再び、「伝えるのは命の輝き」

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 先月、この欄で予告(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6506)しました酪農学園大学(http://www.rakuno.ac.jp/)での講演会が、100名以上の参加者で開催されました。

 旭川の旭山動物園・坂東園長のお話は、今年7月にも聴きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4855)が、先日の内容は、卒業生でもあり、母校で更に進化した「いのち」の哲学を語られ、あらためて感動致しました。

熱弁の坂東元(げん)園長

熱弁の坂東元(げん)園長

  会場には学校法人酪農学園(http://www.rakuno.ac.jp/houzinn.htm)の麻田理事長はじめ、ご支援頂いた江別商工会議所会頭ほか地元企業経営者の皆さま、とわの森三愛高校の校長・教頭・生徒さんたち等、幅広い方々にご参加を頂き、素晴らしい企画と相まって充実した内容となりました。

麻田理事長も冒頭でご挨拶、講演を最後までお聴きになっていました

麻田理事長も冒頭でご挨拶、講演を最後までお聴きになっていました

会場外の「黒澤酉蔵」記念像

会場玄関横・雪の「黒澤酉蔵」記念像?

  坂東園長のご講演から印象的なフレーズを幾つか書き留めます。

* 「生きる」とは、「共に生きる」こと、「生物多様性」とか難しいことではない

* 現実は取り返しのつかない状況ではあるものの、私たちが大切にできる「いのち」はあるはず

* 最近の富山県・動物園での鳥インフルエンザ発生に強い危機感を抱く:ニワトリでは農水省、野生の鳥では環境省、ヒトでは厚労省、国の「総合防疫体制無し」の状態に、メディア・国民はもっと関心を持つべき、「どうやって国(=国民)を守るのか!」

* 「ただのアザラシ(?)」、大人の不用意な言葉で子ども達のいのちへの価値が歪む――動物園飼育員には、飽きることの無い素晴らしい「普通の動物」たち

* ワンポイント・ガイドの意義――思いを伝えること、具体化すること

* 「ありのまま」が、一番美しいはず!

* 動物のための動物園か、動物園のための動物か

* 「いのちを伝える」ことは、誕生の数だけ死があるとを知ること、死を受け止めることから心の中で生き始める

* いのちを終わらせてくれる仕組みの中で、いのちが溢れているのが「自然界」

* 受け継がれるいのち・食物連鎖――無駄になるいのちはない、いのちの完全なリサイクル

* ヒトは「共有」が出来ない「占有」をする生きものだ、同時にヒトは「大切だ」と思うモノを護る生きものとも信じたい、それはヒトに対する最後の「希望」である

 

 講演の翌日から、今年も旭山動物園で人気の高い「ペンギンの散歩」が始まるとか。7月の講演でも強調されていましたが、旭山でやっているのはペンギンの「パレード」でも「行進」でもなく、ペンギン自身の意思による「散歩」であると。飼育員が先導してここを歩けではなく、全く「自主的(?)」で、その日その日で気が向かなく残るペンギンも時々いるそうです。

 そんな矢先、インターネットのニュースに、首都圏のどこかでペンギン達にクリスマス衣装を着せて人気だとありました。企画をした連中、それを見て喜んでいる人々、取り上げるメディアに、先日の坂東園長のお話を聞かせたいですね、「動物の尊厳」への冒とくでしょう、“Shame on you!”、と突然の英語を投げかけます。

 あっという間の2時間少々、講演後の質問に丁寧に答える姿から、野生動物と真摯に向き合う坂東園長の優しさを感じました。今回の企画をした酪農学園大学の卒業生・現役学生たちの「語り部屋☆レラ」に、心から感謝の拍手です!!!!

ノーベル賞受賞、鈴木章先生

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 今年度のノーベル化学賞に輝いた北大名誉教授・鈴木章先生(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6045)は、工学部応用化学科教授として、18年前の平成4(1992)年度、秋山財団(http://www.akiyama-foundation.org/)研究(一般)助成金(100万円)を受賞し、当時の贈呈式・懇親会にもご出席されました。研究テーマは、「医薬品など生理活性物質合成を指向した高選択的炭素ー炭素結合形成反応」で、この年の選考委員長は、後に財団理事としてもご尽力頂いた米光宰先生でした。

秋山財団年報より:第6回研究助成(一般)で

秋山財団年報より:第6回研究助成(一般)で

  このレポートの最後に「ひとこと」として、次のように結ばれています。

―――日頃、学生には「重箱の隅をほじくったり、人真似のような仕事をするな。そして教科書に載るような研究をせよ」と言っている。この言葉は、実は私に対する戒めなのである。―――

最前列中央が秋山喜代理事長・その右が特別講演者の日野原重明先生、その後が鈴木章先生

最前列中央が秋山喜代理事長・その右が特別講演者の日野原重明先生、その後が鈴木章先生

1988年(平成4年)秋山財団初代理事長・秋山喜代から贈呈書を受け取る鈴木章先生

平成4(1992)年:秋山財団初代理事長・秋山喜代から贈呈書を受け取る鈴木章先生

当時の贈呈式後の懇親会で、鈴木先生(右端)

当時の贈呈式後の懇親会で、鈴木先生(右端)

 鈴木先生は、これまで各種の助成金を受け取られているのでしょうが、今から18年前に、秋山財団が研究助成金を鈴木先生グループに贈呈していることを、私たち財団関係者は大変誇りに思います。ノーベル賞・北海道・秋山財団が、鈴木章先生のご業績を通じて確かな繋がりとなりました、こんな嬉しいことはありません。これからも多くの北海道からの研究者が、世界に飛躍して頂きたいものですね。あらためて、おめでとうございます!!!

企業の力&地域社会の活性化

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 秋山財団・社会起業研究会主催のフォーラム(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6670)が、「企業の力と地域社会の活性化~新たなCSR、地域社会との共生~」と題して開催されました。

 IBMの「スマーター・プラネット:http://www-06.ibm.com/jp/press/2009/02/1901.html」への取り組みと、釧路の「スマーターフィッシュ・プロジェクト」の展開について、それぞれご説明を頂き、後半部は私を含めたパネルディスカッション。釧路のプロジェクトについては、12月15日朝7時40分過ぎに、NHK総合テレビ「おはよう北海道」の特集で報道され、築地の料理店で、釧路からの新鮮なタラを材料とした料理が紹介されていました。地元水産会社・IT企業・航空貨物企業の連携によるものとのメッセージでした。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

  IBM広報紙「無限大:http://www-06.ibm.com/ibm/jp/mugendai/back.html」、今年2月のこの欄にも書きましたが、新春号に特集されている「スマーター・シティ:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3279」です。

 「社会起業」という言葉は、昨今ブームの如く巷に溢れていますが、ミソもクソも一緒になりがちで要注意です。市民活動的アプローチが以前は多かったのですが、今回この研究会でも取り上げているように、大企業の力を地域活性化に活用する取り組みも、実を結び始めている事例も出てきています。企業CSRについては、今年2月にこの欄でも書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3348)。大企業においては従来の「社会貢献」の概念から、更に進化したグローバルな活動に注目です。一方地場企業においては、地域に密着した「小さな循環」の中で、雇用の促進も含めた社会課題の解決への貢献が求められているのでしょう。

 高度成長期には、実績の向上それ自体が働く人々のモチベーション向上になっていましたが、このところの低成長時代では、人々の間では、「社会に役に立ちたいという思い」が、特に若い世代の働くモチベーションとなっているようです。価値観の転換、社会課題の変化等、確実に新しい時代に突入している気がします。

 「スマーター・フィッシュ」は地域ビジネスで、「一つ一つのモノとヒトの結びつき=産地の思いを見える『ストーリー』にする活動」となります。新しい「感動」と「共感」の価値共創!「トレーサビリティ―」は、安心・安全を「見せる化」しブランド化する価値を持ちます。「企業と地域の共生戦略」、すなわちソーシャル・イノベーションによるあらたな人との出会いが期待できます。

 札幌市立大学・原田昭学長(http://www.scu.ac.jp/news/message/)は、教育の発想を「異なった者の横断的連携」とおっしゃり、「サービスのデザイン化」がプラットホームであると。

 パネラーの皆さんは、ネットワーク形成の価値を語られ、アカデミックセクターのこれまでの教育・研究の機能に、プラス「地域貢献」を揚げられました。目前の社会課題に対して、その解決策を継続的に模索する、それがソーシャル・ビジネスの原点であるのでしょう。

「哲学の庭」、一周年記念フォーラム

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 先日東京で、「~中野区哲学堂公園:http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/504000/d005141.html『哲学の庭』建立一周年懇談会~」が実行委員会主催で開催されて、約100名の参加者で大変内容の濃いひと時でした。

中野サンプラザ会議室で100人の出席

ワグナー・ナンドール夫人ちよさんのご挨拶

 昨年12月、快晴の東京中野区・哲学堂公園での除幕式でした(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2792)が、早いものであれから丸一年が経ちました。

 一周年記念懇談会では、実行委員会会長の和久奈ちよさんの開会ご挨拶、続いて来賓挨拶では、1)中野区長:田中大輔さま、2)駐日ハンガリー共和国大使館(http://www.mfa.gov.hu/kulkepviselet/JP/jp/)文化担当官:アルベルト・ヤーノシュさま、外務省(http://www.mofa.go.jp/mofaj/)欧州局中東欧課長:河津邦彦さま、東洋大学(http://www.toyo.ac.jp/)学長:竹村牧男さま、にそれぞれ素晴らしいお言葉を頂きました。

 田中さまは今年の夏に、ハンガリー・ブダペストのゲレルトの丘に建つもう一つの「哲学の庭」を訪問し、当日その「訪問記」をまとめられて参加者が受け取りました、歴史を踏まえた大変優れた紀行文でした。

 アルベルト・ヤーノシュさまは、ボハール・エルヌー駐日ハンガリー大使からの祝辞を述べて頂きました。ハンガリー共和国から中野区へ、日本・ハンガリー外交開設140周年・国交回復50周年記念事業として、贈り物としての意義を熱く語りました。

 河津さまは、同じく日本とハンガリーとの歴史の長い外交関係に言及されて、今後の発展に期待する旨のお言葉を述べられました。

 牧村さまは、東洋大学の創始者・井上円了の哲学と哲学堂公園の由来を懐深く語られ、最後は新年早々に開催される「箱根駅伝:http://www.hakone-ekiden.jp/」での3連覇への抱負を語られ、会場はドッと沸きました。

 続いて年明け1月に完成するDVD「哲学の庭」の放映でした。作品の紹介ばかりでなく、ハンガリーにも撮影に行き、これまでに関係の深い方々へのインタビューを通して、ワグナー・ナンドールの哲学、作品に賭ける思いも理解できました。ゆっくり流れる音楽、作品群のコンセプトも含めて、完成が楽しみです。

 ハンガリーでワグナー・ナンドールの作品保全活動を行っている財団のキッシュ・シャンドール(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6371)理事長のメッセージも紹介されました。

 最後は、特別講演「哲学の庭から、これからを考える」と題して、東京農業大学(http://www.nodai.ac.jp/)名誉教授・前学長の進士(しんじ)五十八先生のお話で、日本の文化を「柿の実と色」と表現されました。今年のCOP10の様子もご紹介があり、「環境持続性」は、「自然的環境:生物多様性」、「社会的環境:生活多様性」、「文化的環境:景観多様性」と説明され、更に、「農業は文化」、「『Civilization』とは野蛮からの脱却という意味」、「観光とは『地域が地域らしく』あること」であり、そのアウトプットが「景観:ランドスケープ」であると。講演では、箱根駅伝には東京農業大学も参加している旨応援宜しくとも付け加えられて、一堂、大爆笑でした。

 主催者の一員ではありますが、何とも「知的な」、「教養に満ちた」素晴らしいひと時でした。是非、東京都中野区の哲学堂公園に一度足をお運びになり、ゆったりした時間を過ごされることをお薦め致します。

師走の東京で・・・

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 師走の東京、コンクリート一色の中でも、人はやはり何か「たまり場」を求めるのでしょうか。有楽町の一角で、汐留の地下通路で、電飾とバザールに人々が集まっていました。

有楽町で

有楽町で

汐留・地下通路で

汐留・地下通路で

 雪のない地域でも、冬は雪をイメージする雰囲気が人気のようですね、一方で「雪国は寒くてキライ!」と言いながらも。生まれた時から冬の雪の地域で育った私は、これらの人工的な企画はどうしても違和感があります。雪が地面を吹きすさぶ寒さ、舞うような濃密な雪、視界全面の白、夜にぼんやり光る新雪、そんな臨場感があって初めて雪の魅力を感じるのだと思うのですが。

 東京駅八重洲北口では、パソナビル(http://www.nopa.or.jp/prize/list/18/09.html)の一階に水田が出現です。ここは日経の「ニューオフィス推進賞」受賞だそうです。大変申し訳ないのですが、稲がかわいそう(?)、何か違和感を持ちました。

パソナビル・一階で

パソナビル・一階で外堀通りから

 六本木ではこんなクリスマスシーズンです。

六本木ヒルズに向かうエスカレーターから

六本木ヒルズに向かうエスカレーターから

  大都会・東京では、人々の絆を再確認しようと模索しているような気がします。

道新フォーラム「現代への視点2010」

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 道新フォーラム「現代への視点2010~歴史から学び、伝えるもの~」が、11月に道新ホールで開かれ、昨年に続く2回目の今回も、満員の700人が集まったようです。私は出席出来ませんでしたが、第1部は作家の澤地久枝さん、東大大学院教授の姜尚中(カンサンジュン)さん、作家・評論家の保阪正康さんによるそれぞれ30分の講演、第2部は3氏による討論と、学生を中心とする30人ほどの若者たちとの質疑が行われました(http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/shiten_forum/)。

 最近は大変助かります、当日その場に行けなくても、「YouTube(http://www.youtube.com/?gl=JP&hl=ja)」とかで後日に映像で見ることが出来るからです。新聞では紙面に制限もあり、なかなか意を汲みきれませんが、映像は全くのライブ感覚で、会場からの不規則発言も臨場感を倍加します。パネルディスカッションの進行に対する聴衆からの指摘に、保阪さんが応える場面は面白かった(?)です。また、若者の長い発言、イベントの宣伝等も、私自身は前段の3人のお話の内容が充実していただけに、少々残念でしたね。

 

澤地久枝さんのお話

* 戦争の顔は、国とか時代が違っても同じ顔。満州事変、上海事変、ミッドウェー海戦でも、死者の多くは20歳から22歳までの軍隊経験の乏しい人たち

* このままでいったら日本はアメリカの補助的な存在として戦争する国になる。形骸化している9条も含めて今の憲法はボロボロに変えられ、日本は悪い方に生まれ変わる危険性がある。それを防ぐためには、一人一人が歴史を知る努力をすること、そして知り得たことを知識として持ち、次には行動すること

* 今の若い人は「戦争は知りません」という。そうではなく、私たちはどんな近現代の歴史を刻み、その時代に自分の父母や祖父母はどんな生活をしていたのか、そのとき他国との関係はどのようなものであったかを調べて勉強することが歴史を知ること

* 井上ひさしさんの「ボローニャ紀行」の中には、「困難にぶつかったら過去を勉強しなさい。未来は過去の中にある」とある。過去の中には失敗や成功したことも含めて、人類の英知、知恵があり、それを読み取って自分のものにすることが大切

* そのときに大事なことは、だれが何を言ったかということよりも、どんな事実があったかを知ること。事実と言われてきたことが実はうそであったと分かれば、何が事実、真実であるのかを検証していく姿勢が重要

 

姜尚中(カンサンジュン)さんのお話

* 第二次世界大戦後の日本は、「ヨーロッパ的な冷戦、戦争がないという状態」を享受できた。しかし日本だけが例外で、朝鮮半島もベトナムも戦争状態、アジアでは「熱戦」だった

* 日本は何をすべきだったのか、あるいは何をする可能性があったのか。ドイツとの戦後比較、同じような復興をとげ経済大国になった二つの国、しかしその歩みは大きく違っていた

* 1969年に旧西ドイツの首相になったウィリー・ブラントは、東側との関係正常化を目指す「東方政策」。西側のフランス、イギリス、アメリカとの関係を深めつつ、東側に虹(懸け橋)をかける政策を実施

* ヨーロッパはいわゆる「ヤルタ体制」で分断、ドイツも東西分裂。このままいけば東と西の戦場になる、アメリカやNATOを頼りにするだけではなく、自分たちの力で虹をかけなければいけない、という哲学

* 隣国のポーランドとの国境、いわゆる「オーデル・ナイセ線」を認め、ソ連と東ドイツの存在を容認。この三つの国と関係を結ぶことによって緊張緩和を進め、まさに「革命的」

* 東アジアで分割占領されたのは日本ではなく朝鮮半島。その結果、ブラント的な緊張緩和政策は日本はとる必要がなく、「日米安保という2国間関係」を基軸にすえて、それ以外の全てのことをその派生とみるような思考。ブラント的思考とは正反対

* 今、北東アジアはきな臭く、米中の二つの超大国が東アジアをめぐって覇権の争いの危険性。放置していたならば新冷戦時代になる危惧の中で、交流が広がり、ともに歩もうとしている日本と韓国はどこに立つのか。民主主義のルールを知り、同じような価値観や生活水準をもった両国が協力し、ブラントのような東方政策を練り直すことが可能ではないか

* そのためには私たちは歴史に学ぶ必要性あり。自分の国や隣国の歴史を知ると同時に、遠いヨーロッパで起きた歴史をも学びながら、今の状態に対し何ができるのかを、ぜひとも考えてもらいたい

 

保阪正康さんのお話

* 戦後65年の中で、どういう形で日本の戦史が語られてきたのか。最初に語ったのは大本営の将官たち。「大本営弁護型の戦史」が幅を利かせた

* 65年たち、やっと最前線の戦場にいた兵士たちの声が記録されるようになった。1人の兵士の証言には何千人という声が入っている。歴史に耳に傾けると言うのは、こうした声を聞き取っていくこと

* 私たちは戦後の憲法の下で市民的権利が保障されている社会に生きている。しかしそれがどう溶解し、戦前のような軍事主導体制になってしまうのかを理解しなければならない

* 人間は四つの枠組みの中に入れられるとモノを言えなくなる。戦前の場合、その一つは国定教科書の改訂。昭和8年(1933年)に完全に軍事主導の教科書になり、「兵隊さんに感謝しましょう」という体制が固まる。二つ目は治安立法の拡大解釈。例えば治安維持法は本来は共産主義者が対象だったが、リベラリストらも対象になった。三つ目は情報の一元化。情報が一つのところから発せられるようになる。四つ目は官民挙げての暴力。「五・一五事件」のように、動機が正しければ何をやってもいいと暴力を肯定する風潮。昭和史の教訓として戦前の歴史から学ぶことは、このような四つの枠組みが今の私たちを囲い込んでいないかと注視すること

* それには自分なりの視座(ものの見方)を持つこと。その発想の形は三つ。一つは「縦と横」、つまり歴史と時代。歴史の中でこういうことはどうなっていたのか、今はなぜこうなっているのだろうかと考える癖をつける。同時に「公と私」。国はこう言っているけど自分は違うと思う、というように相対化すること。三つ目は「理論と現実」。こういう理想が言われるが現実はこうなっている、とすればそのギャップはどこに問題があるのか、と考えること

* ある事象を見たときに、そのように頭の中で考える訓練を積む。日常の中で小さな意識変革を常に意図していることが大切

 

 3人の演者のメッセージが、心に染み入りました。

演劇の審査って?TGRで

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 「審査」って何だろう?と思いますね。もう何回も書いていますが、この一カ月と少し、「さっぽろアートステージ2010劇場祭:http://www.s-artstage.com/2010/tgr/2010/12/865/」の審査員をやってみて、そう感じます。賞自体の存在が、この祭典に参加した方々の今後のモチベーション向上につながることが大切です。今回、更に初めての「公開審査会」とのこと、普段舞台を専門とする数多くの関係者の前で、ライブ中継もあり、作品の講評・審査を行う「素晴らしい?」機会を与えて貰いました。以下、いくつか審査を通じて感じたままを書き留めます。

 

* 演劇の劇評については、日頃からいくつかのブログが面白いです。加藤さんの「シアターホリック:http://theater-holic.seesaa.net/」、市民記者ブログ「http://ameblo.jp/s-artstage/」等です。同じ演劇を観ても、実に多様な受け止め方をする、その辺が楽しいところでしょうか。今回の審査員との意見交換、事前審査、公開審査、いずれも大変面白いひと時でした。

* 30近い演劇のうち、私は26を観ました。新人賞に輝いた学生達の芝居は、今回私は残念ながら観ることが出来ていませんでした。いつもでしたら開始3分くらいで「ハズレ」と感じる演目もあるのですが、今回集中的に観たものはいずれも面白かったです。この札幌劇場祭の過年度分の記録を読むと、審査員の大変辛口のコメントが多い年もあったりで、そんな意味からは今年はレベルが高ったのかもしれません、有り難いことです。

* こぐま座・やまびこ座(http://www.katsudokyokai.or.jp/sisetu/gekijou/)には、今回のような機会が無ければなかなか足を運ぶことがなかったかもしれません。小さなお子様を連れた保護者の方、保育園の先生たちを含めての観客に対して、熱演の人形劇・芝居・パフォーマンスは、大変感動的でした。舞台だけでなく、観客の子どもたちを見ていても面白かったですね。ちょっと退屈なセリフのやり取りの場面では、大変素直に寝転がったりぐずったりの反応、感情表現も豊かで舞台にまで駆け上がらんばかりに近づく子もいたりしました。小さい頃からこういった「優れた」芝居に接することが、将来の芸術・文化の担い手育成の基盤なのでしょう、これからも大切にしたい札幌の宝です。

* 札幌オペラスタジオ(http://www.sos-opera.com/)「COSI FAN TUTTE恋人たちの学校」も大変良かったです。あらすじがパンフに書かれていたので、翻訳に目をそれ程やらずに舞台に集中することも出来ました。クラシック音楽の奥行きと生の迫力を感じました。私はボリショイ劇場、サンクトペテルブルク、ウィーンと、海外出張の時にこれまで観る機会がありましたが、札幌で今回このような機会に恵まれて嬉しかったです。

* 「大賞候補」となった5つの作品のうち、原作が今回オリジナルなのは弦巻啓太さん(http://www.t-gakudan.com/)の作品だけでした。この演劇祭が「すそ野を拡げて基盤をつくる」、「担い手育成」を目的とするのなら、何か地元発の新しい作品・脚本を促進する仕掛けがあってもいいのかな、と思います。もう一つ、「劇場祭」と銘打っての企画ですから、9つの劇場の大賞みたいな賞があってもよいのかな、とも。これは後日の反省会で提案しようと思っています。

* 私は、「気に入られたいオジサン症候群」で、若い方々の芝居をかなりの違和感があっても「分かろう」と努力しているつもりです。「あのセリフは良く理解出来なかったけれど、多分こう言う意味なのだろうな」と身勝手に納得させる自分がいます。決して創り手に対して攻撃的にはならないタイプだと自認しているのですが。でも、審査・選考では、その辺の私の思いは恐らく若い世代には伝わらないのでしょうね。自分の感想を「講評」と称して語ると、「還暦世代のオヤジに何が分かる!」と、まぶしいライトの向こうに座っている関係者からの声を感じます。「新しい観客を増やすこともこの劇場祭の目的であれば、観劇の次の予定を設定する為にも上演時間をあらかじめ表示して欲しい、事前に演出家の作品にかける思い等をチラシで明示してもえないか」、先日の公開審査会でもそう言うのが精いっぱいの私でした。

* 個々の自分なりの「講評」は手元にありますが、今回残念だったのは韓国からの二つの演劇が大賞・特別賞に選出されなかったことですね、私は二つとも自信を持って推薦したのですが、ノミネートにもなりませんでした。一昨年・昨年と韓国各地に札幌からの同行ツアーで行きましたが、彼らの観客を意識した確かな演技力と楽しませようとする姿勢は、今回の芝居でも十分発揮されていました。しっかりと伝統を受け継ぎ、現在の社会問題にも鋭く問題提起をする、そんな誠実な姿勢に感動しました。今後は、外国作品には事前・事後の簡単な文化・芸術の背景説明をする企画も必要なのかもしれません。これも後日の反省会で提案してみます。多様性社会の価値は、すなわち「違い」から学ぶ姿勢だと思います。

* 次に残念だったのは、劇団千年王国(http://sen-nen.org/index.htm)「ダニーと紺碧の海」でした。審査とかを離れて素晴らしい雰囲気で、私が最も印象に残り、もう一度見たかったなと思う作品でしたね。オシャレな会場設定、審査員でなければビールを数杯飲んでいたでしょう。眼前で展開される若い男女の会話の激しいやり取り、やがて変わっていく関係性等、遠い昔を想い出す(?)ような、何とも愛おしい切ない舞台でした。原作がシャンティでアメリカ的だからなのでしょうか、むき出しの言葉のやり取りの中に優しさを感じました。是非、再演をお願いします。

* もう一つ、劇団イナダ組(http://www.inadagumi.net/index.html)「ミズにアブラ ヌカにクギ」でした。今回、大賞5つのノミネートに入らなかったのは残念でしたね、私は一票入れたのですが。昨年の設定の方が良かったという人が多かったですが、実は私は今年のしか観ていません。「ネット社会」の息苦しさ、初めてその構図を目の当たりにした感じです。私たちの還暦世代にとっては、ネット社会は「選択肢の一つのコミュニケーション」なのですが、若い世代にとっては「全て」なのですね。学校で、家で、「敵は誰なのか」と追い込まれていく様子がリアルでした。

* このような「劇場祭」、札幌市内9つの劇場が連携して年一回の「お祭り」にまで漕ぎ着けるまでには、かなりの関係者のご努力があったのだと思います。率直に申し上げて、これまでの私の体験から、芸術・文化の担い手は「自分が自分が」の世界で、口を開けば他者の批評と悪口の数々、ビジネス世界に長らく身を置いた私からは、いかにも子供っぽく感じたものでした。ここまで創り上げてきた価値を高く評価すると同時に、この企画が札幌のマチの世界へのプロモーションとしても一層発展することに尽力をすると同時に、これから知恵を出して更に創っていきたいものですね、関係者の皆さま、お疲れさまでした!!!

さっぽろアートステージ2010

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 10月末から12月中旬まで、「さっぽろアートステージ2010:http://www.s-artstage.com/」が開催中です。「舞台芸術部門」「学生音楽部門」「音楽部門」「美術部門」の4部門とひとつの「特別プログラム」で構成されています。

今年のポスターから

今年のポスターから

  「舞台芸術部門」では、「札幌劇場祭」と「第5回北海道中学生演劇発表大会」でした。中学校演劇(http://www.s-artstage.com/2010/tgr/2010/11/848/)では、各地区の予選を通過した6校が作品を披露しました。私はその2つしか観ることが出来ませんでしたが、素晴らしい表現力で感動しました。まさに世界に向けて将来の演劇を背負う人材が、北海道から輩出されるでしょう。指導の先生のご尽力にも頭が下がります。

第5回北海道中学生演劇発表大会で

第5回北海道中学生演劇発表大会で

 「美術部門」では、地下鉄大通駅からバスセンター前を利用した「500メートル美術館:http://www.youtube.com/watch?v=cYsTUVySv0Y」が見事です。

500m美術館

500m美術館

 今年、私は、「舞台芸術部門」の「札幌劇場祭:Theater Go Round 2010:http://www.s-artstage.com/2008/archives/90」の6人の審査員の一人になり、約1ヶ月間、30の演劇(オペラ・人形劇を含め)を観ての審査でした。先日、その締めとして公開審査会と表彰式が、演劇関係者の方々も多数出席して開催されました。

 「TGR札幌劇場祭2010大賞」、「特別賞」、そして「サプライズ賞」の決定。今年は初めての試みで「公開審査会」の形で行われ、なかなかの緊張感でした。日頃はただ、「楽しみながら」の観劇ですが、今回は「審査」という目的もあり、当初は少々緊張して足を運んだものの、時が経つうちにいつもと変わらぬ感じになってくるから不思議ですね。当日も言いましたが、「『スポーツ』とひと言で行っても、柔道、野球、バレーボール、サッカーの試合の中で、誰が一番?」と問われているような、そんな舞台芸術の幅の広さと多様性でしたね。また、「総合芸術」と言われるだけあって、舞台上の役者だけでなく、原作・脚本・演出・音楽・効果・道具等、多くの方々の努力の結晶であることを再確認しました。

 審査発表に向けた審査員会の議論も面白かったです。事前審査で、一人5つの作品をあげる時も、一人一人かなり違っているのです。中には、私としては「?」と思うものでも、「素晴らしかった」とおっしゃる方もいたり、またその逆もあったりで。それ程、演劇というのは「指向性が強い」のかな、とも。結局は、「好き・嫌い」の選考になるのかも知れませんね。個別の感想はまた別の機会に。

 とにかく、北海道の演劇創造を担う方々との新たな出会いに感謝します。

「社会起業研究会」シンポジウム

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 秋山財団の「ネットワーク形成事業:http://www.akiyama-foundation.org/network/」として、現在活動中の6つのテーマの一つ、「社会起業研究会:http://www.akiyama-foundation.org/network/tema02.html」シンポジウムが、12月10日(金)午後2時から札幌で開催されます(http://www.kushiro-pu.ac.jp/center/seminar/pdf/20101210sapporo.pdf)。今年5月にも釧路でセミナーを開催しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4167)。

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●と き:2010年12月10日(金) 午後2時~午後4時45分
●ところ:ホテルポールスター札幌 2階 コンチェルト(札幌市中央区北4条西6丁目)
【 内 容 】
基調報告 社会起業研究会代表・釧路公立大学学長  小 磯 修 二
基調講演 「IBMのSmarter Planet への取り組み」  日本アイ・ビー・エム㈱ 執行役員  久 世 和 資 氏
事例報告 「スマーターフィッシュ・プロジェクトの展開」 日本アイ・ビー・エム㈱ バリューネット事業開発部長  久保田 和 孝 氏
パネルディスカッション 「民間企業と 域社会の創造的共生に向けて」
(パネラー) 札幌市立大学学長  原 田 昭 氏
北海道大学公共政策大学院教授  山 崎 幹 根 氏
日本アイ・ビー・エム㈱ 執行役員  久 世 和 資 氏
公益財団法人秋山記念生命科学振興財団理事長  秋 山 孝 二
(進行役) 社会起業研究会代表・釧路公立大学学長  小 磯 修 二
≪参加申し込み・お問い合わせ先≫
社会起業研究会事務局(プランニング・メッシュ内、担当:関口)
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公益財団法人秋山記念生命科学振興財団・社会起業研究会 主催

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 今回のシンポでは、3年目の最終年として、企業のビジネスの力と自立活性化に向けた地域の力との創造的共生による、新たな「地域社会システム」の構築をテーマに、先進的な取り組みを進めている日本アイ・ビー・エム株式会社の活動や、現在、釧路で進むプロジェクトの事例を紹介しながら考え、新しいコラボレーションを具体的に提起します。

 この研究会で昨年10月には、マイクロファイナンスで有名なノーベル平和賞受賞者、グラミン銀行(http://www.grameen-info.org/総裁のムハマド・ユヌスさんをお招きしての講演会にも協力しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2289)。市民の自立を促す新しい金融の概念「マイクロファイナンス:http://www.cafeglobe.com/news/gramin/」、日本には、発展途上国での話といった大いなる誤解がありますが、今、北海道において、事業を興そうとしている個人への小さな「信用供与」も、「ソーシャルビジネス」には有効な仕組みだと思います。

講演会翌日、新千歳空港カウンターでご挨拶

講演会翌日、新千歳空港でもご挨拶

 この研究会では、研究しつつ地域においての実践を立ち上げて、本来の意味の「ソーシャルビジネス」の実現を目的としています。昨今、ブームのように猫も杓子も「ソーシャル・ビジネス」を唱えていますが、今一度、本来の基本に立ち戻って議論をしていきたい、そんなメッセージを込めてのシンポジウムの企画です。

釜山・光州から劇団が来札!

Posted by 秋山孝二
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  今年も、韓国から劇団が札幌にやって来ました。3年前から始まった複数の交流事業として、今年は釜山と光州からでした。これまでの交流については、数回この欄で書いています(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=97、 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=148)。

 今回の二つ、一つはパムンサ(海と文化を愛する人々)の「その島での生存方式」、もう一つは光州演劇協会の「タシラギー再生ー」です。

開演前のステージ

パムンサ開演前のステージ

  韓国若手演出家キム・ジヨンの韓国現代劇作品「その島での生存方式」は、最初は釜山を連想する海辺ののどかな芝居かと思いきや、目の前の社会課題とグローバル経済に対する鋭いメッセージの提起でした。音の掛りの人、役者一人一人が、観客へのエンターテイメントを意識して、個性的でしっかりした演技が印象的で,一昨年来の韓国劇団の特徴なのかも知れません。交流会で間近に見て、「演劇・パフォーマンスの実験集団」と言うだけあって、体型も大きくがっちりしていましたね。

公演後の交流会で:釜山から監督・スタッフ・キャスト

公演後の交流会で:監督(青いTシャツ)・スタッフ・キャスト

  一方の「タシラギ―再生ー」は、演劇というよりも「伝統芸能」を観る感じでした。「タシラギ」と言う言葉は、「再び生まれ変わる」という意味の珍島に伝わる葬礼風習だそうです。死別の悲しみを、笑いと興趣に変えて、現世への早い帰還を望む先祖たちの知恵といえ、葬儀の場でありながら、笑いを誘う場面の数々、新鮮な葬儀文化を垣間見た思いです。姿・形は殆ど変わらないのに、「何か違うな」という思いの向こうに、固有の芸術文化を認識します。

コンカリーニョでは、光州演劇協会の「タシラギー再生ー」、開演前に観客も弔問?

光州演劇協会の「タシラギー再生ー」、開演前に観客も弔問?

 例えばこれまで観た韓国演劇では、トイレ(かわや)の場面がよく出てきます。聞いたところによると「庶民」の間ではかなりオープンで日常的な話題とか。舞台上での意味合いは、「仲間うち」、「地元に馴染む」、そんな表現なのかな、と勝手に解釈しています。

 昨年の光州では、一つの日本の芝居をそれぞれ韓国の役者バージョンと日本の役者バージョンとで2回上演したそうです。全く別の芝居のようで、観客の反応もかなり違ったとか。また、同じく昨年、札幌では一つの芝居を両方の役者が混在で上演して好評でした。舞台での様々な意欲的・実験的試みもあり、また交流会での質疑応答も実に興味深いですね。北海道の演劇に関わる皆さまのチャレンジに拍手です。

忙しい今年の11月です・・・

Posted by 秋山孝二
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 この二日間の積雪で、すっかり冬化粧となった札幌です。宮の森地区は天気予報よりもやや多いような雪の様子ですが、このまま根雪になりますかね?

二日続きの雪、20センチくらいでしょうか

二日続きの雪、今朝まで25センチくらいでしょうか

  今年の11月は、秋山財団の追加募集も無く、静かに推移するはずだったのですが、私は、「第5回さっぽろアートステージ2010:http://www.s-artstage.com/」の舞台芸術部門の審査員を気軽に引き受けたもので、実は連日の観劇で大変忙しく過ごしています。市内9つの劇場で一カ月で30劇団が上演しています。週末の多い時には一日に3つの芝居を観たり、貴重な体験で楽しくはありますが、創作したことがない素人の私には、選考する「審査」は少々負担ですね。12月5日に「札幌劇場祭大賞:公開審査会・表彰式」が、cube garden(中央区北2東3:http://www.cube-garden.com/pc/)で開催され、それに先立って平田オリザさんの講演会(http://www.h-paf.ne.jp/forum.pdf)も予定されています。

 今晩も、そして12月に入って4日まで、まだまだ上演は続きます。札幌の演劇人たちの情熱に連日感動しながら、いつか彼ら彼女らが芝居だけで暮らしていける、そんな芸術・文化のマチにしたいものですね。日頃使っている脳とは全く別の部位に刺激を受けつつ、今年の11月は過ぎていきそうです。

映画「ANPO」

Posted by 秋山孝二
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 今年は、日米安全保障条約改定から50年の節目の年で、全国各地で記念イベントも多く、今月初めに、私もこの欄に書きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6264)。

 先日、映画「ANPO:http://www.uplink.co.jp/anpo/」を観ました。今年9月から順次全国での上映のようです。札幌では12月18日から6日間、シアター・キノ(http://theaterkino.net/)で一日一回上映予定です。宣教師の娘でアメリカ人として日本で育ったリンダ・ホーグランドがプロデュース・監督し、「あの熱かった時代の日本を、アーティストたちはどう表現したのか」との問いから始まる映画です。

映画「ANPO」のチラシより

映画「ANPO」のチラシより

  私は、歌手の加藤登紀子さんのHP(http://www.tokiko.com/)から、この映画のことを知りました。彼女も、登場する33名のアーティストの一人として語っています。歴史監査にはMIT教授で、2001年ピューリッツァー賞受賞作品「敗北を抱きしめて:http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/5/024420+.html」の著者、ジョン・ダワーも関わっています。

 監督のリンダ・ホーグランドは、日本の映画界では、海外映画祭に出品する際の通訳、映画字幕の翻訳として知られているようです。彼女は、1960年の安保闘争で、当時のアーティストたちが絵画や写真を通して安保問題・米軍基地問題を表現していて、日本にも市民による「抵抗の歴史」があることを発見したと語っており、それがこの映画製作のきっかけだったようです。日米関係の原点を再確認する意味でも、1951年の講和条約締結とセットとなった日米安保条約締結の歴史は、まさに今に引きずる「在日米軍基地問題」を直視することなのだと思います。

 単に1960年を語る映画ではなく、そこに端を発する戦後の日本の歴史を振り返る貴重な映画ですし、芸術家たちが表現したメッセージは、作品として今も受け継がれているその価値に気がつきます。21世紀の新しい日米関係、ささやかでも地域からも新たに構築していきたいですね。

東儀秀樹 & 古澤巌

Posted by 秋山孝二
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 「東儀秀樹&古澤巌 TOUR 2010 :http://www.togifeatfurusawa.jp/concept.html」が、札幌コンサートホールKitara(http://www.kitara-sapporo.or.jp/)であり、伝統とモダンのコラボレイトで奥深いコンサートでした。

 東儀秀樹(http://www.togihideki.net/)は雅楽を幅広く国民に表現し、彼自身の多彩な音楽への取り組みは、テレビでも紹介されていました。古澤巌(http://hats.jp/p/artist/?artist=10000007)の演奏もコラボレイトしていて、興味深いものでした。

会場のコンサートポスター

会場のコンサートポスター

  ライブでは休憩後の狩衣(かりぎぬ)姿の東儀秀樹は、その前とは別人の表情で、平安時代の「日本人」は恐らくこんな雰囲気だったのか、と想像力を刺激されました。頭のてっぺんからつま先まで、いい意味での緊張感が漂い、気品あふれる出で立ちと演奏でした。

 曲のジャンルも広く、これから世界でも一層活躍を期待したいですね。

http://www.youtube.com/watch?v=dwQ1YaK-igA&NR=1

http://www.youtube.com/watch?v=evHrXhyCeOQ

http://www.youtube.com/watch?v=ktjHzoOwc74&feature=related

「日本の魅力:My Japan」ほか

Posted by 秋山孝二
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 最近の日本・日本人を巡る話題を二つ:

 先日、朝のNHKニュースで紹介されていた動画サイト「日本の魅力・My Japan:http://my-jpn.com/」が面白い。日本の学生を中心に25人の大学生スタッフで運営されていて、5ヶ国語に翻訳されてアップされています。

 特に、「CM部門予備審査通過作品50品一覧(http://my-jpn.com/vote/section.php?id=finalcm)」は、日本で育ち、暮らしている人々には「当たり前」の日常ですが、実は世界的に見れば「驚き」の光景なのでしょう。海外旅行をすると、外国の危なさ・不便さを痛感する昨今だったり、日本の若い世代の旅行者が、宿泊ホテルの条件として「ウォッシュレット」を挙げるとか、その辺の理由に、日本国内の行き過ぎた安全・便利さ・快適さがあるのかも・・・・。このサイトは素朴に日本の良さを、面白く分かりやすく映像と解説で表現しています。

 最近感じるのですが、日本の若者たちが昔より大変礼儀正しくなっているような気がします。劇場等での座席に着く時に、「この席、空いていますか」と殆どの若者が聞いてきます。道を歩いていてすれ違いざまにぶつかった時、「あっ、失礼」とかなりの若者が言います。豊かな日本で育った良さもあるのですよね。ただ、新千歳空港からのJR北海道で札幌に帰る時、進行方向が変わるにも関らず、あてがいぶちの座席に従順に座るその姿に、何かたまらないひ弱さも感じてしまいます。9月の中国旅行の後遺症ではありませんが、世界にのして活躍していくには、もっともっと野生が必要なのだとも思うのですが。

 もう一つは10日程前でしたか、10数年間ベトナムに住んでいた商社マンも含めた朝食会の席、久しぶりに日本に戻ってきての第一声、「いつから日本人はこんなに偉くなったのか!!」と、皮肉を込めての辛口コメントでした。アジア諸国への日本のODA(Official Development Assistance:政府開発援助)を現場で肌での感想でした。

 ODAはご承知の通り、政府や関係機関が、発展途上国の経済発展・福祉向上などを目的に提供する資金や技術援助のことです。外務省(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.html)や国際協力事業団(JICA:http://www.jica.go.jp/oda/index.html)、国際協力銀行(JBIC:http://www.jbic.go.jp/ja/)などが実施し、日本は世界第1位のODA供与国でしたが、この所、減額となって順位を下げています。またその内容が国際協力・環境NGOからは、プロジェクトが現地の実状に合わず、住民や環境にプラスに働かない事例や、債務負担などの弊害が指摘されています。

 先日の永く商社マンで現地の方々と仕事をした経験でも、どうも日本の援助は、「教えてやる」、「授ける」と言った臭いが無くならず、「何様だと思っているのか!」と批判が多いようです。ペシャワール会中村医師(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4289)のように「共に汗を流す」とか、「共に創る」というパートナーシップが欠如しているのでしょうね。地元住民の目線からの支援になり得ていない、本物ではない実体、多額の支援をしておきながら、「官」による、すなわち「税金」による海外援助は実にモッタイナイ現状です。民間に同じ金額を委託されれば、恐らく10倍くらいの効果を上げることは出来るでしょう。

 この傾向は、企業にも言えるようです。アジア・アフリカを市場と認識すれば、商品販売においては、自ずからそれぞれの地域のニーズに合った色・形・仕様でなければ受け入れられません。日本の商品は、欧米志向で、韓国・中国の企業に比べて、大胆に現地に合わせる努力が欠けているとの指摘があります。それも裏を返せば、「日本ではこれが常識」、「これ以下には質は落とせない」といった高上がりのスペック、思い上がりと受け取られる場面が多いようです。

 先日の朝食会でのお話を聞いていて、私は今年3月に行ったアフリカ旅行を思い出しました。「現地住民の目線に立って」ということが、どういう活動なのか、私は帯広畜産大学の先生達から教わった気がします。「自立の促進」、「地域文化・ライフスタイルの尊重」、なのでしょうか。現地でのそういった活動基盤は、自国・日本の文化・芸術への造詣の深さと敬意だと思います。

札東・南高OB&OG合唱の夕べ

Posted by 秋山孝二
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 「Hand in Hand~札幌東高・南高OB合唱の夕べ~」と題した演奏会が、札幌市民ホール満席の聴衆で開催されました。サブタイトルには、「東高・伊藤冨美代先生、南高・小泉正松先生の教え子による」とありました。小泉先生は、私が高校1年生で音楽を選択した時も習いました。

札東高・札南高OB&OG合唱団、総勢100名超の大合唱!

札東高・札南高OB&OG合唱団、総勢100名超の大合唱!

  それぞれの合唱団による両高の校歌で始まったプログラムは、年齢を感じさせない(?)勢いと、年齢を感じさせる(?)表現力で、恐らく会場にいらっしゃった殆どの方々の期待を上回るパフォーマンスでした。

 ご存じのように東高の前身は札幌市立高女ですが、昭和25年の東高発足時は、1期生・2期生は、一高・二高・高女などから東高に移ってきた人であり、3期生がその年1年生として入学したのです。新設高校の雰囲気は、新鮮な気分が交じり合って、スタート時からクラブ活動は熱気に包まれ、生徒会活動も活発だったようです。合唱部も、学校祭での演奏披露、当時の市民会館での演奏会、合唱コンクールへの参加等、夢中になっての活動だったと、代表の小林好弘(東3期)さんは述べていました。

 一方南高の代表・後藤康之(南5期)さんは、昭和20年代後半から30年代に、合唱コンクールなどで相まみえた関係だったと述懐し、今はかつての時代の空気を吸った仲間として互いに懐かしむことが出来る相手と、楽しさに胸を膨らませていました。

 それぞれソプラノソロもあり、童謡・組曲も素晴らしかったです。最後の合同演奏は「アベマリア」、「ハレルヤ」等、100名を越える大合唱に、満場の大拍手で終了しました。

 昨年の南高OB・OG合唱団の発表会の時でしたか、団員の大先輩から後日伺ったのですが、「本番で倒れる人がいなくて幸いだった」と。当日本番前のリハーサル中に、年配の方が倒れて救急車を呼ぶ騒ぎになったとか。幸い大事に至ることも無く、本番では客席にいらっしゃったそうです。先日の合同企画でもあまりの熱唱でしたので、前回の件もあり、大丈夫かと密かに心配していた私でしたが、何事も無く終わりほっとしています、勿論、終了時までの話ですから、その後のことは知りませんが・・・・。

 当日は札西高・札北高の同窓生も多く客席にはいらっしゃいましたので、口々に、「来年は東西南北・合同でやりたいね」とおっしゃっていました。ちょっと想像してみても今回の2倍の大合唱、「恐るべき高齢者たち(?失礼)」ですね、脱帽です!!

ご案内:酪農大でフォーラム開催

Posted by 秋山孝二
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 2010年も残すところあと1ヶ月少々ですが、皆さまにとっては今年はどんな年でしたか?今までこの欄では、「予告」はしたことがなかったのですが、今回だけは是非多くの方々にご出席して頂きたく、来月開催フォーラムのご案内を致します。

 12月18日(土)、江別市の酪農学園大学(http://www.rakuno.ac.jp/)黒澤記念講堂で、「チャリティーフォーラム:旭山動物園から考える“命”」と題して、旭山動物園(http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/)園長で、酪農学園大学OBでもある坂東元さんによる講演です(http://yaplog.jp/kataribeyarera/)。

学生たちによる心のこもったチラシ

学生たちによる心のこもったチラシ

 コアとなって準備を進めているのは、酪農学園大学の学生を中心とした「語り部屋☆レラ」という集まりで、私も、応援する「オジサングループ」の一員として数回参加していますが、これまで定期的に講演会・交流会を開催して様々な課題に真摯に取り組んでいます(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1204)。決して怪しい(?)団体ではありません、私が保証いたします(かえって怪しい?!)。

 坂東園長のお話を、今年の7月に私は間近でお聞きし、本当に素晴らしかったです。動物のお話と言うよりも、生きもの全ての「いのちの哲学」で感動致しました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4855)。今回は旭山動物園のお話から、さらに「ボルネオへの恩返しプロジェクト」にも及んで語って頂けるようです。「ボルネオ保全トラスト・ジャパン(BCTジャパン):http://www.bctj.jp/」と連携しての取り組みです。

 この準備にあたって、地元江別市内をはじめ案内・協賛等の活動で歩きながら、学生たちはすでに多くのことを学んでいるようです。話もまだ聞かないうちに何を学ぶのか?といえば、それはお会いした方々の反応が様々で、貴重な代えがたい体験だからですよ。「イベント」へのお誘いだけでなく、今回は「チャリティーフォーラム」ですから、幾らかの寄付金とかを前提にしています。その為には開催主体の信頼性、確かに寄付したお金がその目的に使われるかの実証性ほか、事前の説明要件は山ほどあります。断る理由は掃いて捨てるほどある訳ですから、ある意味では当然ですね。

 日本というのは不思議な国で、例えば「赤い羽根共同募金:http://www.akaihane.or.jp/」とか、「緑の羽根募金:http://www.green.or.jp/bokin/」等で、「使途を証明して」とか、「無駄に使うことなく有効に使っているの?」と質問をする方は、私以外はあまりいないでしょう。でも私は思うのですよ、従来型の寄付システムは推進する組織が重すぎる、言い換えれば、本部経費・処理経費がかかり過ぎている、時には関わる人々を養う為といった本末転倒と思われる場合もあるような気がします。国際的ボランティア組織のロータリークラブ(http://www.rotary.or.jp/)には、私は12年間入会していました。ライオンズクラブ(http://www.lionsclubs.org/JA/index.php)も含めて、同様の課題を抱えていると思います。そもそも「国際的」である意味は何なのか、本部を支える費用が適切か、と。もっとシンプルに、もっと軽やかに、同じ或いはそれ以上の効果・満足度が得られる活動があるのでは?

 草の根の身近な地域からの自発的・自立的活動こそ、今の時代、「新しい公共」としての「民の力」だと信じています。今、世界各地にNGO・NPO・ソーシャルビジネス企業が出現して、目に見える成果もあげているのも事実です。今回のような地域の草の根ボランティア企画を発案する若い世代、それを支える地域の市民・企業・学校等が一体となって、新しい時代を切り拓いていきたいものです。このような企画をする意欲的な学生達を、さぞ大学の皆さま方は誇りに思っていらっしゃるでしょうね。是非、12月18日、ご参集して下さい!!!

世界バレー・女子、32年ぶりのメダル!

Posted by 秋山孝二
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 先日開催された「2010年バレーボール女子世界選手権:http://www.tbs.co.jp/sebare/」で、全日本女子チームが32年ぶりにメダルを獲得しました。準決勝でブラジルにフルセットの末惜しくも敗れましたが、3位決定戦ではアメリカをフルセットで破り、堂々の銅メダルでした。

 私はバレーボールへのこだわり(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27)があり、テレビ観戦していても冷静ではいられません。一生懸命拾い上げる選手を見ていると、つい拳を握って前のめりになってしまいます。いずれの試合も見たのは終盤のみ、とても最初からのエネルギーはありません。今回の世界バレー日本対米国(TBS系)の視聴率が20・5%(関東地区)だったとか。瞬間最高視聴率は、真鍋政義監督の勝利インタビューが行われた午後9時18分で35・9%で、前日に放送されたプラジル戦の視聴率は21・6%、瞬間最高視聴率は第4セットの22対22の局面で迎えた午後9時3分だったそうですね。

 それにしても、いつも感じているのですが、解説者の川合俊一はどうしようもないですね。富士フイルムでセンタープレーヤーだった時から知っていますが、とにかく大事な場面で全く気が弱い、昔の松平監督時代の全日本チーム知っている私は、彼が全日本男子のメンバーであったことが信じられません、そこまでチームの力が落ちていたのでしょう。その後の彼の活動を見ていて、どのフィールドで生きていこうとしているのか、良く分かりません。先日のテレビでも、観客同然で、「ウヮー」とか「キャー」としか言っていませんでしたよ。女子バレーに関しては、もっともっと優れた解説ができる人材はたくさんいると思うのですが、TBSとの特別な関係なのでしょうかね。

 今回の日本チームの活躍を見ていて、私は真鍋政義監督の采配が素晴らしかったし、それと同時にその前の柳本晶一(http://www.sponichi.co.jp/sports/special/fivestars/5stars_yanagimoto/kijilist.html)監督の手腕が素晴らしかったと思います。彼の現役・新日鉄時代のセッターも強く記憶に残っていますが、選手育成にかける「覚悟」に感動致します。将来の為に若手を積極的に使い、練習中も試合中も、そして試合後も常に選手への温かい眼差しを注ぐ、この間の日本女子バレー沈滞の流れを変えましたね。

 真鍋政義監督の「守りの強化」も的確でした。バレーボールで「守り」というのは、まず「ブロック」です。ブロックで確実にその後のレシーブするエリアを決める、或いは相手アタッカーに打たせるエリアを決める、要するにレシーブするエリアを出来るだけ狭めて拾いまくる、その戦略ですね。全てのアタックを止める必要などないのです。そしてレシーブは、諦めずに「床とボールの間に手を入れて」しぶとく拾う、昔の全日本女子・山田重雄監督が私に言った言葉を思い出しました。

 ブラジル戦を見ていると、決して勝てない相手ではありません。第2セットの驚異的粘りは、これまでの全日本とはひと味もふた味も違った「強さ」を感じました。ただ、序盤・中盤・終盤の戦い方、点の取り方を変えなければなりません。会場の観客は、スタートの一点から大歓声ですが、選手・監督は冷静さが必要です。そして、終盤の「ここぞ」という場面用のサーブ、攻撃パターンの「秘策」もコマとして重要です。

 以前は終盤戦の崩れた時は、「オープンにトスを上げて、エースで勝負」と決まっていたような気がしますが、先日の試合を見ている限り、これまでの日本の常識を破り、勇気を持って新しい形でポイントを取っていました。バックアタック、荒木の速攻など良かったです。

 今回の日本チームの試合を外国チームは研究して、また日本対策を進めるでしょう。それを上回る戦略・戦術を、真鍋政義監督ほかの首脳陣なら考えて実行してくれると確信しています。取り敢えず、今回の銅メダル獲得、おめでとうございます!

秋、さらに一層深まって

Posted by 秋山孝二
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 「好きな季節はいつ?」と聞かれれば、私は迷わず「秋」と答えます、それも「晩秋」でしょうか。

 「春」は、あらゆる植物が一斉に芽を吹き、咲き出して、その勢いに自分の気分がついていけない、そんな気が幼い時からありましたね。学校に入学してからはこの季節、新しい環境の場合が多く、その辺の緊張感も更に気持を押しつけるのかもしれません、自分自身の「出遅れ感」とでもいうのでしょうか。「夏」は太陽がまぶし過ぎて、気持は解放されますが奥行きが無いといった感じですね。「冬」も好きですが、一面の白は立体感に欠けて味わいが無い(?)。「秋」は盛りを過ぎて枯れていく魅力みたいな、紅葉も春の緑よりもはるかに多様で変わりゆく時間的経過もあり、色それぞれのストーリーを想像すると、何ともそれまでの道程をいとおしく感じます。

 今年は例年とは違った天候だったので、秋自体の風景も不思議な様相を呈しています。例えば、家の庭の柿の木、毎年実は付けていますが、今年の数の多さは、この20年で最高でした。200個以上はありますでしょうか。妻の実家、千葉県館山市(http://www.city.tateyama.chiba.jp/)の柿ではありますが、札幌でも多少の差はあれ、毎年実をつけています。特に収穫はしませんので、やがて寒さで落ちたり、雪が降った後は多種類の鳥たちの餌にもなっています。 

家の庭の柿の実、今年は200個以上なりました!

家の庭の柿の実、今年は200個以上なりました!

 札幌西高横のイチョウ並木も綺麗でした、さすがに今では葉は落ちました。

札西高横のイチョウ並木

札幌西高横のイチョウ並木

  先日、札幌市西区琴似方面に用事があって歩いて行きました。屯田兵舎跡も一緒の琴似神社境内は、午後の陽を浴びて素晴らしい景色でしたね。北海道神宮もいいですが、ここもまさに「晩秋」でした。

琴似神社境内で

札幌市西区・琴似神社境内で

 そう言えば、10月下旬に札幌に初雪が降った日、市内のたくさんの木々の枝が折れて地面に落ちていました。広葉樹の葉の色が、まだ変わるか変わらないかの内に湿った雪が降って、枝が重さに耐えきれなく折れたようです。それくらい自然界では「急激」という時間軸の短縮は、大きな影響を与えるのですね。「適切な時間」、適時というタイミングの妙、実に見事に創り上げられている「環境」、「生態系」です。後で思えば、自然界の剪定作業だったのでしょう。

 これから、いよいよ北海道の冬の到来ですね。

東京・池袋西口界隈で

Posted by 秋山孝二
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 東京の豊島区・池袋に用事があり、初めてJR池袋駅西口に降りました。池袋駅西口公園(http://www.city.toshima.lg.jp/shisetsu/kouen_guide/001138.html)では、秋の日差しを浴びてのんびりベンチに座っている方も多く、都内でもこんな雰囲気があるのかと少々驚きました。

 その一角にある大きな黒いモニュメントと、その横にステンレスの繊細な記念像(

http://www.city.toshima.lg.jp/koho/hodo/18317/018386.html

が目に入りました。近くに寄って横の記念碑を読むと、5年前にバングラディシュ共和国のベガム・カレダ・ジア首相から、文化交流の象徴として豊島区に寄贈されたもののようです。

池袋駅西口公園:巨大なモニュメント

池袋駅西口公園:巨大なモニュメント

バングラディシュからの贈り物

バングラディシュからの贈り物

 ジャパン・バングラディシュ・ソサエティ(http://www.japanbangladesh.com/jp/)の尽力により、ボイシャキ祭(バングラディシュのお正月祭)の開催をきっかけに始まった象徴としてです。このモニュメントの原型「ショヒド・ミナール:http://news.livedoor.com/article/detail/2576094/」は、ベンガル語を護った人々を讃えるもので、ユネスコ(http://www.unesco.or.jp/)総会において全会一致で宣言された「国際母語の日:2月21日http://www.unesco.org/en/languages-and-multilingualism/21-february-international-mother-language-day/」を象徴しているとされています。

 都心のちょっとした広場にも、人々の多様な交流の軌跡があるものですね。秋の日差しの中、ひと時の温かい気持になりました。

「世界を知る力」、リレー講座スタート

Posted by 秋山孝二
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  寺島文庫(http://www.terashima-bunko.jp/about.html)主催による「『世界を知る力』リレー講座:http://www.terashima-bunko.jp/」が始まりました。半年に10回という濃密スケジュールでの連続講座です。

半年間で全10回、盛りだくさんの講師陣

半年間で全10回、盛りだくさんの講師陣

  以下、細かな内容は書き留めませんが、初回は、早稲田大隈講堂で満員の大盛況で、藤原帰一(http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/faculty/professors/KiichiFujiwara.htm)さんの鋭い指摘が印象的でした。

早稲田・大隈講堂でキックオフ

早稲田・大隈講堂でキックオフ

  第2回は、中東問題のプロフェッショナル、東京外国語大学大学院教授の酒井啓子(http://www.tufs.ac.jp/research/people/sakai_keiko.html)さん。専門の「イラク問題」と、「中東和平問題(パレスチナ問題)」についての展望は、今後の視座として引き続き目が離せません。結論的には、イラク、パレスチナ共通の課題は、「課題が国内問題化してくる時代」の「多様性共存」でしょうか。それは「日本がかかえるイスラムとの共存」とも言えます、はっきり新しい構図に入ったのです。

 第3回は、多摩大学経営情報学部教授の沈才彬(シン・サイヒン:http://www.geocities.jp/mstcj182)さん。これまで聞いた中国関連の講演の中で、最も腑に落ちる、実に明快なお話でした。中国の今後のリスクを5つにまとめていました。1)2013年政権交代に伴う党内権力闘争、2)二大「時限爆弾」:「格差(地域間、都市と農村、貧富)」と「腐敗」、3)強まる住宅バブルとインフレ懸念、4)人民元切り上げ、5)アメリカによるチャイナバッシング。

 今、日中で起きているデモに絡み、「ナショナリズム」についても興味深いコメントをされていました、「思春期のナショナリズム(?)」とおっしゃっいましたかね?最後は、日米、日中関係の微妙な日本のスタンスを、「親米睦中:しんべいぼくちゅう」と表現されました。「アメリカとは親しく、中国とは仲良く」、言い得て妙ですね。

 とにかく、ここまでの講師の方々の大変分かりやすい解説は、時間の経過を忘れる程切れ味爽やかで、1時間半の限られた時間に濃密なメッセージの数々、そして新しい時代の認識・構図を示してくれました。課題認識が的確で、構図を大きくつかむ力に優れている、そんな感じですね。日常の新聞・テレビを通しては、実は何も理解していなかった、断片的「知識」では出来るはずもない、納得しました。

 私自身振り返ってみましたが、これまでに中国関係では、以下の3回書きました。http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=4136http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3983http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=2510、それぞれの視点からの指摘も間違ってはいなかったと思います。ただ、その前提となる「新しい時代の構図」を良く見ていなかった、それを痛感します。

 今後の講座に期待します!