JPSA(https://www.jpsa.net/about/)札幌支部主催の特別講演会は、以前から注目し、尊敬している北海道日本ハムファイターズの内野守備走塁コーチ兼作戦担当・白井一幸(http://shirai90.ashita-sanuki.jp/)さんをお招きしての「勝てる組織の極意」でした。一度お話をじっくり聞いてみたいと思っていましたので、実現して大変嬉しく、そして、期待通りのお話に感動しました。
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白井一幸: 香川県志度商業高-駒澤大-日本ハム(ドラフト1位・84~95)-オリックス(96)-日本ハム/北海道日本ハム(00~02二軍総合コーチ・二軍監督03~07コーチ)-カンザスシティ・ロイヤルズ(08特別コーチ)-横浜/横浜DeNA(11二軍監督・12コーチ)-北海道日本ハム(14~内野守備走塁コーチ兼作戦担当)
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当日の講演から印象に残ったフレーズを書き留めます。
* 選手時代は常に最下位争いのチームで、一度も優勝経験がなく、悔いていた
* メジャーリーグ・ニューヨークヤンキースに留学して、コーチングを学び、選手へのアプローチの違いに驚き。アメリカの場合は、一生懸命プレーしたことに対してどんな結果であれ「グッドジョブ」といい、日本の場合は、その結果で怒ったり、褒めたりしていた
* ヤンキースでは、グランド整備員も含めて関わる全ての人々が「世界一を目指している、目指し続けている!」
* ヤンキースのチームの目標「世界一」=個人の目標が終始徹底
* 2001年に日本ハムファイターズの二軍監督に就任した時、「日本一を目指そうぜ!」、「日本一」になるにはまずは「日本一を目指す」こと、これは今すぐできることだろう!そして、そこから相応しい取り組むをしていくこと
* いかに選手の能力を引き出すか?それは日頃の行動の観察や対話から生まれるもの
* 「勝つ」三つの要素 1)一人一人の実力(トレーニングの方向性)、2)チームワーク(「仲がいいこと」ではなく、「チームの目標の共有」、一人一人が「役割と責任を果たす」こと)、3)運
* 「運」を呼び寄せる質の高い練習法――>30mの全力疾走 愚直にやり続ける選手には「信頼」が生まれる
* 日本の指導者像の間違い: 結果を怒る(怒り、脅す)、原因を教える(話を聞かなくなる)、猛練習を強いる(サボりにつながる)
* コーチは選手に対して、「一回で伝える覚悟」がなくてはダメ!
* 「励ます」は大きな力に、「適切に質問する」は考える力をつける!「Yes」、「No」で答えられる「Closed Question」ではなく、「Open Question」であるべき
* 「聞き上手」になること、「考える」ことは「しゃべり続ける」こと
* 失敗したことを怒った方が指導者らしく見える、という雰囲気が日本の野球界にはある。重要なのは「指導者らしさ」、「指導者のガンバリ」などではなく、選手の成功がコーチの成功。選手が成功するためにどう関わっていくかが最も重要
* 「セルフカウンセリング」とは、お前は指導者として成功したいのか?すなわち、指導者の成功=選手の成功、「やらせて頂いている」という気持になれるかどうか
* 一流の指導者に求められる条件: 1)選手を成功に導く、結果を出してもらう、2)相手の成功を自分以上に喜べるマインドを持っている、3)相手の可能性を100%信じることができる
* 引用「 ナイストライ!白井一幸ブログ:マジック1」
チームの勝利のために気持ちをひとつにして、それぞれの選手達が役割と責任を果たし、プレーする姿は頼もしく美しいです。勝利、優勝という結果以上に、この姿勢こそが目指してきたものです。勝利、優勝という目標を達成するために、時間をかけて、方向性、価値観を共有していく過程から生まれてくる一体感、責任感はチームづくりの醍醐味です。目標達成のためにチーム一丸となり、全力を尽くす姿からは感動が生まれますね。自らが感動し、その感動を多くの方々に感じていただくことができれば、これ以上の喜びはありません。
* 自分は、「成功しているにもかかわらず学び続けている人」から学びたい、「学ぶ覚悟」とでもいうのだろうか
以上、特に印象に残った言葉を羅列しました、「Coaching」と「Teaching」の違い、本当に素晴らしいお話でした。講演前に白井一幸さんとご挨拶できたこともよかったです。是非、新しいシーズンも北海道日本ハムファイターズの連覇に期待したいです!