには共感します。この数十年の多くの災害時から学ぶことないマスメディアの姿こそ、私たちはきっちり批判・評価しなければなりません。

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千葉市長のメディアへの苦言

https://grapee.jp/820827?fbclid=IwAR22QBtgwp_sxVfR6pt_4pp54u-vQC9r52VpuetoYWdi7oof9qJ9Fu5I1rk

https://www.city.chiba.jp/somu/shichokoshitsu/hisho/singatakoronauirususityoumessege.html

報道機関の皆さんは社会の公器としての責務を十分理解して報道頂きたいと思います。

 災害時はうまくいかなかったことばかりが報道されがちですが、うまくいったことと、うまくいかなかったこと双方を適切に報道しなければ、国民はどんどん自信を失います。

 私は新型インフルエンザ時も市長だったため、新型インフルエンザを受けて日本の法制度が整備され、国も自治体も一定程度の備えをしてきたことが活きていることを理解しています。その備えは十分ではなかったことは事実ですが、新型インフルを受けての対策が無ければ事態はもっと深刻だったでしょう。事実だけ見れば、日本は先進国の中で新型コロナウイルスによる死者・重症者数ともに非常に少ない国です。また、諸外国と比べて罰則も緩い緊急事態宣言に多くの人々が従い、完璧ではありませんが十分な結果を出しつつあります。

 この緊急時に「罰則を!」「自粛要請ではなく禁止してしまえばいい!」など、強権発動を期待する声が高まっています。私たちの国はあの太平洋戦争の苦い経験から、政治権力による強権発動には慎重を期したいとの国民の切なる願いを受けて様々な法制度を構築してきました。その歴史を忘れてはいけません。ただし、本当に爆発的感染となった時はそうは言っていられません。そうした究極の状況時に発動する法制度については十分議論することは当然だと思います。

 しかし、現状の感染状況、日本の国民性などを考えれば、この緊急事態宣言程度の制限行為が適切だったと言えます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~引用 おわり

千葉市 ーより引用~~~~~~

過度に不安をあおる一部のマスコミに対し、苦言を呈した熊谷市長。

 ネットでは情報番組でインタビューを受けた『自粛をしていない人』がたびたび話題になり、「犯罪者だ」「実名報道しろ」などの強い言葉でバッシングされています。

 こういった怒りをあおる報道について、熊谷市長は持論を展開しました。

 こうした不満の背景は報道機関が多くの国民が自粛を守っている国民性を報じず、一部の守らない人を一生懸命報道する姿勢も影響しています。成人式の報道に似ていますね。

 成人式は多くの新成人は問題ない行動をしていますが、マスコミが荒れている若者を探し出し、ネタとして消費しています。そして世の大人がそうした若者の振る舞いを見て、「若い連中はしょうがねえなあ」と批判し、優越感に浸るという毎年の風物詩です。

 自粛を守っていない報道も同じです。世の多くの人が自粛を守っているために、自粛を守っていない人たちに対して、罪悪感を感じず、遠慮なく叩き、優越感に浸り、人々が共感を感じることができる、その深層心理をメディアは利用し、視聴率やアクセス数を稼ぐことのできるコンテンツとして利用しているのです。

 心理学からも、自粛を守っていない人をいくら報じても自粛を守らない人は行動を止めません。むしろ「守っているのはバカらしい」「守っていない人がいるなら私も」という心理を誘発しますし、それよりも自粛を守っている人達を報道し、データとともに「みんな守っているよ」と報道することの方が結果が出ます。

 残念ながら報道機関は緊急事態宣言でも殆ど自粛していません。テレビカメラをどこにでも持っていき、自由に取材しています。給料も減りませんし、むしろ自宅にいる人が増え、視聴率も上がっているでしょう。

 それが悪いと言っているのではありません。立場と構造上、「この危機が長引いても問題ない」側に立ってしまうのです。

 報道機関の姿勢が問われますし、何より受け手の私たちが問われていると言えます。

 『自粛をしていない人』について報じるのは社会にいい影響を与えることがないばかりか、むしろ人々の怒りをあおったり、自粛をやめてしまう人が増えてしまったりと悪影響を及ぼす可能性があるといいます。

 報道側の情報の送り方と、視聴者の情報の受け取り方について、熊谷市長は問題提起をしました。熊谷市長のメッセージはネットでまたたく間に話題になり、「千葉市民以外も読むべき」という声が上がっています。

・よくぞいってくれた!千葉市長のメッセージを読んでスッキリした。

・あまりにもネガティブな話題や批判しか報じない番組は不安をあおっていると思う。

・とても簡潔で見やすい文章。これこそテレビで報道してほしい。

多くの人が求めているのは、データや対処法などの正しい情報ではないかと考えさせられます。

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