今年で第3回目、「朝日地球環境フォーラム2010:水と緑と太陽と」が開催されました(http://www.asahi.com/eco/forum2010/)。混み合うとの事前メール案内があったので、約1時間前に会場のホテルに行きました。入口付近でビラ(冊子)を配る市民団体風の方々、受け取って後で読むと「武田薬品湘南工場跡・湘南研究所建設」に反対する内容(http://www.shounan.biz/)でした。
会場入り口は物々しく、空港と同じ手荷物検査機による警備でガードマンも数多く配置され、その中をくぐり抜けてやっと「一般・公募出席者」の座席にたどり着きました。オープン前の舞台に向かった光景が下の写真です。私たち「一般(?)」の前は、「講師席」、「講師関係者席」、「特別招待席」、「関係者席」の各札が張り巡らされて、前方全て、全席の3割くらいはこれらに割り当てられていましたでしょうか。
ちなみに、フォーラムが始まり、「講師席」、「講師関係者席」は6割程度埋まり、それ以外の指定枠はほとんど空席のままでした。別の目的を意図したと思われる奇妙な光景でした。翌日の紙面では、勿論、ただ演壇上だけが掲載されていましたが・・・・。現場に居なければ分からない臨場感(?)でしたね。
フォーラム・パネル参加者(http://www.asahi.com/eco/sympo2010/speakers/index.htm)
パネラーの皆さんはそれぞれ論客ぞろい、オリビア・ラム(http://globe.asahi.com/feature/090525/01_1.html)さんは特に魅力的でした。アメリカのパトリック・クローニン(http://amesei.exblog.jp/10543824/)さんは、新しい日米関係を象徴する「グリーン同盟:Green Alliance」を提唱しましたが、風貌からは「環境系」というより「国家安全保障系」という感じではありました。
武田薬品工業(株)(http://www.takeda.co.jp/about-takeda/message/article_88.html)の長谷川閑史(やすちか)社長は、冒頭に「日本は水に恵まれていると思っている人たちが多いが、大変な間違いである。食料の外国からの大量輸入は、取りも直さずそれぞれの国・地域の水を消費して初めて成り立っていることを認識しなければならない。そう考えると、日本人をまかなう「淡水」は枯渇の危機にある」と語られました。公益社団法人経済同友会・副代表幹事でもあり、昨年の経済同友会・全国会議が札幌で開催された時(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272)に、個人的にご挨拶をさせて頂きました。原子力発電へのコメントには違和感がありましたが、グローバル経済での豊富な経験に基づき、含蓄のあるコメントでした。
パネルディスカッションの前に、京都造形芸術大学教授・Earth Literacy Program代表・竹村真一先生のデモンストレーションでした。デジタル地球儀「触れる地球:(http://www.elp.or.jp/video/tangibleEarth/index.html)」を使ってのパフォーマンス(!)は強く印象に残りましたね、本当に宇宙からリアルな地球を眺めている感じでした。2年前のG8・洞爺湖サミット開催時、留寿都の国際メディアセンター(IMC)で「五つの触れる地球:http://www.tangible-earth.com/tearoom/」を見ましたので、久しぶりの再会でした。秋山財団もパートナー企業で参加している「日刊温暖化新聞」にも登場しています(http://daily-ondanka.com/thoughts/tkmr_01.html)。
「水問題」は、「食糧問題」、「エネルギー問題」、「安全保障問題」であり、国際社会の中での未来に向けた議論が必要なのでしょう。「Natural Security」、「Green Alliance」等、いろんな言葉が飛び交っていました、この分野で日本のイニシアティブは、本当に重要だと思います。朝日新聞社のこのような取り組みに敬意を表します。