新しい理事、&今年度助成決定!

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 今年度の新しい秋山財団役員が決まりました。

* http://www.akiyama-foundation.org/news/814.html

 また、今年度の研究助成、ネットワーク形成事業助成も決定です。

* http://www.akiyama-foundation.org/news/820.html

 以下の秋山財団の当初の志と決意は今までも、そして、これからも変わることはありません。

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 財団設立の志は、「北海道」という地域と、「生命科学:いのち」に対する特段の思い入れと言えます。「固有の土壌や地形、水系や気候、動植物をはじめ、多くの自然の特徴を備えた独自性を持つ生命の場」としてのこの北海道。こうした「生命の場」の中に共に住む共同体の一構成員として、切り離されては生き得ない人材の育成を最高の価値としています。

 私たちは一貫して、地域・民間・自立財団として地道に活動をしています。21世紀に入り、「新しい公共」のあり方が問われてきている現在、これまでは、「公:おおやけ」は税金で賄われる「官」がその担い手とされてきましたが、社会のニーズの多様化に対して、それに応える活動の担い手も実に幅広い主体の活躍が期待されています。私たちは、その新しい担い手の一翼として、これまでの実績を基盤に、更に一層飛躍して、従来の「官」とは違う、ユニークな「いのちをつなぎ、いのちを育む」研究活動・市民活動への支援を充実し、進化していく決意です。

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 関係各位のご活躍を心から祈念しています。

「鈴木章ホール」、落成記念式典ほか

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 4年前のノーベル化学賞を受賞された鈴木章先生は、22年前に秋山財団の研究助成を受けられました。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=6835

 昨日は、「北海道大学フロンティア応用科学研究棟(http://www.eng.hokudai.ac.jp/building/detail.php?area=2)」の落成式、記念式典が開催され、さらに記念講演会が、「公益財団法人 杉野目記念会」創立四十周年記念事業と共催で行われました。私は、杉野目記念会の評議員をさせて頂いている関係でご招待を受け、貴重なお話の数々を伺うことができました。

* https://www.eng.hokudai.ac.jp/entry/ev20140612/

記念ホールの落成式典でテープカット

記念ホールの落成式典でテープカット、山口佳三総長(右)もご出席

研究棟二階の「鈴木章ホール」

研究棟二階の「鈴木章ホール」

ホール前のホワイエにある記念展示スペース

ホール前のホワイエにある記念展示スペース

クロス・カップリングの幅広い応用と分かりやすい説明

クロス・カップリングの幅広い応用と分かりやすい説明

<記念講演>  ~~~~~~~~~~~~~~~

1. 東京大学大学院工学系研究科教授 藤田 誠

自己組織化によるナノスケール物質創成

Self-assembly Control of the Structure of Matter on the Nanoscale

2. 北海道大学名誉教授 鈴木 章

“Cross-Coupling Reactions of Organoboranes: An Easy Way for Carbon-Carbon Bonding

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 お二人のお話は専門的な分野ではありましたが、私にとっても理解できる部分も多く、2時間半の時間がアッという間でした。鈴木章先生のご講演の演題は、ノーベル賞受賞時にストックホルムで行った時のレクチャーと同じタイトルとのこと。「自分のこれまでの研究は、この北海道・札幌の地で積み重ねたものです」と繰り返し語るお言葉は、本当に心に染み入るものでした。

 聴衆には若い学生たちも大勢いましたし、これからの研究を深めて、さらに世界に打って出てもらいたいものと、生命科学分野でささやかに北海道で応援し続けた私としても、大変誇り高いひと時でした。

藤田郁男先生の御遺志を受け継いで

Posted by 秋山孝二
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 先月、藤田郁男先生を偲ぶ会、シンポジウム「これからの環境教育のあり方~藤田郁男さんの功績と思いをつないで~が、こちら(http://enavi-hokkaido.net/)はじめ、多くの環境団体の共催により札幌エルプラザ・ホールで開催されました。環境活動分野で大変幅広くご活躍・ご指導を頂き、あらためて藤田先生のご功績に感謝するとともに、心からご冥福をお祈り致します。「きたネット(http://www.kitanet.org/)」の顧問としても、大変熱心に優しく数多くのアドバイスを頂き、私たちは今後の活動に活かすことを通して、先生のご尽力に報いていきたいと思っています。

※藤田 郁男(ふじた・いくお)さん
1934年、雄武町生まれ。22年間の道立高等学校理科教員を経て、道立理科教育
センター研究室長、同事業課長、道立高等学校長を務める。その後、フィリピ
ン大学にてJICA専門家として環境教育に従事。帰国後、北海道教育大学、酪農
学園大学、北海学園大学などにて非常勤講師を務める。環境学習フォーラム北
海道代表のほか、認定NPO法人北海道市民環境ネットワーク顧問、黒松内ぶなの
森自然学校副運営委員長、NPO法人北海道環境カウンセラー協会顧問、環境省環
境カウンセラーなど。2009年、環境省「平成21年度地域環境保全功労者表彰」を
受ける。2013年、瑞宝小綬章受章。
2014年2月24日逝去。

会場内には在りし日の藤田郁男先生のお姿も

会場内には在りし日の藤田郁男先生のお姿も

 当日の案内チラシから引用~~~~~~~~

 高校生の理科教育や教員の養成から、企業の環境活動の指導、地域での野外活動、海外での教育政策の支援まで、平成26年2月に亡くなった藤田郁男さんが「環境教育」として取り組んできたフィールドは、広く、深いものでした。このシンポジウムでは、藤田さんの多様な活動を知る方たちから、その活動を聞き、会場のみなさんと共有することを通じて「環境教育」とは何か、今後の環境教育の広がりのために私たちができることは何なのかを考えます。

[主  催]札幌市環境プラザ(指定管理者:公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会)、環境学習フォーラム北海道、NPO 法人環境活動コンソーシアムえこらぼ、環境省北海道環境パートナーシップオフィス、NPO法人ねおす、NPO法人北海道環境カウンセラー協会、公益財団法人北海道環境財団、認定NPO法人北海道市民環境ネットワーク

[協  力]NPO法人ezorock、北海道GEMS、真駒内川水辺の楽校

[内  容]
16:00 開会挨拶
16:05 メインスピーチ「藤田郁男さんの功績と思いをつないで」
横山 武彦さん (環境学習フォーラム北海道、NPO法人北海道環境カウンセラー協会)
高木 晴光 さん (黒松内ぶなの森自然学校、NPO法人ねおす)
16:50 パネルトーク
「これからの環境教育のあり方 わたしたちが未来に向けてできること」
河村 勁さん(元 北海道立理科教育センター)
田中 裕紀子さん(元 石狩 kids)
横山 武彦さん(環境学習フォーラム北海道)
高木 晴光さん(黒松内ぶなの森自然学校)
・進行
久保田 学(公益財団法人北海道環境財団)
岡崎 朱実(NPO法人環境活動コンソーシアムえこらぼ)

※パネル展
藤田郁男さんの活動写真や活動パネル、ゆかりのある団体の活動紹介リーフレットなどを展示します。環境教育の多様性に触れてください。

基調講演に続くパネルディスカッション

基調講演に続くパネルディスカッション

 環境の幅広い分野で本当に真摯にご指導を頂いた偉大な方でした。北海道から世界に向けて21世紀の持続可能な環境を発信していくことこそ、藤田先生の御遺志を受け継いでいくことなのでしょう。藤田郁男先生、これまでのご尽力に心から感謝申し上げます。

取材二つに感謝です 2014!

Posted by 秋山孝二
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 このところ続けて取材でした、ソーシャルメディアが発達して、世の中への発信がすごく身近になってきています。

 一つは、「札幌人図鑑(http://sapporojinzukan.sapolog.com/」で、福津京子さんによるインタビューで取り上げて頂きました(http://sapporojinzukan.sapolog.com/e418619.html)。番組の振り付けは私には違和感いっぱいでしたが、少しの時間のやり取りで素晴らしい福津さんのデザイン力により、コンパクトに自分の人生を振り返ることが出来ました、ありがとうございます。

インタビュアー・福津京子さんのご経歴~~~
コミュニティーFM放送局長を経て2012年4月に独立。現在は札幌の魅力ある人材を動画で毎日配信するのがライフ&ライスワーク。取材・撮影・編集・掲載まで、全部一人で行っています。 Facebook公式サイトuhb「U型ライブ」で、不定期にコメンテーター出演しています。

 

もう一つは、先日の「伊藤組100年記念基金(http://www.itogumi.jp/kikin/)」の評議員会で隣席だった青木由直先生による取材です。

 「秘境百選VⅡ~パノラマ風土記(http://www.panofudoki.com/」の中で、秋山財団事務所をパノラマ写真で掲載して頂きました(http://hikyou.sakura.ne.jp/v2/2014/06/hpfhito74.html)。

 

パノラマ写真撮影の様子も拝見できて、青木先生の変わらぬ好奇心と意欲的な姿に脱帽です。疾風のように自転車で現れて、疾風のように去っていき、まさに「月光仮面」でした、ありがとうございます。
青木由直先生~~~~~
eシルクロード研究工房(eSRA)・房主(ぼうず)
* 都市秘境100選のブログ(http://hikyou.sakura.ne.jp/v2/
* eシルクロード大学ブログ(http://esre.sblo.jp/
* パノラマ風土記-人物編HP(http://www.panofudoki.com <http://hikyou.sakura.ne.jp/stamp100/>

遠友夜学校記念館、「チ・カ・ホ展示」終了!

Posted by 秋山孝二
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 今、「新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」を中心として、札幌市中央区南4条東4丁目の「夜学校跡地」に、記念館建設の計画が盛り上がりつつあります。

 これまでにこの件については、いろいろ書いてきました:http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E9%81%A0%E5%8F%8B%E5%A4%9C%E5%AD%A6%E6%A0%A1

先月、5月27・28・29日の三日間、札幌市の「地下歩行空間(チ・カ・ホ)」で、概要設計に応募して頂いた50点(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19168)の中から、ご本人の承諾を得た27作品を展示して、広く道民の方々の眼に触れる場となりました。

<川口弘高さん撮影>

立ち止まってじっくり読む方が多かったです!

立ち止まってじっくり読む方が多かったです!(運営委員のBruce Darlingさん撮影)

 私自身は、スイス出張と重なり、この企画を殆ど担えなかったのですが、副会長の高橋大作さんはじめ、三上節子さん、橋本信夫さんほか「考える会」運営委員の皆さんのご尽力により、外国のお客さまも含めて大きな反響だったようです。

 ちなみに、この応募の中から来年の工事着工、再来年の完成の案に決まったのは、こちらの作品です。

* http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=19508

 さらに続いて、今月14日午後2時半から、札幌市のエルプラザ3階ホールで、「札幌遠友夜学校創立120周年記念フォーラム」を開催する予定です。在札幌米国総領事館のジョエリン・ゴーグ首席領事も冒頭ご挨拶にいらっしゃる予定で、多くの方々にお集まり頂けると嬉しいですね。

本年度の活動予定は、下記の通りです。~~~~~~~~~~~~~

* 交流会 <426日終了>

チ・カ・ホ展示会
5272829場所:大通地下空間 <終了

* 記念フォーラム 後援:札幌市・札幌市教育委員会

614日(土 14:3016:30 場所:札幌エルプラザ

* 記念講演会 札幌市資料館主催考える会」協賛

622日(日 13:30 場所:札幌市資料館2 研修室

* 「再興塾」キックオフ講演会

812日(火) 18:30~ 時計台2Fホール

* 作文・論文コンクール

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 今後の一番の課題は、この建設資金1億7000万円の寄附を幅広い企業・市民の皆さんのご理解を得て集めることです。新渡戸稲造夫妻の遠友夜学校設立の理念を、21世紀的にこの札幌の発祥の地からどう具現化し、発信していくのか、まさに札幌市民の底力が試されているのだと思います。

「オーランド裁定」 by 新渡戸稲造

Posted by 秋山孝二
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 つい先日書いた(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20133)スイス・ジュネーブの国連ヨーロッパ本部見学ツアーで、ガイドの男性がその絵画の前に敢えて止まって説明があった「オーランド裁定」について、札幌に戻って2年前の秋山財団年報に書かれている箇所を確認しました。

この絵画と同じものがオーランド議会の議場にも

この絵画と同じものがオーランド議会の議場にも

 秋山財団HPにある平成23年度年報(http://www.akiyama-foundation.org/wp-content/uploads/2012/11/nenpo_23-24_vol25.pdf)、現在は秋山財団理事の小磯修二先生の巻頭言にその記載があります。小磯先生が訪問されたオーランド議会の議場にも、同じ絵画が掛かっていたようです。そこでは新渡戸稲造という日本人の尽力によるものと、明確な説明があったようです。

 財団HPの巻頭言から:

 オーランドの自治の歴史は、1917年のロシア革命によるロシア帝国崩壊に始まる。スウェーデン人が多く住むオーランドは、独立を希望したが、フィンランドが反対し、その統治のあり方については各国の思惑が対立し、最後は国際連盟の裁定に持ち込まれた。1921年に裁定が下され、オーランドの非武装中立政策が認められ、フィンランドが統治権を持つが、公用語はスウェーデン語とし、スウェーデンの文化、習慣に従うことを保証し、土地取得や選挙権については独自の制度を認めることとされたのである。それ以降、オーランドは、非武装中立政策を維持しながら、独自の課税徴収権、司法業務など一歩づつ自治権限を拡大していく努力を積み重ねてきており、フィンランド国会でも議席を確保している。

  しかし、独自の権利を維持していくことは容易なことではない。私の歓迎会の席上で、出席者が、「ヘルシンキに出かけていってオーランド人だというと、弱虫、卑怯者だといしめられた」と語るのを聞いた。フィンランドではオーランドの住民だけが徴兵義務を免れているのである。小さな島が独自の非武装中立を守っていくことの難しさを痛感した。

 オーランド議会の議場を訪問した時に、1921年の国際連盟による裁定の場面を描いた絵画が掲げられていたのを見た。オーランドの人々にとっては、自分たちの国の帰属が決められた歴史的な場面であり、特別な絵である。案内してくれた職員が、裁定したのは日本人と言われているという説明を受けて、気になり、帰国後に調べたところ、1921年当時に国際連盟で事務局次長をしていた新戸部稲造がその裁定を行ったことが分かった。

 長い苦難の自立に向けた歴史の契機となった人物が、札幌農学校で学び、日本人の精神形成に多大な影響を与えた新戸部稲造であることを知り、バルト海の小さな誇り高き島と北海道が急に近くなったような気がした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ HPからのコピー おわり

 昨今、領土問題では隣国ロシア、中国、韓国を相手に、複雑な今後の交渉が予測されますが、周到で慎重な外交交渉を期待したいものです、それを担う人物が今の日本国に居るのかを含めて、決して武力での解決に向かわないようなしっかりした議論を求めていかなくてはなりません。21世紀の新渡戸稲造を追い求めるだけでなく、自分のできる立ち位置からの状況を創っていく覚悟が必要な気がしています、重い試みではありますが。

スイス in 2014 (8 最終)

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 まだまだ掲載したい話題はたくさんありますが、エンドレスと成りかねないので以下を書き留めて最後にします。

 まずは、新渡戸稲造の国際社会で特筆すべきは、国際連盟事務次長としての活躍だと思います。数回前の「スイス in 2014 (5)(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=20133)」でも書きましたが、領土問題の対処で、彼が導いた「オーランド裁定」は、これまでの国際連盟、国際連合を通じて、トップレベルの活躍であることを再確認できたことは大きな収穫でした。

 そして、「国際連合」と日本で訳されている「United Nations」という名称が、まさに第二次世界大戦戦勝国(連合国)によって構築された枠組みであることもあらためて確認しましたね、日本は第一次世界大戦後の枠組み・国際連盟での立ち位置との違いをしっかり認識して国際連合と向き合わなければ、大きな間違いを起こすような気がします、特に中国との関係において。

 もう一つは、現在のEU(欧州連合)等について、今回昼食をともにしながら、現地に住む方のお話も聞くことができました。折から5年に一度の欧州議会選挙の結果がつい数日前に明らかになり、極右政党をはじめとしたEU自体に対する懐疑派が25%を越える大躍進したことへの危機感を強めていました。特に、フランスでのマリーヌ・ルペン党首の極右政党(FN)、ギリシャ、イギリス、デンマークでのUN懐疑派の大躍進は、スイス金融業界の方にとっては、不安要素としてかなり警戒感が強かったですね、ドイツのメルケル首相に関しての信頼は厚いものがありましたが。

 ギリシャ、スペイン、イタリア等の財政状況の改善が一段落して、EU諸国にも落ち着きが出てきていた昨今、この選挙結果が今後の国際金融情勢にどう影響を及ぼすのか、引き続き目を離せない状況と感じました。

スイス in 2014 (7)

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<ローザンヌ、ジュネーブ市街編>

 ローザンヌのレマン湖畔にある「オリンピック博物館(http://www.olympic.org/museum」は、昨年12月からリニューアルオープンしました。門から石段の一つ一つに、これまでの夏・冬五輪開催地の名前が刻まれています。玄関前には、走高跳の世界新記録の高さにバーが設定されて、そこをくぐっての入館でした。

 展示は、競技自体の記録よりも、オリンピックの歴史に始まり、各大会の選手村、試合前後の食事・カロリー等、幅広い視点から成り立っていました。

玄関前には走り高跳びの世界記録のバーが設置

玄関前には走り高跳びの世界記録のバーが設置

 
 一方、ジュネーブ市内では、ジャン・ジャック・ルソーが目に付きます。教育を志した者として、彼の著書「エミール」はまさに入門書みたいな存在でしたから。

ジャン・ジャック・ルソーの坐像

ジャン・ジャック・ルソーの坐像

旧市街:ジャン・ジャック・ルソーの生家

旧市街:ジャン・ジャック・ルソーの生家

 旧市街の中心には、12世紀から13世紀に建設された「サン・ピエール大聖堂」が存在感を示していました。宗教改革の中心人物・カルヴァンは16世紀の25年間、この聖堂でプロテスタンティズムの説教を続けたそうです。5スイスフランを払って尖塔のラセン階段を一気に上りと、レマン湖と市街が眺望できました。下り階段を下りて少し歩くと、何とも情けないことに足がつった感じがしました、こんな所で体力の衰えに気づくとは・・・・。

 聖堂内のパイプオルガンの音色も素晴らしい響きで、心が洗われました。

旧市街:大聖堂のパイプオルガン

旧市街:サン・ピエール大聖堂のパイプオルガン

スイス in 2014 (6)

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<山岳地帯編>

 スイス山岳地帯・グリンデルワルド、アイガー・モンク・ユングフラウヨッホの迫る山並み、日の出前のアイガー北壁はまさに幻想的・神秘的です。

日の出前のアイガー北壁は神々しく威風堂々

日の出前のアイガー北壁は神々しく威風堂々

トップ・オブ・ヨーロッパから南を望む:大氷河が続きます

トップ・オブ・ヨーロッパから南を望む:続く大氷河

シルトホンからの大パノラマ:山並みの迫力

シルトホルンからの大パノラマ:山並みの迫力

スイス in 2014 (5)

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<国際連盟事務次長として活躍の時代編>

 新渡戸稲造がここジュネーブで国際連盟事務次長を務めていたことは、当時の国際社会において、日本国民として誇りとすべきことですが、昨今その功績自体を認識している方々が極めて少なく残念に思っています。ただ歴史の流れ的には、彼が事務次長を7年間で退任して間もなく、日本は国際連盟を脱退し、国際社会から孤立して戦争への道を突き進むことになります。 現在も国際連合ヨーロッパ本部の機能は、実質的には国連(UN)の機能の7割であり、それがジュネーブに集約されています。国際連盟時代から換算すると、世界の平和・安全をつかさどる機関としての場の力を歴史に刻んでいました。まさに、「場が放つメッセージ」でした。

国際連合(UN)・ヨーロッパ本部正面

国際連合(UN)・ヨーロッパ本部正面

 約1時間の内部ツアーで、領土問題解決として歴史的にも成功した事例として「オーランド裁定」をガイドの職員はその模様を描いた絵画の前で説明しました。残念ながら説明の中にはその中心的人物の「新渡戸稲造・事務次長」の名前は出てきませんでしたが、私は誇り高かったですね。

新渡戸稲造・事務局次長時代の「オーランド裁定」を誇らしげに説明する国連職員

新渡戸稲造・事務次長時代の「オーランド裁定」を誇らしげに説明する国連職員

 ご存じのように、オーランド諸島は、バルト海、ボスニア湾の入り口に位置するフィンランドの自治領の島々で、住民のほとんどはスウェーデン語を話します。フィンランドは、ロシアから分離独立しましたが、その際に、スウェーデンとフィンランドの間のバルト海にあるオーランドは、スウェーデン語を話す住民がほとんどであることから、1921年、オーランド諸島がスウェーデンに属するのか、フィンランドに属するのかで両国の間に紛争が起きました。  時の国際連盟事務次長の新渡戸稲造が、この紛争を「新渡戸裁定」をもって収めたのです。オーランド諸島はフィンランドに属しますが、公用語はスウェーデン語とし、フィンランドの軍隊の駐留は認めず自治領とする、粘り強い交渉を続けてこの裁定で合意をしました、日本的にいえば、「大岡裁き」でしょうか。  このジュネーブのヨーロッパ本部敷地内には数多くの会議場があります。その中の大会議場の一つは、天井のデザインもグローバルでユニークでした。

5か国語同時通訳機能を備えて大会議室、天井にも注目!

5か国語同時通訳機能を備えて大会議室、天井にも注目!

 さらに別棟の会議場は、第二次世界大戦後の朝鮮戦争をはじめとした数々戦争の停戦協定を議論し、締結した場所でした。

朝鮮戦争をはじめとして第二次世界大戦後の数々の休戦協定を議論・調印した会議場

朝鮮戦争をはじめとして第二次世界大戦後の数々の停戦協定を議論・調印した会議場

 昨日のジャントゥーに続いて、今回の新渡戸稲造の活躍した場を訪問することが出来て、何とも言えない感動を覚えました。と同時に、それ以降、日本人、或は日本国民の中で、彼を越える見識と教養を兼ね備えた真の「国際人」として、誰の名前を挙げられるでしょうか。今、まさに平成の新渡戸稲造はどこに、と言った気持で帰りの電車でしばし黙考でした。

スイス in 2014 (4)

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<新渡戸稲造・国際連盟事務次長時代の住宅 編 (その3)>

 私は最初に、今は「Frank Muller社(http://www.franckmuller-japan.com/」の工場と本社と書いたのですが、正確には、1986年、この付近にフランク・ミューラーが創作工房を造り、1995年にこのレザマンドリエに本拠を移したと、会社のHPの「Watchland(http://www.franckmuller-japan.com/#/brand/magazine02_1)」の中で説明があります。

* 「Watch land(http://www.franckmuller-japan.com/#/watchlandstory)」として広く世界に知られています。

 今回、広報担当のLaura Bondiさんは、3つの館内で作業する職人の工房を案内してくれました。大変ユニークな新型デザインも頻繁に発表しているとのこと。年に一回の発表展示会(WPHH)には、世界から人が集まってくるそうです。

Laura Bondiさんと中庭からレザマンドリエを背景に

Laura Bondiさんと中庭からレザマンドリエを背景に

世界見本市の会場としても有名

世界見本市の会場としても有名

 ブランド価値を大切にしているスイス機械式時計の世界的メーカーの工房・本社が、このレザマンドリエで拠を構えていることと、100年前に新渡戸稲造が国際連盟事務次長として国際社会の中で活躍していた姿とがシンクロナイズして、何とも胸が躍る訪問となりました。お会いした社員、職人の方々の笑顔の数々も素晴らしかったです。何かの機会に札幌の皆さんにも見学に行って頂きたい場所です!

スイス in 2014 (3)

Posted by 秋山孝二
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<新渡戸稲造・国際連盟事務次長時代の住宅 編 (その2)>

 現在は、スイス機会式時計メーカー「Frank Muller」社の工場本社として、400名の技術者等で活気を帯びていました。受付で、突然ではあったのですが見学の希望を伝えると、広報担当のLaura Bondi さんが満面の笑みでOK、ご案内してくれました。彼女は新渡戸稲造が1919年から8年間暮らしていたことはもちろん知っていて、この建物は1905年に、スイスの著名な建築家・エドモンファティオによって建造されたネオゴシック様式の城館「レザマンドリエ」で、初期の借り手が新渡戸稲造だったと、会社の記録にも記載されていると言っていました。

玄関正面のロビー

玄関正面のロビー

尖塔もそのままの姿

尖塔もそのままの姿

庭には大きな木、遠方にはレマン湖が望まれます

庭には大きな木、遠方にはレマン湖、さらに正面奥にはモンブラン

ブランドを大切にしてきたFrank Muller社に感謝の気持を持ちながら・・・

ブランドを大切にしてきたFrank Muller社に感謝の気持を持ちながら・・・

スイス in 2014 (2)

Posted by 秋山孝二
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 続いては、今回のメインテーマです、

<新渡戸稲造・国際連盟事務次長時代の住宅 編 (その1)>

 手掛かりは、昔の住所「クール・ドゥ・ジェントゥ16番地」、「借りていた一軒の庭付き住宅」等、限られたものでした。ただ、柴崎由紀さんのブログ(http://inazo-nitobe.blogspot.ch/search/label/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%96)では、かなり紹介はされていました。

 今回、私はジュネーブ駅から電車でローザンヌ方面へ5駅目「クリュ・デ・ジャントゥー」駅で下車、坂道を上った所にあるコミュニティーセンターで、「Frank Muller社(http://www.franckmuller-japan.com/」所有の工場本社の場所を伺うと、すぐに教えてくれました。歩くこと約5分、立派な別荘が続く通りの右手に、会社名を掲げた3階建ての邸宅が見えてきました。

ジュネーブ名物:レマン湖の大噴水

ジュネーブ名物:レマン湖の大噴水

ジュネーブからレマン湖畔を東に5つ目の駅:クリュ・デ・ジャントゥー(ベルソワ地区)

ジュネーブからレマン湖畔を東に5つ目の駅:クリュ・デ・ジャントゥー(ベルソワ地区)

駅からのこの坂道を上って約8分

駅からのこの坂道を上って約8分

新渡戸稲造が国際連盟次長時代、8年間住んだ住宅レザマンドリエは今も健在!

新渡戸稲造が国際連盟次長時代、8年間住んだ住宅レザマンドリエは今も健在!

高級スイス時計で有名な「Frank Muller」の工場本社として

スイス機械式時計で有名な「Frank Muller」社の工場本社として

スイス in 2014 (1)

Posted by 秋山孝二
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 幾つかのテーマを持ち込んでの海外編、今回はスイスです。

< 乗り物 アクセス編 >

 ヨーロッパの都市を訪問してまず最初に気づくのは、各種交通機関のアクセスとつなぎの良さではないでしょうか。

駅前広場、列車、自転車、路面電車が相互乗り入れ

駅前広場では、列車、自転車、路面電車が相互乗り入れ

電車のホーム、自転車、そして自動車駐車場がまさに一体化のバリアフリー

電車のホーム、自転車、そして自動車駐車場がまさに一体化のバリアフリー

自転車もきっちり市民権を得て

自転車もきっちり市民権を得て動線がスムーズ

バス、タクシー、自転車は同じレーンで

バス、タクシー、自転車は同じレーンで

自転車置き場も工夫を凝らして

自転車置き場もシンプルながら工夫を凝らして

 札幌を含めて、日本ではどうして「放置自転車」等、自転車が厄介物扱いなのか、これまで多くの方々が視察に来ているはずなのに、学びが全く足りません。これからのエコロジカルモビリティの理念には、自転車の活用がキーポイントだと思います。特に札幌のように都心が平らな都市ではですね。よく言われる冬も、本当に積雪で普通の人の走行が難しいのは半年ではなく、せいぜい3か月くらいではありませんか。

昨今の話題から

Posted by 秋山孝二
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 時々まとまった時間ができると、インターネットの検索から興味深いサイトに出会います。

* 今年7月から始まります。札幌の新しい企画「SIAF」 記者会見 http://www.ustream.tv/recorded/46031786

* ダルビッシュの投球へのコメント、私も同感。 http://www.nikkei.com/article/DGXZZO71302580W4A510C1000000/

* 「アーティスト」と「労働者」、面白い視点ですね。 http://news.livedoor.com/article/detail/8847051/

* 「吉田調書」 http://www.asahi.com/special/yoshida_report/1-3.html?iref=comtop_pickup_01

* 興味深い講演 前半 https://www.youtube.com/watch?v=Lq8Ea-YfLzo

* 後半 https://www.youtube.com/watch?v=EDhGMK8KE58&feature=youtu.be

* 大飯原発運転差止請求事件判決要旨全文 http://www.news-pj.net/diary/1001

飯館村・現場からの報告 2014

Posted by 秋山孝二
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 「飯館村エコロジー研究会:IISORA(http://iitate-sora.net/」主催の東京シンポジウム、今年は國學院大學で開催されました。飯舘村のフィールドからデータに基づいての発信は、継続の価値に裏付けられて益々貴重な取り組みとなってきています。

* 東京シンポジウム 2014 http://iitate-sora.net/tokyosymposium/tokyo2014

 昨年の様子はこちら――>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16313

 この研究会の設立経緯はこちら――>http://iitate-sora.net/about

國學院大學でのフォーラム

國學院大學でのフォーラム

「<基調講演>飯舘村の歴史と原発事故」 多田 宏/飯舘村 綿津見神社宮司

基調講演

基調講演 多田宏宮司

「飯舘村初期被曝評価プロジェクトの報告」 今中哲二/京都大学

京都大学 今中哲二さん

京都大学 今中哲二さん

「飯舘村の山菜・食品等の放射能汚染調査」(発表スライド伊藤延由/飯舘村住民 貴重なスライドです!

現場で測定を続ける さん

現場で測定を続ける飯舘村の伊藤延由さん

 今年のシンポジウムの報告は、近くHPで掲載されると思いますのでそちらに譲りますが、この研究会の発起人のお一人、小澤祥司さん(http://earthkids.sakura.ne.jp/homepage/TOP.html)は、今年9月3日の秋山財団贈呈式・特別講演でお話をして頂くことになっています。現場に密着した活動を通してのエネルギーのお話は、大変興味深く期待が大きいです。

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小澤祥司(おざわ・しょうじ)1956年静岡県生まれ。東京大学農学部卒業。出版社勤務などを経て、取材・執筆活動のほか、環境学習・環境保全活動の支援・自然エネルギーの普及・持続可能な地域づくりなどのプロジェクトにも携わる。3・11以降、福島県飯舘村の放射能汚染調査、村民の支援活動にも取り組む。
主な著書に『メダカが消える日―自然の再生をめざして 『コミュニティエネルギーの時代へ』(以上岩波書店)、『飯舘村6000人が美しい村を追われた』(七つ森書館)、『減電社会 コミュニティから始めるエネルギー革命』(講談社)、『バイオマスエネルギー・ビジネス』(共著、七つ森書館)他。

札幌国際芸術祭2014、7月から開催!

Posted by 秋山孝二
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 今年7月に札幌で開催される「札幌国際芸術祭 2014(http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/」は、3年に1回の「トリエンナーレ」となって、こらからの札幌を大きく変えていくポテンシャルがあるような気がします。

今年3月13日、六本木ヒルズでの記者会見の様子――>http://www.ustream.tv/recorded/44997483

ロゴマーク

ロゴマーク

 先日は、演劇ファンクラブの「札幌座サロンの会(http://www.h-paf.ne.jp/salon/index.html)」で、漆崇博さん(AISプランニング代表/アートコーディネーター)から説明がありました。ユネスコの「創造都市ネットワーク」登録にもなり、これからが楽しみですね。

札幌座くらぶでのお話:漆さん

札幌座くらぶでのお話:漆崇博さん

ユネスコの認証も

ユネスコの認証も

 HPからの引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ユネスコ創造都市ネットワーク」加盟について

札幌市は、2013年11月11日、世界41都市で構成される「ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)創造都市ネットワーク (メディア・アーツ都市)」の一員となりました。
メディア・アーツ創造都市は、現在、リヨン市(フランス)とアンギャン=レ=バン市(フランス)、そして札幌市の3都市です。
札幌市がユネスコから認定された「メディア・アーツ都市」は、都市そのものをメディア(媒介)としてとらえ、地域産業や国際観光交流の促進に貢献する新たなメディア技術を用いた文化芸術表現や、市民の自発的な表現活動とその経済活動の促進を目指すものです。
札幌における具体的な取り組みとしては、さっぽろ雪まつりにおける3Dプロジェクション・マッピングや札幌国際芸術祭における先端的なメディア・アートの企画展示、さらには都市環境全体を新たなメディア技術によって付加価値化する試み、ソーシャルメディアなどによるまちづくりへの市民参加の促進、そして都市環境問題を解決する様々な知恵と創意工夫を開発することでもあります。

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ユネスコ創造都市ネットワーク(UNESCO Creative Cities Network)は、文化芸術の7分野(文学、映画、音楽、クラフト&フォークアート、デザイン、メディア・アーツ、食文化)の内のひとつに焦点をあて、それぞれの都市が創造的な施策を展開し、加盟都市相互の文化・経済交流を通して、次世代のクリエイティブ産業の振興や、未来の都市課題と向かい合い、都市の持続可能性に取り組むことを目的としています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 引用 おわり

しばし、「雅楽」の世界に

Posted by 秋山孝二
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 「『雅の世界 in 札幌』~ワークショップ・東儀秀樹」が札幌で開催、「ワークショップ」って書いてあるので、どんなスタイルかと思いながら会場に足を運ぶと、まずはロビーに「狩衣(かりぎぬ)」、「(しょう)」、「篳篥(ひちりき)」、「龍笛(りゅうてき)」の三管が展示されていました。

* 東儀秀樹さんのHP――> http://www.togihideki.net/

* オフィシャルブログ――> http://ameblo.jp/togihideki/

* 「雅楽」の説明は宮内庁のHPから――>http://www.kunaicho.go.jp/culture/gagaku/gagaku.html

当日チラシ

当日チラシ

ロビーでは「狩衣」、楽器の「笙」、「篳篥」、「笛」も展示

ロビーでは「狩衣」、楽器の「笙」、「篳篥」、「笛」も展示

 オープニングは狩衣姿で登場、笙による「越天楽(http://www.youtube.com/watch?v=kx1uw4n575M)」を演奏、フロアーからの入場でした。舞台に上がり第一部は「雅楽」の概論講義(?)、雅楽の雅楽たる所以から、楽器の成り立ちほか、基礎知識・背景と言えるもので、分かりやすかったですね。

以下はWikkipediaからの引用です~~~~~~~~~~~

三管については次のような説明がなされる。

  • 「天から差し込む光」を表す(しょう)。
  • 「天と地の間を縦横無尽に駆け巡る龍」を表す龍笛(りゅうてき)。
  • 「地上にこだまする人々の声」を表す篳篥(ひちりき)。

この3つの管楽器をあわせて「三管」と呼ぶ。

合奏時の主な役割は、主旋律篳篥が担当する。篳篥は音程が不安定な楽器で、同じ指のポジションで長2度くらいの差は唇の締め方で変わる。演奏者は、本来の音程より少し下から探るように演奏を始めるため、その独特な雰囲気が醸しだされる。また、その特徴を生かして、「塩梅(あんばい)」といわれる、いわゆるこぶしのような装飾的な演奏法が行われる。

龍笛篳篥が出ない音をカバーしたりして、旋律をより豊かにする。

は独特の神々しい音色で楽曲を引き締める役割もあるが、篳篥龍笛の演奏者にとっては、息継ぎのタイミングを示したり、テンポを決めたりといった役割もある。笙は日本の音楽の中ではめずらしく和声(ハーモニー)を醸成する楽器である。基本的には6つの音(左手の親指、人差し指、中指、薬指と右手の親指と人差し指を使用)から構成され、4度と5度音程を組み合わせた20世紀以降の西欧音楽に使用されるような複雑なものであるが、調律法が平均律ではないので不協和音というより、むしろ澄んだ音色に聞こえる。クロード・ドビュッシーの和音は笙の影響がみられるという説もある。

~~~~~~~~~~ 引用 おわり

 話の途中では、今回はワークショップなのでこのようなお話が最後まで続くのだろうかと、少々不安になるくらいの内容の濃いトーク。ユーラシアを西へ西へと伝わってきた「雅楽」の歴史、極東の日本で進化して今の姿になったとか。

 休憩をはさんで第二部は演奏が続き、ハナミズキ(http://www.youtube.com/watch?v=-0X5ZNKCAQo)、Jupiter(https://www.youtube.com/watch?v=K7rob0JVlfE)ほか、最後はアメイジング・グレイス(http://sp-m.mu-mo.net/album/23063/)でした。当日は演奏がありませんでしたが、こちらもいいですね、「Imagine(http://www.youtube.com/watch?v=psrbhXeUWzE

 今年10月には全国ツアー(http://www.togifurusawacoba.jp/)も企画されて、札幌は10月9日です。

 普段は、神事で触れる程度の私ですが、雅楽の故事来歴、楽器の音の意味等を再確認して聴くと、また一層広大な宇宙をイメージするような新しい世界を感じるから不思議です。

「野のなななのか」、全国上映!

Posted by 秋山孝二
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 ここにきて、私の周りでは映画の話題が続いてます。

 まずは、北海道・芦別を舞台にした「野のなななのか(http://www.nononanananoka.com/」です、「なななのか」は「七・七日:四十九日」です。先日は北海道での先行上映に際し、大林宣彦監督、俳優の常盤貴子さん、品川徹さんらを囲んでのパーティが初日前夜、札幌市内で開催されました。以前にテレビでも報道されましたが、地元芦別の制作委員会(http://blog.goo.ne.jp/nanananoka)の皆さまが大勢ご出席でした。

大林宣彦監督と女優の常盤貴子さんと札幌で

大林宣彦監督と女優の常盤貴子さんと札幌で

 本州では今週末から、北海道ではすでに各地で上映中で、札幌でも複数館で観られます。

 その一つの札幌のシアター・キノ(http://theaterkino.net/では、ゴールデンウイークに面白い映画が連続して上映中です。一つは、「8月の家族たち(http://august.asmik-ace.co.jp/」、メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツほか、役柄と役者の個性が見事なコラボレイト、会話のやり取りほか表情にも目が離せませんでした。

円熟した役者たちとストーリー

円熟した役者たちとストーリー

 そして、「ワレサ、連帯の男(http://walesa-movie.com/」です。あの時代の東ヨーロッパは、ハンガリーの歴史にもダブり緊張感がありました。「変革のリーダー」というよりも一人の夫・父親としての人間味を前面に出したアンジェイ・ワイダ監督の意図が魅力的でした。

懐かしのワレサ、英雄というより一人の夫・父として

懐かしのワレサ、英雄というより一人の夫・父として

 監督の意気込み、それを支えるロケ地の方々の熱意、そして演じる俳優の方々、一つの作品を創り上げるのにご尽力された皆さんの多彩なサイドストーリーは、映画の面白さを一層引き立てる素晴らしい宝の山ですね。演劇も同じように、その作品を観る楽しみから、さらに周辺の多くのこぼれ話も時間を掛けて巡ると何倍も喜び、気づきが膨らみます。

【追記】

 この映画の原作「なななのか」は、演劇の「弘前劇場(http://www.hirogeki.co.jp/)」代表の長谷川孝治さん、そして、終盤の四十九日の草原の中で、泊原発につとめる彼が、「北海道には、『エネルギーチェンジ100プロジェクト(http://www.enechan100.com/)』という再生可能エネルギー推進の活動がある」と語る場面もありました。そういう彼は、泊原発を退社する決断をしたのですよ。

NHK番組「貧困」について

Posted by 秋山孝二
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 このところ、NHK総合テレビ番組では、「貧困」について続けて放映されています。4月27日(日)に放送されたNHKスペシャル「調査報告女性たちの貧困~”新たな連鎖”の衝撃~」同じく、4月28日(月)に放送されたあさイチでの特集「気づいてますか?こどもの貧困」

 前者は、ネットカフェで暮らす10代の姉妹や、非正規労働で先が見えない日々を過ごす20代の女性、仕事をかけもちしながら資格をとるために学校に通うシングルマザーなどの姿を通して、急速に拡がりつつある「女性の貧困」について掘り起こし、後者は、「子どもの貧困」をテーマに、奨学金が返せない若者が増えている問題や、地域のなかで子どもを支えていく取り組みについて描いていました。

 すぐに反応があり、なかなか辛口の評価もありますが、今後が注目です:

* http://bylines.news.yahoo.co.jp/ohnishiren/20140428-00034883/

* http://blogos.com/outline/85449/?fb_action_ids=10202184947038359&fb_action_types=og.recommends&fb_source=other_multiline&action

* http://www.alterna.co.jp/12901?fb_action_ids=10202184680671700&fb_action_types=og.likes&fb_source=other_multiline&action_object_

 NHKの番組と言えば、ニュースでは「?」と思う場面が多いのですが、ドキュメンタリー、スペシャル、教育テレビでは、意欲的な取り組みを評価したいです。例えば、「廃炉」については、いろいろ批判はあるものの今後に興味を繋ぎます。

【朝日4/29】(耕論)廃炉の現実 山名元さん、佐藤暁さん、竜田一人さん
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11109881.html

【NHKスペシャル】シリーズ 廃炉への道
第1回 放射能”封じ込め” 果てしなき闘い
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0420/
第2回 誰が作業を担うのか
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0425/

(注1)東京電力株式会社の供給約款変更認可申請に係る査定方針案(2012年7月)「福島第一原発安定化費用・賠償対応費用の検討の結果」
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/denkiryokin/report_001.html

(注2)電気事業会計規則等の一部を改正する省令(2013年10月)
http://www.meti.go.jp/press/2013/10/20131001002/20131001002.html

 私は、メディアによる報道・記事を勝手に市民が讃える活動、「メディア・アンビシャス(http://media-am.org/)」の世話人の一人です。マスメディアを批判するのは簡単ですが、その中でも果敢に制作活動に励む方々もおおくいらっしゃることを忘れたくないですね。今まで日の当たらなかったテーマに注目して掘り下げていくように、私たちが番組を育てる、みたいな姿勢も大切ではないかと思っています。

<これまでメディア・アンビシャスに関して記載のメッセージ>

http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%93%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B9