<大地震、今、感じること(9)>
「風評被害」と、このところマスメディアには氾濫していますが、この言葉、責任の所在をそらす意味合いがあります(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8003)。
この状況で国(総務省)がこれはないでしょう(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban08_01000023.html)、中国・北朝鮮と同じになってしまうではありませんか。原因は、責任ある当局・当事者が、市民に届くメッセージをしっかり発していないことに尽きるのですよ。たくさんの情報の中から選ぶのは市民です。提供する側を抑制しようという発想は、「民主主義国家」のすることではありません。
メッセージを届ける使命はマスメディアの最上位の仕事です。にも関らず原発関連記者会見におけるあのだらしなさはひどいですね。過去の雪印食品・ミートホープ等の食品事件で、社長をあれだけ追い回したマスメディアの、今回の東電トップへの弱腰は一体どう説明するのでしょうか。
一方、海外メディアの取材に、日本を代表する経済団体の最高責任者が、このメッセージもないですね(http://jp.wsj.com/Japan/Companies/node_217459)、特にこのやりとり~~~~~~
WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル):東電は甘かった?
米倉氏:甘かったということは絶対にない。要するにあれは国の安全基準というのがあって、それに基づき設計されているはずだ。恐らく、それよりも何十倍の安全ファクターを入れてやっている。東電は全然、甘くはない。
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こんなコメントをしているから、海外でも「日本不信」の風評被害(??)を招くのですよ、本当に民間企業の「経営」を経験してきた方なのでしょうか、誰のための企業か、経済団体は社会に対して何をする責任があるのか、全く理解していない、何とも情けない、「恥を知れ!」です。
本来担うべき立場の方々・マスメディアが、ことごとくその機能を果たしていない、その任に相応しい能力・勇気を備えていない質的劣化であり、「3・11」を契機にこれまでの日本を変えなくては、亡くなった方々の「いのち」に対して申し訳ありません。つい先ほど、テレビに出ている学者が、「もう一度『原子力』にチャンスを与えて頂きたい」と発言していました、コメンテーターは沈黙です。学者の前に人間であるはず、「怒り」、「憤り」を忘れた日本人は総退陣して貰いましょう、「情けない」の一言ですね。
インターネットに数々の貴重なサイト・ブログ(http://fpaj.jp/news/、http://lucky2009.cocolog-nifty.com/blog/)があるから、市民はギリギリ納得出来ている状態です。記者会見に出席していながらロクに質問もせず、ただ垂れ流し情報だけを報道するのは、もうやめて頂きたいものですね。「報道の自由」を叫ぶのであれば、市民への情報提供という使命感に基づいた姿勢で、プロの仕事をして貰いたいものです。
「計画停電」で一つ提案し忘れていたことがありました、テレビを中心とした下らない番組を「無期限」でやめることです。
今の時代を生きる市民の、情報を取りにいく意欲・力をなめてはいけません。グローバル情報社会の底力を「風評被害」で片づけているその風潮が、今、終わりを告げようとしています。