今年の4月は東京、広島、十和田と出張が続きましたが、サクラの開花とは微妙にずれた時期でしっかりと観ることができませんでした。5月に入り、先日は札幌中島公園前の北海道演劇財団事務所で会議があり、その開始前に散歩したプロモナードが素晴らしい桜並木、適度な人の流れと桜の花、そして少し散って歩道に積もるピンクの花びら、ここにきてやっと出会うことが出来ました。
秋山財団の理事で永年ご指導頂いている北海道大学名誉教授の上田宏先生が、先日のNHK総合テレビ『サイエンスZERO』に登場、『サケ・上田』の面目躍如でした!!
川で孵化して海に出て広く回遊してまた元の川に戻ってくる「母川回帰」は有名ですが、今回はその航跡をサケの骨の成長と海水温を分析することで新たな発見が生まれたことを紹介していました、素晴らしいですね。
その深掘りとして上田宏先生が解説を加え、そればかりか上田先生のコレクションの紹介まであって驚きました。
何とネクタイピンがサケ!!!
更にこだわりのコレクションもたくさんでした!
今回の番組、その新たな研究の新鮮さに感動すると共に、何とも研究を楽しんでこられた上田先生の笑顔に脱帽!です。
先月のNHK・ETV特集『心の扉をたたき続けて~福島アウトリーチ支援の現場から~』は、「こころのケアセンターなごみ」を取材して現場で格闘する方々の日々を追っていました。
* 治療にとどまらない一歩先の支援ができる「こころのケアセンターなごみ」 | 未来ワークふくしま
NHKの番組HPより~~~~~~
震災と原発事故から13年半、今なお癒えぬ心の傷とともに生きる人がいる。福島県南相馬市にある“こころのケアセンターなごみ”。震災直後に精神科のある病院が次々と機能停止する中、全国から心のケアの専門家が集まり結成された。看護師や精神保健福祉士、社会福祉士など多職種の専門家が連携し、被災者宅を定期的に訪ねる「アウトリーチ」を実施。心の復興と生活再建をめざし、当事者に徹底して寄り添う支援の現場に密着した。
私は「アウトリーチ」という言葉に反応して、この番組を観ていました。
* 何かあったら駆けつける「心の救急隊」
* 地域と信頼関係を積み重ねてきた12年
* 病気の有無にかかわらず、支援できることがやりがい
* 枠を超えた発想ができる人になれる場所
今、秋山財団でも研究助成募集要項に「アウトリーチ活動」の実績を記載することを要請していますし、財団自身、研究者と小中高生、市民、NPO等の地域とのネットワークを繋ぐ活動を模索し続けています。現在の予測不可能な時代に、地域で生きる皆さんとネットワーキングで化学反応を期待するみたいなイメージと言えばいいでしょうか。40周年を来年に控えて、秋山財団のチャレンジは続きます。
先日、早朝のJRで新函館北斗駅から新幹線乗り継ぎで青森県の七戸十和田駅に行く時、大通り・駅前の現在の様子に景観の変化を感じて数枚思わず撮りました。
昔、札幌第一ホテルがあった場所には高層マンションが建ってもうかなり経ち、一台の車もない北大通りは突き当りに北海道電力本社まで見通せる景色でした。
南一条西5丁目の愛生舘ビル立体駐車場の車を置いて、徒歩で札幌駅まで歩きました。早朝は地下歩行空間がまだ開いていなく、久しぶりに地上を歩いてみると、札幌駅南口前はこれまでの馴染のビルが無くなり更地になって景観が一変していましたね。北海道新幹線の札幌までの計画も2038年以降と発表になり、駅東のビル建設も大幅に遅れそう。多くの飲食店も撤退している現在、「昼食難民」はまだまだ続きそうでお気の毒です。ESTAビルも取り壊しが決まっていますし、下にあったバスターミナルは道庁周辺に散らばって、利用者にはなかなかハードルが高くなっている現状です。
「回る廻るよ、時代は廻る」、札幌の中心部で育った私、もうこのブログでは何回も書いている中島みゆきのフレーズは、終わることがなく続いている札幌のこの界隈です。
青森県十和田市で開催された新渡戸十次郎関連の講演会『この親ありてこの子あり』、今回も奈良哲紀さんからのご案内、私はJR在来線と新幹線を乗り継いで十和田市まで往復して参加しました。講演会冒頭で、祝辞と共に札幌のこの間の10年を越える遠友夜学校跡地の活動報告もさせて頂きました。会場は、十和田市馬事公苑「称徳館シアターホール」です。
* これまでの十和田関連記事ーー> 秋山孝二の部屋
津田塾大学の高橋裕子学長のお話、津田梅子はじめ父の仙と共に母の初子の人となりも語って頂きました。
リレートークの最後は、津田梅子の父・仙を中心として津田家ご子孫の津田守さんのお話、津田仙の知られざる功績ほか、親族ゆえの秘話もたくさんあって大変興味深かったですね、講演後もたくさんお話が出来て、ハーバード大学、現在お住まいの佐倉市での意外な関係に大いに盛り上がりました。風貌も写真で見る仙とそっくり、まるでご本人が目の前にお立ちになっているようでした!
4人のリレートークの後は、鼎談です、更に深掘りの貴重なお話は、これまでの単線の歴史のサイドストーリーとしてはあまりに豊かな内容を含んでいて、それぞれの人生の輝きと重みを受け止めました。
新渡戸稲造を軸に、新渡戸十次郎、津田仙・梅子、十和田三本木開発等、それぞれの時代を生き抜いた人々の足跡を辿る時間は、たくさんの学びを私自身に与えてくれて至福の喜びですね。歴史を学ぶこと、それはまさに一人ひとりが一生懸命に生きた証を受け止めることなのでしょう、感動の場となりました、ありがとうございます。
一日目の終わりは1000人を越える懇親パーティ、広島市の松井一實市長のご挨拶も被団協のノーベル賞受賞に言及して、今回の広島開催の意義を強調していました。会場内がすでにドリンクも配られて少々騒々しかったのが市長には失礼な気がしましたね。
二日目は前日の分科会の議長総括、その後に現在の経済同友会の代表理事を務める新浪剛史氏の全体総括でしたが、私がこれまで20回以上参加してきた全国セミナーでは最も酷い内容、総括にもならない3分程度のコメントの後はミーイズム丸出しの持論の話を予定時間を10分以上越えての饒舌な話。これまでの彼の代表としてのコメントにも経済同友会代表としては私は違和感を強く持っていましたが、ダメ押しの時間でした。前日も自分の時間だけにやってきて、二日目も自分の時間にやってきて、終わったらそそくさと退出でした、前日の分科会登壇者に対しても失礼なお話ですし、予定時間大幅越えは、次の特別講演者にも大変失礼な振る舞いです、品格を疑います。
最終は特別講演で「『能』への道しるべ~広島と能楽~」と題して、シテ方喜多流能楽師の大島衣恵さんのお話と舞いでした。直前の後味の悪い新浪氏の挨拶を払拭する凛とした大島さんのお話は、心に深く染み入りました。
二日間、舞台上には生花のバラの装飾、ひと際華を添えて素晴らしかったですね。
* 咲き誇る初夏のバラ。芳醇な香りに包まれる広島県のバラ園9選-ルアンマガジン
今回はオプショナルツアーは申し込まず、終了後にすぐに東京経由で札幌に戻りましたが、行きの大阪空港で見た夕日は真っ赤に燃えて印象的でした。
来年は高知での開催、2010年にも開催しました。前回は前夜祭と称して桂浜で大勢の参加者の懇談会で賑わいましたが、来年は地震のリスクの為に桂浜では行えず、街なかでの前夜祭の開催とアナウンスされていました、いやはや、ですね。
今年の経済同友会全国セミナーは広島で開催されました、1300名を越える登録者、毎年増え続けています。札幌で前回開催されたのは第22回ですから16年前の2009年5月でした。当時、2日目の締めのご挨拶で、桜井代表幹事は、「20世紀的な規模の拡大を追い求める開催はもうやめにしましょう。21世紀は質の追及の時代で、我々の価値観も変革しなくてはなりません」と語りました。と言うのも、最後の来年開催予定の土佐経済同友会の代表が「来年は2000人の参加者を目指して頑張ります!」みたいなご挨拶をされて、私は強い違和感をもったもので。
* これまでの関連記事ーー> 秋山孝二の部屋
今回のテーマは、「50年後も輝き続ける『まち』であるために~平和の地から未来を見据えて~」です、広島からの発信は一層重い響きを与えます。
私が参加した第一分科会は、個性的なパネリストたちの発言で笑いも絶えず、大盛り上がりのひと時となりました。
テーマ 「人」づくり~t多様・公平・包摂、AI・DYが加速する社会への対応~
座 長/
小林 英文 (一社)仙台経済同友会 代表幹事 (株)七十七銀行 取締役頭取
パネリスト/
竹川 隆司 (一社)仙台経済同友会 幹事 (株)zero to one 代表取締役CEO
田村 太郎 (一社)関西経済同友会 幹事 (一財)ダイバーシティ研究所 代表理事
ダイバーシティ研究所 – Institute for Human Diversity Japan
垣内 俊哉 (一社)関西経済同友会 幹事 (株)ミライロ 代表取締役社長
井上ゆかり (公社)経済同友会 副代表幹事 日本ケロッグ(同) 代表職務執行者社長
NHK-BS国際報道2025ではガンジーの非暴力について、「現代に問い直すガンディーの『非暴力』」と題しての特集が報道されていました。
~~~~~~~HPより
インド独立の父、マハトマ・ガンディーの曾孫クリシュナさん。IT技術者となった彼は、世界で戦争が続く「戦後80年」の今、曾祖父ガンディーの足跡をたどっている。これまでの職を捨ててインド中を歩く中で気づいたのは、「生きるため必要な分だけを求め、それ以上は奪わず分け合う」という「非暴力」の真の意図だった。その実践の場としてガンディーの思いを継ぐ教育現場の現在も交え、「非暴力」の意味を問い直す。
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ガンディーの業績を背負ってのひ孫の彼は、重荷をエネルギーに変えて、ゆかりの地を自ら訪問して「非暴力」の拠って来る所以を確認する人生、親族にしかできない活動でありリスペクトしたいですね。
私が東京都江戸川区の公立中学校教諭を辞めてから札幌に戻り、(株)秋山愛生舘に入社したのが1979年、その時、新卒で入社した方々と46年ぶりに再会しました。皆さん私より5・6歳若く殊の外お元気な様子、嬉しかったですね。
70歳前後のこの世代、本当に私の同期達と比較してもかなり元気で前向きな表情で驚きですね。皆さん一様に当時の会社って面白かったと、全道各営業所には必ず名物社員が居て、怒られたり可愛がられたり、私に気を遣ってかネガティブな話は誰からも出てこなかったですよ。皆さんそれぞれ転職したりしてて話題も豊富、家族の話というよりも昔の自分、今の自分の話で大いに盛り上がり、締めのお蕎麦も最高に美味かったです。今回を契機にラインの仲間にも入れて貰えて、今後のやり取りも楽しみです。また会ってゆっくり話をしたいし、何よりも皆さん健康で元気でいて欲しいですね。
* 秋山愛生舘の関連記事ーー> 秋山孝二の部屋
NHK総合テレビのシリーズ『未完のバトン』、初回は「日本国債」にまつわる国際金融上の評価等でした。
日本国債の価値については以前から外資系金融機関の方々からも評価の劣化は指摘されていましたが、今回の番組ではその発行側の財務省に密着しての取材、かなり突っ込んだメッセージをNHKは放っていたような気がします、驚きはなく、やっとこんな報道を日本のメディアがし始めたという気持ちです。
直接の海外機関投資家とのやり取りの場にもカメラが入ったり。率直な質問に対しての財務省担当者側の歯切れの悪さは、もうずっと前から私が感じていたことです。
上記の投資家のご質問、私も日本政府にお伺いしたい点です、国際社会で沈みゆく日本、国際金融の中で劣化する「JPY」の価値、混とんとする現在の国際金融の中で避難する通貨としてもスイスフランに負けている現状をですね。
NHKでシリーズ「放送100年」の中で、先日の『メディアが私たちをつくってきた!?』は、この100年のメディアの変遷を的確に追いかけ、中でもロッキード・水俣病を巡ってのNHK記者大治浩之輔さんの取材活動を紹介し、立ち位置が漂流する、或いは被害者に寄り添わない今のジャーナリズムへの警鐘とも受け取れる場面は気迫を感じました、真実に真摯に向き合い日々闘っている姿とでも言うのでしょうか。
* NHK「放送100年企画」メディアの“これまで”と“これから”を徹底討論(MusicVoice) - Yahoo!ニュース
* 番組詳細はこちらーー> https://nhk.shigeyuki.net/?p=2262
この時も変わらぬ姿勢で言論を公にしていたのですね、当時は気が付きませんでした。
現役時代から退職した後もなおその凛とした姿勢に私は大いに学ぶところがあると同時に、感動するのです。私は生きてきたジャンルは違いますが、どんな所属・役職においても、変わらぬ人格でかくありたい、そんな気持ちですね。
東京サンシャインボーイズ 復活公演『蒙古が襲来(https://stage.parco.jp/program/mouko/)』、先日の札幌公演も大盛況で終了しました。
「『30年の充電期間』を経て三谷幸喜主宰のあの劇団が待望の復活!2025年2月~5月 全国10都市で上演!」との事前のメッセージで東京を振り出しに全国ツアーを行い、札幌の後は大阪ほか今月末の沖縄で千秋楽を迎えます。今回私はたまたま静岡出張とのタイミングが合って初日の東京公演を観劇、先日は札幌でまた観劇の機会がありました。札幌での公演の方が劇場全体の盛り上がりは大きく、お客さんの反応も上々で嬉しかったです。
特に出演の西田薫さんは現在こちらに住んでご活躍の俳優、当日は闘病中の夫・斎藤歩さんも劇場に駆け付けて、終演後にはキャストの皆さんと貴重な記念撮影も実現しました。皆さんの素敵な笑顔が素晴らしいですね。
皆さん、ベテランの俳優さんばかり、三谷幸喜さん独特の小ネタで笑いを誘ったり、切れのある演技でプロフェッショナルを感じました。終演後の場内アナウンスでは、次回は80年後(?!)の再会を目指すとか!!
東京都内ではこの所新しい商業施設が続々と生まれてきているようです。
* 【2024最新】東京で行くべき新しい商業施設14選!話題のニュースポットを紹介 | NAVITIME Travel
先日は、東京タワーから歩いて7分ほどの場所、少し前の2023年11月にオープンの「麻布台ヒルズ」で夕食を頂きました。この商業施設は、1つの小さな街のように複数の建物からなっており、レストラン、カフェ、ファッション、カルチャーなど約150店舗が営業しています。特に注目されているのは、チームラボの新施設「森ビル デジタルアート ミュージアム」や、京都の人気カフェブランド「%(アラビカ)」、アマンの姉妹ブランドであるラグジュアリーホテル「ジャヌ東京」などです。
~~~~HPから
* 麻布台ヒルズは、区域面積約8.1ha、延床面積約86万㎡。開発前の5倍以上となる約24,000㎡の緑地を整備し、都心にありながら緑あふれる環境を実現しました。そこにオフィス、レジデンス、商業施設、マーケット、ホテル、デジタルアートミュージアム、ギャラリー、インターナショナルスクール、医療施設など、多様な都市機能が集積したコンパクトシティです。豊かな環境の中で、「Green&Wellness」なライフスタイルを叶えます。
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この周辺には、「六本木ヒルズ」、「アークヒルズ」、「虎ノ門ヒルズ」、「愛宕グリーンヒルズ」、「オランダヒルズ」と「ヒルズ」がいっぱいですね。
麻布台ヒルズのイタリアンレストランのテラスからは東京タワーの変化するイルミネーションが魅力的。
インバウンドの観光客とか日本で働く外国人の方々も含めて店内は満席状態、東京一極集中の流れはやはり止まらないのかもしれませんね、大規模開発プロジェクトも集中しているようで。
* これまでの東京タワー関連記事ーー> 秋山孝二の部屋
鳥越俊彦先生の退職記念講演・祝賀会に招待されて出席しました、250名出席でこれまでのご業績はじめ研究活動のご報告等も具に聞くことが出来て、秋山財団としても今後の活動に大いに役立つ時間となりました。先生のプロフィールにも「受賞」欄に以下の記載がありました。
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秋山財団賞
2022年09月 秋山記念生命科学振興財団 ヒトがん免疫応答のメカニズム解明とがん免疫療法への応用研究
最後には鳥越先生からの御礼のお言葉も。
講演、祝賀会ともに、鳥越先生のお人柄が滲み出る温かい雰囲気で、出席した私自身心地よかったです。先生の引き続きのご活躍を心から期待しています、これからも宜しく!!!
あれから今年で30年、フジテレビが地下鉄サリン事件の裏方をドキュメンタリー風にドラマ化した番組が放映されました。そこに、緊急に機転を利かした医薬品卸(株)スズケンの活躍も大きく紹介されていて嬉しかったですね。
* 医薬品卸の物流機能関連記事(2019年)ーー>秋山孝二の部屋 » Blog Archive » 医薬品卸も物流機能競争の時代へ
* これまでのスズケン関連記事ーー秋山孝二の部屋
いち早く臨床経験の瞳孔の反応等からサリンによる症状と診断し、農薬殺虫剤スミチオンの解毒剤としてのパム注の在庫確認に着手した墨東病院・堤晴彦医師の判断にも敬服します。
緊急搬送された患者の諸症状からサリンと特定し、パム注の緊急確保を試みました。
それに迅速に応えたのが医薬品卸のスズケンでした。
即座に全社挙げてのパム注の在庫確認を行い、東京への供給が可能な支店に指示して、何と東海道新幹線で数カ所でピックアップして東京の医療機関に届けたというのです。実に泥臭い方法ですが、一刻を争う事態での的確な判断だったのでしょうね。
阪本正夫さんは、私が代表取締役副社長時代もよく知っている方でしたので、懐かしく、そして誇り高かったですね。
番組最後には小さく「SUZUKEN」のクレジットも見つけました。
医薬品卸の基本機能は、「安全供給」と「安定供給」です。北海道の(株)秋山愛生舘時代も、社内で常々この理念は教育していました。実際、100年を越える企業活動の歴史では、炭鉱落盤事故、地震等の災害、そして函館空港でのハイジャック事件時でも、関係当局からの緊急連絡でいち早く医薬品等を揃えて運んだ事例がたくさんエピソードとして語り継いでいました。まさに企業の原点、今でいう社会貢献活動の神髄ですね。
駐日ハンガリー大使館の一部署で東京都港区麻布十番にある「ハンガリー文化センター 東京 | 東京」のメレーニ・クリスティーナ所長と文化担当の寺﨑裕美さんが、益子のワグナー・ナンドール・アートギャラリーをご訪問され、財団関係者でお迎えしました。
敷地内のアトリエにある『ハンガリアンコープス』はじめ、一つ一つを丁寧にご覧頂きました。
最後は財団事務所で紅茶を飲みながら作品他について歓談しました。
お二人は以前から一度足を運びたいと思っていて、やっと実現したと喜ばれていました。展示してある作品の作者についても良くご存じで、ちよさんの書斎とかゲストルームにもゆかりの作品があったりで大いに感動されていました。
今回の除幕式イベント最後は、「芳賀温泉ロマンの湯」での大関町長他との会食、展示陶板の除幕、そしてここの運営会社の阿久津俊夫社長と今回の作者で陶芸家の藤原郁三さんとのトークショウです。
昼の会食のスペシャルはこの日から始まった新しい料理二点、「梨のから揚げ!」と「梨の酢鳥!」です、いずれも美味しかったです!!!!
午後イチからは新しくここの玄関ロビーに建立されたロマンの碑の陶板除幕に続いてトークショウです。
開始前から湯上り?の方々で客席も埋まってきました。
今日2回目の「除幕式」、こちらの陶板はずっと室内のこの場に置かれるようです。
続いては鏡開きも、こも樽は上までびっちりお酒がいっぱい!
引き続いてのトークショウ、青木繁画伯のレプリカ作品と今回の陶板を背景に、藤原郁三先生の今回の作品にこもった思い入れも十分伝わりました。
翌日の下野新聞、読売新聞、朝日新聞各社にも大きく掲載されていました。
当日のおみやげはこちら、最後のオチは「ロマンはマロン」!!
今回の復元された『ロマンの碑』の陶板、原型は、結局、芳賀町の三カ所に建立・展示されることになって、青木繁と福田たねのロマンス物語はより広く町民・県民に知られることとなりそうで良かったです、災い転じて福と成す!ですね。芳賀町の大関一雄町長はじめ町民の皆さん、藤原郁三先生、ありがとうございました。
2年前(2023年)に盗難にあった栃木県芳賀郡芳賀町『ロマンの碑』の復元記念除幕式が、現地の「五行橋河川公園」、「芳賀町総合情報館」、「芳賀温泉ロマンの湯」で一連のプログラムとして開催されました。私は最初のブロンズレリーフを制作したワグナー・ナンドールの財団代表者としてお招きを受けました。
* 芳賀町総合情報館(知恵の環館) | 見る・遊ぶ | 芳賀町観光協会 公式サイト|HAGA A GOOD TIME~はがまちで楽しいときを~
* 芳賀温泉 ロマンの湯 | 見る・遊ぶ | 芳賀町観光協会 公式サイト|HAGA A GOOD TIME~はがまちで楽しいときを~
『ロマンの碑』は、青木繁と芳賀町出身の福田たねとのロマンスに因んでの物語です。
* 恋人・福田たねと息子・蘭童 : 青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅
芳賀町東高橋の五行川ほとりのメモリアル公園にあったブロンズレリーフ『ロマンの碑』、今回は藤原郁三先生の陶板による復元が完成し、現地で除幕式が開催されました。
除幕式冒頭に大関一雄町長の主催者ご挨拶に続いて、来賓として私からご挨拶の機会を得たので以下のようなお話をしました。
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本日の「芳賀町ロマンの碑復元除幕式」、誠におめでとうございます。また、このお目出たい場にご招待頂き、心から感謝申し上げます。
ワグナー・ナンドール記念財団の初代理事長はワグナー・ナンドール、二代目が妻のワグナー・ちよ、私は三代目の理事長で今に至っています。今年で設立38年目を迎えて、この間、お隣の益子町で二人はアトリエで創作活動に励み、同時に住居として暮らし、庭園造成も行い、今はその空間を「邸宅美術館」として展開しています。毎年、春(4月15日から5月15日)・秋(10月15日から11月15日)の展示会では、五画堂ギャラリーでの特別展示を含めて開催し、アトリエ、展示室で彼の彫像、水彩画、庭園等を多くの方々にご覧頂いています。
既にご承知の方も多いとは思いますが、ワグナー・ナンドールはハンガリー、正確には現在のルーマニアのナジュバラドで生まれ、その後ブダペストで学び、創作活動を行っていました。1956年のハンガリー動乱、現在は「ハンガリー革命」と国民は認識していますが、当時、彼は学生代表の一人だったので、その後、スウェーデンに亡命を余儀なくされ、そこで私の叔母・秋山ちよと出会い1966年に結婚しました。1970年に益子町に移住し、後に帰化して、波乱万丈な人生の中で日本は安寧の地であり、彼は日本文化へのリスペクトも強く、生涯で最も多くの作品をこの地から世に産み出しました。
芳賀町のこのレリーフ『ロマンの碑』をなぜワグナー・ナンドールが制作することになったのか、幾つか資料を調べましたが明確な記録は見当たりませんでした。恐らく当時のプロジェクトの建設委員会の藤松正憲会長のご縁から、名誉あるオファーがあったのではないかという私の推測です。
2年前にこの『ロマンの碑』の盗難の一報に接して、当初は大変な驚きでしたが、幸いにも石膏原型は一部破損はしていたものの、私どもの財団に保管されており、それをワグナー・ナンドールと永年の友人の藤原郁三先生が見事に復元修復されました。盗難と言えば2008年にハンガリーのブダペスト・ゲレルトの丘の彫像群『哲学の庭』の8体の像のうち3体と台座3枚が(大規模に)盗難にあいました。当時ヨーロッパでは頻発している金属系盗難事件が続き話題となりました。
そのような事例を承知していた私は、言い方は微妙ですが特段驚きはしなかったのです。その後、多少の時間は掛かりましたが、ハンガリーでも復元されました。更にこの事件には後日談があり、ブダ城ウイーン門の外にある彼の作品「母子像・ふるさと」が事件の後に盗難に遭いにくい石彫として建立され、今回の経過と酷似しています。
こちらの『ロマンの碑』の復元では、新たに藤原郁三先生との繋がりもあり、新しい物語が始まる喜びを感じています。地元の皆さんを中心に幅広い方々によるクラウドファンディングでは、予定を上回るご寄付に感謝すると共に、大変誇りに思っています。
今日この場にご招待して頂き心から御礼申し上げると共に、来月15日から始まる今年の春の展示会にも是非、多くの皆さまに足を運んで頂けると大変光栄です。
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秋山財団はこの「SDGsみらい甲子園」を初回から応援していて、今年で6年目を迎えて一応の区切りとする予定です。
* これまでの関連記事ーー>秋山孝二の部屋
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* 最優秀賞:北海道浦河高等学校
「絵本で繋がる、私たち」
* 優秀賞:市立札幌開成中等教育学校
「性別に囚われない人生の選択をするための職業かるた」
* 秋山財団賞:市立札幌開成中等教育学校
「参考書シェアリング-参考書をシェアして学びを全国へつなげる-」
https://www.youtube.com/watch?v=ddxJ6YSUDVw
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表彰式の後はグループに分かれてのワークショップ、限られた時間でしたが密な意見交換も行われました。
初回から応援してみて、この間取り上げるテーマがどんどん多彩になってきて確かな手応えを感じています。今年の秋山財団賞受賞チームも高校一年生ということなので、この夏にでも財団事務所にお招きしていつもの様に更に活動の苦労話を聞いてみるつもりです。高校生たち、頑張って!!!!