きたネット・カフェ、「戦争と環境」

Posted by 秋山孝二
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 今年5月に私は「NPO北海道市民環境ネットワーク(きたネット)http://www.kitanet.org/」の理事長に就任しました。環境系の市民活動には素人の私ですが、北海道各地で活躍する皆さんの中間支援組織の一翼として、少しでもお役に立てればとの思いでお引受け致しました。

先日、定期的に開催している「きたネットカフェ」で、私は6月に訪問したチェコ・ポーランドの旅から、「戦争と環境」というテーマで発表の機会を与えられました。訪問を振り返れば返るほど重たく、発表でも環境との繋がりはむしろ参加された方々からの意見交換で深まったような気がして、私にとっても貴重な場となりました。結論は「戦争は最大の環境破壊」である、そのことに疑いはありません。

ちらしより

ちらしより

当日参加された方から早速ご感想も頂きました。二つだけご紹介します。

Oさんから: 昨日の旅行記、ありがとうございました。重いテーマは、ヘスを含め戦争当事者たちと私たちが地続きにいることへの不安であり、それがもたらす緊張ではなかったかと思っております。「システム」としての戦争と、経済を推進するシステムは表裏一体のようなところもあります。だからこそ、常にブレーキをかける心つもりとそのエネルギーを保持し、維持していなければ後々、悔やむことになるのだと思います。

年寄が戦争を始め、若者が死んで行く理不尽さは「生命(いのち)」を根本のところからとらえていなければ、社会の空気に流されてしまうことも確かかと思います。

 

Sさんから: 昨日のテーマは何とも重たく、私にとっては軽卒に発言できないと 思いました。あの後、スポーツクラブに寄ってから帰ると深夜になっていましたが、NHK BSで、旧日本兵への取材番組が放映されていました。いずれも90歳前後の方々で、戦場で上官に命じられて敵兵を殺したことを告白したり、あるいは、極限の行軍で病気で苦しむ戦友を楽にするため自ら引き金をひいたことなどを涙ながらに語っていました。その方々は、90歳になってはじめて話したとのことでした。奥さんも子供さんも聞いた事のない話を死ぬ間際に語っ たとのことです。(いずれの方もその後数ヶ月のうちに亡くなった との事です。)彼らは戦争を肯定することはしないが、戦場で死んだ仲間を考えると、過去の戦争が”無意味だった”とは絶対言えないということです。それを言ってしまっては彼らはムダ死にをしたことになるから。そして、生き残って戻って来てしまったことに複雑な想いを感じているようです。品川さんの話にも通じています。

経済的利益が主導する人類の暮らしの価値観を転換させないと戦争というのは無くならないものなのでしょうか?

 

沢山の方々にお集り頂き、真剣な意見交換のひと時に心から感謝申し上げます。戦争体験者ゆえに戦争を語れない、その事を云々言う前に、戦争体験の無い者ゆえに伝えることが出来る、或いは伝える責任がある、そう考えることも出来るとは思いませんか。