オープニングの大ホールの指定席で、隣の分科会登壇者、中野剛志・京都大学准教授とご挨拶をしました。「災害に強い国づくりを考える」がこの分科会のテーマですが、この所は「TPP亡国論:http://ochimusya.at.webry.info/201110/article_23.html」等、TPPに対しての反対論者として脚光を浴びており、つい4月上旬には、札幌・旭川でも講演をされました。彼の発言には、私は所々違和感を感じてはいるのですが・・・、確か原発については推進の立場でしたね。
私の登壇した第二分科会「エネルギーと環境問題を考える」では、議長に(公社)経済同友会幹事・(株)ニチレイ(http://www.nichirei.co.jp/corpo/message.html)会長の浦野光人さん、パネリストには、(社)神戸経済同友会常任幹事・昭和精機(株)(http://www.showa-seiki.co.jp/company_top.html)社長の藤浪芳子さん、資源エネルギー庁(http://www.enecho.meti.go.jp/)長官官房総合政策課戦略企画室長の定光裕樹さん、と私の4名のディスカッションでした。
260名を越える分科会参加者を前に
私がエネルギーを語るというのも時代の変化だ、と自分に言い聞かせて、昨年末にお話を頂いた時以来、それなりに資料を集めて学んできたつもりでした。(公社)経済同友会の原発、ガレキの受け入れに対してのメッセージには、必ずしも賛同できない自分としては、今回のこの分科会の場は「アウェー」を覚悟して、しっかりした立ち位置から意見を述べようと思っていましたが、事前の意見交換をしていく中で、かなりの共通理解があることを知り、率直に言って驚きでしたね。そして、2時間を越えるフロアーの方々とのやり取りを終えて、その印象は確信に変わりました、「2011・3・11」を経て、経営者の皆さんのエネルギーへの意識は間違いなく「変わってきています」!
私の論点をまとめて、あらかじめ参加者への配布資料としました。~~~~~~~~~~引用はじめ
第25回全国経済同友会セミナー 第2分科会 配布資料 2012.4.19 富山
北海道経済同友会 幹事
秋山 孝二
<私の視座・立ち位置> 3・11以降の覚悟
A.北海道:地方から視る日本
――北海道開拓の歴史、転換期における国への貢献
――そして今、「北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例~2001.1.1施行~」
B.活動のフィールド
医薬品卸(株)秋山愛生舘・五代目社長、(株)スズケン・副社長ほか、を経て
(公財)秋山記念生命科学振興財団(http://www.akiyama-foundation.org/) 理事長
(NPO)北海道市民環境ネットワーク(http://www.kitanet.org/index.html)理事長
* 今、ふるさとに再度軸足を据えて考えると、平和であるが故に出来ること、平和でなければ育ちえない命の存在を認識する。「平和な社会」、すなわち「命の健康・地球の健康」な状態である。経済を支える企業経営者にとっては、社会貢献活動として、平和な状態の創造、それが「持続可能な企業」としての、最低限の責務だと思う。
* <若者たちの叫び> 2050年のあなたと日本社会をイメージできますか!
* ニセコ町 片山健也町長の言葉: 環境基準が厳しいことにより地域の価値が上がる時代
* 経済同友会終身幹事・品川正治さん: 経営者は「平和」に対して、もっと積極的に活動してもよいのではないか
「北海道エネルギーチェンジ100」プロジェクト
1)「北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例:http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kke/johrei/johrei.htm」の普及・啓発
ポイント :化石燃料の抑制、「原子力」を過渡的エネルギーと位置づけ、「私たちは、積雪寒冷な北海道における『エネルギー』の価値を認識し、脱原発の視点に立って、限りある資源を可能な限り将来に引き継ぎ、道内で自立的に確保できる新しいエネルギーの利用を拡大する責務を有している」との附則
2)「自然エネルギーアイランド北海道」の実現に向けたロードマップづくり――政策提言の場づくり
3)「生物多様性」、「地球温暖化防止」の視点から、自然エネルギー推進の検証
「省エネルギー・新エネルギー促進行動計画」骨子案
~~「北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例~2001.1.1施行~」に基づく計画
4項目の取り組みの柱
1. エネルギー需要家の意識改革〈省エネの促進〉
2. 多様なプロジェクトの早期実現化〈新エネの導入加速〉
3. エネルギーの「地産地消」など地域特性を生かした 〈地域における導入促進〉
省エネ・新エネの導入促進
4. 民間活力の積極的な活用〈関連産業の振興〉~環境産業振興戦略との一体的な展開
<私の認識>
省エネ 北海道の電力ピーク時: 冬の夕方 ~ 本州では夏の昼過ぎ
「電力の不足」ではなく、「知恵、努力の不足」
北海道の電力需要: 「熱」としての需要が多い
歴史的推移: 石炭火力が多い中、石油火力が追加、そして原子力
電力会社の経営課題
「総括原価方式」に基づく経営――>即「値上げ」を言い出す体質?
地域独占企業の責務――>「情報開示:適時で正確な」、「第三者による評価」
再生エネルギーの宝庫
課題1 必要条件:環境保全と環境アセスメント
課題2 送電線拡大と電力会社による再生可能エネルギーの優先接続
キーワードは「分散型」、「産業ミックス」、「持続可能」、「安全・安定」
<取り急ぐ作業>
地域において、電力ほかエネルギー供給会社、企業、農協、漁連、NGO、市民、行政等で、「エネルギー」を議論し、「エネルギー代替案」策定に向けた「知恵の場」の創設
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~引用おわり