公法協月刊誌コラムに寄稿 !

Posted by 秋山孝二
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 公益財団法人公益法人協会(http://www.kohokyo.or.jp/の月刊誌のコラムに寄稿しました、今回で二回目です。

* 一回目の寄稿ーー> http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=33924

< 公益法人協会メール通信No.235(2019.07.12) >

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今月のコラム「「地域」とともに

公益財団法人 秋山記念生命科学振興財団

理事長 秋山孝二

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 公益法人改革10年を経てこの1年ほど、私は各種の振り返りフォーラムに参加し、この間、必ずしも当初の「民が担う公共」推進の理念が根付いているとは言えない状況を残念に思うと同時に、活動する財団関係者が、監督官庁の見解と硬直した認識に閉塞感を覚えているといった印象です。

 11年前、公益法人協会のシンポジウムに出席して、私は、「公益法人制度改革と市民社会の新たな展望」と題して次のような文面をブログに残しました。

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 今回の三法についてかなり批判的意見も出はしましたが、何せ110年目の改革ですから、今後はこの理念をしっかり軸に据え、継続した議論を続けて改革の連鎖を創り出していく事が重要だと思います。私の企業経営者としての経験から言えば、「改革」はそう鮮やかに、瞬時に、劇的には参りません。勿論ある限られた時間との闘いではありますが、何回かの微修正と改革の連鎖により、迅速に新しい時代を創っていくのだと確信しています。そう言う意味では、これまで公益法人活動に関わってきた方々、これから担っていく方々の心意気が試されているに違いありません。あとは、それぞれの財団が、これまでの活動にプライドと自信を持って、新しい「民が担う公共」を押し拡げていくこと以外ないと思うのです。「未来」は予測するものではなく創るものだからです。

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 10年を経た今、グローバルには、「パリ協定」、「SDGs」、「ESG投資」、国内では、「地域循環共生圏」といった概念が拡がりを見せ、循環型社会における「地域(コミュニティ)」の機能が急速に重要視されています。

 私は以前から、「地方」という言葉よりも「地域」が適当だと思っています。なぜなら、「地方」は首都圏からの上からの目線、「中央から地方」のベクトルを強く感じるからです。SDGsも、それぞれの自立した地域の課題解決が、地域同士でグローバルに連帯するニュアンスが基本なのではありませんか。

 もう一つ、多くの財団が、この間の数回の立入検査等、監督官庁と対峙する場面で、どこか規則・基準との整合性論争に終始して、本来の財団活動の実績を主張するプライドと自信を若干見失っているような気がしています。法律・規則は、理念に基づいた活動の透明性・継続性を担保するもので、それに則っているかどうかは基本的な手段・手続きの議論に過ぎません。

 次のステージは、財団関係者は「民が担う公共」活動の主体者として、その上の地平、本来の目的を遂行できている活動かどうかを検証していくことが使命なのだと思います。私が以前に書いた「微修正と改革の連鎖」を実現する手立てとして、私たちは今、SDGsほか新しいグローバルなツールを手に入れて、地域同士でつながれる可能性が大きく拡がっています。

 公益法人協会の活動もその先頭に立って、「民が担う公共」推進の旗を高く掲げ、いざ進め! 私もこの環境の中、地域で頑張ります。

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 新しい「民による公益」、私は当たり前だと思っているのですが、日本全国的な共有概念とするにはなかなか時間と労力が掛かるのですね。規則・基準は、広く社会に透明性・継続性を保ちながら目的を遂行するために存在するものであり、いわば予め提示している手順です。それを厳密に守ることだけがあたかも活動の目的かの如き昨今の監督官庁とのやり取り、木を見て森を見ず、ですね。

 人々が暮らす「地域」、まさに「生きる地球」の原点、再度、覚悟を新たに進みます!!