シネマの風景~懐かしの映画

Posted By 秋山孝二
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 「北の映像ミュージアム(http://kitanoeizou.net/modules/official/index.php/main/shushi.html)」の10周年記念事業「シネマの風景フェスティバル」が札幌狸小路5丁目の札幌東宝プラザで7日間開催されました。ロビーには懐かしい映画ポスターも貼られて、レトロな雰囲気も漂い、お客さんも若干平均年齢は高めでしたが大盛況でした。来年以降の継続開催の期待も高まります。

北の映像ミュージアム10周年記念パンフレットより

北の映像ミュージアム10周年記念パンフレットより

ロビー:懐かしの映画ポスター

ロビー:懐かしの映画ポスター

2階ロビー:懐かしの映画ポスター

2階ロビー:懐かしの映画ポスター

 私はその中で、「赤いハンカチ:http://www.youtube.com/watch?v=0KMLJz44a38&feature=related」と「網走番外地:http://www.youtube.com/watch?v=CFnYmKUBvgw」の二本を見るにとどまりましたが、往年の大スター達の若かりし頃の姿を目の当たりにして、興奮しましたね。題名と歌は以前から何回も聞いていましたが、当時私はまだ幼なかったこともあり、これまで見たことがありませんでしたので良い機会でした。

 「赤いハンカチ」は、1964年の日活作品です。今でいう「刑事もの」で、パンフレットによると、日活ムードアクション最盛期の傑作だそうです。石原裕次郎、浅丘ルリ子、二谷英明、金子信雄、芦田伸介ほかの出演です。浅丘ルリ子の若かりし頃の魅力はすごいですね、芦田伸介の渋さもひきつけます。またダム工事宿舎、飲み屋街での裕次郎の「赤いハンカチ」を歌う場面も印象的です。随所に「北へ流れる北海道」の場面も映し出されて、雰囲気も盛り上がっていました。

 「網走番外地」は、1965年の東映作品です。白黒映画で、高倉健、南原宏治、丹波哲郎、田中邦衛、そして嵐寛寿郎ほかの出演です。高倉健の人気を決定付けた現代アクションのヒットシリーズ第一作、とパンフレットにはあります。網走市を中心とした北海道ロケによる背景の数々は、荒涼とした雰囲気と冬の厳しさが伝わり、素晴らしいですね。

 中でも嵐寛寿郎(アラカン:http://movie.goo.ne.jp/cast/97746/)の扮する「鬼寅」の存在感は際立っていました。彼は、鞍馬天狗、新東宝映画の明治天皇役など、幼い頃の記憶にも鮮明でした。気品というか風格というか、「映画俳優の誇り」みたいなもの感じます。

 それにしても、映画というのはこんなにも時代を映し出すものなのだとあらためて感じましたね。会話の言葉、やり取りのテンポ、今のコンピューターグラフィックによる映画よりも、はるかに違和感なく染み入ります。「溜めがある」とでもいうのでしょうか、見る側に考える時間をあたえてくれるみたいな、そんな「優しさ」を感じさせる「シネマの風景」でした。

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