再度問う、民が担う「公共」

Posted by 秋山孝二
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 新しい日本における「民が担う公共」の枠組みがスタートして満10年が過ぎて、昨年から今年にかけて、何回かのフォーラムが開催されています。

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  先日は、「日本財団CANPANプロジェクト(https://fields.canpan.info/)」が主催、「あらためて日本の財団・社団を考える」と題してミニフォーラムが開催されました。出口正之先生のお話は、これまでの経過を踏まえて、今、必ずしも当初の目的とした方向に向かっていない危機感をにじませる、大変示唆に富む内容でした。

30名のコンパクトな研究会

30名のコンパクトな研究会

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<講師>
出口正之さん(国立民族学博物館教授・元内閣府公益認定等委員会委員等)

<内容>
1.レクチャー 講師:出口正之さん(60分)
1)「日本と世界の財団・社団研究会」の経緯や議論内容について
2)「民都・大阪」フィランソロピー首都構想の紹介
3)フィランソロピーや非営利組織に関する、大阪、日本、世界の比較や歴史

2.参加者を交えてのディスカッション(90分)
・出口さんの問題意識をもとに、質疑応答を交えながら、公益法人制度改革や現在の状況について、参加者のみなさんでディスカッション
・大阪発のフィランソロピーをどう学ぶかをみなさんでディスカッション

<日本と世界の財団・社団研究会について>
2019年2月25日に大阪で開催された第1回の研究会の告知文をご参考までに転載いたします。
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 元政府税調特別委員、元内閣府公益認定等委員会委員の出口正之(国立民族学博物館教授)は、は、これまで財団・社団の制度改革に生涯を捧げてきました。主務官庁制度を廃止するという公益法人制度改革は残念ながら公益法人数が伸びないだけではなく、「つまようじの上げ下ろし」に等しい指導監督が繰り返され、既存公益法人も萎縮してしまっています。結果、欧米どころか日本の財団・社団の活動はアジア諸国と比べても遅れをとっているといってよい状況となっております。この状況を打破するためには、「制度改革だけでは限界」という思いを強く持ちました。そこで残存する(官民双方の)「主務官庁文化」を打破し、真に自由で柔軟な公益活動が実施できるための文化を形成するために、財団・社団を対象に連続した研究会を大阪で開催し、大阪から真の公益法人制度・文化改革を目指すことに致しました。

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出口正之先生

出口正之先生

 今、大阪で「日本と世界の財団・社団研究会」という連続研究会が開催されています。この研究会は、元政府税調特別委員、元内閣府公益認定等委員会委員の出口正之先生(国立民族学博物館教授)が科学研究費挑戦的研究(開拓)の一環として主宰されているものです。

 今回のCANPANセミナーでは、「日本と世界の財団・社団研究会」においてどのような議論がなされているのか、なぜこういった研究会を今、大阪で開催されているのかを、主宰者の出口正之さんからお話をお伺いする機会となりました。あわせて、大阪の副都心構想について、ご参加していた猪瀬直樹さんからもその意図するところの説明がありました。

 猪瀬直樹さんも最初からご参加されていて、大阪副都心構想の意図等についても分かり易くお話をされました。終了後にご挨拶をしたら、「今度の北海道の鈴木知事は、私が東京都知事の時に、8年間夕張で頑張ってこいと送り出した男だよ」とおっしゃっていました。

猪瀬さんの大阪における副都心構想について

猪瀬さんの大阪における副都心構想について

 「民が担う公共」の昨今の議論では、10年を経て、必ずしも当初の目指す民間の自立した課題解決を推進する枠組みには成長していない焦燥感と危機感を強くしています。行政、認定等委員会、民間の財団・社団関係者ともども、短期間のローテーション人事によって、近視眼的形のみに囚われて時が過ぎている、そんな気が私はしています。今月も大阪で研究会があり、私も参加する予定ですが、これまであまりできなかった率直な関係する方々と意見交換したいものです。