フィッシュ・ファミリー財団(本部: 米国ボストン、創設者:ラリー・フィッシュ、厚子・東光・フィッシュ)は、財団が創設したプログラム「JWLI (The Japanese Women’s Leadership Initiative)<http://jwli.org/japanese/>」が今年で10周年を迎えることを記念して、「JWLI 2016 東京サミット」を、東京港区東京アメリカンクラブで開催しました。このプログラムは、「日本社会に良い社会変革をもたらす活動を実践する女性リーダーの育成」を目的にした、日本女性を対象とするフェローシッププログラムです。
* 東京アメリカンクラブ(https://www.tokyoamericanclub.org/index.php/en/events-meetings-parties)
今回、300人を越える参加者が集まり、女性の活躍がいかにソーシャルセクターにおいて貢献し変革を起こしていけるのか議論を深めました、参加者の99%は女性でしたが、私は参加していて違和感なく変革の担い手としてのプレゼンに感動しました。イノベーション、チェンジと言った言葉が講演・パネルディスカッションを通じて何回となく語られ、今後、日本のチェンジ・エージェントとしての機能を果たしていくことを確信しました。
厚子・東光・フィッシュさん
会場は300人の参加者で満席、99%が女性!
「グローバル・ギビング(Global Giving)<https://www.globalgiving.org/>」創設者・理事長で、米フォーリン・ポリシー誌が選ぶグローバル思想家トップ100人に選ばれた倉石真理さんが、「世界規模で社会変革をリードする女性リーダー」をテーマに基調講演を行い、続いて「女性がリードする米国と日本の社会変革」と題した全体パネルが行われました。
基調講演は女性のリーダーシップほかメッセージ満載
倉石真理さん
倉石真理さんは、自立して生きてきた自分自身の人生が、目の前の課題解決を市民目線で解決する活動を通じて、「信頼なくしてリーダーシップはない」との確信を得た経緯と、日本社会で女性がリーダーシップを発揮しにくい風土について鋭く指摘しました。NGO立ち上げの動機と経過、継続の中から人づくりができること、失敗に罰を与えない大切さ、やってみないことこそ恥、等、心に残るフレーズが盛りだくさんでした。
続いては全体パネル、パネリストのお一人・坪内南さんは、3年前の秋山財団第10回「新渡戸・南原賞」を受賞されました。今回の彼女の生い立ち・活動経歴をあらためて知り、震災復興活動ばかりでなく数々の国際的課題解決型市民活動の実績を再確認し、会場で私の感想も伝えました。
* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=17968
[ 全体パネル ] 女性がリードする米国と日本の社会変革
モデレーター: 木全 ミツ 認定特定非営利活動法人JKSK女性の活力を社会の活力に会長・理事長
パネリスト:
アイリーン・ヒラノ・イノウエ 米日カウンシル会長、フォード財団理事
エミリー・ライフェルト グリーンタウンラボ CEO
坪内 南 一般財団法人教育支援グローバル基金 ビヨンドトゥモロー 事務局長
松島 由佳 特定非営利活動法人クロスフィールズ 創設者・理事/JWLIフェロー
パネルディスカッション
午後からは会場を二つに分けて4つのテーマでパネルディスカッションでした、私はそのうちAとDに参加、米国におけるソーシャルセクター・寄附の現状、日本社会におけるダイバーシティ、こどもの貧困、東北復興活動などを含む幅広いテーマで女性のリーダーシップがもたらす社会変革について議論しました。
午後の分科会1パネルA
[ 分科会 1 ] Panel A: Invest in Women 女性の社会変革を支える寄付・社会的投資
モデレーター: 岸本 幸子 公益財団法人パブリックリソース財団 代表理事・専務理事・事務局長
パネリスト: 鵜尾 雅隆 特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 代表理事
桑名 由美 グローバル・シチズンズ・イニシアチブ創立者・社長
比嘉 文 ハンズオン東京 理事
龍治 玲奈 日本マイクロソフト株式会社 政策渉外・法務本部 渉外・社会貢献課長
午後の分科会D
[ 分科会 2 ] Panel D: 女性による社会変革の最前線:日本における社会変革担い手の
新進リーダーによる成功事例
モデレーター: 吉田 亜砂子 メリルリンチ日本証券株式会社ESG推進チーム ヴァイスプレジデント
パネリスト: 栗林 知絵子 特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク 理事長
惣万 佳代子 特定非営利活動法人デイサービス このゆびとーまれ 理事長
原田 文代 株式会社日本政策投資銀行(DBJ)女性起業サポートセンター長兼国際統括部担当部長
矢上 清乃 株式会社グローバルママ・ゲートウェイ 代表取締役/ママスタート・クラブ代表/JWLIフェロー
今回、厚子・東光・フィッシュさんは、 JWLIの活動が新しいフェーズに入ったと述べ、新たに「チャンピオン・オブ・チェンジ」アワードの立ち上げを発表しました。
これまでにJWLIプログラムを通して、約40人の日本人女性がボストンの様々な非営利団体およびシモンズ大学で、財務、資金調達、プログラム運営、評価等について全米から集まった女性リーダーとともに学び、帰国後は世界に活躍の場を拡大しているいとのこと、素晴らしい活動です。
今回のシンポジウム、日本側で事務局を担当した私も評議員をつとめる(公財)公益法人協会からのご案内で参加したのですが、貴重な場を与えて頂きました、今後の秋山財団の活動へ、たくさんのヒントを得ることができました。