「グリーン九条の会:http://green9zyo.blogspot.jp/」、「エンレイソウ九条の会:http://enreisou9.seesaa.net/」、「医療九条の会・北海道:http://iryo-9jyo.net/」他主催の講演会が開催されました。今回は、ノーベル物理学賞受賞の名古屋大学・益川敏英先生のご講演、それに続く益川敏英先生と東京大学教授・小森陽一先生の対談でした。グリーン九条の会の内山世話人、白鳥事務局長の3年越しのラブコールで今回実現の運びとなりました、ありがとうございます!
これまで、私も世話人の一人である「グリーン九条の会」では、継続して講演会を札幌で行ってきています。
第一回:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=88
第2回:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1351
第3回:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4280
第四回:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8525
講演会当日は、1時間以上前から会場には列が出来て、開始前にすでに満席、別室にも人があふれて、結局100人程の方にはお帰り頂いたそうです。DVDがいずれ出来上がるので、それでご覧頂くことをお薦め致します。
益川先生のお話は、ご自身で「科学漫談」と自嘲気味におっしゃっていましたが、面白かったですね。
当日夜のNHKニュース、翌日の朝日・道新の朝刊の両方で、「科学技術の平和利用を」と見出しがありましたが、違和感いっぱいですね。まず3社の記者は、後半の最初、小森さんが益川さんへの質問を聞いていなかったのでしょうか。「益川さんは、先ほどの講演の中で一度も『技術』とおっしゃいませんでしたが、特段の意味合いがあるのでしょうか?」と。それに対して益川さんは、「俗に言う『技術』ではなく、科学性を追求したい」とお答えになっていましたよ、明解に。
さらに、「科学の問題」と「科学者の問題」は明らかに異なるとも言及し、科学者は社会人としてどう成長していくかを考えるべき、と。でも、この講演では、特段に「科学と平和」については説明はしていませんでした、演題と講演内容は必ずしも一致していなかったのですよ。記者たちは本当に会場で耳を澄ませて聴いていたのでしょうか、あらかじめの予見を持って座っていただけなのではありませんか?
私がキーワードだと思ったのは、「科学疎外」という言葉、そういう社会に突入していること。これを克服するために科学者は、専門の一つの分野だけでなく、もう一つの分野を少しかじるべき、今、あらためて「井の中の蛙(カワズ)」の意を汲み取る必要があるのではないか、との言葉が印象的でした。もう一つ、個人の意思の危うさ、どんなに優れた科学者も晩年変質していく姿をたくさん見てきた、『国境なき科学者団』みたいな議論・提案できる集団が必要ではないか」とも提起されていました。
名古屋大学では名物となっている「益川先生饅頭」をお土産に頂きましたが、遠慮深い私は争奪戦に出遅れて、写真だけの獲得となりました。笑顔の益川さん、素晴らしいアイディアですね、これを食べる時の心境はどんなものなのか、そちらにも興味があります?!