毎年春に開催される「全国経済同友会セミナー」、今年2017年は仙台で第30回が開催されました、テーマは、「新たな創造のシナリオ~復興・地方創生へ向けて~」です。私は北海道経済同友会の幹事を20年近く務めていますが、この10年間は毎年、このセミナーに足を運んで学んでいます。
*今年のプログラム https://www.doyukai.or.jp/newsrelease/2017/170421a_2519.html
これまでのこの会の報告は以下の通り
* 2016 岡山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26260
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=26325
* 2015 金沢 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23132
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=23136
* 2014 静岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?s=%E3%81
* 2013 盛岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=16803
* 2012 富山 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12630
http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=12606
* 2011 福岡 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=8221
* 2010 高知 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=3911
* 2009 札幌 http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=1272
今年の基調講演は、日本IBM(株)執行役員・最高技術責任者(CTO)の久世和資さん、「次世代情報記述と産業変革~日本企業がAI(拡張知能)で攻める時~」です。「ブロックチェーン」、「AI」、「IoT」、「クラウド」、さらに「ニューロチップ」、「量子コンピューター」等について、最先端のお話は刺激的でした。
久世和資さんとは昨年の旭川で開催された「IBM北海道会議(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=27905)」でもご一緒でした。
今年もその後、5つの分科会、「大震災の教訓」「技術革新」「労働市場のパラダイムシフト」「持続可能な社会の構築」「総合観光戦略」に参加者は分かれ、私は第4分科会「エネルギー・環境イノベーション創出による持続可能な社会の構築」に参加しました。地球温暖化対策の世界的枠組み(COP21パリ協定)ほかの基本的認識から、日本を代表する技術開発当事者の皆さんの意見交換は、経営者としての日本企業の底力を感じ、勇気を得ました。毎回思うのですが、この会議は経営者の集まり、特徴は課題の優先順位、問題の大小が経営を預かる現場の方々なので実に明確で分かりやすいことだと思いますね。アカデミック・官僚の方々の弱点は、理屈の一貫性と論理性に重点が置かれていて、リアリティに欠けるお話が多いことでしょう。
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<第4分科会>
「エネルギー・環境イノベーション創出による持続可能な社会の構築」
議長:
須藤 誠一 中部経済同友会 代表幹事/ジェイテクト 会長 http://www.jtekt.co.jp/
パネリスト:
中鉢 良治 国立研究開発法人産業技術総合研究所 理事長 http://www.aist.go.jp/aist_j/information/index.html
髙村 ゆかり 名古屋大学大学院 環境学研究科 教授 http://www.sis.nagoya-u.ac.jp/staff/takamura.html
大島 卓 中部経済同友会 会員所属企業/日本ガイシ 社長 http://www.ngk.co.jp/info/message/index.html
小島 康一 中部経済同友会 会員所属企業/トヨタ自動車 FC技術・開発部主査 http://www.rieti.go.jp/jp/events/14072201/pdf/kojima.pdf
高村ゆかり先生の世界の動きの概略は、日本の今の経営者、とりわけ地方の中小企業経営者が特に認識しておかなければならない視点だと思います。京都議定書とパリ協定の違いは、先進国・新興国を含めてほぼすべての国が議論に参加し合意したこと、そのうち80%の国プラスEUが締結していること、世界の中でゲームチェンジが起こったこと、ビジネスが動く取り組みが始まったこと、と指摘され、投資家の眼が、「気候変動リスクの開示」を企業に要求することに大きく変わってきていると説明されました。これは、実は企業にとっては大いなる「チャンス」でもあるのですよね。北海道経済同友会の場では、残念ながらこの種の話題が殆ど議論されません。
「COP21パリ協定」については、この取りまとめの中心人物、クリスティーナ・フィゲレスさんのお話を昨年9月に香港で間近で聴きました(http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=28015)。
「持続する社会」は、イコールで「持続する志」ではないか、という言葉で分科会は締めくくられました。
5 月 1st, 2018 at 7:55 AM
[...] * 2017 仙台(上) http://blog.akiyama-foundation.org/weblog/?p=29637 [...]