中学生の科学研究発表会

Posted by 秋山孝二
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 札幌市中学校文化連盟(中文連)の「私たちの科学研究発表会」が札幌市西区ちえりあで開催されました。今年で第47回目で、会場には大勢の中学生が集まり盛況でしたね。

第47回中文連科学部の発表会

第47回中文連科学部の発表会

身近なテーマから

身近なテーマから

高校生の模範プレゼン、素晴らしい内容!
高校生の模範プレゼン、素晴らしい内容!

 秋山財団では、数年前から「アウトリーチ活動」に注目していて、研究助成募集要項にも、アウトリーチ活動への期待を掲載しています。財団自体としても、まずは身近な宮の森中学校科学部へのアプローチを開始(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16200)しています。今年3月までこの中学校の教諭だった森山先生は、白石区の中学校に転勤されましたが、この中文連科学部の取りまとめ責任者でもあり、今回ご案内を頂きました。今年8月には、向陵中学校での研修会も秋山財団とコラボで開催し、中学生は目を輝かせていました。

向陵中学校を会場に多くの中学校からの生徒たち

向陵中学校を会場に多くの中学校からの生徒たち

 先日の発表会では、それぞれの中学生が、身近なテーマを取り上げて自然科学の視座の入口から等身大の考察を加えている様子が実に爽やかでした。そして次の課題も明確に提示していて、「ああ、この子は来年はまた一段と深い洞察を持つのだろうな」と期待させるに十分な率直さを感じて、私が逆に元気をもらった気がします。

 発表を聴いていて、はるか遠い私の東京江戸川区での中学校理科の教員時代を思い出しました。区の「自由研究」で学校内で顧問をしてた時、私が同行できなかった発表会の報告にきた生徒の言葉です。彼は、「ハツカネズミの学習行動」みたいなテーマで、「迷路」を作成して、繰り返しハツカネズミの行動をしぶとく観察していたのです。発表当日、幾つかの質問があって答えていたようですが、最後に実験結果からは分からなかったこともあり、「ハツカネズミに聞いてください!」と締めくくったというのです。

 それを聞いて大笑いしましたが、なぜかその素朴さが忘れられず、40年以上経った今も頭に残っています。先日のちえりあでの発表会で、少し前まで小学生だった子供たちが淡々と語る姿を見て、日本の理科教育の底力に大いに感動しました。

中学生の皆さん、これからも頑張って下さいね!