「月光」、そして「孔雀の舞い」

Posted by 秋山孝二
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  中国雲南省のヤン・リーピンが総合演出した「シャングリラ」を、澁谷の東急Bunkamura・オーチャードホールで観てきました。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/10_liping/index.html

 澁谷は相変わらずの大変な人、人、・・・そして人。

ロビー・ポスター

ロビー・ポスター

 中国の国民的スター、ヤン・リーピンの踊りは現在、地元中国でも滅多に見ることはできない稀少なもののようです。そんな彼女が日本公演では全ステージに出演すると意気込みをみせています。まさに幻のステージがこの日本で実現するというのですから大変です。

 先日も勿論、素晴らしいパフォーマンス・「進化的再演」でした。前半の「月光」、そしてエピローグの「孔雀の舞い」は、何とも表現する言葉もない程繊細な、指先からつま先の動き、上半身の柔らかい筋肉の動き等から発せられる強いメッセージ、ただただ感動しました。

 少数民族の色々な踊りも興味深かったです、出演の皆さんは現地で実際に踊っている地元住民だそうです。ホール全体に響く太鼓の音、太陽と月、母系社会の表現、そして8メートルもある「竹笛」もすごかったですね。一本の長い竹、枝も葉もついた竹を男と女が支えながら、横笛とたて笛として一緒に別の場所を吹くのですよ。場面場面の道具が予想を数倍超える「大きさ」ですね、これが中国サイズでしょうか。音・照明の色も数倍「強烈?」、それゆえにヤン・リーピンの体による一層の繊細さが表現されていました。

 直接は何の関係もないのですが、私は以前テレビで見た草刈民代さんのドキュメンタリー番組を思い出しました。あの番組でも超スローモーションカメラでの彼女の舞いに驚きました、微妙な筋肉の動きを捉えていました。踊りから舞台俳優に転身した彼女のインタビューも最近見つけましたhttp://doraku.asahi.com/hito/interview/index.html?bnum=138。札幌オリンピックのジャネット・リンが彼女のバレエ人生のきっかけとなったようです。