今年の「朝日地球会議 2018(http://www.asahi.com/eco/awf2018/)」、私は二日目と三日目に参加しました、濃密なメッセージ発信の数々、感動し、興奮しました。
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パネル討論「女性が拓く未来イノベーション~いま必要なリーダーシップとは? 」
経済が停滞し、グローバル化と人口減に直面する日本。世界で生き抜くには、新しい価値を生み出すイノベーションが不可欠だ。そのために必要なダイバーシティーは本来、性別や国籍などを越え、様々な価値観を持つ人材の多様性を指すが、日本ではまだまだ「女性活躍」の文脈で語られがちだ。この現状を踏まえつつ、「ウーマノミクス」を提唱したキャシー・松井氏、グーグルのテクノロジーで柔軟な働き方を実践してきた岩村水樹氏、経団連初の女性役員となった吉田晴乃氏を招き、グローバルな視点を交えて、女性のリーダーシップを考える。
パネリスト
- ゴールドマン・サックス証券副会長 キャシー・松井
- グーグル日本法人CMO アジア太平洋地域マネージングディレクター 岩村 水樹
- 前BT ジャパン会長、内閣府規制改革推進会議委員、2019年G20女性諮問会議 W20共同議長 吉田 晴乃
- 朝日新聞社執行役員(デジタル/国際担当) 大西 弘美
女性ばかり4名がご登壇、とにかくステージの上が華やかというか、服装だけでなく、一つ一つのご発言に新しい風を感じました。
* 「Womenomics(https://bizhint.jp/keyword/111484)」この言葉は、ゴールドマン・サックス証券株式会社の現副会長で、グローバル・マクロ調査部アジア部門統括やチーフ日本株ストラテジストを兼務しているキャシー松井氏が1999年に作成した研究レポート『ウーマノミクス』内で初めて使用された
* 岩村水樹さん:「Work hard」から「Work smart」へ、 「心理的安全性」とは人生のCEOになること
* 吉田晴乃さん:エコノミックス・ソシオロジー
キャシー松井さんとは4年前にお会いしています。–>http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=21359
「アメリカファースト」のスローガンの下、疑問符のつく行動を重ねるトランプ米大統領。移民問題をはじめとして、混迷を深める欧州。欧米でポピュリズムが台頭し、共産党独裁のままの中国が世界で一層存在感を増す中、普遍的な価値と広く受け止められてきた民主主義そのものが危機に瀕しているという見方も出ている。フランスの右翼政党「国民戦線」(現「国民連合」)研究の第一人者パスカル・ペリノー氏、「ポピュリズムとは何か」の著者ヤン=ヴェルナー・ミュラー氏、「11の国のアメリカ史」の著者コリン・ウッダード氏に加え、国際情勢についての鋭い分析で知られる佐藤優氏という豪華パネリスト陣が、民主主義の課題と見通しについて議論を交わす。
パネリスト
- パリ政治学院教授 パスカル・ペリノー
- プリンストン大学教授 ヤン=ヴェルナー・ミュラー
- 歴史家、ジャーナリスト コリン・ウッダード
- 作家、元外務省主任分析官 佐藤 優
- 朝日新聞社常務取締役(東京本社代表/コンテンツ統括/編集担当) 西村 陽一
* パスカル・ペリノーさん テーマ「EU」、「移民」はこれまでの右・左の図式では理解できない、新しい対立の構造、例えば、「都市と農村」、「旧産業とし新興産業」等。代議制民主主義の作り直し。
ー市民と国家の間に「中間組織」が必要、今、この劣化が進んでいる。国民の疲労感が投票率の低下に繋がっている
* ヤン=ヴェルナー・ミュラー 「ポピュリズム」は「反多元主義」、自分たちが真の民、真の敵は誰かを自分たちで決めている
* コリン・ウッダード アメリカという国はなく、11の「Nations」からなる。現在はアメリカのリベラルデモクラシーの危機。健全な民主主義はつなぎ合わせていく糊
* 佐藤 優 日本のポピュリズムは小泉純一郎、田中真紀子から。リベラルな中間団体を構築していく必要性
いずれのセッションもそれぞれのパネリストの専門分野からのメッセージが示唆に富み、久しぶりに聴く緊張感があり、集中力も試された気がしました。翌日の朝日新聞には要約が掲載され、記者のまとめも参考になりますね。